Houdini 20.0 Feathers(羽根)

フェザーをランダム化する

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Houdiniでは、いくつかの方法でフェザーをデザインできます。 これらの方法は、描画とシェイピングセクションの各章で説明されており、個々のフェザーをシェイピングするのに使用されます。 寄りショットや飾り羽や綿羽(めんう:Down)といった特定の種類のフェザーによく使用するテクニックもあります。

しかし、鳥(またはその他のキャラクタ)のすべてのフェザーが完全に同じルックであることは、まずありません。 サイズ、クランプ(束)、羽枝(うし:Barb)の長さ、その他の特徴には必ず違いがあります。 この例ではまず、引裂やクランプ(束)などのない、基本のフェザーテンプレートから始めます。 その後、関連するディテールをすべて追加し、インスタンスをランダム化して、独自のルックにしていきます。 上記の画像の各フェザーは、いずれも 単一 のフェザーテンプレートが元になっています。

ここで紹介する素早く便利なアプローチは、グルーミングの後に行なうためのものです。 ほんの数個のノードを使って、大量のフェザーをランダム化することができます。 この方法は、Condensed(縮約化)フェザーのみに機能することに注意してください! テンプレートやアトラスにUncondensed(具現化)フェザーが含まれる場合は、Feather Match Uncondensed SOPを使用してCondensed(縮約化)の状態を再作成する必要があります。

Note

以下のワークフローガイドは、前の補間と交差修正の章のネットワーク(以下参照)をベースにしています。

画像をクリックすると拡大します。

サーフェスから羽枝(Barb)へ

フェザーはまだポリゴンサーフェスとして表示されていますが、ディテールを確認したい場合は、羽枝(Barb)を視覚化する必要があります。 上記のネットワークグラフでは、最後のノードはFeather Deintersect DOPです。 ここから始めましょう。

Note

様々なノードによってフェザーのルックがどのように変わるのかを十分に理解できるように、グルーム全体のサブセットのみを確認します。 実際のグルームは、数千のフェザーで構成されています。

  1. もう1つFeather Visualize SOPを追加し、 1番目 の入力を上流のFeather Deintersect SOP1番目 の出力に接続します。

  2. Barb Mode ドロップダウンメニューから、 Curve を選択します。

レンダリング解像度に合わせてリサンプルする

パフォーマンス上の理由から、フェザーテンプレートの初期 Barb Density を下げている場合があります。 その場合、羽枝(Barb)の数をレンダリング解像度に合わせて増やす必要があります。 既にフル解像度で作業している場合は、この章をスキップできます。

  1. Feather Resample SOPを追加し、 1番目 の入力をDelete SOPの出力に接続します。

  2. Shaft セクションに移動し、 Resample Shaft をオンにします。

  3. ModeLength に切り替えます。

  4. Maximum Length スライダを左側にドラッグし、羽枝(Barb)の数を増やします。スライダの解像度の細かさが不十分な場合は、値を入力します。おそらく0.00025など、非常に小さい値に設定する必要があるでしょう。

引裂とクランプ(束)

実際の羽根では、羽枝(Barb)上の鉤(かぎ)形の小突起が引き離された時に引裂とクランプ(束)が発生します。 そのような小突起は小羽枝(Barbule)と呼ばれ、Houdiniのフェザーシステムでは表現されません。 それでも、その影響を再現して、プロシージャルにクランプ(束)を作成することは可能です。 フェザーのクランプ(束)チュートリアルで、これを既に行なった方もいるでしょう。 ここで説明しているワークフローは基本的に同じです。主な違いは、ここでは1つまたはいくつかのフェザーではなく、グルーム全体に対して作業することです。

  1. Attribute Noise SOPを追加し、その入力を上流のFeather Visualize SOP (Feather Resample SOPを使用している場合は、これが接続用のノードになります)の 1番目 の出力に接続します。

  2. General セクションに移動し、 Attribute Names を探します。タイプを Vector から Float に変更し、Cdsplitfreqに置き換えます。このアトリビュートはノイズ駆動で、引裂間の距離を定義します。ノイズによって、自然に分布するようにします。

  3. Noise Value セクションで、 OperationSet に変更します。これにより、splitfreqの最大値が Amplitude に設定されます。この場合、 Amplitude1なので、最大の周波数も1になります。

  4. Feather Clump SOPを配置し、 1番目 の入力をAttribute Noise SOPの出力に接続します。

  5. Splits セクションに移動し、 Frequency の横のドロップダウンを No Override から Guide Attribute に変更します。 Frequency Attribute パラメータに、splitfreqエントリが含まれるようになります。

  6. これで、 Frequency を調整できるようになりました。現在は、フェザーというよりシダのように見えます。400か、それ以上の非常に高い値が必要でしょう。

  7. Jitter を上げると、引裂をよりランダムにすることができます。

    引裂ポイントは、まだ羽軸(うじく:Shaft)に非常に近い位置にあります。 このようなルックがふさわしい種類のフェザーもありますが、ここでは、引裂は深すぎない方が良いでしょう。

  8. Clumping セクションで、スライダを使って Amount を下げます。引裂ポイントがフェザーの輪郭の方に押し出されるのを確認できます。

以下は、結果の一例と元のフェザーとの比較です。

曲げる

この手順では、羽枝(Barb)を曲げることができます。

  1. Guide Process SOPを追加し、 1番目 の入力をFeather Clump SOPの 1番目 の出力に接続します。

  2. Operations タブで、 OperationBend に設定します。2番目のドロップダウンのデフォルトエントリは、 Curves です。そこで、 Feather Barbs を選択します。これにより、ボタンを使って左右の羽枝(Barb)を区別することも可能になります。

  3. また、様々な Mode オプションを試すこともできます。 Direction Constant を使用すると、 Direction 値を設定できるため、最前の結果を得られるでしょう。

  4. 羽枝(Barb)の曲げを制御するには、 Angle を変更します。このパラメータは、正の値と負の値の両方を受け入れます。 Random Angle を適切な値に設定すれば、均一なルックを避けることもできます。

長さのバリエーション

お気付きかもしれませんが、Guide Process SOPには幅広い Operation モードがあります。 すべてのオプションがフェザーに適しているわけではありませんが、 Set Length は必ず試してみましょう。

  1. もう1つGuide Process SOPを追加し、 1番目 の入力を上流のGuide Process SOPの 1番目 の出力に接続します。

  2. Operation ドロップダウンメニューから、 Set LengthFeather Barbs を選択します。

  3. Randomize をオンにします。

  4. Min LengthMax Length を使用して羽枝(Barb)をランダム化し、輪郭が少し乱れるようにします。おそらく、かなり小さい値に設定する必要があります。

Set Length の操作であまり良い結果が得られませんでした。マスクを適用して、その効果をフェザーの下部に制限した方が良いでしょう。

マスキング

上の画像で分かるように、マスクは、 Set Length モードでフェザーの先端の羽枝(Barb)の交差を防ぎたい場合に特に便利です。

  1. 最後のGuide Process SOPの Masking タブを開き、 Use Curve Mask をオンにします。

  2. Curve Mask Ramp で、マスクの影響をインタラクティブに制御することができます。カーブをミラー化するために、 Reverse Domain をクリックしなければならないことがあります。

  3. ランプスライダを使用して、マスクサイズを制御します。例えば、右のスライダを左にドラッグすると、マスクがフェザーの下部の羽枝(Barb)にのみ作用します。

以下の画像では、マスクの影響が分かりやすいように効果を誇張しています。

アトラスフェザーをランダム化する

フェザーのクランプ(束)およびガイド処理とノイズのページで、単一のフェザーにディテールを追加する方法を学びました。 グルーミング処理の に、完全なフェザーアトラスまたはそのサブセットに対して、クランプ(束)やガイド処理ノードを適用する方法について、ここで改めて説明すべきことはありません。

あとは、Merge SOPを通して、Feather Template from Shape SOP(Condensed(縮約化)ネットワークの最後のノード)を接続するだけです。 その後、例えばFeather Clump SOPを追加して、 1番目 の入力をMergeノードの出力に接続します。

接続したすべてのフェザーに引裂とクランプ(束)を追加し、単一ノードを通して分布を制御することができます。また、Feather Clumpが既に特定のフェザーに適用されている場合などは、複数のクランプ(束)を“積み上げる”ことも可能です。結合の後、別のクランプ(束)ノードを適用することもできます。

また、Guide Process SOPFeather Noise SOPノードも使用でき、これらはFeather Clump SOPとまったく同じように機能します。

Feathers(羽根)

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