境界条件は、内部フォースとシミュレーションドメインの境界との間で平衡を保つのに必須です。 従来のFLIP流体シミュレーションでは、ドメインの境界のシェイプはボックスでなければなりませんでした。 HoudiniのSOP FLIP流体では、ドメインコンテナのシェイプはほぼどんなものでも構いません。 アニメーションしたり変形するシェイプも可能です。複雑なシェイプの場合、FLIP Container SOPノードの Domain サブペインに移動して、 Implicit Bounds をオフにしてください。

• 特徴の1つは、ドメインの境界における波の反射を防ぐことです。

• 例えばドメインが船の動きと同期するシーンでは、移動するドメインをシミュレーションすることもできます。ドメインの境界で、船首波と船尾波が消えてなくなります。

• 外部ソースからのVelocityまたはPressureの情報を使用して、シミュレーションを駆動したりUp-res(高解像度化)することができます。

FLIP Solver SOPノードでは、ドロップダウンメニューから Pressure Driven と Velocity Driven の境界タイプを選ぶことができます:

• Pressure Driven 境界(左)は、ドメインの境界で波が出ていくようなオープンウォーターのシミュレーションに適しています。このタイプは移動するドメインにも適しており、流体の飛沫が増えたり、流体がより乱れる傾向があります。

• Velocity Driven 境界(右)では飛沫が減り、より安定した流体になります。

境界はFLIP Boundary SOPノードで重要な役割を果たします。

• ソルバでは、 Boundary Behavior サブペインのパラメータは、パーティクルがドメインの境界と相互作用する時の挙動を決定します。流体パーティクルがドメインの境界と相互作用すると、その流体パーティクルは削除されます。水面のあるシーンでは、新しいパーティクルがドメイン周辺の帯域で再シードされ、パーティクル数を一定に保ちます。ドメインの境界に新しくパーティクルを生成したくない場合は、FLIP Solverの Fluid Behavior タブに移動して、 Reseeding をオフにしてください。

• ソルバの境界条件は、ドメインの境界と相互作用する流体にのみ適用されます。ドメイン自体はFLIP Containerノードを介して定義します。例えば水をグラスに注ぐといった流体オブジェクトの衝突があるシーンでは、ソルバの境界条件を考慮する必要はありません。

• ソースとシンクでは、境界はパーティクルが生成または削除される方法に関係してきます。特定の速度または圧力でパーティクルを放出することができます。ソーシングを停止する必要がある時は、圧力の閾値を定義することも可能です。シンクにマイナス値を設定すると、パーティクルが削除される場所に吸い込み効果を作成することができます。

ソルバの4番目の入力から境界の流れを注入することができます。 例えば、低解像度シミュレーションからの境界の流れを2番目のソルバに転送し、高解像度バージョンを作成することができます。 また、他のソースをOcean Spectrum SOPノードなどのソルバに接続して、ガイドオーシャンサーフェスをシミュレーションすることも可能です。

• 波を含むセットアップの例は、ガイドオーシャンウェーブのページを参照してください。

• 高解像度シミュレーションに境界の流れを使用する場合は、シミュレーションの高解像度化のページを参照してください。