Disney のアニメーション映画「ラーヤと龍の王国」では、勇敢なプリンセスのラーヤ (声:ケリー・マリー・トラン) が、祖国クマンドラから恐ろしい魔物を追い払おうと、伝説の最後の龍シスー (声:オークワフィナ) を探す旅に出ます。映画全編において、エフェクトアニメーションは壮大なシーンを演出することにとどまらず、ストーリーの進展やキャラクタ開発にも貢献しました。
Walt Disney Animation Studios のエフェクトアニメーション部門を率いる Michael Kaschalk 氏は話します。「「ラーヤと龍の王国」において、創造性の面で私たちが目指したのは、ビジュアルエフェクトを通して感情を揺さぶるストーリーテリングを実現することでした。つまり、キャラクタの感情的および物理的な旅に、観客を完全に没入させたいと思ったのです。最初に取り組んだのは、ストーリーのメインテーマである、信頼と不信、希望と絶望です。アーティストたちによる集中的なコラボレーションによって、ビジュアルデザインに落とし込み、映画のあらゆる側面に織り込みました」
映画の中で、絶望と不和を体現するのはドルーン。人々の魂を吸い取り、石に変える魔物です。ドルーンとは反対に、希望、結束、信頼を体現するのが龍。南アジアや東南アジアの文化圏で、神話として広く語られている神聖なヘビの種族、ナーガから着想を得たクリーチャです。
龍とドルーンの外観は、それぞれが体現する役割を反映しています。「龍のシスーとその兄弟たちに備わったパワーは、脈打つような虹色が空いっぱいに広がる光景を通じて、喜びを想起させます。一方、ドルーンのコアの輝きは、荒れ狂うように絶えず形を変え続ける自身の体に囚われています。ねじれ、反転し、自身すら消費するドルーンは流体で、絶えず自分自身と争っているようにも見えます」と、Kaschalk氏。
Kaschalk 氏率いる Disney のエフェクトチームは、龍が魔法のエネルギーを放ってドルーンを消し去るシーンなど、映画の重要なシーケンスの多くに貢献しました。「機械学習を導入し、最先端の画風変換手法を使用しました。Houdini で生成したボリュメトリックシミュレーションに、サイマティックパターンを埋め込んだのです」チームはまた、大規模な水のシミュレーションも生成しました。「あっという間に干上がらせたり、湖サイズの鉄砲水を作らなくてはなりませんでした。シスーの死に際しては、クマンドラのすべての川の水が渦を巻きながら引いていきました。シスーが蘇るシーンでは、シミュレーション要素を活用し、わずか数秒でパノラマの滝にたっぷりの水をたたえさせました」
日常のシーンにも、エフェクトチームの貢献が見てとれます。信頼で結ばれたクマンドラのコミュニティの再構築を願い、首長ベンジャ (声:ダニエル・デイ・キム) がトムヤムクン風の美味しいスープを煮立たせる場面です。「Houdini で入念にブレンドした3段階のシミュレーションテクニックによって、完全な共感覚を実現できました。調理されるスープが香ってくるようだった、という観客の声もありました!」と、Kaschalk氏。
雨粒を駆ける
華やかな「雨粒を駆ける(レインウォーク)」シーケンスで、シスーは魔力で飛翔する見事な姿を披露します。波紋のような足場が次々と空中に現れ、優雅に飛び移っていきます。エフェクトリードの Joyce Tong 氏は説明します。「このエフェクトと、本作のために作成していた、他の水のエフェクトを組み合わせようとしました。たとえば、龍の石を囲むように浮かぶ水のエフェクトなどです。その一環として、同じような虹色のカラーパレットを使用することにしました。デザインセッションでインスピレーションの源となったのは、油絵具を水に落としたときのダイナミックな作用です」
「足場」の作成では、同心のラインや円形のモーションを使用して有機的な形状を生成し、外側に破裂する2DのPyroシミュレーションによって、パーティクルを移流させました。エフェクトが必要なショットが多く、ヒーローキャラクタから大規模な群衆まで、アニメーションの手法も多岐にわたるため、チームはコピースタンプを活用することにしました。
Tong 氏は語ります。「龍の足の動きのデータを使用し、コピーしたエフェクトのスピード、サイズ、方向、下降率をコントロールしました。波紋をスタンプした後、虹色のカラーパレットをワールド空間でミックスして、波紋ごとに最初の色を変えました。龍には水とつながりがあるため、ベースカラーは青です。その後、ポイント密度の高い領域に虹色のパレットを加えました。最後に、きらめく光の周囲にボリュームレイヤーを追加し、水の反射のようなルックにしています」
「雨粒を駆ける」エフェクトの最終的なルックは、Joyce Tong 氏とエフェクトデザイナー Peter DeMund 氏の密なコラボレーションによって完成しました。エフェクトスーパーバイザーの Marc Bryant 氏は言います。「映画全編にわたって、このようなコラボレーションが何度も行われました。特に魔法のエフェクトはそうです。エフェクトリードたちは何度も、Peter とアイデアを出し合い、スケッチをやり取りしていました。しっかりしたアートのバックグラウンドを持つ Peter が、手描スケッチのドローオーバー(加筆や修正提案)や Houdini のラピッドプロトタイピングによって、「フォースの強化」役を務めました。これが刺激となり、エフェクトリードたちは、一人では超えられない境界を越えて、創造的なビジョンを拡張できました」
破壊
「ラーヤと龍の王国」の破壊パイプラインで、Disney は手法を一新しました。粉砕からシミュレーションまで、独自開発のツールと Houdini RBD ツールのハイブリッドから、Houdini 18.0 の RBD ツールに全面移行したのです。エフェクトリードの Ben Fiske氏は言います。「Houdini のツールセットへの方向転換は、長く要望のあったパイプライン機能にぴったり合致していました。ポイントトランスフォームや隣接する粉砕メッシュなどが利用できます。短時間でレンダリングのフィードバックが得られるようになりました。フル解像度のフレームごとのメッシュではなく、RBD DOP からポイントを出力する Houdini の機能のおかげです。ディスク上のデータ容量が小さくなるだけでなく、シミュレーション、プレイブラスト、レンダリングにかかる時間が短縮されます」
標準のワークフローでは、アーティストは Houdini で Boolean SOP を使用してジオメトリを粉砕し、アクションの領域を分離してから、Material Fracture SOP を使用してディテールを微調整します。新しいパイプラインでは、アーティストは粉砕したジオメトリの静的メッシュを出力できます。Fiske 氏は説明します。「その後、新しいシミュレーションデータはシンプルなポイントトランスフォームとして書き出されます。レンダラがこれらを粉砕したジオメトリと関連付け、レンダリング時に適切な外観にします。低解像度のプロキシメッシュを使用して、トランスフォームを適用することで、Houdini ですべてを可視化できます。このワークフローは、マテリアルの維持や、植物のセットのインスタンス化を問題なく行うことができました」
エフェクトアーティストの Timothy Molinder 氏は、プロシージャルワークフローとシミュレーションワークフローを組み合わせて、自動のデブリ (破片) 生成リグを作成しました。「大規模な破壊と同じように、エフェクトで重要なのはマテリアルの現実感です。Timは、独自開発のレンダラである Hyperion に、放出するジオメトリのインスタンス化した粉砕ピースを供給することで、ダストとインスタンス化したデブリ用のリグを作成しました。自動生成した後は、演出を施し、最初の放出、タイミング、量、方向、強度のすべてを、理解しやすく使い勝手の良い、単一のセットアップで定義できました」と Fiske 氏。
ワークフローをこのように組み合わせることで、堅牢で柔軟なアプローチが可能になりました。ファングの宮殿が半分に割れるシーケンスにそれが表れています。Fiske 氏は続けます。「重点的に取り組んだのは、宮殿の床にできる亀裂に現実感をもたせ、わかりやすく表現することです。ごく近い位置のカメラでこれをとらえます。Material Fracture をネスト化し、亀裂付近に細かいディテールを加えました。出力した破片は、ショットあたり50,000~60,000にものぼります」
周辺の町の破壊には、エフェクトアーティストの Xiao Zhan 氏が、Material Fracture を使用して各種タイプの材質を用意しました。「破壊したものの上にキャラクタが乗っているショットでは、カメラとキャラクタアニメーションを一致させることが重要です。エフェクトアーティストの Francisco Rodriguez 氏が大いに活用したのは、ガイドシミュレーションです。この種のショットでアクションやタイミングを調整するためには、このワークフローが不可欠です。形状やフラグメント数に関する問題に素早く対応できました」と、Fiske 氏。
シスーの虹色の霧
龍の魔法が示される場面はたくさんありますが、そこには虹色が多用されています。サーフェスマテリアルの虹色はよく知られていますが、Disneyは「ラーヤと龍の王国」ではじめて、ボリュームレンダリングで変化するカラーパターンを引き出そうという試みに挑戦しました。
エフェクトリードのJesse Erickson氏は言います。「マテリアルで volume gradient 関数を記述することから始めました。それをカメラベクトルとともに使用して、ボリュメトリックカメラの入射角を取得しました。最初はちらつきが出て、思うような結果になりませんでした。これは密度の値がフレームごとに大きく変化していたからです。Houdini を使用して密度 VDB をレベルセットに変換したところ、時間とともに変化するグラデーション値がかなり安定しました。レベルセットのサンプリングにより、カメラがボリュームサーフェスから遠ざかるにつれて、アルベドをフェードさせられます。さらには、サーフェスの光沢をシミュレートしたり、クリアなカラーを維持できるようにもなりました」
Hyperion レンダラのボリュームマテリアルは物理ベースのため、1未満のアルベド値を採用すると、エネルギーの損失が起こります。「オールインワンのアプローチで最初は試していましたが、濁ったような結果になりました。そこで、ライティングアーティストの James Newland 氏が、あるパスのカラーと別パスの値を組み合わせるプロセスを考案しました。このプロセスを使用して、虹色のボリュームレンダリングのカラーを強調するために、白のアルベドの高スキャタリングボリューム値を合わせました」と、Erickson氏。
龍の石の水
龍たちは、ドルーンと戦うために強力な石を作ります。石の周りで渦を巻く魔法の水を表現するために、Disneyのエフェクトチームが選んだのは、完全にプロシージャルなアプローチでした。
エフェクトリードの Thom Wickes 氏は言います。「SOP とシンプルな VEX スクリプトを組み合わせました。その結果、かなり具体的なブリーフやビジュアル開発用ドローイングの実現に必要なレベルの制御が可能になりました」Wickes 氏は、まず、水のパスのベースカーブを生成しました。「シンプルな関数を使用して渦巻きや傾斜を追加しました。カーブが石の周りを包み込む際のプロファイルを制御するためです。基本ノイズを使用してポイントの分布を制御したり、カーブに沿ったUポジションを使用して、動きや、ポイントが最上部に到達したときの分散を制御しました」
龍の石の爆風
魔法の石の最大のパワーが明らかになるのは、すさまじい爆発となって石のエネルギーが放出されるときです。エフェクトチームは、調和のとれた流動感を表現する方法を求めて、クラドニ・パターン (さまざまな振動数で出現する共振を可視化したもの。かつては振動する金属板の上に砂をばら撒いて観察) のリファレンスを調べました。サイマティクス、さらにはマンダラの対称性や形などもヒントにしています。
複数のショットで、石の爆風が地平線の彼方まで高速に広がります。低く構え、爆風の中心に近いカメラ位置は、特有の課題をもたらしました。Jesse Erickson氏は言います。「カメラに近い領域は高解像度でなくてはなりません。しかし、爆風が遠ざかると行き詰まる可能性がありました。これを効率的に処理できたのは、Houdiniのボリュームワークフローのおかげです。対称を利用して魔法の力を表現するために、WedgeのPyroシミュレーションから始めました。これをキャッシュ化して、Packed Diskプリミティブタイプとして読み込みます。Packed Diskプリミティブを使用するとメモリ使用量を低く抑えられます。ビューポートで読み込むのはボリュームのみです。それでも重すぎる場合は、境界ボックスビジュアライゼーションに簡単に切り替えられます。さらに、Packed Diskプリミティブでは、アトリビュートで簡単にタイムオフセットしたり、トランスフォームを維持しながらパーティクルやジオメトリの土台となるボリュームをスワップアウトできます」
チームは、従来からの Houdini テクニックで、流体のディテールと対称性の適切なバランスを探りました。「原点周囲で正確な数のパックプリミティブを複製する Copy ノードで、Wedge シミュレーションの角度を参照しました。こうすると、エフェクトや角度バリエーションに関して、複数回にわたるイテレーションを素早く評価できます。また、ビューポートでの可視化も迅速かつ高品質になりました」と、Erickson氏。

石の爆風は、遠くの山々や地形を超えながら、発光の痕跡を残し、波頭のようなエフェクトを生じます。Erickson 氏は続けます。「爆風は何キロ先までも及びます。また、あるショットは180度に近いウィップパン(素早いパン)です。それでも、単一のシミュレーションですべてを実行できました。セットをHeight Fieldに変換して、アンパックしたシミュレーションWedge のボクセルが Height Field サーフェスの近くにない場合は、それを非アクティブにしました。これが効率的なソースとなり、広大な範囲に及ぶ単独の爆風をSparse Pyroシミュレーションで作成できました。すべての環境マテリアルに同一ソースをサンプリングさせ、爆風がサーフェスを貫通するすべての箇所に発光を追加できました」
同じマテリアルを出発点として用いることで、チームは、石の爆風のルックと虹色の霧のルックを揃える方法を発見しました。「霧で行ったようにDensity(密度)フィールドをレベルセットに変換するのではなく、密度フィールドでそのまま勾配を計算しました。シェーディング計算はそれぞれのパックプリミティブ空間で行ったので、円でのスライスの配置がどうであろうと、カラーランプが一致します」と、Erickson氏。
最終的に、石の魔法の効果が爆風によってドルーンに激突し、クマンドラからドルーンが一掃されます。エフェクトアニメータの Stuart Griese 氏が語ります。「おぞましいクリーチャには、それにふさわしい最期が待ち受けていると表現したかったのです。ビジュアルのヒントとして核爆発のテスト映像をスローモーションで見たところ、爆風が当たる前に、テストオブジェクトから煙が上がるのを確認できました。爆風が到達する寸前に始まるこの先行エフェクトを、Pyro シミュレーションを使って含めることにしました。シミュレーションの挙動を変えることなく、効率的にドルーンを破壊するために、安定したドルーンのリグに、Houdini リグを追加しました。このプロシージャルワークフローによって、シェルから最初のパスを起動し、ターゲットのドルーンや爆風に衝突するフレームを決定する Houdini グローバル変数を渡すことができました」
魔法の石を作る龍
龍が強力な石を作るショットのビジュアルリファレンスとして、Disney Animation のエフェクトチームは、宇宙空間からインスピレーションを得たフルイドアートの実験的な8Kマクロ撮影を分析しました。エフェクトアニメータの Marie Tollec 氏は説明します。「課題は、すべてをほぼ2Dの状態に維持することでした」
「目指していたのは、か細いけれど明るい光を放つフィラメントエフェクトです。それが、強力な魔法らしいエネルギーを示しながら、ゆっくりと形をなしていく様子です。さらに、アクションの開始から終了までの時間は限られており、カメラはキャラクタの周囲を180度パンします。側面から極端な短縮法がかかる視点まで、アクションはさまざまな視点から表示されますが、どの時点においてもエフェクトがはっきり見えなくてはなりません」

チームは複数レイヤからエフェクトを作成しました。「ドラゴンの胸板に血管のような構造を作成しました。分散したパーティクルが最短のパスを検索し、そこからエネルギーを集めるのです。魔法の流れで石を包むには、FLIP シミュレーションを使いました。また、他とは違う様子で発光しながら移流するパーティクルの細い流れも加えました。さらに、メインの流れの周りに、拡散反射要素として発光ボリュームを追加して、すべての要素をまとめあげました」と、Tollec氏。
セットアップが完成したら、すべての龍に適用しました。追加の微調整で、どの視点からもはっきり見えるようにしました。Wedge 化したことで、同じアプローチでもエフェクト全体の微調整プロセスが短時間になりました。
干上がるクマンドラ
「ラーヤと龍の王国」は大規模な水のシミュレーションを多用した作品ですが、その中でも川から水が引いて干上がるシーケンスを紹介しましょう。エフェクトアニメータの Bob Bennett 氏は言います。「流体には Sink オプションを螺旋の Velocity と組み合わせて使用し、川底にランダムに配置しました。Sink はかなり用心して扱う必要がありました。シミュレーションポイントがシンクの領域に入った瞬間にポイントが削除され、シミュレーションが消えるのが早すぎるのです」成功の鍵は、シンクの適切なスケールを見つけ、適切な螺旋の Velocity と一緒に使用することです。「自然な水しぶきをあげながら、水位がぐいぐい下がっていく様子を表現できました」
言うまでもありませんが、水のシミュレーションはすべて、高解像度が要求されます。シミュレーション時間をどうにか最短にしようと、チームは、シミュレーションをいくつかのセクションに分割することにしました。Bennett 氏は語ります。「カメラに最も近い水が最も高い解像度、最も遠い水が最も低い解像度でした。VDB をブレンドして、シームを隠しました。シミュレーションでは同じシンクと Velocity を使用したので、エッジはほぼ一致しました。海全体を見渡すショットが1つありましたが、シミュレーションするには重すぎると判断し、排水エフェクトのデプスマップをプリレンダリングして、泡沫テクスチャをアニメートしました。これらを手動で、配置、スケール、回転してから、海面に平面投影しました。こうすることで、ディテールをあきらめることなく画面全体を制御できました」
シミュレーションしたすべての領域をシームレスな水面として組み合わせるために、エフェクトチームは Disney の「モアナと伝説の海」で開発したレベルセット合成パイプラインを利用しました。エフェクトスーパーバイザの Dale Mayeda 氏は言います。「レベルセットパイプラインを使用することで、さまざまな解像度で生成した複数の VDB を結合し、カメラ位置が揃った水面メッシュにできました。パイプラインは重なり合う VDB をブレンドできますが、トランジションを滑らかにするには、ブレンド領域内の VDB はある程度似ていなくてはなりません。シミュレーションは重なり合っていましたが、異なる解像度で実行していたため、これらの領域でシミュレーションをより厳密に調整して、セットアップをうまくブレンドできるようにする必要がありました」このために、チームは解像度の異なる2つの VDB シミュレーションを渡せるリグを作成しました。「高解像度シミュレーションの SDF を使用して、低解像度シミュレーション VDB をうまくブレンドし、重複する境界の領域付近では高解像度シミュレーションと一致するようにしました。このプロセスは Houdini で実行しました」
シスーの召喚
川に集まった龍たちがシスーを呼び出すシーケンスには、さらに多くの水のシミュレーションが必要でした。Disney のエフェクトチームは、これらを「ワールプール(渦巻き)」ショットと呼びました。エフェクトアニメータの Joel Einhorn 氏は言います。「すぐに思ったのは、実際の渦巻きのようにはしたくないということです。作りたいのは、魔法の水です。Jesse Erickson が中国の龍鳴鍋(ロンミングゥオ)のビデオをオンラインで見つけると、私たちは、その見た目の不思議さに大いに魅了されました。それをきっかけに、私も定在波パターン、神聖幾何学、クラドニ板、サイマティックパターンを調査しました。龍たちが干渉波を起こして水柱を作り、そこからシスーが出現したら素晴らしいだろうと考えました」

Einhorn 氏はまず、サイマティック形状をベースに、水面の高さ (水位) にVelocity フィールドを作成しました。「その後、SOP Solver で、FLIP ポイントを水位に平坦化します。Velocity を追加して、水位に正規化された距離に基づいてスケールしたら、Lookup カーブでさらにスケールします。FLIPの性質によって波は互いに作用し合い、非常に無秩序な波がすぐにできます!しかし、X と Z の Velocity を抑え、水滴のアトリビュートを微調整して降下するパーティクルのエフェクトを抑えると、波をうまく制御できることにも気付きました」
チームは5つのソースを使用して、クマンドラの5つの国それぞれにサイマティックパターンを生成しました。中央でフォースが合わさると、水柱が立ち上がります。「FLIP の性質が役に立つのはこのようなときです。ラインが交差あるいは近寄ると、Velocity が互いを増幅させ合います。内部で大きくなる柱の形状が自然にできました」と、Einhorn 氏。
クローズアップには、Einhorn氏は、霧や水煙の要素を使用してディテールを付加しました。「メインの柱が大きくなると、水の要素と統合する必要が出てきました。これは、Debbie Carlsonが作成していました。そこで私は、柱の最上部のためにシミュレーションのピースを追加して、パーティクルを元のシミュレーションとブレンドし、両方の要素を一緒にメッシュ化しました」
エフェクトアニメータのDebbie Carlson氏は言います。「大量の渦巻く水が、Joel Einhornのサイマティックな龍の水柱から発生します。それが最も高い位置にまで上ると、水柱からシスーが現れます。このアイデアを実装するために、POP Fluidシミュレーションをローカル空間で逆に実行しました。最終的な形、つまりシスーの形をした流体の塊から開始します。シミュレーションは、シスーの形から流体が特定のパターンに従って徐々に放たれ、それを駆動するために作成したVelocityフィールドを使用して、中心を軸に加速度的に渦を巻き始めます。シスーの形は、非表示の衝突オブジェクトとしても利用しました」

最終的な位置に置いて順再生すると、水は上昇すると素早く渦を巻き始め、水滴が最終的なシスーの形を作り始めるにつれて徐々に速度を落とします。Carlson氏は言います。「シスーの流体のシェーディングには、内部放出ボリュームのコンポーネントも含まれていました。カラーや密度には、POP Fluidパーティクルから作成したVDBプリミティブを使用しました。個々の水滴が徐々に密度を増し、水滴の最終到達位置で水の色からシスーのレンダリング画像を投影した色に遷移します。このメインの流体の塊がシスーらしい形状になってきたら、しずくや細かい水滴、虹色の魔法の霧なども放出します」
滝
クライマックスの龍たちの復活にも、さらに多くの水のエフェクトが使われています。ファングの巨大な滝の流れが完全に元に戻る場面もその例です。エフェクトチームの最大の課題は、滝の巨大なスケールでした。エフェクトリードのTom Sirinaruemarn氏が説明します。「高さはナイアガラの滝の約2.5倍、全幅は600メートルです。シミュレーションのスケールを考慮して、シミュレーションを複数のドメインに分割しました。分散シミュレーションは使わないことにしました。滝の水流に相互のデータ交換は必要なかったし、遠くからならビジュアルにも違和感はありませんでした。ドメインを分割したことで、ファームに送る、変更や修正を加えるといったことが個別に可能になりました」

エフェクトチームは、滝の水流のために15のドメインを作成しました。Sirinaruemarn氏は続けます。「1つのドメインには4~5のDOPシミュレーションが含まれていました。メインの水のシミュレーションには FLIP Solver を使用しました。白波にはセカンダリ FLIP と POP、霧と相互作用の霧の両方には Sparse Smoke も使用しました。このセットアップにとって、Smoke Solver (Sparse)は救世主でした。従来の Smoke Solver よりもずっと高速で、メモリも節約できました。最も時間がかかるのは、FLIP シミュレーションです。ファームで実行した FLIP シミュレーションは、それぞれに平均で80~100時間を要しました。流体ソースと環境の衝突を、ドメインごとに適切な位置に準備するのは手間がかかります。プロシージャルに生成したソースと衝突をすべてリグにまとめました。その後、それを15のドメインにコピーアンドペーストしました」
シスーの変身
「ラーヤと龍の王国」の心に残るハイライトシーンの1つは、シスーが初めて登場するシーンです。美しく、魔法のような登場シーンが必要です。単純に水の要素を集め、彼女の存在を呼び出すだけでなく、彼女が後で見せることになる虹色の魔法を想起させるような予兆が欲しいと考えました。
Ben Fiske 氏は言います。「映画の前半で、魔法の石が無重力の効果を水にもたらし、ゆっくりと虹色にする様子が描かれます。監督たちは、このアイデアをシスーの変身に結び付けることにしました。映画全編で、シスーの姿が、虹色の霧で包まれた無重力の水滴から形成されていくようにしたのです」
エフェクトチームは、さまざまなアプローチを組み合わせて水滴に取り組みました。「すべてを変身に注目を集めるように演出する必要がありました。つまり、シスーが現れる領域への視線を遮るのではなく、フレーミングするわけです。いくつかの方向からカーブを構築し、慎重にスカルプトして、カメラのドリーが空中を漂う水滴群の動きに一致するようにしました。水滴が登場する画面に、面白さと興奮を加えることができました」カーブが、複雑な POP シミュレーションを駆動します。「ショットのさまざまなポイントで、シミュレーションのタイミングを慎重に調整しました。シスーの登場をあからさまにせずに、違和感なくシスーを変身させたかったのです」
POP シミュレーションは、セカンダリの POP Fluid シミュレーションのホストとして機能しました。水滴同士の相互作用や衝突が可能になり、無重力でゆらゆらと漂う液体らしさを加えることができました。Fiske 氏は言います。「シスーの変身が始まると、水滴はすべてシスーのサーフェス上、つまり鼻から尾のどこかで崩壊します。このようにして液体のシスーが形成されますが、その姿はすぐには明快にはなりません。シスーの鼻から尾まで、らせん状のカーブに沿って、たくさんの流体が放出され、動いているからです。また、この余剰分の液体はシスー自身のジオメトリから放出され、シスーのサーフェスと同じ色です。ぼやけたワイプのようなエフェクトになり、登場シーンがさらに魔法らしくなりました。同じ放出ジオメトリを使用して、Pyro でシミュレートしたボリュームも放出しています。レンダリングには、Jesse Erickson の素晴らしい虹色のシェーダテクニックを利用しました」
クマンドラのスープの開発
目を見張るような要素ではありませんが、ラーヤの父であり、首長であるベンジャの作ったスープは、「ラーヤと龍の王国」のストーリーにおいては重要な要素です。スープに追加される材料は、クマンドラを構成する各国を表し、調和というテーマを際立たせています。「ストーリーの重要な要素ですから、本格的で真実味があり、おいしそうなスープにしたいと思いました。どこにでもあるスープではなく、東南アジア風のスープが良いだろうとも考えました」と、Dale Mayeda 氏。
タイの辛くて酸っぱいスープ、トムヤムクンがアイデアのベースです。「トムヤムクンには通常、エビペースト、レモングラス、タケノコ、唐辛子 (バーズアイチリ)、パームシュガーが入っています。映画の中でも、食材を述べています」と、Mayeda 氏。参考資料は簡単に手に入りました。「ラッキーなことに、メインのスープ開発者である Cong Wang は料理も得意でした! Cong は、自分がトムヤムクンを作るところを撮影し、詳細なリファレンスビデオとして提供してくれました。私たちはスープを徹底的に研究しながら、エフェクト開発を進めました」
エフェクトチームは、スープのシミュレーションをメインの3ステップに分けて実行しました。エフェクトアニメータの Cong Wang 氏は言います。「はじめに、沸騰のフォースを使用して、低解像度の FLIP シミュレーションを駆動しました。さまざまな沸騰の動きを作成できました。沸騰のフォースは、鍋の底の領域から沸き上がる泡を放出する POP シミュレーションです。泡は表面に上がり、コアシミュレーションを駆動するフォースになります」
2番目は、タケノコなど、重量のある食材のシミュレーションです。「Jacob Rice が、カスタムの浮力フォースを用意してくれました。これを使って RBD シミュレーションを行いました。移流を駆動したのは、前に実行した低解像のFLIPシミュレーションです。表面からどの程度の高さで、重めの材料を解決するかを定義しました」と、Wang氏。
第3ステップは、最終的な高解像度のスープベースのシミュレーションです。チームは Houdini の FLIP Solver と POP Fluid ソルバを使用して動きを作成し、チリオイルや気泡が表面に寄り集まって浮かぶ様子を表現しました。「POP Fluid は、油と泡を表すパーティクルのサブセットに影響します。油と泡が分離したり再結合する、リアルな動きを実現できました。他の FLIP パーティクル上に浮かび、拘束されるように、油や泡のパーティクルの密度は下げ、速度を上げました。前のステップの RBD オブジェクトを衝突オブジェクトとして使用しました」と、Wang氏。
スープベースの上に滑らかなオイルサーフェスが浮かぶようにするため、平らにした球をオイルのパーティクルにインスタンス化しました。「球のスケールは、周囲の密度とスピードで駆動しました。その後、球を VDB にラスタライズし、平滑化して、滑らかで時間とともに変化する、油の浮いた表面にしました」と、Wang 氏。
Dale Mayeda 氏が後を続けます。「このおいしそうなスープ作りの最終段階は、マテリアルの処理です。三平面投影のテクスチャのレイヤを重ね、Pref で移流させ、色、反射、ディスプレイスメントにわずかな変化を付けました。スープベースの色については、内部のバインドしたボリュームを使って奥行きと深みを加えました。また、自社開発のレンダラである Hyperion を使用した「モアナと伝説の海」」で開発した、メニスカスモディファイヤも使用しました。鍋、泡、ハードサーフェスなど、周囲のジオメトリの法線に向けてスープサーフェスの法線を曲げて、スープとジオメトリのサーフェスの境界部分に、表面張力のディテールをわずかに表現しました」
砂の開発と石の変身
Disneyのエフェクトチームは、大量の液体のエフェクトに加え、石や砂などの多様なマテリアルのシミュレーションも行いました。Tom Sirinaruemarn 氏は言います。「初期の砂の開発では、Vellum Grains のセットアップをベースにしました。Vellum を使用すると、とても柔軟に砂のルックをデザインできたからです。その後、POP Grains に切り替えてセットアップを簡素化しところ、見栄えのよい砂を作成できました」
チームは、砂を2種類に分類しました。天井から落ちてくる砂と、地面に積もった砂です。「落ちてくる砂は、シンプルなPOP Grainsです。積もった砂のシミュレーションでは、まず砂山の形状をスカルプトし、その上に、衝突オブジェクトとしてスカルプトしたジオメトリを使って砂のレイヤーを生成しました。シミュレーションに満足できたら、自社開発の高解像度化ツールを使用して、レンダリング時にさらにポイントを生成しました。砂の密度が足りないように見えたら、ボリューム要素を使って解決しました」と、Sirinaruemarn氏。
キャラクタが石から本来の姿に戻るショットには、複数のステップを用意しました。Thom Wickes 氏は言います。「まず、石化した彫像のようなキャラクタを流れ落ちる雨粒をアニメートしました。大部分のショットで、キャラクタのサーフェス上でコーミングした流れのベクトルに従って、カスタムの POP シミュレーションを実行しました。パーティクルは軌跡のポイントを残し、これをメッシュ化しました。この雨粒のメッシュを利用して、パターンを広げていきました」
チームは、数百万というポイントを石のキャラクタのサーフェスに散乱させることから始めました。「SOP Solver で、雨粒のアトリビュートをそれらのポイントに拡散させました。シンプルな関数をいくつか使用し、拡散するアトリビュートの範囲を分離するマスク VDB を生成しました。これらを使用してウェットマップを駆動したところ、水がサーフェスに吸収される様子を表現し、石の彫像を隠し、元の姿を表すことができました」と、Wickes 氏。ダストのパーティクル、水しぶき、雨粒といった他のエフェクトは、後から追加しました。
ドルーン
およそ100のショットに登場するドルーンは、目を見張るようなエフェクトシミュレーションの成果物であるだけではありません。ドルーンは、主要キャラクタでもあります。Michael Kaschalk氏は言います。「独創的なドルーンをどう作るかは、エフェクトチームの前に大きく立ちはだかる課題でした。絶望を体現する存在であるドルーンは、失意やコミュティからの孤立という恒久的な性質をとらえるようデザインされました。絶え間なく変化し、1つのつながったフォームとして知覚するのは難しい存在にしたいと考えたのです。ドルーンは自分の中に取り込むばかりで、決して返してはくれません。自身をも消費します」
Houdini のプロシージャルワークフローの柔軟さのおかげで、エフェクトチームは、ネットワークの実験、共有、再接続を素早く行えました。「Houdini を使用すると、さまざまなテストコンセプトを自由に試したり、視覚化できます。たとえば、グルテンの挙動、パン生地の折り返し、逆方向に沸騰する水、層状の煙、水中の生物からヒントを得た群れの挙動、ダイナミックなクモの巣の構築などです。このプロセスは、チームに課題とヒントを与えました。それが斬新なソリューションとビジュアルの発見および実現につながっています」と、Kaschalk 氏。
ドルーンの作成は、Disney が自社開発した自動化パイプラインで始まりました。エフェクトチームは、アニメーション部門から提供された、シンプルなプロキシジオメトリをインポートしました。このプロキシ入力をもとに、構成、ドルーンのスケール、基本的な動作パフォーマンスを決定しました。Houdini のカスタムリグを使用して、データを取り込み、数えきれないシミュレーションとレンダリングを実行し、初期バージョンのエフェクトを作成しました。その後、独創的なエフェクトに仕上げるためのイテレーションを経て、結果をライティング部門に渡しました。
エフェクトリードのHenrik Falt氏は言います。「アニメートされたプロキシシェイプと地面の間をカーブでつなぐリグによって、プロシージャルな脚を作成しました。カーブをFLIP流体ソースおよびカーブフォースとして使用して、歩行サイクルを導き出しました。また、プロキシシェイプのサーフェスに沿って追加のソースおよびカーブフォースを移動しました。出力は、新しいHoudiniのFLIP流体シミュレーションに送られました。「ドルーンの挙動に大いに役立ったのは、流体をプロキシシェイプのサーフェスに向けて押す、カスタムの「表面重力」です。サーフェスまでの距離によって駆動されるランプを使用して、フォースの大きさを制御しました」
チームはViscosity (粘度) に変化を付けて、独特な挙動を調整しました。Falt 氏は説明します。「流体パーティクルの時間を制限し、シミュレーションへの再シードと持続的なソーシングを回避しました。フォースおよびプロシージャルな変形によって、プロキシシェイプの動きに応じて、流体が追従するようにしました。また、地面や他の環境コンポーネントを衝突オブジェクトとして使用しています。Houdini でリグをセットアップしたことで、プロセスのどの段階でもデータを取得できました。しかし、作業の大半は、FLIP シミュレーション中にソースとフォースを操作することで行いました。ドルーンには顔がなく、いわゆる怪物らしい体もありません。そのため、ドルーンの意図や狙いを示唆するためには、この段階が極めて重要でした」
ベース構造の FLIP シミュレーションを組み合わせて一体化し、ボリュームとしてレンダリングすると、ドルーンの外観が完成しました。「FLIP シミュレーションの「サーフェス」に沿ってパーティクルを追跡し、セカンダリシミュレーションを生成しました。これは、オーバーラップや副次的な構造ディテールを得るためです。複数のマテリアルプロパティでボリュームをレンダリングして、複雑さを高めました。内側をクモの巣状にし、コアを発光させ、流体シミュレーションのカールから接地ジオメトリを抽出して、エフェクトを仕上げました」と、Falt 氏。
ドルーンのクモの巣
ドルーン内部のクモの巣のような構造を作成するのは簡単ではありませんでした。これには、2段階のプロセスを要しました。エフェクトリードの Jake Rice 氏は言います。「まず、パン生地のように粘度の高い、外側の流体の動きを追跡しました。次に、クモの巣のような構造を生成しました。クモの巣エフェクトの範囲は流体シミュレーションの内側です。ここでの主な目的は、流体内のポイントの均等な分布を維持しながら、入力シミュレーションの低周波の動きをとらえることでした。しかし、粘度の高い流体シミュレーション、流体の塊から離れたところにパーティクルを放出する性質、変わり続けるパーティクルの数など、ドルーンのとらえどころのなさが原因で、流体の動きを追跡するのもそう簡単ではありません」
粘度の高い流体シミュレーションの低周波の動きをとらえるために、チームはイテレーションにおいて、ポイントセットをターゲットのポイントセットにトランスポートしました。「2つのポイントセット間に最適なマッピングを用いました。これにより、1つのポイントがターゲットポイントまで、フレーム単位で移動する必要のある距離を最小にできました」と、Rice 氏
流体追跡のオペレーションは、大きく3ステップに分けられます。まず、入力ポイントセットをフィルタリングして、吐き出されるパーティクルのような、低密度の領域を除外します。「2番目は、ポイントを Density (密度) フィールドに変換し、そのフィールド内に不均一にランダムなポイントを散乱させます。3番目のステップは、最適なトランスポートによって、あるフレームから別のフレームへのランダムなポイントセットのコヒーレントマップを設定することです」と、Rice氏。最初の2つのステップは、Houdini の VDB From Particles SOP と Scatter SOP を使用すれば簡単でした。「最適なトランスポートの実現には、Gabriel Peyré のブログ「Numerical Tours」で説明されていた基本手順に従い、HoudiniでNumpyとPython SOPを使用しました」
クモの巣そのものを生成するために、フレーム単位で追跡した流体パーティクルをベースに、相対近傍 (relative neighborhood) グラフを生成しました。Rice 氏は言います。「このグラフの構築には、Houdini の VEX を使用しました。ソルバ内でも追加でこれを実行して、ちらつきを防ぎました。クモの巣の動きを止めないように、再度最適なトランスポートを使用し、トラッキングポイントを追跡しました。これが、クモの巣をドルーンのコア内にしっかり広げることにつながりました。オンザフライで素早くジオメトリを生成し、VEX でさまざまなアルゴリズム (または相対近傍グラフ) を平行して実装できたので、非常に複雑な構造を、これまでよりはるかに管理しやすい方法で構築できました」
実装についての詳細は、SIGGRAPH で公開されている論文「Weaving the Druun's Webbing (ドルーンのクモの巣の作り方)」をご覧ください。
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