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概要 ¶
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Cineonファイルフォーマットを扱う場合、Houdini PreferencesからCompositingの Cineon タブのオプションを設定することを忘れないでください。
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ノードを作成してコンポジターに画像データを読み込みます。
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ノードを作成して画像データをブレンドまたは修正します。
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コンポジットネットワークで仕上げの出力にしたいノードのレンダーフラグを設定します。
コンポジターの設定の方法 ¶
Houdiniのコンポジットオプションは、Houdiniで作成するコンポジットすべてに影響がある グローバルプリファレンス と特定の.hip
ファイルに影響がある プロジェクト設定 の2種類があります。
グローバルプリファレンス ¶
Edit ▸ Preferences ▸ Compositing を選択して、Compositing Preferencesを開きます。
プリファレンスではコンポジターのメモリの使用方法、効率さ、インターフェース、色付けの動作を制御することができます。
プロジェクト設定 ¶
Edit ▸ Compositing Settings を選択して、Composite Project Settingsウィンドウを開きます。
このウィンドウの設定では、このシーンファイル内で色々なCOPオプションのデフォルトを制御します。プロジェクト設定を変更すると、その設定を使った既存のノードが影響を受けます。
コンポジットオペレータのタイプ ¶
ほとんどのCOPは、6つのグループのどれかに属しています。各グループには共通パラメータと一貫した動作をします。
ジェネレータ
新しく画像を作成して、通常では新しく平面を作成します。
ジェネレータは新しく平面を作成します。ジェネレータすべてには画像とシーケンスの情報を指定する同じパラメータがあります。ジェネレータは次の情報を定義します:
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画像情報
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シーケンス情報
ジェネレータに入力があれば、平面をシーケンスに追加(“Inline Generation”)するか、または単純なオペレーションを使って既存平面に影響を与える(“Quick Composite”)かのどちらかが可能です。
ジェネレータが平面を既存シーケンスに追加した時、平面が“インライン”で生成されます。生成された平面には独自のデータタイプとコンポジションを持つことができ、それは入力タイプには限定されません。
“Quick Composite”を実行しているジェネレータは、平面を生成し、単純な演算を使って入力平面(I)を生成した平面(G)と結合します。この単純な演算には、Add、Subtract、Multiply、Minimum (Min)、Maximum (Max)、Averageがあります。これは、マスクや帯の作成、またはノイズを画像に追加するのに役に立ちます。
これらの手法には以下のメリットがあります:
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フレーム範囲、解像度、インターレースオプション、拡張コンディションが入力から引き継がれます。これは、他のシーケンスの解像度とフレーム範囲に一致させるのがより簡単になります。これらの設定を入力側で変更すると、自動的に更新されます。
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必要なノードの数が減ります。MergeとCompositeノードは必要ありません。さらにパフォーマンスとメモリの効率が上がります。
Inline GenerationまたはQuick Compositeモードは、ほとんどのオペレータのImageとSequenceパラメータを上書きします。 Image タブの“Add Plane”パラメータを使って作成・修正する平面と実行するオペレーションを指定します。指定した平面が存在しない、またはオペレーションがRename/Replaceに設定されていれば、ジェネレータは新しく平面を作成します。
スコープフィルター
指定した平面、チャンネル、フレームにだけ適用するフィルター操作。例えば、ScaleやCrop COP(解像度を変更する)のような特定の操作はスコープすることができません。
このオペレータ系統では、選択した平面とフレームに演算を適用することができます。デフォルトでは、全ての平面とフレームが選択されます。
スコープしていない平面とチャンネルは、そのノードがバイパスの様にスルーされます。
平面をスペース区切りのリストでスコープして指定します。ドットの後ろにチャンネル名を付ければ、特定のチャンネルを指定することができます。またワイルドカードを使うこともできます。例:
C A
カラーとアルファがスコープされます。
*
全ての平面がスコープされます。
C.r
カラーの赤チャンネルがスコープされます。
また、スコープフィルターにはフレームをスコープするオプションもあります:
All
すべてのフレームがスコープされます。
Inside Range
指定したフレーム範囲内のフレームすべてが、その範囲の両端にオプションのドロップオフ領域を設定してスコープされます。
Outside Range
指定したフレーム範囲外のフレームすべてが、その範囲の両端にオプションのドロップオフ領域を設定してスコープされます。
Even/Odd Frames
偶数または奇数番号のフレームのみがスコープされます。
Custom
カスタムリスト内のフレームすべてがスコープされます。
マスクフィルター
マスクを使って画像が影響を受ける部分を設定します。このマスクはアルファマットに似た別の画像です。マスクフィルターは一種のスコープフィルターです。
たくさんのオペレータが マスク 画像を使ってピクセル単位でマスクフィルターを適用することができます。マスクは入力のシーケンス内の任意の平面・チャンネル、またはmask inputのシーケンス内の任意の平面・チャンネルのどれかにすることができます。
マスクはステンシルとして機能します。マスクが1(ホワイト)である箇所ではオペレーションが実行されます。マスクが0である箇所では入力ピクセルは影響を受けません。中間では、入力ピクセルは線形的に出力ピクセルとブレンドされます。マスクは反転することができるので、マスクの外側のピクセルすべてが影響を受けます。
ブラックレベル以外に影響を与えないで実際の画像にカラー補正処理を効率的に扱うマスクとしてAlpha平面を使います。
ピクセルフィルター
オペレーションがチェーンでグループ化されていれば、単一のオペレーションに結合することで、うまく最適化できます。ピクセルフィルターは一種のマスクフィルターです。
Houdiniは、ネットワークチェーンで複数の連続したピクセルフィルターを、単一のクッキングオペレーションに“折り畳みます”。
ピクセルフィルターノードのタイルの色は 薄い青の背景 で他のタイプのノードと区別できます。
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ノードすべてではなく、ピクセルフィルターチェーンの終端で、一度量子化をすることで量子化とカットオフ誤差を減らします。
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メモリをあまり使いません。各ピクセルフィルターのコピーを作成するのではなく、1画像のみをクッキングします。
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浮動小数点で計算して、固定フォーマット(8ビットと16ビット整数)のクリッピングと量子化誤差を防止します。たとえ画像のネイティブデータフォーマットがピクセル値をクランプしても、クランプしないでピクセルチェーン間のホワイトよりも上、ブラックよりも下のピクセル値をうまくハンドルすることができます。チェーンの終点で値がクランプされます。
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ネットワークと量子化のオーバーヘッドを減らすと、その結果、クッキングが速くなります。
マスクを使うと、そのチェーンでのピクセルフィルターすべてに同じマスクが適用されます。別々のマスクを使ったピクセルフィルターは一緒に折り畳みません。Houdiniは、そのノードで量子化が起きていることを知らせる警告をログに出します(この警告を除去するには、Quantizeパラメータを“At This Node”に設定します)。
ピクセルフィルターチェーンが2つのピクセルフィルター出力に枝分かれする場合、各出力ピクセルフィルターは他のチェーンとは関係なくチェーンをクッキングします。
チェーンのいずれかの時点で、ピクセルフィルターノードにQuantizeパラメータを使って量子化するようにできます。これは、その時点でのチェーンを終了して、次のピクセルフィルターCOPで再度折り畳み始めます。ピクセルフィルターCOPのディスプレイフラグを設定するのと同じ効果があります。
タイミングモディファイア
フレームを別のフレーム番号に移動、フレーム範囲を修正、または時間のシーケンスをシフトします。タイミングモディファイアは通常は画像情報をクッキングしないのでメモリとクッキングパフォーマンスのどちらでも非常に効率的です。
タイミングモディファイアで色々な編集オペレーションを実行し、簡単にカット、継ぎ合わせ、シフト、フレームをシーケンスすることができます。
以下がタイミングモディファイアCOPです:
タイミングモディファイアのほとんどは、画像をクッキングする必要はありません。そのため非常に速くてメモリ効率が良いです。いくつかのタイミングCOPはフレームをブレンドすることができます。このケースにおいては、新しく画像を生成するので、効率の良さのメリットはありません。
タイミングモディファイアノードがデータをクッキングしないで通過する時は、タイルの色は 背景がベージュ です。
タイミングモディファイアはタイムラインビューモードでちゃんと見ることができます。タイミングCOPのほとんどがタイムラインビューでハンドリングします。
コンポジット/ブレンドオペレータ
2つの画像入力を受け取り、別々の方法でそれらをコンポジットまたはブレンドします。コンポジットオペレータすべてをマスクすることができます。
コンポジットオペレータはコンポジターの心臓部です。コンポジットオペレータは、2つ以上の画像入力を受け取り、別々の方法で結合して出力します。
コンポジットオペレータには、入力のフレーム範囲、解像度、平面が異なっていた場合に備えて、オペレータの動作を選択できるパラメータがあります。前景エレメントをオペレーションの一部に変換して、モーションブラーをアニメーションするトランスフォームに適用することができます。
画像をブレンドしてレイヤー化する方法を参照してください。
コンポジットオペレーションすべてがmask inputを使ってマスクすることができます。
VEXオペレーション
いくつかのCOPはVEXで実装します。
VEX言語またはVOPを使って独自のコンポジットオペレータを作成することができます。Houdiniで用意されているコンポジットオペレータのいくつかは、この方法で定義されています。
VOPによるカスタムCOPの作り方を参照してください。