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Vellum Solverは、Vellumの計算を単純化したDOPネットワークのラッパーです。
ほとんどのVellum SOPsと同様に、これは3つの入力を持ったSOPです。
1番目の入力には、計算するサーフェスジオメトリを指定します。
2番目の入力は、1番目と同じ数のポイントで、各ポイントがポイント番号またはid
アトリビュートのどちらかで呼応している必要があります。
この2番目の入力には、拘束リレーションシップを表現した特別なプリミティブを指定します。
拘束とは、ポイント間の接続性をどのように定義して制御するのかを示したものであり、Vellum Constraints SOPを使って、この拘束を作成することができます。
ネットワークエディタのTabメニューには、Vellum Configure Clothなどの共通セットアップを呼び出すマクロがいくつか用意されていることに注目してください。
3番目の入力には、衝突ジオメトリを指定します。
衝突ジオメトリは、フレーム間でトポロジーが一致している必要があります。
さらに、いくつかのタイプのパックジオメトリを認識することができます。
Vellum Solverの中に入ってDOPノードを追加することで、特別なフォースを適用することができます。 さらに、Vellum Constraint Property DOPを使えば、内部ノードを利用しているソルバの拘束プロパティを調整することもできます。
collisionignore
アトリビュートを使用する場合、その値にexternal/
を付けてコリジョングループ名を指定すると、3番目の入力内のオブジェクトのコリジョングループを参照することができ、groundplane
を指定すると、ソルバが生成した地面を参照することができます。
パラメータ ¶
Reset Simulation
シミュレーションキャッシュ全体をクリアします。
Start Frame
シミュレーションを開始するHoudiniプレイバーのフレーム番号。
Solver ¶
Time Scale
Vellumソルバの実効時間をスケールします。 これを使用することで、バレットタイムのような効果を出すことができて、Houdiniのプレイバーとは異なる時間レートでVellumソルバの物理計算が実行されます。 値を2にすると、布が2倍速で落下するようになり、0.1にすると、0.1倍速で遅くなります。
Global Substeps
Vellum固有のサブステップとは対照的に、シミュレーションレベルでのグローバルサブステップを制御します。
Global Substeps は、そのサブステップレベルでジオメトリをエクスポートしたい時やコライダーとサブステップを合わせたいに時に使用するのに適しています。 これはフレームあたり多くのメモリを消費しますが、各フレームの最終値だけでなく、すべてのサブステップが保持されます。
Substeps
各フレームをこのサブステップの数で分割します。 高速移動する衝突オブジェクトまたは急なフォースには、サブステップを上げる必要があります。
デフォルトのサブステップだと、非常に挑戦的な設定になっており、もしVellum Solverがあまりにも伸縮が大きいようでしたら、 通常だとサブステップを2とか5に上げると、ちょうど良く始めることができるでしょう。
Constraint Iterations
各サブステップ内で、この回数だけ拘束が実行されます。 硬い拘束を収束させるには、この反復回数を上げる必要があります。 最初に設定する目安はジオメトリの直径です。要するに、一番遠くのポイントまでのエッジの数です。
Smoothing Iterations
Constraint Iterationsは、収束が早いガウス・ザイデル法をデフォルトで使用しています。 しかし、剛性が高すぎたり、不可能な設定が原因で完全に収束しなかった場合、ひどい見た目の三角形でエラーを残してしまいます。 Smoothing Iterationsは、収束が遅いけど、もっと感じの良い方法でエラーを残すヤコビ法を使用しています。 デフォルトの10回は、エラーを滑らかにしますが、全体的な Constraint Iterations の回数が非常に多い場合は、この回数も上げる必要があります。
Collisions ¶
Enable Collisions
衝突検出を行なうかどうかを制御します。
Self Collisions
自己衝突を検出するかどうかを制御します。
Ground Plane
シミュレーションに地面を追加します。この地面は青いグリッドで可視化されます。
Ground Position
地面の中心の位置。
Collision Passes
実行する衝突検出パスの数。この衝突検出パスは、拘束反復と交互に行なわれます。 衝突検出は処理が重いので、この数を最小限に抑えるのが良いです。 しかし、交互に頻繁に処理することによって、小さいColliderが非伸縮拘束に対して無駄に負荷をかけてしまうテントポールのような現象を回避するのに役立ちます。 実際に試してみると、ほとんどの状況において10が適切であることが分かり、品質を上げるならサブステップを上げることで解決されることが多いです。
Post Collision Passes
すべての拘束が実行された後に、最後決戦の衝突検出が行なわれます。 衝突が最も目立つ失敗モードになる場合が多くて、次のフレームでは交差していないジオメトリから開始できるのが理想です。 そのため、最終クリーンアップのパスによって、それらの要件を成し遂げることができます。 私どもは、このパスの数は“積み上げる層の数 + 2”が妥当であると分かりました。 これによって、下側にあるColliderが、その上に積み上げられた層を完全に波立てるようにする伝搬させることができます。
Polish Passes
ある衝突パスにおいて、ある衝突ペアが完全に解決できないことがあります。 この数だけ追加したColliderペアのパスは、その衝突ペアが解決されるまで実行されます。 これらのパスはアクティブなColliderに対してのみ実行されるので(そして、新しい衝突検索が実行されないので)、非常に計算が軽いです。
Layer Shock
layer
整数Pointアトリビュートを使って、異なる層の布に属するポイントを示すことができます。
この番号が大きいほど、上層の布を参照します。
Layer Shockは、衝突を評価する際に、低いレイヤー番号ほど何倍も重くするので、高いレイヤー番号が低いレイヤー番号をよけるようになります。
他のダイナミクスは、このレイヤー番号の影響を受けません。
レイヤー番号の差分は、その2つの布間のレイヤーの数に関係なく修正されます。
この差分によって、一方向のシミュレーション、完全双方向のシミュレーションの制御方法が決まります。
Forces ¶
Gravity
適用する均一な重力。
Built-in Wind
均一な風の方向。これは抵抗力なので、ゼロの風は、静止空気のように作用し、すべてを遅くさせます。 値を上げると、布が最大でそのスピードまで速くなります。
Built-in Wind Speed
風の方向のスケール。 正規化した方向を設定してから、これを使用して実際の風の速度を設定したり、 これを方向に影響を与えずに風速を調整する手段として使用するのが良いでしょう。
Built-in Wind Drag
パーティクルが風のフォースに抵抗する強さ。 この強さは、Vellum Constraints SOPで指定したNormal DragとTangent Dragでスケールされて、向きによって異なる抵抗力が設定されます。
Wind Shadowing ¶
Type
風の影の計算に使用するメソッド。
None
風の影の効果を実施しません。
Ray
パーティクルの相対Velocityの方向に光線を飛ばして影となるジオメトリを見つけ、 その影となるジオメトリのVelocityと一致するように風が変更されます。
External Shadow
外部ジオメトリが当たった時に適用されるシャドウ量のスケール。
Self Shadow
ジオメトリ自体が当たった時に適用されるシャドウ量のスケール。
Max Distance
閉塞がチェックされる最大距離。
Self Shadow Bias
パーティクルから光線をオフセットさせる距離。 これは、このノードが自己Wind Shadowで使用する場合の自己交差の回避で使用されます。
Shadow Angle
シャドウ光線を飛ばす広がり。
90
の値は、全半球をサンプリングし、180
の値は光線を全方向に飛ばします。
Shadow Samples
円錐角内にランダムに飛ばすサンプルの数。 円錐角が0の場合、1個のサンプルのみが飛ばされます。
Falloff by Distance
このランプは、パーティクルからの距離をマスクの出力値にマッピングします。
Blur Wind Shadow
Wind ShadowマスクとWind Shadow Velocityにブラーを適用します。
Blurring Iterations
入力ジオメトリをブラーする回数。回数が多いほど、ブラーが多くなります。
Blur Influence Type
各ポイントがその隣接ポイントのアトリビュートの情報をどのように取得するかによってブラーの結果が変わります。 このパラメータは、そのポイントが隣接ポイントを知る方法を決定します。
Connectivity
隣接ポイントはメッシュの接続性で決まります。各ポイントは、そのアトリビュート値と隣接ポイントのアトリビュート値を混ぜてブラーを実行します。
Proximity
隣接ポイントは近接度で決まります。各ポイントは、 Max Neighbors パラメータで指定した最大の隣接ポイント数の範囲内で、 Proximity Radius パラメータで指定した距離の範囲にあるポイントを使用します。
Blur Proximity Radius
Influence Type が Proximity に設定されている時に、ポイントがお互いに影響し合う距離を決定します。
Blur Max Neighbors
各ポイントで許容される隣接ポイントの最大数を決定します。隣接ポイントの数が多いほどパフォーマンスが悪くなります。
Velocity Damping
動的なVelocityを強引に減少させる手法。 この量が直接Velocityにスケールされるので、急な移動が迅速に減衰します。
Friction ¶
Static Threshold
完全摩擦が適用される閾値。 接線Velocityと法線インパルスの比率がこの閾値未満の時、接線Velocityが完全に摩擦から除去されます。 これは、重力だけでスライド可能な勾配角度のtan()のようなものです。
Dynamic Scale
Static Thresholdが失敗した場合、これは、動摩擦によって接線Velocityが減少する割合を制御します。
Enable External
外部ジオメトリとの干渉に適用する摩擦効果の度合いに対するスケール係数。
Enable Self
自己ジオメトリとの干渉に適用する摩擦効果の度合いに対するスケール係数。
Ground Static Scale
地面の静摩擦に対するスケール係数。これは、摩擦のない地面の生成に役立ちます。
Ground Dynamic Scale
地面の動摩擦に対するスケール係数。これは、摩擦のない地面の生成に役立ちます。
Simulation ¶
Cache Enabled
シミュレーションをメモリ内にキャッシュ化するかどうかを制御します。
Cache Memory (MB)
メモリキャッシュの最大サイズ。
Enable Automatic Resimulation
DOPシミュレーション外のどれかのパラメータが変更された時、または、参照した外部ノードが変更された時、 シミュレーションのキャッシュは無効としてマークされます。 このパラメータを有効にすると、 次回にプレイバーをシミュレーション時間0まで移動させると、キャッシュがクリアされ、最初のシミュレーションタイプステップが再計算されます。 シミュレーション時間0でキャッシュが無効化された場合、初期状態が即座に再計算されます。 現行時間が0を超えている場合、直近のタイムステップが再クックされ、その現行時間を超えたキャッシュがクリアされます。 しかし、それ以前のすべてのタイムステップは、無効としてマークされること以外はそのまま残されます。 このパラメータがオフの場合、キャッシュはまったく同じ方法で無効としてマークされますが、キャッシュが自動的にクリアされることはありません。 このモードでシミュレーションを再クックするには、このパラメータダイアログまたはビューポートの上部にあるRecook Simulationボタンを使用してください。
Simulation Type
シミュレーションのスタイル。
Quasistatic
フレーム毎にシミュレーションが入力を受け取って、指定したフレーム数だけ順再生します。 最終結果は、そのフレーム分の結果になります。 フレームからフレームの干渉は存在しません。
Dynamic
フレーム毎に前フレームから計算され、入力は最初のフレームのセットアップでのみ使用されます。
Quasistatic Frames
Quasistatic(準静的)シミュレーションに対して事前処理しておくフレーム数。
Clear Dynamics
Velocityなどのすべての動的フォースと状態が出力から削除されます。 これによって、例えばドレープが完了した時に、クリーンな状態の出力で新規シミュレーションを開始することができます。
Advanced ¶
Target
シミュレーションメッシュ上のポイントに Pin to Target をマークすることで、そのポイントをターゲットアニメーションに追従させることができます。 デフォルトでは、このターゲットは1番目の入力になっています。 しかし、何かしらの場合において、ターゲットにしたいアニメーションが他のSOPノード上にあれば、ここでそれを指定することができます。
Target Path
シミュレーションポイントをターゲットアニメーションに設定する時に参照するノードのパス。
ポイントとシミュレーションポイントは、ポイント番号またはid
で一対一で一致させてください。
Integration
Velocityによってポイント位置を前へ前へ積分させていく時、振り子のような弧を描く動きだと、拘束予測がその予測を誤ってその動きが減衰していまいます。 2次プリディクタ(予測器)は、そのような弧を描く動きをもっと補って、システム内のエネルギーをもっと維持させます。
どのような場合でも、干渉が検出されれば、このシステムは、過度の跳ね返りを回避するために、1次プリディクタに戻します。
Default Thickness
入力のシミュレーションジオメトリまたはコリジョンジオメトリにpscale
アトリビュートがなかった場合、この値が設定されます。
シミュレーションジオメトリに関しては、通常では、Vellum Constraints SOPによって既に厚みが設定されているはずです。
コリジョンジオメトリに関しては、pscale
Pointアトリビュートを手動で作成することで、この厚みの値が上書きされます。
Secondary Constraint Pass ¶
Enable Secondary Constraint Pass
このチェックボックスを有効にすると、指定した Constraint Group 内のすべての拘束が別々に計算され、交互に残りの拘束に渡されるようになります。
このオプションの主な用途が2つあります。 1つ目の用途は、他の拘束ほど頻繁に計算する必要のない負荷の高い拘束タイプがいくつか存在するので、このオプションを有効にして Solve Frequency を低く設定することでパフォーマンを上げることができることです。 例えば、絹や綿織物といった曲げ剛性の低い高解像度の布に対するCloth Bend拘束がそうです。 布が伸縮しないように必ずすべてのパスでDistance拘束を計算する必要があります。 しかし、絹や綿織物は曲げ抵抗が非常に弱く皺が寄りやすいので、Bend拘束は負荷が高く、さほど強くする必要がありません。 Bend拘束をセカンダリパスとして計算すれば、パフォーマンスが大幅に向上します。 ただし、この方法は革などの硬い材質には実用的ではありません。
2つ目の用途は、拘束トポロジーの頻繁な変化を引き起こす拘束です。
このような場合では、ソルバに拘束の計算順を変更させてしまうので、残りの拘束でジッターが発生する可能性があります。
例を挙げると、四面体で表現された有機組織があって、そこに滑りを有効にしたStitch拘束が取り付けられているとします。
この滑りが拘束トポロジーの変化を引き起こすと、拘束の計算順が変わるので四面体に若干ジッターが起こり得ます。
Constraint Group を@type=ptprim
に設定し、 Solve Frequency を1に上げることでStitch拘束を別のパスに移動させると、同じ剛性を維持しつつも、
計算順の変更が原因による四面体のジッターは軽減されます。
Constraint Group
交互でセカンダリパスで計算される拘束グループ(s)。
このパラメータは標準のグループ構文に対応しているので、明示的なグループ名とad-hoc(一時的な)グループを含めることができ、
@type==bend
のように1つ以上の拘束タイプを指定することが多いです。
これらのグループに含まれていない拘束は通常通りプリマリパスで計算されます。
Solve Frequency
セカンダリパスを計算する頻度。 1に設定するとプライマリパスと同じ頻度でセカンダリパスが計算されるのに対して、0.25に設定するとプライマリパスの4パスおきに1回計算されます(4分の1の回数)。
Multi-Pass Solve ¶
Enable Multi-Pass
Multi-Passオプションによって、特定の条件が満たされるまでサブステップを繰り返すことができます。 現在の条件は、無効化されたポイントが原因でジオメトリが引っかかり、無効化されていないポイントがストレッチを生成してしまう問題を修復するように設計されています。 コリジョンは常に拘束を未然に防ぐので、その結果として、布やヘアーがストレッチします。 自動的に無効化されたポイントに隣接したポイントは、過度なストレッチが検出されるとそれらのポイント自体が無効化されます。 この解決ステップは、ジオメトリが解放されるまで繰り返されます。
Maximum Passes
サブステップを繰り返す最大回数。 無効化する必要のある新しいポイントがなくなれば、そのプロセスが即座に停止します。
Disable Stretch Ratio
ポイントが無効化の対象となる判断をするための解決ステップの終わりにおけるストレッチ量。 これは、失敗したコリジョンがVellumオブジェクトを引き離している時期を検出するためにあります。 無効化するポイントを増やして失敗させることで、通常ではオブジェクトを解放することができるので、ストレッチを続けるよりも良い結果が得られます。
Motion ¶
Max Acceleration
色々な加速度制限オプションを使うことで、シミュレーションが非現実的なフォースの追従にあまりこだわらないようにさせることができます。 加速度制限オプションを使わないと、大きなエネルギースパイクが発生してしまうことがあります。
Fallback to First Order Integration on Collision
ポイントが Max Acceleration を超過すると、鋭くて不連続な干渉の信号が出ていれば、2次予測が誤って、跳ね返りの形式で間違った動きを追加してしまうことが多いです。 この場合では、影響を受けるポイントに対しては、1次の積分に戻されます。
Note
GrainパーティクルとFluidパーティクルは、衝突の場合だけでなく、1次の積分へのフォールバックでも考慮されます。 このコントロールはシミュレーションを落ち着かせてパーティクルが迷子になるのを回避するのに役立つと同時に、 Grainや流体の動きの全体的な跳ね具合を緩めることができます。 Max Acceleration を上げることで、その跳ね具合を戻すことができます。
Limit Acceleration in Velocity Update
パーティクルのVelocityがダイナミクスの何かの結果として変更可能な量を制限します。 これは、なにか瞬間的な動きが大きなフォースとして認識されないのを回避することができるので、 パーティクルが遠くに飛んでいってしまわないようにするのに役立ちます。
Limit Displacement on Collision
衝突を解決する時に、その衝突補正が加速度の量よりも大きくパーティクルを動かしてしまう場合に、その効果を制限します。 モデルの一部が布にひっかかって、ありえないような形で布を引っ張ってしまう時は、潔く失敗するのが望ましいです。
Disable Broken Welds
接合が切断された時、2つの新しいポイントが隣接した状態から動き始めます。
切断を発動させたものが原因でサーフェスが自然な感じに離れない場合、衝突検出を発動してサーフェスを押し離すため、
切断が発生した時に爆発のような動きを招きます。
このオプションは、ポイントの接合を解除した時にそれらのポイントが自己干渉しないようにdisableself
アトリビュートを設定します。
ただし、これによって、層になった布が自己貫通を引き起こしてしまうことに注意してください。
Normalize Stress
時間と共に応力計算を正規化するので、 Substeps パラメータを上げるほど計算結果の精度が良くなります。
Sliding Method
Attach to Geometry または Stitch Points の拘束を滑らせた時に、ターゲットジオメトリ上の次に近い位置を検索する際に使用されるメソッド。 Closest Point は、単に投影した滑り位置からターゲットジオメトリ上の一番近いポイントを選択します。 この手法は高速ですが、ターゲットジオメトリ内の凹部分では不適切に飛んでしまう可能性があります。 Traverse Polygons は、現在のターゲットプリミティブから開始して継続して外側へ走査して周辺のプリミティブ上で一番近いポイントを検索します。 この手法は処理が重いですが、凹状のターゲットジオメトリを上手く制御することができます。 Traverse Triangles (Optimized) は、改良された凹部分の制御において以前のオプションと同様ですが、特別な三角形距離関数を使用しているので何倍も高速化されています。しかし、三角形で構成されたターゲットジオメトリにしか使用することができません。
Tip
四角形で構成されたターゲットジオメトリは、Divide SOPを使って三角形化することができます。
Sleeping ¶
Enable Auto Sleep
十分長い間ほぼ静止状態になっているパーティクルのstopped
アトリビュートを1
に設定して、そのパーティクルをスリープ状態にします。
Pinnedビジュアライゼーションを使用すれば、どのポイントがスリープ状態になっているのか視覚化することができます。
Velocity Threshold
パーティクルがスリープ状態となる条件として必要となるパーティクルの移動速度。
この速度以下で移動している時間はdeactivation_time
アトリビュートに累積されます。
この速度を超えると、deactivation_time
アトリビュートは0にリセットされます。
Sleep Delay
パーティクルがスリープ状態となる条件として必要となる Velocity Threshold 以下でパーティクルが移動している秒数。 再度パーティクルを目覚めさせる方法に関しては、POP Awaken DOPを参照してください。
Grain Collisions ¶
Vellum Grainsは、別のコリジョンパスを使用してGrain間のコリジョンを扱います。 以下のパラメータでは、その挙動を制御します。 これらのパラメータは、POP Grainsのパラメータと同様です。
Search Scale
2個のパーティクルのpscale
アトリビュートの平均値をこの値でスケールした距離の範囲内にあるパーティクルが交差の候補となります。
通常では拘束の反復中にコリジョンは更新されないので、これは過大評価です。
そのため、現在衝突しているパーティクルだけでなく、以前の反復によって衝突をし始める可能性のあるパーティクルも記録する必要があります。
これは、凝集での引力の範囲にも影響します。
Max Neighbors
サブステップで起こり得る衝突を検索する際に考慮されるパーティクルの最大数。 この最大数を制限することで、ある時点でパーティクルがたくさん生成されて過度な計算がされないようにするのに役立ちます。 このパラメータは、 OpenCL Neighbor Search が有効な場合は無視されます。 その場合、 Search Scale で決定された範囲内にあるすべての隣接パーティクルが考慮されます。
Assume Uniform Radius
pscale
アトリビュートを使用して、各パーティクルの半径を決めます。
すべてのパーティクルが同じ半径であれば、もっと高速な加速化構造を利用して隣接パーティクルを検索することができます。
Ignore Neighbors with Same Name or Piece
name
Pointアトリビュートが空っぽでない、または、piece
Pointアトリビュートがマイナスでない同じ値を持つ隣接パーティクルを無視します。
このオプションを有効にすることで、他のクラスタにのみ相互作用するGrainのクラスタを分けて作成することができます。
これと Shape Match 拘束を併せて使用して剛体の挙動をさせるといったことをよくします。
Repulsion Weight
パーティクルの衝突力の度合いを決めるウェイト。 値を0にすると、パーティクルの衝突が無効になります。
これは、repulsionweight
Pointアトリビュートでスケールすることができます。
Attraction Weight
パーティクル同士が近づいた時に自然にひっつく度合いを決めるウェイト。 値を0にすると、パーティクルの凝集が無効になります。
これは、attractionweight
Pointアトリビュートでスケールすることができます。
Fluids ¶
Vellum Fluidsは、密度拘束を使用して流体を非圧縮性に保ち、さらに、粘度と表面張力を用意します。
phase
アトリビュート値が0でないパーティクルは流体として扱われます。
Viscosity
流体の粘度。
粘度の値が低いと、シミュレーションが安定するのに対して、
値が高いほど蜂蜜のような液体をシミュレーションすることができます。
パーティクル単位のviscosity
アトリビュートを使用してこの値を乗算することで、粘度を可変させることができます。
phase
値が異なる流体パーティクルの粘度は個別に計算されるので、Multi-Phase流体(多相流)の挙動を実現することができます。
Surface Tension
流体の表面張力。
この設定の値が大きいほど、流体の曲率が下がって、その結果として、ブロブが形成されます。
パーティクル単位のsurfacetension
アトリビュートを使用してこの値を乗算することで、表面張力を可変させることができます。
phase
値が異なる流体パーティクルの表面張力は個別に計算されるので、Multi-Phase流体(多相流)の挙動を実現することができます。
Spatial Sort Interval
Vellum FluidsとVellum Grainsは、隣接ポイントを必要とした計算をたくさん実施します。 一般的には、3D空間内の隣接ポイントがメモリ内でもお互いに近くにあるようにすることで、パフォーマンスは大幅に改善されます。 このオプションは、指定したフレーム間隔で空間的なパーティクルのソートを有効にします。
Note
このソートは、パーティクルのポイント番号を変えてしまうので、シミュレーションをする前にid
アトリビュートを追加すると良いでしょう。
OpenCL ¶
OpenCL Graph Coloring
グラフカラーを実行した時、高速な並列のOpenCLアルゴリズムが使用されます。 残念なことに、これは四面体メッシュに対する他の計算と比べて10倍以上のメモリを必要とします。 そのため、その計算を収めるほどのメモリのないシステムでは、そのカラーパスは成功しません。 これを無効にすることで、すべてのグラフカラーを強制的に遅い逐次手法で処理させて、実際の計算にかかるRAMを抑えることができます。
OpenCL Neighbor Search
OpenCLを使用してGrainsとFluidsの近傍検索を実行します。これは、CPUよりも高速ですが少しGPUメモリを多く消費します。
Visualize ¶
Show Collision
衝突オブジェクトを青いワイヤーフレームで表示します。
Show Guide Geometry
ソルバから補助的なガイドジオメトリを表示します。
Geometry ¶
Thickness
ジオメトリからpscale
の球を描画します。
このジオメトリが既に解決していて、overlap_self
アトリビュートが設定されていれば、実際に有効な厚みがシアンで描画されます。
これは、元々の厚みがあまりにも太すぎたのではないのか検出するのに役立ちます。
その余分な厚みはシミュレーションでは無視されますが、ただ干渉が遅くなります。
Extrude
球を使用するのではなくて、ジオメトリを反対方向にオフセットさせて厚みを描画します。
Failed Self Collision
失敗した自己干渉を赤い球で描画します。 これらのポイントも、それらのポイントに繋がっているエッジも三角形も、もはや自身のジオメトリと干渉しなくなります。
Failed External Collision
失敗した外部干渉をオレンジの球で描画します。 これらのポイントも、それらのポイントに繋がっているエッジも三角形も、もはや外部ジオメトリと干渉しなくなります。
Welds
weld
アトリビュートによって意味的に接合されたポイントを描画します。
これらのポイントは、自動分解オプションの使用またはweld
を-1に設定することで、計算中に分解させることができます。
Radius Scale
厚みを薄くすれば、可視化した球が場合によっては消えてしまいます。 これは、その可視化した球にスケールをかけて、それを表示できるようにします。
Constraints ¶
Group
拘束を別々のグループに追加します。 これによって、特定のグループのみを可視化することができます。
Pin to Target
ターゲットアニメーションにピン留めされたポイント上に球を描画します。
Stitch Points
縫合されたポイント上に縫合拘束を描画します。
Attach to Geometry
外部ジオメトリに取り付けられたポイントに対して、取り付け拘束を描画します。
Radius
拘束ガイドは、オブジェクトの厚みでスケールされないので、これは絶対スケールでサイズを指定することができます。
Visualization ¶
False Color Mode
青から赤の赤外線カラーを使って、拘束の特性を可視化します。
None
オリジナルカラーのままにします。
Stretch Stress
拘束によって適用された最大伸縮力に応じたカラー。
Bend Stress
拘束によって適用された最大屈曲力に応じたカラー。
Stretch Distance
拘束の伸縮長に応じたカラー。
Stretch Ratio
元の長さと現行伸縮長の比率に応じたカラー。
Bend Angle
曲げ角度のズレ角度に応じたカラー。
Stretch Plastic Flow
伸縮塑性流動の量に応じたカラー。
Bend Plastic Flow
屈曲塑性流動の量に応じたカラー。
Volume Stress
拘束によって適用された最大体積フォースに応じたカラー。
Volume Distance
体積拘束が静止状態から膨張した距離に応じたカラー。
Volume Ratio
体積膨張と静止状態の比率に応じたカラー。
Display Visualization Geometry
拘束だけでなく、シミュレーションジオメトリも擬色を付けるかどうか切り替えます。
Max Stretch Stress
最大伸縮圧力が最大カラーとなるようにスケールします。
Max Bend Stress
最大屈曲圧力が最大カラーとなるようにスケールします。
Max Stretch Distance
最大伸縮長が最大カラーとなるように設定します。
Max Stretch Ratio
最大伸縮率が最大カラーとなるように設定します。
Max Bend Angle
最大屈曲角度が最大カラーとなるように設定します。
Max Stretch Plastic Flow
最大伸縮塑性流動が最大カラーとなるように設定します。
Max Bend Plastic Flow
最大屈曲塑性流動が最大カラーとなるように設定します。
Max Volume Stress
最大体積応力が最大カラーとなるようにスケールします。
Max Volume Distance
最大体積距離が最大カラーとなるようにスケールします。
Max Volume Ratio
最大体積比率が最大カラーとなるようにスケールします。
Examples ¶
AnimatedConstraints Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、シミュレーション中にVellum拘束のプロパティをアニメーションさせる方法を説明しています。
AnimatedPressure Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、pressurescaleアトリビュートを使用して、VellumSolverのPressure拘束によるアニメーションする膨張エフェクトを作成する方法を説明しています。
ArmLayer Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、layer
Pointアトリビュートを使って、何重ものVellum Clothをシミュレーションした時の衝突を改善する方法を説明しています。
ArmTarget Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、Pin to Target拘束を使って、Vellum Clothをキャプチャ/変形ジオメトリに引き寄せる方法を説明しています。
CollisionDisable Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、disableexternal
Pointアトリビュートを使って、ポイント単位でVellumコリジョンを無効にする方法を説明しています。
CollisionIgnore Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、collisionignoreやcollisiongroupのPointアトリビュートを使用して、コリジョンを直接制御する方法を説明しています。
DynamicAttach Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、衝突オブジェクトまでの近接度に基づいてVellumシミュレーション中にAttach to Geometry拘束を作成する方法を説明しています。
DynamicStitchGlue Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、シミュレーション中にVellumジオメトリを動的に縫合または接着させる方法を説明しています。
GluedGrains Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、Vellum Grainsをお互いに接着させて、粘着的なパーティクルの効果を表現する方法を説明しています。
HairOrient Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、Vellum Solverの入力のヘアーガイドの向きを標準のGroomingツールを使わずに更新するもっと効率的で安定した方法を説明しています。
ResolutionTarget Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、詳細な皺のままモーション全体を維持できるように、高解像度のVellum Clothシミュレーションを前の低解像度シミュレーションに合わせる方法を説明しています。
SimpleWeld Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、Vellum Solverで布が引き裂かれるようにするための単純な接合部の切断方法を説明しています。
StiffnessDropoff Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、Stiffness Dropoffパラメータを使って、そっと引き離すPin拘束を作成する方法を説明しています。
TetrahedralFiber Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、Tetrahedral Fiber拘束を使って、収縮するソフトボディをシミュレーションする方法を説明しています。
VaryingFriction Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルでは、Pointアトリビュートを使って、ポイント単位でVellum Clothシミュレーションの摩擦を変更する方法を説明しています。
VellumFluidPhasesReference Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルには、 Viscosity と Surface Tension の設定が異なるVellum流体を相互作用させる完全なセットアップが含まれています。
VellumFluidPhasesStart Example for Vellum Solver geometry node
このサンプルには、 Viscosity と Surface Tension の設定が異なるVellum流体を相互作用させるセットアップの作成を始めるのに必要なオブジェクトが含まれています。
VellumFluidSetupGeo Example for Vellum Solver geometry node
このファイル内のオブジェクトは、Vellum流体のセットアップのワーククローを学習するのに必要です。
See also |