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Since | 19.5 |
このノードは、SOPパーティクル流体のドメイン(定義域)を作成し、初期化します。 カスタムシェイプの場合は、閉じたオブジェクトまたはボリュームを入力に接続します。 接続するオブジェクトは必ずしも直方体である必要はなく、移動させたり、さらには変形させても構いません。 ジオメトリやボリュームを接続しなかった場合、ドメインのサイズと位置はこのノードのパラメータで制御されます。
Particle Separation パラメータは、ドメインの解像度だけでなく、パーティクルやボクセルの数、衝突オブジェクトの解像度も制御します。
FLIP Containerノードは、density
やviscosity
などの流体の物理アトリビュートも用意します。
FLIP Solver SOPの Waterline オプションをオンにすると、パーティクルの層が表示されます。 よく見ると、ドメイン境界の外側にもパーティクルが作成されていることが分かります。 このソース帯域は環境の影響範囲を表わし、ドメイン内の流体にVelocityと圧力を注入します。 ドメイン境界では、水位とパーティクルの数が保たれるように、パーティクルのソーシングと削除が常に行なわれています。 そのため、明らかに静的な流体サーフェスでも、パーティクルの数が変化するのを観察することができます。 FLIP Solver SOPのパラメータエディタで、 Waterline タブの Waterline セクションを有効にして Additional Velocity を追加すると、パーティクルのソーシングと削除が行なわれている様子をはっきりと確認することができます。
境界フレームは、水位がない場合でも常に存在します。 これは、FLIP Boundary SOPを追加してオブジェクトからパーティクルを放出することでテストすることができます。 パーティクルはドメインを通って落下し、ドメインの境界の 外側 で削除されます。
Note
パーティクルをサーフェス化してそのメッシュが大きくなる時は、境界のパーティクルが原因である可能性があります。 Particle Fluid Surface SOPの Regions タブの Bounding Box セクション下のパラメータを使用することで、外側のパーティクルを削除することができます。
パラメータ ¶
Particle Separation
このパラメータは、流体のパーティクル間の相互作用の距離を制御します。 この値を下げると、パーティクル間の距離が狭くなり、より効果が強くなりますが、シミュレーションに時間がかかるので、シミュレーションが遅くなります。 この値を下げるということは、ウェイトが軽いパーティクルが増えることを意味しますが、合計すると単位面積あたりでは同じ質量になります。
正確なシミュレーション結果を得るためには、FLIP Solver SOPの Setup タブの Particle Separation パラメータにもこの値を使用してください。
Note
Particle Separation パラメータは、FLIP Collide SOPによって追加された衝突オブジェクトの解像度も制御します。
Grid Scale
Particle Separation から移流グリッドの分割サイズを計算するのに使用されるスケール係数です。
値が小さいほどボクセルとRAM使用量が増えることに注意してください。
ほとんどの用途ではデフォルトで十分ですが、値をさらに小さくすると、より多くのディテールをとらえることができます。
より詳細な流体を得るには、1.5
から1.7
の間の値を試すと良いでしょう。
Note
Grid Scale は、FLIP Collideノードで追加された衝突オブジェクトの解像度にも影響します。
Implicit Bounds
ほとんどの場合、ドメインは凸状のコンテナで、おおよそボックスのような形状をしています。
負荷が大きいVDBサーフェスの代わりに、 Implicit Bounds はコンテナのジオメトリを表わす凸状のハルを作成します。
Node Info を開き、 View Output ▸ Container を選択します。
Hull
ポイントグループはコンテナオブジェクトの頂点を含むのに対し、surface
は0,0,0
です。
Size
ドメインの寸法を設定します。
Center
ドメインの位置を設定します。
Gravity
単位質量オブジェクトに適用するフォースの量。 フォースは質量でスケールされるので、オブジェクトはこの加速度の影響を受けます。 フォースの方向は、 Gravity Direction パラメータで制御されます。
単位がメートル、秒、キログラムであれば、9.81
が地球の重力に合致する値です。
単位がフィート、秒、ポンドであれば、32
が地球の重力に合致する値になります。
Gravity Direction
ベクトルを定義することで、 Gravity フォースの方向を制御することができます。
デフォルトの0,-1,0
では、Y軸に沿った自然な方向がシミュレーションされます。
Density
流体全体の均一な質量密度を設定します。
デフォルト値の1000
は、kg/m^3を単位とする水の密度を表わします。
Varying Density
パーティクル単位の密度を設定するには、このパラメータをオンにします。 密度の値は、Attribute Wrangle SOPをFLIP Source SOPの4番目の入力に接続するなど、個別に定義する必要があります。 ポイント可変密度: 混合密度には、ワークフローの説明があるサンプルがあります。
Note
Varying Density を使用する場合は、FLIP Solver SOPの Advanced ▸ Solving ▸ Solve Pressure With Adaptivity オプションをオフにする必要があります。
Surface Tension
表面張力は、不規則な流体面を平坦化したり、水を水滴にまとめます。 これは、ダイナミクスの制御において、重力よりも表面張力の効果が重要な役割を果たすことが多い小規模のシミュレーションで役立ちます。 大きい値では、安定性を確保するために、ソルバのサブステップ数を増やす必要があります。
Surface Tension
流体の表面張力の値。 大きい値では、安定性を確保するために、ソルバのサブステップ数を増やす必要が出てくる点に留意してください。
Enable Surface Tension Blur
このオプションは、フォースを平滑化し、 Surface Tension 設定が高い場合のアーティファクトを軽減するのに役立ちます。
Blur Radius
Enable Surface Tension Blur がオンの場合のブラーの量。 値が高いほど滑らかな結果になりますが、ディテールが失われる可能性もあります。
Viscosity
Viscosityソルバをオンにします。
Varying Viscosity
オンの場合、粘度はポイント毎に定義され、空間的な粘度で流体を作成します。 粘度値は、FLIP Source SOPの4番目の入力に接続したAttribute Wrangle SOPなどを通じて、個別に定義する必要があります。 ポイント可変粘度: ハチミツには、ワークフローの説明があるサンプルがあります。
Viscosity
流体全体の均一な粘度値です。FLIP流体では、水のデフォルト値は通常0
です。値を高くすると、ハチミツやタールのような、粘度の高い、どろりとした流体が作成されます。
Slip on Collision
流体が衝突オブジェクトに近づいた時に、衝突Velocityを流体Velocityに合わせます。 これにより、粘度のある流体を衝突オブジェクトに沿わせて滑らせることができます。
Slip Scale
衝突の接線Velocityにブレンドする流体Velocityの量。 1の値は、その接線Velocityが流体Velocityに完全に一致することを意味します。
Add Vorticity Attribute
流体VelocityフィールドのVorticity(渦速度)を計算し、それをパーティクルのvorticity
アトリビュートにミックスします。
Add ID Attribute
固有のIDアトリビュートを各パーティクルに追加します。
Add Age Attribute
オンにすると、シミュレーションの間、ソルバはパーティクルの年齢を追跡します。
Add Relative Density Attribute
各パーティクルの相対密度を計算します。 このアトリビュートは、各パーティクルのその周辺に存在するパーティクルの数を意味しています。 値が低いほどパーティクルは孤立し、値が高いほどパーティクルは近接パーティクルと密集するようになります。
Add Rest Attribute
rest
アトリビュートを作成します。このアトリビュートを使用することで、時間軸で流体の位置を追跡することができます。液体シェーダにノイズやテクスチャをマッピングする場合は、これを有効にしてください。
Dual Rest Attributes
メインのrest
アトリビュートから1つ前のrest2
アトリビュートを作成し、その2つのアトリビュートをブレンドすることで、ポップなしで長いシミュレーションを実行することができるようになります。
Frames Between Reset
rest
アトリビュートをリセットする前のフレーム数。
Frame Offset
rest
アトリビュートをリセットするフレーム。シミュレーションをPreroll(プリロール)している場合、Preroll(プリロール)の後までrestアトリビュートの初期化を遅延すると、通常では、良い結果が出ます。
Custom Attributes
流体に作成したいカスタムアトリビュートの数を入力するか、+と-ボタンをクリックして数値を設定します。
Point Attribute Name
temperature
や色を表わすCd
など、作成したいアトリビュートの名前を入力します。
Rank
ドロップダウンメニューからアトリビュートのデータタイプを選択します。
Scalar
viscosity
やtemperature
などの単一値で構成されるアトリビュートのことをスカラーと言います。
Vector
Cd
などの3つの値を必要とするアトリビュートのことをベクトルと言います。
Value
これはアトリビュートの背景値です。スカラーの場合フィールドは1つですが、ベクトルの場合は3つの入力値が必要です。
Custom Volume Name
カスタムアトリビュートを作成するには、アトリビュート-フィールドペアを定義する必要があります。 デフォルトでは、どちらも同じ名前になります。どうしても必要な場合にのみ、このオプションをオンにします。
入力 ¶
Sources
この入力には流体パーティクルを接続します。
Container
この入力にはドメインのボリューム表現を接続します。
Collisions
この入力には衝突ジオメトリのボリューム表現を接続します。
Geometry for Container
この入力にはドメインコンテナとして使用したいオブジェクトまたはボリュームを接続します。 接続するオブジェクトは閉じている必要があります。
出力 ¶
Sources
ここには流体パーティクルが出力されます。
Container
ここにはドメインのボリューム表現が出力されます。
Collisions
ここには衝突ジオメトリのボリューム表現が出力されます。
See also |