Since | 11.0 |
Volume Visualization SOPは、複数のボリュームセットのレンダリング方法をビューポートに知らせるDetailアトリビュートを入力ジオメトリに追加します。
例えば、density
ボリュームを受け取った時に、3つの別々のCd.x
、Cd.y
、Cd.z
のボリュームに応じてそのdensity
ボリュームに色を付けたい場合です。
ビューポートでのボリュームの可視化は主に2つのコンポーネントで成り立っています。
1つ目のコンポーネントが、不透明な煙です。 この煙は、(その)煙の背後のジオメトリを塞ぎ、さらに光源からその煙自体に影を落とすことができます。 最後に、煙が吸収ではなく反射する光の色をDiffuseカラーで指定することができます。
Note
密度が1の値は、1単位長につき1単位の煙の密度を意味します。 これは、完全に光を遮断しません。
2つ目のコンポーネントが、グロー発光です。 このフィールドは、最終画像に直接追加されて白っぽくなりますが、(その)フィールド背後のジオメトリを塞ぎません。 これは、炎のようなエフェクトで役に立ちます。 また、内部のディテールが外側の層を通過して光らせることができるので、データの可視化にも役に立ちます。
パラメータ ¶
Visualization Mode
ボリュームプリミティブには、ビルトインの可視化モードがあります。 Density Field を指定すると、それがこの可視化モードで上書きされます。
Minimum
Density Field の値は、指定された Minimum と Maximum の値から0..1の範囲に再マップされます。 上書きを指定しない限り、この範囲が、他のすべてのボリュームのデフォルトの範囲です。
Maximum
Density Field の値は、指定された Minimum と Maximum の値から0..1の範囲に再マップされます。 上書きを指定しない限り、この範囲が、他のすべてのボリュームのデフォルトの範囲です。
Density Scale
ボリュームの不透明度を制御する密度フィールドに対する固定乗数。 より大きなシーンスケールを使用する場合は、Density Scaleをより小さくする必要があるかもしれません。
Note
Fog密度は、1ユニット長あたりの密度で、解像度とは関係ありません。 そのため、100または10分割の同じサイズのボックスは、同じ不透明度になるはずです。 つまり、非常に小さいボックスは、特にHDR Renderingがオフの場合、透明になります。 HDR Renderingは、Display Optionsダイアログの Scene タブの HDR Rendering をオンにすることで有効にすることができます。
3Dテクスチャの HDR Textures フォーマットに最低でも16ビットを設定することでも、低密度ボリュームの解像度を良くすることができます。 これらの設定は、Display Optionsの Texture タブ下にあります。
Shadow Scale
ボリュームをライティングに使用する時、 Density Scale の後に適用される密度フィールドに対する追加乗数。 このパラメータを上げると、薄い密度のボリュームの自己シャドウが暗くなります。
Set Ambient Colors
このトグルを有効にすると、( Exposed Color と Occluded Color を指定することで)環境光源で照らされた煙ボリュームの外観を制御することができます。
Exposed Color
環境光源から直接光を受ける煙のカラー。 デフォルトの白の設定は、外部の光に露出される領域が明るいことを示します。 これを Occluded Color よりも暗く設定することで、もっと雲のようなルックが得られ、雲の奥深くの領域ほど光の散乱が多くなることでもっと明るく見えるようになります。 このパラメータを制御するには、 Set Ambient Colors を有効にしなければなりません。
Occluded Color
環境光源からどの光も受けない煙のカラー。 デフォルトの黒の設定は、光が遮られている領域が暗いことを示します。 これを Exposed Color よりも明るく設定することで、もっと雲のようなルックが得られ、雲の奥深くの領域ほど(つまり、外の光が遮られるほど)、内部散乱の度合いが大きくなることが原因で、より明るくなります。 このパラメータを制御するには、 Set Ambient Colors を有効にしなければなりません。
Ambient Shadow Scale
環境光源からの自己シャドウの強度を決めます。 このような光源からの自己シャドウの最終量は、 Density Scale 、 Shadow Scale 、 Ambient Shadow Scale を乗算して制御されます。 以下の動画では、この値を0から1まで上げています。
Note
このチェックボックスを無効にしても、環境シャドウは無効になりません。 代わりに、ジオメトリのこのプロパティを変更なしで維持します。 Ambient Shadow Scale を設定しなかった場合、Display Optionsの Geometry タブの Ambient Occlusion は、環境光源からの自己シャドウのデフォルトの量を制御します。
Note
デフォルトのヘッドライトは、フォグボリュームでは環境光源として扱われます。
Shadow Color
煙が落とす影のカラーを制御します。 このカラーの補色値は、各カラー(赤、緑、青)の光に対する補助密度乗数として作用します。
Max Vis Res
デフォルトでは、ビューポートはボリュームのビジュアライゼーション解像度を制限します (この挙動の設定は、Display Optionsの Texture タブ下の 3D Textures セクションにあります)。 このパラメータを有効にすることで、そのビジュアライゼーション解像度をさらに制限することができます。 これは、より緩いテクスチャ制限でボリュームをHoudiniセッションに読み込む時に、指定した制限を実施できるメリットもあります。
Ambient Map Size
環境光源からの自己シャドウを近似したオクルージョンマップのサイズを制御します。 このサイズが大きいほど高い品質の結果が生成されますが、シェーディングが遅くなります。
Ambient Step Rate
環境光源からの自己シャドウを計算する時に密度テクスチャがサンプリングされる頻度の間隔を指定します。 この間隔が小さいほどシェーディングが遅くなりますが、高い品質の結果が生成されます。
このノードの残りのパラメータでは、ボリュームを選択し、そのボリューム値をビューポートビジュアライゼーション用にリマップします。
Smoke タブと Emission タブでは、強度フィールドやカラーフィールドを設定することができます。
各フィールドパラメータの値は、ボリュームプリミティブのname
アトリビュートとマッチさせて目的のボリュームが検索されます。
*
や?
を使用することで、緩いマッチングを行なうことができます。
カラーフィールドでは、1個のスカラーボリュームを指定すると、そのボリュームは単色フィールドとして扱われます。
複数のボリュームを指定した場合(または、1個のベクトルボリュームを指定した場合)、それぞれ赤、緑、青のチャンネルに紐付けられます。
各フィールドには各自のマッピング範囲を持たせることもできます。 ボリュームは、この範囲から0..1範囲に線形的にマッピングされます。 範囲のオーバーライドが有効になっていない場合、 Minimum パラメータと Maximum パラメータがデフォルト範囲として使用されます。
最後に、各フィールドには、各ランプの使用方法を選択するためのメニューがあります。 No Ramp に設定すると、ボリュームの値が使用され、ランプによる制限を影響も受けません。 Clamped Ramp は、ボリュームの値を0..1範囲に制限してから、ランプを適用します。 Periodic Ramp は、ボリュームの値を1で割った余りを受け取り、それをランプに送信します。 これは、チェック柄や縞々といった効果を作成して、大きな範囲の値をもっと上手く見せるのに役立ちます。 カラーランプを使用し、それを1個のスカラーボリュームに紐付けた場合、そのボリュームの値を見てカラー値が取得されます。 複数のボリューム(またはベクトルVDB)に紐付けた場合、各コンポーネントの値を見て、それぞれ赤、緑、青の値が取得されます。
Emission Color Ramp には、黒体放射スペクトルを使用して Emission Color Field の値をマッピングする Physical Blackbody オプションが用意されています。 このモードは、Pyro Shader VOPの Physical (Black-Body) Color Mode と同様の結果を生成します。
Smoke ¶
Density Field
メインボリュームの名前。 Visualization Mode を Smoke に設定した場合、このフィールドには、煙の光学的な濃さを入れてください。 Height Field に設定した場合、このフィールドには、各ボクセルにおける標高を入れてください。
Diffuse Field
煙またはHeight Fieldのカラーボリュームの名前。
Emission ¶
Emission Scale
煙のビジュアライゼーションの発光コンポーネントの強度。 このパラメータ値を上げると、内部の白熱(例えば、炎のシミュレーションの火炎)の明度が強くなります。
Emission Field
煙のビジュアライゼーションの発光強度を含んだフィールドの名前。
Visualization Mode を Height Field に設定した場合、このフィールドはビジュアライゼーションのステンシルとして作用します。
つまり、ビューポートは、 Emission Field が最低でも0.5
以上の高さの部分のみを描画するようになります。
Emission Color Field
煙の発光コンポーネントのカラーボリュームの名前。 このフィールドは、Height Fieldに何も影響を与えません。
Temperature Scale
黒体放射スペクトラムを使ってカラーをマッピングする前に Emission Color Field 内の値に適用するスケール。
Temperature at 0 (K)
このパラメータは、 Emission Color Field の0.0
の値に相当する温度を設定します。
この値の単位はKelvinです。
Temperature at 1 (K)
このパラメータは、 Emission Color Field の1.0
の値に相当する温度を設定します。
この値の単位はKelvinです。
Adaptation
生成される強度の下限を制御します。
Burn
生成される強度の上限を制御します。
Enable OpenGL Scattering
このパラメータは、ビューポート内で擬似的な内部散乱を有効にします。 きの機能は実験段階で、将来のバージョンのHoudiniで変更または削除される可能性があります。
Extinction Ratio
煙が(光を散乱させるのではなく)吸収する光の割合。 値を0にすると、煙と作用するすべての光が散乱するので、その煙がもっと柔らかくて明るい見た目になります。 他の極端な例では、値を1にすると、すべての光が吸収されます。
Warning
値を1に近づけると、場合によってはレンダリングに乱れが発生する可能性があります。 そのような場合、 Extinction Ratio を下げると良いでしょう。
Scattering Iterations
散乱は反復処理の度に近似され、このパラメータは、その実行される細部化の反復回数を制御します。 回数が多いほど、もっと光を散乱させることができますが、ビューポートでのシェーディングに時間がかかってしまいます。
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