Pyro Solverは、Pyroシミュレーションの実行を簡素化したDOPネットワークのラッパーです。
1番目の入力には、Pyroシミュレーションのソースを用意します。
ここには、名前の付いたボリュームのセットを接続してください。
実際に必要となるボリュームの名前は、 Sourcing タブで決められています。
Pyro Source SOPと
Volume Rasterize Attributes SOPは、ソースボリュームを作成するのに役立つツールです。
2番目の入力には、Pyroシミュレーションのコリジョンを用意します。
ここには、SDF VDBを接続してください。例えば、Collision Source SOPの2番目の出力または
VDB From Polygons SOPの出力を接続します。
そのコリジョンをアニメーションさせている場合、
v
アトリビュートが付いたポイントを使用することで、その動きを表現することができます。
Collision Source SOPの2つの出力をマージして、それを2番目の入力として使用することができます。
パラメータ
Reset Simulation
全体のシミュレーションキャッシュをクリアします。
Start Frame
シミュレーションを開始させるHoudiniプレイバー上のフレーム。
Setup
Voxel Size
Pyroシミュレーションのボクセルサイズ。 ボクセルサイズを半分にすると、メモリと計算時間が8倍必要になるので、精度と実用性の妥協が必要です。
Center
Pyroシミュレーションの中心。これは、最大コンテナサイズの中心として使用されます。
Max Size
Pyroシミュレーションが到達可能な最大サイズ。これは、 Center を基準にしてサイズが設定されます。 これは、不適切な入力によって予期せずにメモリ不足に陥らないようにするのに役立ちます。
Boundary Conditions
デフォルトでは、煙は開いたコンテナで作用します。 最大境界を超えると、その煙は単に消えるだけです。 煙がこれ以上移動できない暗黙的な壁を追加することで、その煙を抑え込むことができます。 ここで追加した壁は、通常の衝突物よりも強固なコリジョン境界を形成しますが、その境界の形状を定義することはできません。 煙は完全にボックス内に閉じ込めることはできないので、床または天井のどちらかを指定します。両方を指定することはできません。
Collisions
Create From
Collision Source
入力内の1番目のボリュームまたはVDBをSDFとして扱ってコリジョンが構築されます。
Velocityは、最近接ポイントを使って入力のポイント上のv
アトリビュートによって決定されます。
Collision Source SOPの2つの出力をマージすることで、これを伝搬させることができます。
SDF + Volume Velocity
入力内のcollision
という名前のボリュームとVDBsがSDFとしてコリジョンに設定されます。
入力内のv
という名前のボリュームとVDBsがVelocityに設定されます。
これには、手動によるセットアップが必要になりますが、高速で明快なコリジョン設定を行なうことができます。
Collision Voxel Size
最終的に、コリジョンは常にシミュレーション解像度で実行されます。 しかし、オブジェクトの符号付き距離フィールドには、それより低い固定解像度を使用することが多いです。 通常では、ここには、上流でコリジョンボリュームを生成する際に使用された解像度と同じ解像度を指定してください。
Collision Offset
オブジェクトの表面に火を放つ際には、たいていの場合でその炎を表面に滞留させたくないので、そのオブジェクトを若干収縮させた方が良いです。 これは、コリジョン距離をオフセットさせることで可能です。
Note
collision
ボリュームがVDBの場合、ある限度までオフセットさせて収縮させるだけでボリュームが完全に消えてしまいます。
通常では、この限度は、ボクセルサイズの約3倍です。
VDBの帯域幅のオプションでもっと極端なオフセットを許容できるように調整するか、または、VDB Reshape SDF SOPを使用してください。
Use Deforming Geometry
コリジョンジオメトリをフレーム毎に再構築するか、または、最初のフレームのコリジョンジオメトリを使用するかどうかを制御します。 再構築しないようにすると、シミュレーションが速くなります。
Visualize
これらのボタンは、Pyroボリュームのビューポートでの視覚化を有効/無効にします。 ビューポートビジュアライザは、オブジェクトレベルとSOPレベルのビューポートで有効で、Pyroシミュレーションに注入される色々なボリュームの値を検査することができます。 Modifyボタンは、ビューポートビジュアライザのカスタマイズダイアログを表示し、ボリュームの視覚化の方法に関して細かく制御することができます。 ここで設定されるビジュアライザは通常のビューポートビジュアライザなので、ビューポート内のVisualizationツールバーからアクセスすることもできます。 これらのビジュアライザは、DOPネットワーク内では表示されないことに注意してください。
Solving
これらのパラメータに関しては、Pyro Solver DOPを参照してください。
Look
これらのパラメータに関しては、Pyro Post Process SOPを参照してください。
Sourcing
フレーム毎にPyroシミュレーションにマージしたい1番目の入力内のボリュームとそのマージ方法を指定します。
これらのボリュームには、各入力ボリュームをオペレーションに紐付けるために使用されるname
アトリビュートを持たせてください。
これらのパラメータに関しては、Volume Source DOPを参照してください。
Export
Pyroシミュレーションには、内部的なフィールドがたくさん存在し、これらのすべてのフィールドが書き出しやレンダリングで必要になるわけではありません。 これは、シミュレーションからSOPsへ取り込むフィールドを制御します。
変換パラメータは、Pyro Post Process SOPを参照してください。
Fields to Export
Export
ここで指定したフィールドをエクスポートするかどうかを切り替えます。
Visualization
ビューポートでのボリュームの見た目を制御します。 VelocityフィールドやRestフィールドのような補助データボリュームは、Mantraで使用できるもののビューポートでは邪魔になるので Invisible としてマークする方が見やすくなります。
Field
シミュレーションから抽出するスカラーフィールドまたはベクトルフィールド。
ベクトルフィールドを指定すると適切に名前が付けられます。例えば、velフィールドを指定するとvel.x
、vel.y
、vel.z
という名前のボリュームが生成されます。
これらのフィールドは、DOPオブジェクトにちなんだ名前のグループに格納されます。
これは、フィールドのエクスポートを主体に設計されていますが、実際には、ここで任意のジオメトリをエクスポートすることができます。
Simulation
Global Substeps
Solving タブの Advanced サブタブにあるPyro固有のサブステップとは対照的に、シミュレーションレベルでグローバルサブステップを制御します。
グローバルサブステップは、サブステップ単位でジオメトリをエクスポートする必要がある場合に非常に上手く使用されます。 ただし、各フレームの最終値だけでなく、すべてのサブステップが維持されるので、フレームあたりのメモリ使用量が増えます。
Cache Simulation
シミュレーションをメモリにキャッシュ化するかどうかを制御します。
Cache Memory (MB)
メモリキャッシュの最大サイズ。