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Since | 20.0 |
概要 ¶
Attribute Paint SOPと同様に、このノードには、インタラクティブなペイントワークフローが備わっています。 しかし、このTexture Mask Paint SOPは、ジオメトリアトリビュート値の代わりにボリュームテクスチャデータ(画像)を出力します。 これによって、トポロジーからマスク解像度が解放され、比較的粗いジオメトリ上にも十分に詳細なマスクをペイントすることができます。
このテクスチャデータは、HeightFieldと同じプリミティブタイプの2Dボリュームプリミティブとして出力されます。 このプリミティブを下流のノードの入力として以下のような方法で使用することができます:
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この2番目の出力をどのHeightField系SOPにも使用することができます。例えば、HeightField Output SOPを使用して、この出力を画像ファイルとしてディスクにエクスポートすることができます。
Note
たいていのHeightField系SOPでは、主要入力レイヤーには
height
という名前を付ける必要があるので、このTexture Mask Paintの Mask Name をheight
に設定します。 -
この2番目の出力をどのVolume系SOPにも使用することができます。例えば、Volume Wrangle SOPノードやVolume VOP SOPです。
-
このノードの2番目の出力をAttribute From Map SOPの2番目の入力に接続することができます。このデータを通常のジオメトリアトリビュートとして使用することで、Attribute Paint SOPの出力と同じ機能を実行することができます。
例えば、モデル内のジオメトリ的に単純な部分上のヘアー成長パターンに対して細かな制御をしたい場合は、このノードをグルーミングに使用すると良いでしょう。
このノードには、利用可能な最新ドライバを使用することを推奨します。 このノードを使用中に問題が発生したら、ドライバのアップグレードを試してください。
Note
このノードは、WindowsとLinuxでのみサポートされています。
Mac
MacOSでこのノードを作成して選択すると、このノードがまだサポートされていない旨のメッセージが表示されます。
How to ¶
以下は、このTexture Mask Paint SOPとScatter in Texture Mask SOPを使用する方法の例です。
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シーン内にGridオブジェクトを作成し、そのノードの中に入ります。
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次に、UV Texture SOPを追加して、その入力をGrid SOPの出力に接続します。
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Texture Mask Paint SOPを追加します。
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そのTexture Mask Paint SOPの1番目の入力をそのUV Texture SOPの出力に接続します。
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Scatter in Texture Mask SOPを追加します。
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そのTexture Mask Paint SOPの1番目の出力をそのScatter in Texture Mask SOPの1番目の入力に接続し、そのTexture Mask Paint SOPの2番目の出力をそのScatter in Texture Mask SOPの2番目の入力に接続します。
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そのScatter in Texture Mask SOPを選択して、そのDisplayフラグを有効にします。
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Mask を
Texture Primitive
に設定します。これは、Texture Mask Paint SOPで作成されたmask
アトリビュートを使用します。 Texture Name のアトリビュート名はmask
に設定します。 -
そのTexture Mask Paint SOPを選択して、マウスカーソルをビューポート内に移動させてEnterを押してそのツールにアクセスします。すると、ビューポート内にそのTexture Mask Paintツールメニューが表示されます。
入力 ¶
Geometry
このノードの1番目の入力にジオメトリを接続する場合、ここには、マスクがペイントされるジオメトリを接続します。
このジオメトリには必ずuv
アトリビュートがなければなりません。
この入力は、このノードを動作させるのに必須です。
Mask Volumes
このノードの2番目の入力を接続する場合、ここには、ペイントする時に背景レイヤーとして使用するボリュームプリミティブを接続します。
このノードは、 Mask Name パラメータの値に一致したname
アトリビュートのボリュームプリミティブを自動的に使用します。
出力 ¶
Geometry
変更されないそのままの入力ジオメトリ。
Mask Volumes
すべての入力ボリューム(既存の修正済みのボリューム、このノードで追加された新しいマスクボリューム)を含んだ出力ボリューム。
パラメータ ¶
Group
このノードが影響を与える(ペイントする)プリミティブ/プリミティブグループ名(グループ構文を参照)。 ここが空っぽの場合、このノードはすべてのプリミティブに影響を与えます。
ブラシストローク間でこのグループを変更することで、マスクの対象を変更することができます。 このグループを変更しても、以前のブラシストロークには影響をしません。
UV Attribute
テクスチャをジオメトリにマッピングするのに使用するベクトルPoint/Vertexアトリビュートの名前。
デフォルト値はuv
です。
UDIM Attribute
どのプリミティブがどのUDIMタイルに属しているのかを示すのに使用するPrimitiveアトリビュートの名前。 このアトリビュートは整数タイプである必要がありますが、その値は標準のUDIM形式(例えば、1001とか1002)である必要はありません。
ジオメトリにUDIMアトリビュートが存在する場合、このパラメータは、そのUDIMアトリビュートの固有な値毎にテクスチャを割り当てます。 そのUDIMアトリビュートで同じ値を共有しているプリミティブは、それに呼応するテクスチャにマッピングされます。
すべてのボリュームは、 Resolution パラメータで指定された値と同じ解像度を持ちます。
デフォルト値はudim
です。
Mask Name
Mask Volumes出力のボリュームに割り当てる名前。 このパラメータは、Mask Volumes入力から使用されるボリュームプリミティブも决めます。
Mask Volumes入力に接続されているボリュームプリミティブを背景レイヤーとして使用したくない場合、それらのボリューム上に存在していない名前を使用してください。
デフォルト値はmask
です。
Output Update
Mask Volumes出力のボリュームを更新する頻度を制御します。 このノードの出力ボリュームを入力として使用している下流ノードを表示しながらペイントをする場合は、このパラメータを利用してください。
Continuous(デフォルト)
ブラシストローク中に出力ボリュームを継続的に更新します。
On Mouse Up
ブラシストロークの終了時にのみ出力ボリュームを更新します。
Clear
マスクをクリアする値。
このパラメータは、ペイント可能な領域(ジオメトリのUVとマップされている領域)だけでなく、画像全体をクリアします。
0
(デフォルト値)に設定すると、これはリセットボタンのように機能します。
このパラメータは、UV島間の空間の色を設定することができます。つまり、このパラメータを0.5
に設定すると、画像全体を0.5
のマスク値でペイントした時とは結果が異なります。
2D Paint Mode
ジオメトリをUV全範囲にマッピングされた2Dグリッドに入れ替えることで、従来のデジタルペイントアプリケーションと同様の2Dキャンバスを模倣します。
ペイント中にUVが表示できるように、1番目の入力ジオメトリをUV空間に展開し、それをグリッドジオメトリ上に配置します。 そのジオメトリを見やすくするには、表示モードをワイヤーフレームに設定してください。
2Dペイントのシミュレーションを強化するには、 Front Viewport カメラビューに切り替えます(Spaceを押しながら3を押す、または、シーンのビューイングで詳細を参照してください)。
Brush ¶
Brushセクションでは、ブラシストロークがどのようにペイントに影響を与えるのか决めます。 Brushセクションの Name パラメータは、表示される Brush 系パラメータを切り替えます。
ブラシストロークの原子単位はスプラットです。 これは、ブラシの単一スタンプのようなもので、隣接するスタンプを結合すると1本の連続したブラシストロークのように見えます。
Note
このノードにおける“Alpha”とは、 Foreground Value を使用してペイントする際のステンシルとして機能する画像のことを指します。
Name
ペイントに使用するブラシ。
Tip
ビューポート内でGを押すと、Radialメニューからブラシを選択することができます。
Paint(デフォルト)
ペイントを重ね塗りするための標準ブラシ。
Erase
現在のペイントレイヤーを削り取ることでペイントを消去し、他の入力ペイントレイヤーが存在すれば、それが露出します。
これは、Paintブラシを使って Foreground Value を0
に設定してレイヤーを黒でペイントするのとは異なります。
Smooth
ブラシ下のペイント値を平均化します。
Smudge
ペイントをメッシュのある領域から別の領域まで擦り付けます。
Texture
画像ファイル(Alpha Image Fileを参照)をブラシスプラットのステンシルとして使用します。 このパラメータは、スケールダウンさせた画像を繰り返すので、タイリング可能な画像を使用すると上手く動作します。
Stamp
画像ファイル(Alpha Image Fileを参照)をブラシスプラットのステンシルとして使用します。 画像をスケールダウンさせると、その画像の境界より外側の領域が黒になります。
Dirt
汚れのようなノイズをステンシルとして作成します。
Cloud
雲のようなノイズをステンシルとして作成します。
Operation
現行ペイントのピクセルに Foreground Value を適用します。 Opacity パラメータを使用することで、このパラメータの効果を弱めることができます。
Over(デフォルト)
物理的な絵の具の現実的な応用をシミュレーションした標準のデジタルペイントの重ね処理。
Add
値が既存値に加算されます。マイナス値を使用すると減算されます。
Multiply
値が既存値に乗算され、ペイント値にもっと緩やかな減少を生成することができます。
Space
ブラシをジオメトリ上に投影する方法を决めます。
World(デフォルト)
ブラシストロークは、まるで3Dシーン内に存在するかのようにメッシュの表面に影響を与えます。 このブラシは、メッシュの表面に対して平坦に置かれた円になっており、その半径内のすべてのピクセルに影響を与えます。
Screen
ブラシは、カメラ平面内の円として残り、メッシュの表面に対して平坦に置かれるように調整されません。 このブラシは、その半径内のすべてのピクセルに影響を与えます。 この設定を Stamp ブラシで使用すると、ブラシの向きの一貫性が向上します。
この設定では、GPUドライバがレイトレーシングに対応している必要があります。 GPUドライバがレイトレーシングに対応していない場合はメッセージが表示されます。
Radius
ブラシの半径のサイズ(Houdini単位)。
デフォルト値は0.1
です。
Foreground Value
ブラシがペイント操作で適用する値。
デフォルト値は1
です。
Background Value
ブラシが適用する代替値。 ⌃ Ctrlを押しながらペイントすると、この値が適用されます。
これは、明るい値と暗い値を切り替えてペイントする時に役立ちます。
例えば、 Operation をAdd
に、 Foreground Value を1
に、 Background Value を-1
に設定すると、
Foreground Value でペイントを適用してから、 Background Value でそのペイントを除去することができます。
デフォルト値は0
です。
Spacing
ブラシスプラット間の間隔。 この値が下げると、スプラット間の間隔が狭くなります。 この値を上げると、スプラット間の間隔が広くなります。
ここに低い値を使用すれば、領域内のスプラットの数が増えるので、ブラシの強度に影響を与えることができます。
デフォルト値は0.5
です。
Opacity
各ブラシスプラットの透明度の強さ。 この値を下げると、透明度が増します。 この値を上げると、透明度が下がります。
デフォルト値は1
で、ブラシストロークを完全不透明にします。
Soft Edge
外側エッジから中心に向かった透明度の強さで、ブラシストロークをグラデーションで柔らかくしてエッジをぼかします。 この値を下げると、透明度が下がります。 この値を上げると、透明度が増します。
デフォルト値は0.5
です。
Alpha Scale
ブラシストローク内の Alpha Image File 、 Dirt ノイズ、 Cloud ノイズのサイズ。
デフォルト値は1
です。
Alpha Rotate
ブラシストローク内の Alpha Image File 、 Dirt ノイズ、 Cloud ノイズの向き。
デフォルト値は0
です。
Alpha Image File
Stamp または Texture のブラシで使用する画像ファイル。 この画像は、各スプラッシュのマスクとして機能し、より詳細で複雑なペイント効果を表現することができます。
デフォルト値はMandril.pic
です。
Advanced ¶
Custom Brush File
デフォルトのポイントセットを上書きまたは追加するポイント(ブラシ)を含んだジオメトリファイル。 ブラシは、内部的にジオメトリとして保存されて、各ブラシは、使用する設定と露出するパラメータを決めるアトリビュートを持ったポイントになっています。
ブラシとして作用させるためにポイント上に存在しなければならないアトリビュートに関する公式のドキュメントはありません。
デフォルトのブラシジオメトリの中を見て、何のPointアトリビュートを指定する必要があるのか調べてください。
それは、HDAノードになっているこのノードのロックを解除して中に入れば、そのブラシの中にアクセスすることができるので、そこにあるBRUSHES
Stash SOPを調べてください。
Reset To Defaults
ブラシをデフォルト定義にリセットします。 このノードが作成されてから追加されたすべてのカスタムブラシを除去します。
Symmetry ¶
Enable Mirroring
Mirror Axis で設定された軸で、ブラシストロークをミラーリングします。
このパラメータは、対称なメッシュで作業する時に役立ちます。
Mirror Axis
ミラー平面の軸。 この平面は、どの場合でも原点を通過します。
このミラー平面を特定の方向に実質的にオフセットさせるには、メッシュを反対方向に移動させる必要があります。
デフォルト値はX
です。
Visualization ¶
Show Geometry
ビューポート内にジオメトリを表示します。 これを無効にして、このノードが選択されている状態にすれば、Mask Volumes出力に接続されている下流ノードのジオメトリを表示して、そのジオメトリ上でペイントすることができます。
Visualization Type
マスク値がメッシュをどのように表示するのかを制御します。
Layered(デフォルト)
マスク値を使用して、背景レイヤー上に前景レイヤーを合成します。 前景レイヤーが白一色で塗られていて、背景レイヤーが黒一色で塗られている場合、これは、マスクの視覚化と同じです。
Ramp
マスク値を使用して、 カラーランプ を作成します。
Foreground Color Mode
1.0
(前景レイヤー)のマスク値を表現するものを指定します。
Color(デフォルト)
そのマスク値にカラーを使用します。
Texture
画像ファイルを追加して、そのマスク値にそのテクスチャを使用します。
Background Color Mode
0.0
(背景レイヤー)のマスク値を表現するものを指定します。
Color(デフォルト)
そのマスク値にカラーを使用します。
Texture
画像ファイルを追加して、そのマスク値にそのテクスチャを使用します。
Snapshot ¶
Move Stash To New File
現在のペイントボリュームをディスク上のファイルに書き出します。
これを使用することで、.hip
ファイルサイズを小さくすることができます。
Load Stash from File
ディスクからスタッシュをMask Volumesに読み込みます。
Volumes File
Mask Volumesを保存するファイル。
See also |