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Vellum Brush SOPは、布、Grain(粒)、流体パーティクルなどのVellumジオメトリをビューポート内で形成するためのインタラクティブなツールです。 布や草を形成したり、ソフトボディにディテールを追加するのに最もよく使用されます。 また、Vellum Grainsをブラッシングして山にしたり、砂や埃を取り除くのにも使用することができます。 このツールを使用すると、必要な場所に正確にディテールを追加することができます。

Brush SOPには、衝突用の組み込みのグランドプレーンが用意されています。また、フォースと品質の設定を備えた独自の最小限のソルバを使用するため、プレイバーで Play を押さなくてもシミュレーションを開始できます。 つまり、Vellum Solver SOPは必要ありません。ビューポート内でGを押すことで、簡単に2つのシミュレーションモードを切り替えることができます。

Vellum Post-Process SOPを追加して、より低解像度でオブジェクトをブラッシングしてから、それらを細分化して高解像度バージョンを作成したり、厚みを加えることもできます。

例:布のブラッシング

布を作成する

この例では、ソルバをVellum Brush SOPに置き換えた標準的な布ネットワークをセットアップします。 基本のGrid SOPを変形させて、布のようなルックにします。

  1. Create シェルフのGridツールを使用して、グリッドを配置します。

  2. 中に入り、Grid SOPを選択します。

  3. Size5.5,5.5に設定し、 Rows および Columns50に上げて、十分な解像度にします。解像度と速度のバランスを考えると、50という値を推奨します。

  4. Transform SOPを追加して、その入力をグリッドの出力に接続します。このノードは任意ですが、グリッドを必要に応じて配置、スケール、回転するのに役立ちます。

  5. Vellum Configure Cloth ノードを追加し、その1番目の入力をTransformの出力に接続します。これは、事前設定されたVellum Constraints SOPで、布シミュレーション用に最適化されています。

  6. Vellum Brush SOPを配置し、最初の2つの入力をvellumcloth1の最初の2つの出力に接続します。これにより Vellum Geometry (グリッド)と Constraint Geometry (布のポイント間の接続)が接続されます。このシーンには衝突ジオメトリがないため、3番目の入力は必要ありません。

布を形成する

布を形成する準備が整いました。ノードを選択して、その青色の Display/Render フラグをオンにしても、何も起きていないことに気づきます。これは、まだブラシの編集モードに入っていないからです。

  1. マウスカーソルを3Dビューポート内に移動させて、Enterを押します。すると、ビューポートの左上に、最も重要なパラメータ、ショートカット、マウスアクションを含むHUDが表示されます。マウスカーソルもブラシのサイズを示した赤い円に変わります。

  2. ブラシサイズを変更するには、を上下にスクロールします。

  3. を押したまま、グリッド上をドラッグしてブラッシングします。ブラシ内の徐々に減衰する赤色の部分は、ブラシの Soft Edge サイズを示しています。デフォルトでは、このパラメータは1に設定されています。

  4. を押したままマウスをドラッグして、布を形成します。

  5. パラメータエディタで Set Rest State ボタンをクリックし、作業内容を保存します。

  6. マウスカーソルをビューポート内に移動させて、 ⎋ Escを押してブラシモードを抜けます。

これは、布のブラッシングを説明するためのシンプルなセットアップです。 様々な布の形成方法については、以下のHow toセクションを参照してください。

例:Grain(粒)と流体のブラッシング

上記の布のセットアップと同様に、Grain(粒)や流体をブラッシングするためにVellum Solverは必要ありません。 シミュレーション全体がVellum Brush SOPによって制御されます。 シミュレーションプロセスは最小限のソルバに依存し、完全にGPU上で実行されます。

Grain(粒)を作成する

  1. Create シェルフのBoxツールを使用して、ボックスを配置します。ノードをダブルクリックして、その中に入ります。このボックスは、Vellum Grainパーティクルのソースオブジェクトとして動作させていきます。

  2. Vellum Configure Grain SOPを配置し、その1番目の入力をボックスの出力に接続します。

    Note

    Grain(粒)ではなく流体を操作する場合は、代わりにVellum Configure Fluid SOPを追加します。このノードもVellum Configure Grain SOPですが、流体用に設定されています。

  3. Create Points from Volume をオンにして、ボックスをGrainパーティクルで充填します。

  4. Grainパーティクルを増やすために、 Particle Size0.05以下に設定します。

  5. Box SOPをもう1つ追加し、それをvellumconstraints_grain1ノードの3番目の入力に接続します。このボックスは衝突オブジェクトになります。

  6. 2つ目のボックスの Uniform Scale パラメータを3に設定し、より大きくしてパーティクルを囲みます。

  7. Vellum Brush SOPを配置し、その3つの入力をvellumconstraints_grain1の3つの出力に接続します。

Tip

3つの入力を各出力に1本ずつ接続する方法以外にも、Jキーを押したまま2つのノード間をドラッグすることで一括でノード間を接続することができます。

沈殿

空中のパーティクルをブラッシングするよりも、まずは沈殿した状態を作成したいことでしょう。

  1. マウスカーソルをビューポート内に移動させて、Enterを押します。ビューポートの左上に、パラメータ、マウスアクション、ショートカットを含むHUDが表示されます。

    Note

    マウスカーソルがブラシのサイズを示した赤い円に変わります。 を使用して、サイズをインタラクティブに変更することができます。

  2. ビューポート内でGを押して、シミュレーションモードを Damped モードから Settle モードに切り替えます。これにより Live Simulation がオンになり、パーティクルが落ちて周囲のボックスに衝突し始めます。

  3. 再度Gを押して、 Damped モードに戻します。これにより Live Simulation がオフになります。

ブラッシングとスカルプティング

  1. を押したままマウスをドラッグして、Grain(粒)を形成します。Vellum Brush SOPの Brush サブペインには、ブラシの効果をカスタマイズするための様々な Mode オプションがあります。

    Note

    Grainパーティクルおよび流体パーティクルは、 Screen ブラッシングのみをサポートしています。

    形状を仕上げるまで、パーティクルのブラッシング、スカルプト、シミュレーション、沈殿の処理を必要なだけ繰り返すことができます。

    また、ブラシノードの Post Drag Frames パラメータにも注目してください。 Live Simulation がオフの時、このパラメータは、ブラシストローク後にパーティクルがシミュレーションされるフレーム数を定義します。これを使用すると、流体やGrain(粒)をスカルプトする間、パーティクル間の隙間を最小限に抑えることができます。

  2. パラメータエディタで Set Rest State をクリックし、作業内容を保存します。

  3. マウスカーソルをビューポートに移動させて、 ⎋ Escを押してブラシモードを抜けます。

Tip

パーティクルの挙動に問題がある場合は、Vellum Brush SOPの Substeps を増やしてシミュレーション品質を向上させることを検討してください。 詳細については、以下のHow toを参照してください。

ハンドル

ピン留めされたポイントには、移動、回転、スケールハンドルが利用可能です。 これらのハンドルは、布のようなオブジェクトに特に便利で、布を簡単に折りたたんだり、キャラクタにまとわりつかせたり、引き伸ばすことができます。 一方で、Grain(粒)や流体にも使用できます。

  1. Kを押してハンドルをオンにします。

  2. ピンを作成するには、ピン留めしたいポイントで⇧ Shift + ドラッグします。ピンが配置された場所に青のピンが表示され、その選択された部分にハンドルが適用されます。この処理は繰り返すことができ、選択毎にハンドルが割り当てられます。

    Tip

    Sを押しても、ポイントやエッジを選択できます。これにより選択モードになり、ループやエッジなどを選択することができます。

  3. ハンドルをドラッグして、ピン留めされたポイントを移動、回転、スケールします。

    Tip

    個々のハンドルは、TREホットキーを使用して切り替えることができます。

ハンドルを削除するには、ピン上で⌃ Ctrl + ドラッグします。ピンが完全に削除されると、ハンドルもなくなります。

ハンドルを非表示にしたい場合は、再度Kを押して、ブラシのハンドルモードを終了します。

How to

To...Do this

ブラシモードをオンにする

  1. ネットワークエディタでVellum Brush SOPノードを選択します。

  2. マウスカーソルをビューポート内に移動させて、Enterを押します。

ブラッシングされたオブジェクトの最初の状態を復元する

Vellum Brush SOPで、 Reset All Changes ボタンをクリックします。

ブラシの強度を上げる

Vellum Brush SOPの Strength パラメータを変更します。

Grain(粒)/流体パーティクル間の隙間を減らす

デフォルトでは、ポイントはストロークを描いている間だけ変位します。ストローク もポイントを動かし続けたい場合は、 Post Drag Frames を増やします。このパラメータを使用すると、ドラッグ終了後に解決するフレーム数を調整できます。 結果として、パーティクルが沈殿するまでの時間が長くなり、隙間を最小限に抑えることができます。

ポイントをピン留めする

  1. Vellum Brush SOPを選択します。ビューポートの左上にHUDが表示されていれば、編集モードです。表示されていない場合は、マウスカーソルをビューポートに移動し、Enterを押します。

  2. を使用して、ブラシのサイズを調整します。

  3. ピン留めしたいポイントで⇧ Shift + ドラッグします。

    Note

    この操作では、非表示または遮蔽されたポイントも選択されます。

ピン留めされたポイントが青の立方体で表示されます。ピンを削除するには、ピン上で⌃ Ctrl + ドラッグします。

フォースを制御する

Vellum Brush SOPの Forces セクションには、 Gravity をオンにしたり、 Static Friction などの他のフォースを調整するためのパラメータがあります。

Live Simulation チェックボックスをオンにすると、ブラシのシミュレーションモードが有効になり、ポイントに対する効果は Simulation Mode によって異なります。通常、この切り替えを気にする必要はありません。 DampedSettle 間で切り替えると、自動的にそのオン/オフも切り替わるからです。

  1. Damped はデフォルトのモードです。このモードでは、ストローク後、ポイントはその位置を維持します。このモードはスカルプティングに使用します。 Live Simulation をオンにすると、ストローク後、ポイントの位置が若干調整されます。

  2. Settle は、 Gravity および Live Simulation をオンにします。 Damped に切り替えることで、いつでも沈殿の処理を停止することができます。 Settle モードでもポイントをブラッシングでき、ドレープによく使用されます。

Grain(粒)と流体の場合、通常は Live Simulation をオンにした状態で、 Damped モードでパーティクルをブラッシングします。 次に Settle に切り替えて、 Damped でのポイントの動きを停止します。希望通りの結果が得られるまで、この処理を繰り返すことができます。

シミュレーション品質を向上させる

Vellum Brush SOPの Quality セクションがシミュレーション品質に関係します。 Settle モードでは、シミュレーションに必要な Substeps は増えますが、イテレーションは少なくなります。 モードを変更すると、理想的なステップ数と拘束が自動的に調整されます。 精度を上げる必要がある場合は、 Substeps を増やします。 この場合、イテレーションを減らすことも可能です。特に流体の場合、5以上のサブステップを使用する必要があります。

十分なイテレーション回数にするには、値をサブステップ数で除算します。 例えば、必要な Substeps4の場合、 Constraint Iterations100/4 = 25になります。 Smoothing Iterations の場合、値は10/4 = 3になります(イテレーションは整数のみ可能です)。 流体の場合、 Smoothing Iterations0にする必要があります。

自己衝突と衝突オブジェクトを操作する

  • ブラシの Collisions タブに、 Self Collision チェックボックスがあります。デフォルトで、このオプションはオンになっています。自己衝突が必要ない場合は、これをオフにするとシミュレーションが高速化します。

  • ブラッシングしたオブジェクト/パーティクルが他のジオメトリと相互作用するようにするには、衝突オブジェクトをブラシノードの3番目の入力( Collision Geometry )に接続します。

結果に対してポスト処理を実行する

Vellum Post Process SOPは、衝突エラーを修正したり、解像度を上げたり、布オブジェクトに厚みを加えるのに便利な方法です。

  1. 上記の布のブラッシングまたはGrain(粒)のブラッシングのセットアップを再作成します。

  2. タブメニューから、Vellum Post Process SOPを追加し、その入力をVellum Brush SOPの出力に接続します。

  3. Smooth セクションで、 SubdivisionCatmull-Clark に設定します。

  4. Subdivision Steps を使用すると、ポリゴン数を増やして布を滑らかにすることができます。

  5. 紙のように布ではなく厚い布を作成するには、 Thicken セクションで Extrude by Thickness をオンにします。

他のタイプのVellum拘束をブラッシングする

上記のワークフローは、ヘアーや風船にも有効です。 布およびGrain(粒)/流体の拘束ノードをVellum Constraints SOPで置き換えます。 ノードの Constraint Type から、 HairStruts 、または他のタイプを選択します。 または、タブメニューから事前設定されたツール(Vellum Configure Balloonなど)を使用することもできます。

Vellum

ソフトボディ

流体

拘束

コリジョン

その他

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