Since | 14.5 |
このシェーダの目的は、物理的というよりは直感的なパラメータを使用しながら、物理的に妥当な結果を作成することです。 多数のマテリアルを、比較的少ないパラメータで作成することができます。 すべてのパラメータは、0から1までの範囲にあり、その範囲内で妥当な実世界の値を表現しています。
すべての関連パラメータにテクスチャを適用することができます。尚、テクスチャ値は、パラメータの値で常に乗算されます。
Note
これはSHOPシェーダです。つまり、他のシェーダとレイヤー化することができません。
レイヤー化が必要な場合、もしくはコントロールがさらに必要な場合は、このシェーダのベースであるPrincipled Shader VOPを使用することができます。
パラメータ ¶
Surface ¶
Base Color
サーフェスの全体的なカラー。他のパラメータに応じて、異なった効果を持たせることができます。
Metallic が0.0
の場合、 Base Color はディフューズ反射のカラーを制御します。 Reflect Tint を使用しても反射に色を付けることができます。
Metallic が1.0
の場合、ディフューズが消え、 Base Color は、反射のカラーと強度のみを制御します。
Sheen Tint を使用して、 Base Color で Sheen (光沢)エフェクトに色を付けます。
Metallic
値が1に近いほど、シェーダはより金属的な外観になります。
これは、ディフューズコンポーネントをフェードアウトさせて、 Base Color で反射を操作することによって実行されます。 これにより、メタリックマテリアル特有の色の付いた反射の作成が簡単になります。
Reflect
ビューアに向いているサーフェスの反射性を制御します。 これは、他のシェーダで見つかった Index of Refraction パラメータを置換して、外観に対してより直接的な制御を可能にします。
サーフェスがビューアから離れて回転する場合、このパラメータの値に関係なく、さらに多くの光が反射します。ビューアから90度離れると、現実の世界のように光が100%反射します。
Tip
オブジェクトがどれぐらい輝くかは、ほとんどの場合、オブジェクトの Reflect 値ではなく、その Roughness 値に左右されます。 テクスチャを使用して、輝きを変化させたい場合、通常、 Roughness パラメータを使用するのがよいでしょう。
Note
芸術的なコントロールを加えるなら、 Reflect をちょうど0.0
に設定することによって、反射を完全に無効化することができます。
テクスチャを使用した場合、この効果は、テクスチャの真っ黒な領域でも発生します。
白い環境で黒のオブジェクトに対する Reflect の効果。尚、エッジでの反射は、 Reflect がちょうど0.0
でない限り、影響を受けません。
Note
このパラメータの効果は、メタリックの反射性が Base Color につながっているため、 Metallic 値が増加すると減少します。
Reflect Tint
Base Colorで反射に色を付けます。これは、非メタリックのマテリアルでは一般的ではありませんが、芸術的な目的で使用することができます。
Note
このパラメータの効果は、メタリックの反射が常に Base Color により色付けられるため、 Metallic 値が増加すると減少します。
Roughness
サーフェスがどのくらいぼんやりと見えるかを制御します。
0.0
の値にすると、完全にはっきりした反射のある滑らかなサーフェスになります。
1.0
の値では、完全にぼんやりとしたサーフェスが作成されます。
内部的には、これは、 Roughness が大きくなるほど顕著になる微小のバンプを模倣し、反射光の散乱を増やします。
Metallic を1.0
に設定したマテリアルに対する Roughness の効果:
Metallic を0.0
に設定したマテリアルに対する Roughness の効果:
Anisotropy
Anisotropy Direction によって定義された方向に反射が引き伸ばされます。
これは、方向性バイアスを持つ微小なバンプをシミュレーションし、定義された方向にさらに多くのライトを散乱させます。これは、ブラシがかった金属特有のものです。
このパラメータの効果は、 Roughness によって増加します。 Roughness が0.0
の場合は、何の効果もありません。
Anisotropy Direction
サーフェスのUV座標を基準に Anisotropy の方向を制御します。0.0
の場合、反射は U 方向に引き伸ばされます。0.5
の場合、方向は、 V 方向に90度
回転します。
1.0
は180
度と等しくなります。効果が対称的であるため、これは0.0
と同じ結果を作成します。
回転方向もUVの配置により決まります。テクスチャがミラーリングなしでサーフェスに表れるようにUVが配置されている場合、値を大きくすると反時計回りに回転します。
このパラメータの効果は、 Roughness と Anisotropy が減少すると少なくなります。
このパラメータには、 Use Texture が有効の場合に表示される独自の Filter Type パラメータがあります。
デフォルトはPoint (No Filter
)で、通常では、最適に動作します。
これをGaussian
のような実際のフィルターに変更すると、異なった方向値を持った領域間の移り変わりの周辺で画像が乱れることがあります。
Tip
0-1
の範囲に設定すると、テクスチャをこの値に適用しやすくなります。特定の方向に必要なテクスチャ値を見つけるには:
-
Anisotropy Direction 下の Use Texture をオフにします。
-
スライダ上で値を調整しながら、希望通りの結果になるまでテストレンダーを開始します。
-
スライダの値をテクスチャ内にペイントします。
-
Use Texture をオンに戻します。
このワークフローをサポートするために、 Anisotropy Direction は Use Texture をオン・オフする度にその値を記憶します。
Use Texture が有効の場合、このデフォルトは1.0
で、これは、未修正のテクスチャデータを取得するという意味です。
Subsurface
サブサーフェススキャタリングの外観を指定します。これは高速な近似処理で、実際のSSSを実行しません。
Note
このパラメータの効果は、 Metallic 値が増加すると減少します。
Sheen
グレージング角(接平面と入射光線がなす角)に追加の反射を作成します。 これは、特定の布地や他のいくつかのマテリアルに合わせる場合に役に立ちます。
Note
このパラメータの効果は、 Metallic 値が増加すると減少します。
Sheen Tint
Sheen により作成された反射に Base Color で色を付けます。これは、特定の布地のマテリアルに合わせる場合に役に立ちます。
Note
このパラメータの効果は、 Metallic 値が増加すると減少します。
Coat
コート反射の強度を制御します。コートは、ベースレイヤーとは異なる Roughness 値を持つことができます。 Coat Roughness を参照してください。
Coat Roughness
Coat 反射の粗度を制御します。
Filter
使用するテクスチャフィルターのタイプ。 これは、独自の Filter パラメータを持った Anisotropy Direction 以外のすべての Surface パラメータに使用されます。
Filter Width
テクスチャのサンプリング時に使用するフィルターの幅。値を大きくすると、テクスチャに、よりフィルター/ブラーがかかります。
Emission ¶
Emission Illuminates Objects
発光が他のオブジェクトを照らすかどうかを制御します。
Emission Color
サーフェスから発光される光のカラー。
Emission Intensity
サーフェスから発光される光の強度。
Bump & Normals ¶
Base ¶
Texture Type
Bump
バンプマップは、ジオメトリの修正やオブジェクトの輪郭の変更を実際に行なわずに、サーフェスのディテールの外観を作成します。
Channel パラメータに応じて、R, G, Bチャンネルまたは輝度がバンプの高さとして使用されます。
Normal
RGB
テクスチャから法線を設定します。
テクスチャ値を読み込んだ後、法線は、 Normal Space , Flip X , Flip Y パラメータに応じて修正され、 Vector Space によって定義された空間へトランスフォームされます。
Texture Color Space
テクスチャのカラー空間。
Vector Space
ベクトルベースの処理である Normal および Vector Displacement が適用される空間。
UV Tangent Space
Surface NormalおよびUV接線によって定義された空間を使用します。 この空間を使用することで、法線テクスチャを変形オブジェクトに適用することができます。 これは、ベクトルがオブジェクト空間で単に適用されているのではなく、サーフェスの向きを基準に適用されているからです。
Object Space
オブジェクトのトランスフォームを使用します。
Offset
このオフセットは、 Effect Scale を適用する前に 値 に加算されます。
Effect Scale
オペレーションの効果は、この値によってスケールされます。
Normal モードでは、入力法線から離れた法線の回転をスケールします。
Texture Path
テクスチャマップとして使用する画像ファイルです。
UDIM Filename Expansion
UDIMテクスチャファイル名の展開。
UDIM座標は、UV座標に基づいて計算されます: 1000 + int(u)+1 + int(v)*10
。
例: “map_<UDIM>.rat”は、u=3.1, v=4.15で“map_1044.rat”を返します。
Wrap
テクスチャ座標が0-1までの範囲の外側にある場合、どのように画像を評価するかを決定します。オプションは下記のとおりです。
Repeat
(ストリング値repeat
)画像マップは0から1の範囲外で繰り返されます。基本的には、テクスチャ座標の整数コンポーネントは無視されます。
Streak
(ストリング値streak
)テクスチャ座標は0から1の範囲に固定されます。
Decal
(ストリング値decal
)0から1の範囲外の座標は、画像カラーではなく境界カラーへの評価を行ないます。
Filter
評価に使用するアンチエイリアスフィルターのタイプです。オプションは下記のとおりです。
Box
(ストリング値box
)
Gaussian
(ストリング値gauss
)
Bartlett/Triangular
(ストリング値bartlett
)
Sinc Sharpening
(ストリング値sinc
)
Hanning
(ストリング値hanning
)
Blackman
(ストリング値blackman
)
Catmull-Rom
(ストリング値catrom
)
Mitchell
(ストリング値mitchell
)
Point Sampling
(ストリング値point
)
Filter Width
シェーディングコンテキストの微分係数にもとづいてテクスチャにブラーをかけます。 SOPコンテキストのように微分係数のないコンテキストの場合、このパラメータは何の効果もないため、代わりに Texture Blur または Pixel Blur を使用してください。 シェーディングコンテキストでは、フィルタリングはマイクロポリゴンのサイズに比例し、1つのマイクロポリゴンをフィルタリングするフィルタ幅は1です。
Channel
スカラーオペレーションである Bump および Displace Along Normal と一緒に使用するコンポーネント。
Image Plane
テクスチャから読み込む画像平面。
Tip
Mantra ROPの Shading Tangent-Space Normal パラメータによりエクスポートされる接線空間法線は、慣例により、Nt
画像平面にエクスポートされます。
Normal Space
Normal モードにおいて、入力がどのようなフォーマットで保存されるかを制御します。
0 to 1
法線のコンポーネントが0-1
の範囲です。これは、正の値で、目に見える範囲で値を保存するために、通常ではテクスチャで実行されます。
-1 to 1
法線のコンポーネントが自然数で正規化された状態です。
Flip X
Vector Space に適用する前に、Xの入力法線を反転します。
Flip Y
Vector Space に適用する前に、Yの入力法線を反転します。
Coat ¶
Separate Coat Normals
有効の場合、 Coat 反射レイヤーの法線に対して別の制御を許可します。 例えば、これにより、滑らかなベースレイヤーの上に傷の付いたコートレイヤーを作成することができます。
このタブの残りのパラメータは、 上記の Base タブのパラメータと同じです。
Displacement ¶
Displacement Bound
ディスプレイスメントシェーダがジオメトリを動かす最大範囲。これは、“カメラ”空間で定義されます。絶対値により、範囲が決定します。
True Displacement
“実際の”ディスプレイスメントを行なうかどうかを設定します(レンダリング時にジオメトリを実際に修正して、オブジェクトの輪郭を変更することができます)。 このオプションを無効にすると、Displacementタブの値がバンプマップとして使用されます(デプスの外観を作成しますが、実際に、ジオメトリの修正やオブジェクトの輪郭の変更は行ないません)。
Include In Exported Tangent Normals
ディスプレイスメントが、Nt
変数によりエクスポートされた法線に影響を与えるかどうかを制御します。
Tip
シェーダによって画像平面として生成された接線空間の法線をエクスポートするには、 Mantra ROPの Images/Extra Image Planes タブにある Shading Tangent-Space Normals (Nt) パラメータを有効化します。
Texture Type
Displace Along Normal
サーフェスをその法線の方向へ動かします。
Channel パラメータに応じて、R, G, Bチャンネルまたは輝度が高さとして使用されます。
Vector Displacement
テクスチャ値によりサーフェスを動かします。値は、選択した Vector Space で適用されます。
Texture Color Space
テクスチャのカラー空間。
Vector Space
ベクトルベースの処理である Normal および Vector Displacement が適用される空間。
UV Tangent Space
Surface NormalおよびUV接線によって定義された空間を使用します。 この空間を使用することで、法線テクスチャを変形オブジェクトに適用することができます。 これは、ベクトルがオブジェクト空間で単に適用されているのではなく、サーフェスの向きを基準に適用されているからです。
Object Space
オブジェクトのトランスフォームを使用します。
Offset
このオフセットは、 Effect Scale を適用する前に 値 に加算されます。
Effect Scale
オペレーションの効果は、この値によってスケールされます。
Normal モードでは、入力法線から離れた法線の回転をスケールします。
Texture Path
テクスチャマップとして使用する画像ファイルです。
UDIM Filename Expansion
UDIMテクスチャファイル名の展開。
UDIM座標は、UV座標に基づいて計算されます: 1000 + int(u)+1 + int(v)*10
。
例: “map_<UDIM>.rat”は、u=3.1, v=4.15で“map_1044.rat”を返します。
Wrap
テクスチャ座標が0-1までの範囲の外側にある場合、どのように画像を評価するかを決定します。オプションは下記のとおりです。
Repeat
(ストリング値repeat
)画像マップは0から1の範囲外で繰り返されます。基本的には、テクスチャ座標の整数コンポーネントは無視されます。
Streak
(ストリング値streak
)テクスチャ座標は0から1の範囲に固定されます。
Decal
(ストリング値decal
)0から1の範囲外の座標は、画像カラーではなく境界カラーへの評価を行ないます。
Filter
評価に使用するアンチエイリアスフィルターのタイプです。オプションは下記のとおりです。
Box
(ストリング値box
)
Gaussian
(ストリング値gauss
)
Bartlett/Triangular
(ストリング値bartlett
)
Sinc Sharpening
(ストリング値sinc
)
Hanning
(ストリング値hanning
)
Blackman
(ストリング値blackman
)
Catmull-Rom
(ストリング値catrom
)
Mitchell
(ストリング値mitchell
)
Point Sampling
(ストリング値point
)
Filter Width
シェーディングコンテキストの微分係数にもとづいてテクスチャにブラーをかけます。 SOPコンテキストのように微分係数のないコンテキストの場合、このパラメータは何の効果もないため、代わりに Texture Blur または Pixel Blur を使用してください。 シェーディングコンテキストでは、フィルタリングはマイクロポリゴンのサイズに比例し、1つのマイクロポリゴンをフィルタリングするフィルタ幅は1です。
Channel
スカラーオペレーションである Bump および Displace Along Normal と一緒に使用するコンポーネント。
Image Plane
テクスチャから読み込む画像平面。
Tip
Mantra ROPの Shading Tangent-Space Normal パラメータによりエクスポートされる接線空間法線は、慣例により、Nt
画像平面にエクスポートされます。
Settings ¶
Component Labels ¶
Diffuse
ディフューズコンポーネントのラベルを指定します。 これにより、このコンポーネントから別の画像平面へ寄与度をエクスポートすることができます。
Base Reflection
ベース反射コンポーネントのラベルを指定します。 これにより、このコンポーネントから別の画像平面へ寄与度をエクスポートすることができます。
Coat Reflection
コート反射コンポーネントのラベルを指定します。 これにより、このコンポーネントから別の画像平面へ寄与度をエクスポートすることができます。
Misc ¶
UDIM Filename Expansion
UDIMテクスチャファイル名の展開。
UDIM座標は、UV座標に基づいて計算されます: 1000 + int(u)+1 + int(v)*10
。
例: “map_<UDIM>.rat”は、u=3.1, v=4.15で“map_1044.rat”を返します。
See also |