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概要 ¶
この一連のチュートリアルでは、LOPsを使った典型的なプロダクションパイプラインについて学習して行きます。 たいていの大規模スタジオのパイプラインでは、関係部署からの変更内容を非破壊的にレイヤー化して最終結果を生成したいという試みがあります。
例えば、アセット部署は、プロジェクト全体のアセットを作成します。 レイアウト部署は、シーケンスレイアウト内にそれらのアセットを読み込んでから、ショットレイアウト毎にこのレイアウトを修正します。 また、このレイアウト部署がシーン内でアニメーションの付いていないキャラクタをブロッキング(仮ポーズ)で配置すると仮定します。 さらにレイアウト部署に対して、通常作業用と承認用に配置されたライティングとトラッキングカメラを使って、これらの仮組みシーン(ブロックアウトシーン)をレンダリングさせたいです。
次に、ショット毎に、アニメータが承認されたレイアウトを読み込んで、キャラクタにアニメーションを付けていきます。 すると、レイアウト部署がその場で配置した静止キャラクタを、そのアニメーションキャラクタに置き換えたいです。
この場合では、そのアニメーションは、既存シーン(USD/LOPsで言うと“ステージ”)にレイヤー化されます。 そのため、そのシーンが非破壊的に変更されます。必要に応じてそのアニメーションレイヤーを“ミュート”にすれば、キャラクタアニメーションのないシーンを表示させることができます。
この後は、そのショットをFXに渡しましょう。 FX部署は、変更する必要のあるシーンの一部だけを取り出します。 変更が終わったら、その結果をUSDレイヤーとして出荷します。 合成ステージ(FX部署が加えた変更を既存のUSDステージ上にレイヤー化した結果)では、そのFXレイヤーは前のレイヤーよりも強く、既存のPrims(オブジェクトを意味するUSD/LOPs用語)の“上に”レイヤー化されます。 再び、アーティストがFXレイヤーなしでシーンを見たくなった場合、そのFXレイヤーを“ミュート”にすればいいだけです。 これまでUSDでは何も破壊されていません(他の部署や他の工程でレイヤーを使用することができます)。
最後に、ライティング部署がシーンを受け取ります。 ライティング部署では、すべての仮ライトを“ミュート”にしたり、本番ライトの“ミュートを解除”することができます。 これで、ライティング部署は、本番ライトを動かしたり、新しくライトを追加してシーンをカスタマイズすることができます。 シーンがあまりにも重い場合には、例えば、ライティングの調整が完了するまではFXレイヤーを“ミュート”にすると良いでしょう。
これらのレイヤーとミュートの機能によって、USD/LOPsが非常に強力で便利なパイプラインツールになります。 この一連のチュートリアルでは、段階的に(簡略化した)プロダクションパイプライン部署を通じて部署別にどのようにLOPsを使ってあなたのプロダクションパイプラインで役に立つのかを見ていきましょう。
サポートファイルのダウンロード ¶
必要なサポートファイル(634MB)をダウンロードする必要があります。
サポートファイルをダウンロードしたら、それを解凍します。 オペレーティングシステムによっては、ファイルをダブルクリックするだけで簡単に解凍することができます。
よく$HIP/LOPS_DEMO_FILES
から何かをロードするように求められることがあります。
ご存知のとおり、Houdiniで言う$HIP
とは、“あなたがHoudiniを起動した場所”を意味します。
そのため、これらのチュートリアルのhipファイルを$HOME/projects/LOPS
に保存する予定であれば、ダウンロードファイルしたファイルを$HOME/projects/LOPS/LOPS_DEMO_FILES
に配置してください。
次に、$HOME/projects/LOPS
からHoudiniファイルを読み込むと、$HIP/LOPS_DEMO_FILES
に保存されているチュートリアルファイルの場所が参照できるようになります。
知っておくべき事 ¶
これらのチュートリアルは、初心者がHoudiniの最低限の事を理解していることを前提にしています(オブジェクトの作成方法、SOPsの使い方、インターフェースの理解とコンテキスト間の移動ができる事)。
USDとLOPsの基本的な概念について理解していることを前提にしています:
Note
Houdini Apprenticeライセンス所有者は、.usdnc
ファイルにしか書き出すことができません。
このファイルは非商用バージョンのUSDで、Houdiniでしか読み込むことができません(USDに対応している他のパッケージでは読み込むことができません)。
それ以外は、フル機能です。
チュートリアル ¶
以下は、典型的なパイプラインを通じて、LOPs/USDの使用方法について学習するチュートリアルです。
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LOPs入門チュートリアル 1 - アセット部署編: ビルド
最初のチュートリアルでは、アセットを/stageコンテキストに取り込んで、そのアセットのマテリアルをセットアップし、そのアセットのバリアントを作成することでLOPsを学んで行きます。
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LOPs入門チュートリアル 2 - アセット部署編: アセンブリ
前回のチュートリアルに続いて、いくつかアセットをもっと大きなアセットにアセンブル(組み立て)していきます。これは、プロダクションパイプラインの初期ステージの1つである アセット作成 の小規模版です。
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LOPs入門チュートリアル 3 - レイアウト部署編: シーケンスレイアウト
シーン内にいくつかセットを配置して、シーケンスレベルでそれらのアセットを動かしていきます。これは、プロダクションパイプラインのステージの1つである レイアウト の小規模版です。
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LOPs入門チュートリアル 4 - レイアウト部署編: ショットレイアウト
前回作成したシーケンスレイアウトを使って、シーン内にいくつかアセットを配置して、ショットレベルでそれらのアセットを動かしていきます。これは、プロダクションパイプラインのステージの1つである レイアウト の小規模版です。
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前回作成したショットレイアウトを使って、FXエレメントを作成して、一部の静的なエレメントを置換します。これは、プロダクションパイプラインのステージの1つである FX の小規模版です。
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LOPs入門チュートリアル 6 - ライティング部署編: ライティング
パイプラインの最後は、すべての上流の部署から累積された寄与に対してライティングをします。これは、プロダクションパイプラインのステージの1つである ライティング の小規模版です。