Houdini 20.0 コンポジット

ルックアップテーブル(LUT)によるカラー出力の修正

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ディスプレイルックアップテーブル(LUT)はビューアで画像のカラーを表示する前にそのカラーを修正します。ルックアップテーブルをビューポートに適用し、ビューポートはテーブルを使ってビューポートが表示する画像のカラーを修正します。

ルックアップテーブルは、テレビ/ビデオ/フィルムのような異なるメディアで画像がどのように見えるのか確認するときによく使います。これらのメディはカラー特性が異なります。ある表示メディアを模倣するように設計したルックアップテーブルを使えば、現在の作品がそのメディアに移行した後にどのように見えるのかあなたに良いアイデアを与えてくれます。

To...Do this

ルックアップテーブルを使ってビューアのカラーを修正する

  • コンポジターコントロールツールバーのアイコンをクリックしてポップアップメニューを開くと、load LUTまたはenable/disable LUTを選択することができます。

ルックアップテーブルをコンポジットネットワークの一部として適用する

  • Lookup COPを使ってルックアップテーブルを通して画像シーケンスをフィルタリングすることができます。

新しいルックアップフォーマットをHoudiniに追加する

  • HDKドキュメント(Getting Data In and Out of Houdini, Lookup Tables:hdk_io_lut.html)の“The Houdini LUT format and adding new LUT formats”を参照してください。

ルックアップテーブルの作り方

  1. コンポジットネットワークに、必要なカラー修正を行なう一連のカラー補正ノードを作成します。カラー補正ノードはデフォルトで配置すると青くなります。

  2. ノードチェーンの最後のノード上でクリックして、 Save LUT を選択します。

  3. LUT File フィールドで、LUTファイルの名前をタイピングするか、+アイコンをクリックして保存ダイアログを使います。

    フィールドの右下の矢印ポップアップメニューを開いて、LUTの保存フォーマットを選択します。.lutはHoudiniのネイティブASCIIルックアップテーブルフォーマットです。.blut.lutのバイナリ形式で、保存後に編集はできませんがデータサイズが小さくなります。

  4. カラー補正チェーンのノード次第で、出力されるLUTはチャンネル非依存(他のチャンネルを見る必要がなく単一チャンネルで機能することができる)またはチャンネル依存(機能させるのにチャンネルすべての値を見なければならない)になります。チャンネル非依存オペレーションは1次元のルックアップテーブルを生成します。チャンネル依存オペレーションは3Dの“ルックアップキューブ”を生成します。

    ノードチェーンがチャンネル非依存の1D LUTを生成すれば、 Length Field を設定することができます。値が高いほど、より正確なカラー変換ができますが、大きいLUT length(> 1000)は遅くなります。

    ノードチェーンがチャンネル依存の3D LUTを生成すれば、 Size フィールドを2×2×2 to 256×256×256で設定することができます。値が高いほど、より正確なカラー変換ができますが、大きいキューブは遅くなります。

    3D LUTでは、.blutフォーマットを使って空間を保存するべきです。1D LUTは通常は1-2 KBであるのに対し、3D LUTは数MBになります。

  5. LUTのサンプリングを線形か対数(log)か選択します。対数はより正確なカラー補正ができるのでHigh Dynamic Range Image(HDR画像)で使いますが、log LUTは線形LUTよりも遅いです。8ビット画像を扱う時は、線形を選ぶのが望ましいです。

  6. Range を設定します。これはルックアップテーブルの適用内での明るさの範囲です(0 = ブラック, 1 = ホワイト)。この範囲外でのピクセルはクランプされます。Log LUTは開始から終了までの範囲の値はプラスの値しか持ちません。

  7. Clamp LUT を有効にすれば、ルックアップテーブルの出力を指定した範囲にクランプすることができます。0,1にクランプすれば、モニタで表示することができない任意の値を除外することができます(0より小さい値はブラック、1より大きい値はホワイト)。

LUTのセットアップの方法

全体としてLUTをセットアップする一番簡単な方法は、Houdiniの Edit ▸ Color Settings ▸ Color Correction タブを使うことです。ガンマ含めて必要な数のコンテキストにLUTを適用することができます。セッション間でこの設定を維持するには、 Save As Default を選択します。

連続してファイルを読み込んでいるMPlayセッションに対して、色々なメソッドを使うことができます:

  1. 以下のコマンドを使ってください。

    setenv HOUDINI_IMAGE_DISPLAY_LUT /show/job/display.lut
    
  2. -d <lutfile>コマンドラインオプションとショートカットMPlayを使ったコマンドmplay -d <lut>を使います。

  3. MPlayでディスプレイプション(d)を開き、 Correction タブに切り替えて、 Display LUT でLUTを指定して、 Save as Default をクリックします。

最後に、LUTの入力範囲を設定するために、 From: の行を必要な範囲(例えば、0-13.5)に変更します。

Note

To: 範囲はDisplay LUT用に0-1のままにするべきです。HDR画像を0-1の範囲に設定されていなければ、その範囲に圧縮するためにポストスケールとして使うだけです。

コンポジット

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レイヤ

カメラエフェクト

上級

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