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概要 ¶
Houdiniは、高度なプロシージャルモデリング、アニメーション、エフェクト、シミュレーション、レンダリング、コンポジットを備えたパッケージです。
Houdiniのパワーは、 手続き型のワークフロー に基づいています。 Houdiniの作業では、ステップを記述したノードを繋げてタスクを完了させるネットワークの構築が必要です。 例えば、ボックスを作成するノードに、そのボックスの面を押し出すノードを接続してから、ポリゴンをサブディビジョン化するノードを接続し、ポイントの位置を編集するノードを接続します。 これにより、非常に強力なパワーが得られます:
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ネットワーク内で前のノードに戻って選択や設定を変更したり、アセットを入れ替えたりすることができます。その変更は、自動的にネットワークを伝搬し、最終結果を変更します。初期の決定内容を変更したい時に、わざわざアンドゥーしたり初めからやり直す必要なく、あなたの作品を作り変えることができます。
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これは、高速なプロトタイプを促進させます。作品をボツにする必要なくアイデアを色々と模索し、そのネットワークの一部を再利用したり、ネットワークを再構成するだけで、作品をプロダクション品質に仕上げることができます。
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Houdiniは物事をプロシージャルに(手続き的に)生成する考え方に基づいているので、非常に巨大で複雑なシーンを管理するためのツールがたくさん用意されています。例えば、レンダリング時にすべてをメモリに読み込まないようにジオメトリを生成/読み込みをしてからディテールを加えるようなことができます。
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ネットワークをパッケージ化して、それをコードを記述することなく独自のインターフェースを備えた新しいツールにすることができます。Houdiniでは、そのツールのことをデジタルアセットと呼んでいます。
ノードとネットワーク ¶
Houdiniは、シェルフツールを使用することで、ノードとネットワークを気にすることなく3Dビュー内で作業することができます。とはいえ、Houdiniを最大限に利用するには、ネットワークを理解することが必須です。
Houdiniのネットワークは、コンピュータのファイルシステムのようなもので、ネットワークがフォルダで、ノードがファイルです。ノードは、他のノードを含んだ サブネットワーク となる場合もあります。 下図はノードのネットワークの例です。
ネットワーク ¶
Houdiniのルートネットワークには、オブジェクトレベルまたは“シーン”レベルのネットワーク(/obj
)とレンダーノードネットワーク(/out
)のような既製のネットワークがいくつか含まれています。
ネットワークには、そのネットワークに配置することができるノードのタイプを決める“タイプ”(例えば、“ジオメトリネットワーク”や“ダイナミクスネットワーク”)があります。
オブジェクトレベルネットワーク(/obj
)には、シーンの“トップレベル”のオブジェクト(ジオメトリオブジェクト、ライト、カメラ)を格納し、異なるオブジェクト間にリレーションシップをセットアップすることができます。
オブジェクトレベルでは、単なるサブネットワークのオブジェクトを配置することができます。例えば、オブジェクトのジオメトリを定義したノードを格納するジオメトリサブネットワーク(下図の例では cube と grid )、または、シミュレーションの挙動を定義したノードを格納するダイナミクスサブネットワーク(下図の例では dopnet )がそれです。
cube ジオメトリサブネットワークには、そのcubeのジオメトリを定義するノードを格納します。 そのジオメトリレベルはオブジェクトレベルの1階層下になります。
この階層化されたレベルの設計は、Mayaや3D Studio Maxなどの他のパッケージとは異なります。Mayaや3D Studio Maxはすべてのノードが平坦なレベルです。
Houdiniのユーザインターフェースは、色々なタイプのペイン(例えば、3Dビューア、ネットワークエディタ、パラメータエディタ)に分割されています。 各ペインは、別々のネットワークを参照することができますが、デフォルトでは、すべてのペインは、お互い同じネットワークに追従するようにセットアップされています。
ノード ¶
ノードは、入力と出力を持ちます。あるノードの出力を他のノードの入力に 接続 することで、ノード間に関係を築くことができます。
この接続は、ネットワークタイプによって意味が異なることがあります。通常では、あるノードで作成または処理されたデータが次のノードに渡されることを意味します。 しかしオブジェクトレベルでは、オブジェクトノード間を接続すると、それらのオブジェクト間で階層関係または親子関係が構築されます。
各ノードには、 パラメータ と呼ばれる設定用のユーザインターフェースがあります。 パラメータエディタペイン内でそれらのパラメータを編集することで、そのノードの機能を変更することができます。 下図は、Crowd Solverノードのパラメータエディタに表示されるパラメータの例です。
ジオメトリとアトリビュート ¶
Houdiniは、ポリゴン、NURBSカーブ、Bezierカーブそして円、球、メタボールのようなプリミティブ形状などの色々なタイプのジオメトリに対応しています。 Houdiniは、それらのタイプのジオメトリの各“一部”を プリミティブ として参照します。 例えば、ポリゴンフェースはプリミティブ、ポリゴンカーブもプリミティブ、そしてメタボールもプリミティブです。 いくつかの“プリミティブ”は編集可能なコンポーネントなので、この用語は、理想とは言えないです。例えば、ポリゴンフェースはポイントと頂点を持ちます。
シーンを構成している情報のほとんどが、 アトリビュート 、モデル上に格納された隠れたデータ、プリミティブ、ポイント、頂点に記録されています。
例えば、Houdiniは、P
(位置)アトリビュートで定義された空間内の位置にポイントを表示します。
Geometry Spreadsheetを使用することで、Houdini内のジオメトリアトリビュート値を確認することができます。
ビジュアライザを使用することで、アトリビュートを可視化することもできます。