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HoudiniにおけるUSDベースのステージング、ライティング、レンダリングのワークフローの変更点と修正点に関しては、SolarisのWhat’s newを参照してください。
全般的な改良点 ¶
(これらの改良点の一部は、最近のビルドのHoudini19.0にも反映されています。)
Karma CPU ¶
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サブディビジョン/ディスプレイスメントによる隙間の発生が軽減されました(Coving)
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autocrop
ポスト処理に対応しました。 -
テクスチャベイクに対応しました(まだアルファ版で、アーティストが使いやすいワークフローにはなっていません)
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Nested Dielectricsに対応しました。
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IPR Continuous Dicing プロパティが利用可能になりました。
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ライトシェーダ/ライトフィルターのシェーディングネットワークに対応しました。
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Override Lighting プロパティが利用可能になり、ビューポートに Override Lighting オプションが追加されました。
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(他のUSDライブラリ向けにKarmaデリゲートをビルドした)HDKの依存ファイルを制限しました。
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新しくCryptomatte LOPが追加されました。
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Cryptomatte RenderVars用のPrimvarsに対応しました。
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Mtlxが改良/拡張されました。
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(ステージ上で変更されたサンプルに基づいた)自動モーションセグメントに対応しました。
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Motion Vectors AOVに対応しました。
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Shading Quality Multiplier プロパティが利用可能になりました。
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HdCoordSysに対応しました。
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MPlayで(色情報ではない
cputime
などの)AOVが自動的にHeatmapで表示されるようになりました。
Karma XPU ¶
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全般的にKarma CPUの出力に近づきました。
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テクスチャフィルタリングが改良されました。
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バンプマップに対応しました。
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Light Path Expressions(LPEs)に対応しました。
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シェーダコンパイルのパフォーマンスが改良されました。
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ポイントメッシュ、Catmull-Romカーブのレンダリングに対応しました。
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円柱ライトに対応しました。
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単純なライトフィルターに対応しました。
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(面ライトとLight Treeの)サンプリングが改良されました
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Light Linkingに対応しました。
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シェーディング????に対してDiffuse Scale + Specular Scaleに対応しました。
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Thin Film(薄膜)が改良されました。
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MtlX Standard SurfaceのRandom Walk SSSに対応しました。
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(フェースマテリアル毎に)マテリアルバインドの数が無制限になりました。
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Eviction(キャッシュ内での必要データと不要データの入れ替え)処理による遅延テクスチャ読み込みに対応しました。
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テクスチャタイルとメッシュPrimvarのオンデマンドローディングによって、バッチレンダリング中のGPUメモリの効率性が大幅に向上しました。
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KarmaはポイントとCatmull-Romカーブをレンダリングできるようになりました。
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Karma LOP HDAは、Karma Render Settings LOPとUSD Render ROPのペアに置き換わりました。これによって、レンダー設定をレイヤー化しやすくなりました。(Karma LOPを含んだ既存のシーンは引き続き動作しますが、この2個の新しいノードのペアの使用が現在推奨されるワークフローとなります。)
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Karma Render Properties LOPは、名前がKarma Render Settingsに変更され、設計し直されました。
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Karma Render Settingsは、シーンツリー内に既にRenderSettings Primが存在すると警告を出すようになりました。これによって、上流にあるRenderSettings Primを誤って上書きしてしまうのを防ぐことができます。
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初版の“プレビュー”版であるKarmaユーザガイドが公開されました。これは、HoudiniのKarmaレンダラーの使い方と最適化を説明したガイドになっています。
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疑似コースティクスは、改良され、Karma Fake Caustics VOP/ジオメトリプロパティによるコースティクスの自動追加に対応しました。
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Holdout Modeの“Matte”に対応しました。
サンプリング ¶
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Karma Render Settings内のConvergence(収束)モード設定のオプションが2個に簡素化されました:以前の“Variance”オプションは、Variance Pixel Oraleと混同しないように名前を変えて Automatic になりました。 Path Traced オプションはそのままです。以前の“Distributed”オプションの機能は Automatic に含まれました。デフォルトは Automatic です。Convergence Modeパラメータは、Advanceタブに移動しました。(このパラメータはKarma CPUでのみ使用されることに注意してください。Karma XPUは常にパストレーシングを使用します)
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Automatic Convergence(収束)モードによる初期サンプリングが速くなったので、IPRの応答が良くなりました。
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Karma Render Settings内では、 Pixel Samples パラメータのことを、そのConvergence(収束)モードに応じて、 Primary Samples または Path Traced Samples と呼ぶようになりました。これはその違いに気づかずにレンダリング時間を遅くしてしまうのを回避するためです。通常では、 Automatic モードと Path Traced モードでは、このパラメータに必要な値はまったく異なります。今でもこれら2つのパラメータはどちらもRenderSettings Primに
karma:global:samplesperpixel
プロパティを設定し、今でも汎用のRender Settingsノードの Pixel Samples パラメータになっています。 -
Min/Max Ray Samples パラメータのことを Min/Max Secondary Samples と呼ぶようになりました。これは、各プライマリサンプルが当たった箇所から放出される 間接 サンプルの数の制御をわかりやすくするためです。
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サンプルのタイプ毎に Indirect Samples Quality パラメータが追加されました。各パラメータは、特定のローブの最小/最大サンプル数の乗数です。これは、Houdini19.0まであった“Distributed”収束モードの挙動に似ています。以前の“Distributed”収束モードと同じ結果を得るには、 Min/Max Secondary Samples を
1
に設定し、特定のローブのそれぞれのSample Qualityパラメータを調整してください。
Houdiniプロシージャル ¶
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Houdini/
husk
は、レンダリング時のプロシージャルに対応し、そのプロシージャルはUSD Primで表現されます。このプロシージャルPrimは、実質的には入力ステージを受け取って修正するフィルター関数なので、どのレンダーデリゲートでも動作するはずです。 -
今回のバージョンのHoudiniにはプロシージャルが1個含まれています: Houdini Procedurals Hair LOPは、レンダリング時にガイドカーブとスキンPrimからヘアーを生成したり変形させます。Preview Houdini Procedurals LOPは、Houdiniプロシージャルをインタラクティブにプレビューします。
ライティング ¶
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全般的にライトサンプリングが改良されました。
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Karmaが円柱ライトに対応しました。
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Karmaがライトシェイプ系API(スポットライト、フォーカスなど)に対応しました。
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Karmaがライトフィルター系API(BarndoorやGelなど)に対応しました。
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KarmaがDiffuse ScaleとSpecular Scaleに対応しました。
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KarmaがLight Linkingに対応しました。
シェーディング ¶
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Karma CPUが
UsdCoordSys
に対応しました。詳細は、Coordinate System LOPを参照してください。 -
Principled Shader VOPとKarma Nested Dielectrics VOPは、MaterialX/KarmaにおいてNested Dielectrics(入れ子状の絶縁体)マテリアルに対応しました。
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新しく追加されたKarma OCIO Color Transform VOPは、手動でOCIOカラー変換を適用することができます。
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新しく追加されたKarma Ray Import VOPは、MaterialXシェーディンググラフで利用するray変数をインポートします。
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以前あったMtlX AOV VOPは、Karmaでのみ動作することをわかりやすく伝えるために、Karma AOV VOPという名前に変更されました。
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Karma Voroni Noise 2DとKarma Voroni Noise 3Dが新しく追加されました。
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新しく追加されたKarma Volume VOPは、Karmaと親和性がある方法でVDFボリュームとEDFボリュームを合成します。
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新しく追加されたKarma Rounded Edge VOPは、レンダリング時にエッジに丸みを付けます。現在のところ、これはKarma CPUでのみ動作します。
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新しく追加されたKarma Curvature VOPは、サーフェスの曲率から符号付きの値を生成します。現在のところ、これはKarma CPUでのみ動作します。
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新しく追加されたKarma Ocean LOPは、Karma CPUレンダラーを使用して海のスペクトルと泡をレンダリングするのに役立ちます。たいていの場合、海はSmall OceanまたはLarge Oceanのシェルフツールを使って作成します。
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テクスチャのフィルタリング(異方性テクスチャフィルタリング、3次テクスチャフィルタリングなど)が改良されました。
MaterialX ¶
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MtlxStandardSurfaceノードの実装が改良されました(Thin FilmとSheenが改良されました)。
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新しく追加されたMtlX Color Correctノードは、既存のMaterialXカラー補正系ノードのラッパーです。
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新しく追加されたMtlX Facing Ratioノードは、2つのベクトル間に滑らかな遷移を生成します。
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新しく追加されたMtlX Gltf Pbrノード、MtlX Standard Surface to USD Preview Surfaceノード、MtlX Surface Unlitノードは、MaterialX1.38.4から追加されたノードです。
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(MtlxHeightToNormalノードを介して)バンプマップを追加できるようになりました。
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MtlxUnlitSurfaceノードが新しく追加されました。
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Lama系ノードは、このバージョンのMaterialXで存在はしているものの、 まだ完全に機能しません 。Lamaが完成するまでは、混乱を避けるために、それ相当のHoudiniノードは非表示になっています。
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UsdMtlXはUSD 22.05に、MaterialXライブラリは1.38.4に更新されました。
その他 ¶
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自動セグメントモードによって、Karmaは自動的に利用可能なモーションサンプル数を使用できるようになりました。
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Karma CPUがローレベルでのベイクに対応しました。アーティストに優しいツールとワークフローは、今後のバージョンのHoudiniで用意される予定です。