Houdini 20.0 リファレンス スタンドアローンのユーティリティ

renderstatsoverlay

レンダリング統計情報がベイクされた(設定次第で縮小された)バージョンのレンダリング画像を生成します。

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概要

このコマンドは、KarmaでレンダリングされたEXRファイルを指定することで、そのEXRファイルにレンダリング統計情報がベイクされた(設定次第で縮小された)PNGまたはJPGバージョンの画像を生成することができます。

デフォルトでは、このコマンドは、画像の上部、下部、横の“サイドバー”内にレンダリング統計情報を追加します。 --overlayオプションを指定することで、画像の上に統計情報タイルを重ねることができます。

役立つ情報とメモ

  • --overlayモードでは、--alignだけの指定でオーバーレイの整列を指定することができます。しかし、--edgeを使用することでも、その整列方法を制御することができます。例:

    renderstatsoverlay example.exr --edge top --align start
    

    …これは以下の同じです:

    renderstatsoverlay example.exr --align topleft
    
  • --overlayモードでは、指定した整列方法が統計情報を画像の中心に配置してしまうような場合、このコマンドは自動的にその統計情報が中央の下部に整列されるように変更します。

  • Karma XPUで生成された画像は、Karma CPUと比べていくつかの統計情報が欠落しています。

  • JSONタイルテンプレートを使用することで、オーバーレイで表示される統計情報をカスタマイズすることができます。

  • このコマンドにAOV名を渡す場合、番号を使用することでAOVインデックスを指定することができます。例えば、1番目のAOVを指定する場合は0を使用します。

  • 現在のところ、このコマンドはKarmaで保存されたレンダー統計情報に特化しています。将来のバージョンでは、このコマンドはレンダラーに依存せず、カスタマイズ可能になります。

使用方法

renderstatsoverlay [options] infile.exr [ outfile.jpg ]
  • 出力ファイルを指定しなかった場合、このコマンドは、同じディレクトリ内にoriginal_name_preview.jpgという名前のファイルを作成します。

  • 2番目の引数が既存ディレクトリの場合、このコマンドは、そのディレクトリ内にoriginal_name_preview.jpgという名前のファイルを作成します。

オプション

ファイルオプション

-x file / --overlay-output file

レンダリング統計情報タイルグラフィックを透過PNGとして別ファイルに出力します。

-a aov_name / --aov aov_name

画像ソースとして使用するAOVの名前。

-t template_file / --template template_file

オーバーレイグラフィックの生成に使用するJSONタイルテンプレートファイル。 デフォルトは$HFS/houdini/config/render_stats_overlay.jsonです。

レイアウトをカスタマイズする方法はJSONタイルフォーマットを参照してください。

--overlay / --sidebar

画像の上にレンダリング統計情報を重ねて描画する(--overlay)のか、または、レンダリング統計情報用の空間を画像に追加する(--sidebar)のか指定します。 デフォルトはsidebarモードです。

-s size / --resize size

デフォルトでは、このコマンドは入力画像のサイズを 変更しません 。 このオプションを使用することで、出力画像を目的の幅(--resize 1280)または元のサイズの割合(--resize 50%)にサイズ変更することができます。

renderstatsoverlay example.exr --resize 1280

renderstatsoverlay example.exr --resize 60%

--force-resize

通常では、このコマンドは、画像を元のサイズより 小さい サイズにしか変更しません。 このオプションを使用すると、出力が元のサイズより大きい場合でも--resizeが動作するように強制します。

-F format / --format format

出力名を指定しなかった場合の出力ファイルに使用するファイル拡張子。

--color-space name

出力画像をこのカラー空間に変換します。 デフォルトはsRGBです。

--preserve-transparency

通常では、このコマンドは、入力画像の透明部分を出力画像ではチェック柄に置換します。 このオプションを指定すると、元の画像の透明部分が維持されます。 (これは、出力画像がPNGなどの透過に対応している場合にのみ効果があります。)

統計情報グラフィックのオプション

-B color / --sidebar-bg color

--sidebarモードでは、これはサイドバーの背景カラーです。 ここには、#rrggbbで構成した“6桁の16進数カラー”またはblackwhitetransparentなどの名前付きカラーといったウェブスタイルのカラーで指定することができます。 デフォルトはblackです。

renderstatsoverlay example.exr --sidebar-bg "#808080"

-e edge / --edge edge

--sidebarモードでは、ここには、サイドバーが追加される画像の場所を設定します。 --overlayモードでは、これは--alignmentオプションの該当する軸を上書きします。

ここには、topleftrightbottomのどれかを指定します。 デフォルトはbottomです。

Note

--sidebarモードでedgeleftまたはrightを指定する場合、-w/--widthでサイドバーの幅も指定してください。

renderstatsoverlay example.exr --sidebar --edge left -w 240

-A alignment / --align alignment

--overlayモードでは、ここには、レンダリング統計情報を画像境界内で整列させる方法を指定します。 --sidebarモードでは、ここには、レンダリング統計情報をサイドバー内で整列させる方法を指定します。

  • ここには、leftrighthcentertopbottomvcenterの組み合わせを指定します。

  • centerを使用すると、hcenter vcenterの意味になります。

  • toplefttoprightbottomleftbottomrightを使用することもできます。または、nnweseなどのコンパスの方向を使用することができます。

  • --sidebarモードでは、startを使用することでtop/left(サイドバーの向きに依存)を意味したり、endを使用することでbottom/rightを意味することができます。

デフォルトはcenterです。

renderstatsoverlay example.exr --overlay --align "top left"

renderstatsoverlay example.exr --sidebar --edge top --align end

-w width / --stats-width width

統計情報グラフィックの幅。 タイルは、この幅内で“改行”します。 ピクセル幅(-w 1280)または出力画像幅の割合(-w 50%)を指定することができます。

-M pixels / --margin pixels

統計情報グラフィック周囲に追加する余白(単位はピクセル)。

--scale fraction

統計情報グラフィックの内容をこの係数でスケールします。

renderstatsoverlay example.exr --scale 1.5

--rotate degrees

統計情報グラフィックスの内容をこの度数で回転させます。

renderstatsoverlay example.exr --rotate 90

スタンドアローンのユーティリティ

  • abcconvert

    Alembicフォーマット間を変換します。

  • abcecho

    Alembicファイルに関する情報を出力します。

  • abcinfo

    Alembicファイルに関する情報を出力します。

  • chchan

    チャンネルコレクションをアクションチャンネルフォーマットへ(から)コピーします。

  • chcp

    チャンネルコレクションファイルを他のフォーマットにコピーします。

  • chinfo

    チャンネルコレクションファイルに関する情報を出力します。

  • claudio

    CHOPデータ(clip)をオーディオフォーマットへ(から)コピーします。

  • clchan

    CHOPデータ(clip)をアクションチャンネルフォーマットへ(から)コピーします。

  • clchn

    CHOPデータ(clip)をチャンネルコレクションフォーマットへ(から)コピーします。

  • clcp

    CHOPデータ(clip)を他のフォーマットにコピーします。

  • clinfo

    CHOPデータ(clip)ファイルに関する情報を出力します。

  • dsmconvert

    ディープシャドウ/カメラマップをあるフォーマットから別のフォーマットへ変換します。

  • dsmmerge

    2つ以上のディープシャドウ/カメラマップファイルを結合します。

  • dsparse

    ダイアログスクリプトを解析して表示します。

  • gabc

    AlembicとHoudiniのジオメトリ間を変換します。

  • gconvert

    Houdiniポリゴンフォーマット間を変換します。

  • gdxf

    DXFポリゴンをHoudiniフォーマットへ(から)変換します。

  • geodiff

    ジオメトリの差分を表示します。

  • geps

    EPSファイルをHoudiniポリゴンフォーマットへ変換します。

  • giges

    IGESジオメトリファイルを変換します。トリムNURBSパッチとカーブを扱います。

  • ginfo

    ポリゴンファイルの統計情報を出力します。

  • glightwave

    LightWaveファイルをHoudiniフォーマットへ(から)変換します。

  • gpdb

    .pdbファイルとHoudiniフォーマットを双方向に変換します。

  • gplay

    ジオメトリビューア。

  • gply

    .plyファイルとHoudiniフォーマットを双方向に変換します。

  • gptex

    ジオメトリファイルからPtexture画像ファイルを作成します。

  • greduce

    ファイルのポリゴンを削減します。

  • gwavefront

    .objファイルをHoudiniフォーマットへ(から)変換します。

  • hcollapse

    ディレクトリ構造を折り畳みます。

  • hcpio

    CPIOアーカイブコマンドのサブセットコマンドでhipファイルの抽出/折り畳みができます。

  • hexpand

    hipファイルをディレクトリ構造に展開します。

  • hkey / License Administrator

    ライセンスとライセンスサーバーオプションを表示/管理するためのグラフィカルユーザインターフェースを開きます。

  • hoiiotool

    画像操作用の万能ツール。

  • hotl ユーティリティ

    .hda/.otlファイルを扱うことができるコマンドラインユーティリティです。

  • hrender

  • hsc

    Bloscファイル(.sc)の圧縮または解凍をします。

  • hscript

    コマンドラインのHScriptインタプリタ。

  • hserver

    Houdiniは、このプロキシサーバーを介してsesinetdライセンスデーモンと通信します。

  • htexcache

    ディスクテクスチャキャッシュを照会または修正します。

  • husk

    Karmaまたは一部の他のHydraクライアントを使ってUSDファイルをレンダリングするためのコマンドラインユーティリティ。

  • i3dconvert

    3DテクスチャファイルフォーマットをHoudiniジオメトリへ(から)変換します。

  • iautocrop

    ピクセル値に基づいて画像をクロップします。

  • icineon

    10ビットCineonフォーマット画像を8ビットフォーマットへ変換します。

  • icomposite

    画像をレイヤーでコンポジットします。

  • iconvert

    あるタイプの画像を別のタイプの画像に変換します。

  • icp

    画像のある領域を新しい画像に分離します。

  • idenoise

    画像ファイルからノイズを除去します。

  • idiff

    画像の差分を表示します。

  • iflip

    画像の向きを反転します。

  • iinfo

    画像に関する情報を出力します。

  • ilut

    標準チャンネルフォーマットまたは他のLUTからLookup Table(.lut)を生成します。

  • ilutcomp

    2つのLUTから1つのLookup Table(.lut)を生成します。

  • ilutinfo

    Lookup Table(LUT)ファイルの情報をプリントします。

  • imaketx

    画像ファイルから.exrまたは.ratのmipmapテクスチャを生成します。

  • imdisplay

    画像をMPlayウィンドウで開きます。

  • iprint

    画像のRGBA値をテキストとして出力します。

  • iquantize

    画像の色数を減らします。

  • isixpack

    立方体の6面を意味する6枚の画像または十字展開した画像から環境/反射マップを生成します。

  • itilestitch

    クロップウィンドウを含んだ一連の画像ファイルを一枚の画像にまとめます。

  • izg

    Z深度画像を8ビットのグレースケールに変換します。

  • Launcher

    Houdini Launcherは、Houdiniとそのコンポーネントをダウンロード、インストール、アップグレード、アンインストールします。

  • mcacclaim

    AcclaimモーションファイルをHoudiniのスクリプトとチャンネルファイルに変換します。

  • mcbiovision

    BioVisionモーションファイルをHoudiniのスクリプトとチャンネルファイルに変換します。

  • mcmotanal

    Motion Analysis TRCモーションファイルをHoudiniのスクリプトとチャンネルファイルに変換します。

  • mcp

    画像シーケンスを動画ファイルに変換します。

  • minfo

    動画ファイルに関する情報を出力します。

  • mqserver

    PDG/TOPs用メッセージキューサーバー

  • py23convert

    HDAのPython2エクスプレッションをPython2/3に変換します。

  • renderstatsoverlay

    レンダリング統計情報がベイクされた(設定次第で縮小された)バージョンのレンダリング画像を生成します。

  • renderstatsreport

    EXR画像からレンダリング統計情報を含んだHTMLページを生成します。

  • sesictrl

    コマンドラインからHoudiniライセンスサーバーオプションを設定します。

  • sesinetd

    Houdiniライセンスサーバー。このプログラムはバックグラウンドで実行されてHoudiniライセンスを管理します。

  • siminfo

    シミュレーションキャッシュファイルの統計をプリントします。

  • spiff

    テキストの差分を表示します。

  • spy

    UNIXファイルシステムを操作するシェルユーティリティ。

  • usdview

    USDシーンを表示/検査するためのコマンドラインユーティリティ。

  • vexcache

    VEXコンパイルキャッシュを照会または編集します。

  • vexexec

    CVEXシェーダを実行します。