ピーク使用量ログ

重要: ピーク使用状況ログを正確に取るには、バージョン 20.0.682 以降のライセンスサーバ (sesinetd) が必要です。(Houdini 18.5 の場合) 18.5.875 以降のバージョン、(Houdini 19.0 の場合) 19.0.549 以降のバージョンでもピーク使用状況ログを残せますが、不正確な場合があります。

ライセンスのピーク使用状況ログには、一定の時間間隔内で1本のトークンライセンスの同時使用が最大に達した時の数が保存されます。この間隔は通常1時間に設定されており、そのログ内容は随時確認可能です。

これは、ライセンスのピーク使用状況を製品タイプ別に監視するための優れた手法で、指定間隔内のピーク使用状況、また、オプションでそのユーザのデータもバイナリログファイルに記録可能です。コンパクトさは劣りますが、分析用にスプレッドシートやデータベース等のファイルフォーマットで、このログの出力も可能です。

詳しくは ピーク使用状況ログを残す を参照してください。

使用状況ログの有効化

ライセンスのピーク使用状況のログは、sesinetd.ini ファイル内でデフォルトで有効になっており、以下のオプションにより1時間ごとにログが残ります:

usageInterval=hour

これにより、1時間ごとのピーク時の使用ライセンス数のログが残ります。ログファイルをコンパクトに保つため、間隔内に使用されなかったライセンスのログは残りません。

ライセンスサーバ (sesinetd) の各種オプションを変更する際は、sesinetd.ini ファイルを編集するか作成してください。

Mac

/Library/Preferences/sesinetd/sesinetd.ini

Windows

C:\Windows\keys\sesinetd.ini

Linux

/usr/lib/sesi/sesinetd.ini

他にも、 minute、 5-minute、30-minute、4-hour、12-hour、day の間隔が指定可能です。

例:

ユーザ情報を残さず5分ごとにログを取る場合:

usageInterval=5-minute

ユーザ情報を残し1分ごとにログを残す場合:

usageInterval=minute
includeUser=true

includeUsers オプションを使うと、その間隔内のライセンス使用者が記録されます。デフォルトの場合、各ライセンスのピーク使用状況のみが記録され、ユーザ情報は残りません。

間隔が短くなるほど、ログファイルが大きくなり、出力に時間がかかるので、正しく選択してください。

sesinetd --print-options を実行すると、ピーク使用状況ログが有効化されているかどうかと、設定中の間隔、およびログファイルの場所が表示されます。

Linux 使用時の例:

 /usr/lib/sesi/sesinetd --print-options

 == Usage ==
 Peak Usage Enabled: true
 Usage Interval: hour
 Send usage interval: -1
 Include Users: false
 Usage File: '/usr/lib/sesi/sesinetd_peak_usage.bin'
 Usage Log URL: ''

使用状況のログファイル

ピーク使用状況の情報は、バイナリファイルに記録されます。
Houdini には、ログファイルのパーサーが同梱されています。このパーサーにより、様々な表現でデータをエクスポートすることが可能になります。

デフォルトの場所は、 sesinetd_peak_usage.bin の名前が含まれるライセンスパスの中です。

peakUsageFile オプションを使うと、ログファイルにカスタムの保存場所を指定できます。

Mac のデフォルトパス:

/Library/Preferences/sesi/sesinetd_peak_usage.bin

Windows のデフォルトパス:

C:\Windows\keys\sesinetd_peak_usage.bin

Linux のデフォルトパス:

/usr/lib/sesi/sesinetd_peak_usage.bin

ログファイルパーサーの使用法

hython で $HFS/houdini/python.10libs/parsepeakuserlog.py を実行すると、スクリプトの使用方法を確認できます。$HFS は Houdini のインストール場所です。

xlsx 形式での出力には xlsxwriter モジュールが必要です。

タイムゾーンの自動設定や、--time-zone オプションを使用するには ptyz の Python モジュールのインストールが必要です。
ただし時間は常にサマータイムを考慮しない時間表示となります。

例:

hython $HFS/houdini/python3.10libs/parsepeakuserlog.py /usr/lib/sesi/sesinetd_peak_usage.bin --group-by=hour