Houdini 20.0 リファレンス スタンドアローンのユーティリティ

renderstatsreport

EXR画像からレンダリング統計情報を含んだHTMLページを生成します。

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概要

このコマンドは、KarmaでレンダリングされたEXRファイルを指定することで、そのEXRファイルに保存されているレンダリング統計情報を表示したHTMLレポートを生成することができます。

レンダリング統計情報を確認する方法の詳細は、レンダリング統計情報を参照してください。

シングルモード vs. マルチモード

このコマンドには、出力を生成するモードが2つあります:

--single(デフォルト)は、スタイルシート、スクリプト、すべてのサムネイル画像がインラインで含まれた単一の自己完結型HTMLファイルを生成します。 どこでも見れるように単一ファイルを作成するのでこのモードの方が便利ですが、各レポートに独自のリソースのコピーが追加され、画像がBase64でエンコードされるので容量が若干増えます。

--multiは、HTMLファイルとサムネイル画像のディレクトリを生成し、スタイルシートとスクリプトを別ファイルとしてコピーします。これは、レポートをたくさん生成し、すべて同じ共有リソースを参照するようにしたい場合に役立ちます。 --multiを使用する場合、さらに--prefixオプションを使用することで、レポートがセントラルの場所からリソースを参照するようにすることができます。

役立つ情報とメモ

  • Karma XPUで生成された画像は、Karma CPUと比べていくつかの統計情報が欠落しています。

  • このコマンドにAOV名を渡す場合、番号を使用することでAOVインデックスを指定することができます。例えば、1番目のAOVを指定する場合は0を使用します。

  • --title--subtitleのオプションを使用することで、レポートのタイトルとサブタイトルをカスタマイズすることができます。これは、サイト特有の情報を表示するのに役立ちます。

  • このコマンドがHTMLの生成に使用するテンプレートは、Karmaで保存されたレンダリング統計情報に特化していて、(--title--subtitleのオプション以外は)カスタマイズできるようになっていません。将来のバージョンでは、おそらくテンプレートをモジュール化して、修正と再利用がしやすくなる予定です。

使用方法

renderstatsreport [options] infile.exr [ outfile.html ]
  • 出力ファイルを指定しなかった場合、このコマンドは、入力ファイルと同じ名前で同じディレクトリ内にHTMLファイルを作成します。

  • 2番目の引数が既存ディレクトリの場合、このコマンドは、そのディレクトリ内に入力ファイルと同じ名前のHTMLファイルを作成します。

  • --multiモードでは、このコマンドはサムネイル画像のディレクトリを作成します。

renderstatsreport example.exr ~/reports/example_report.html

オプション

ファイルのオプション

--create-dirs / --no-create-dirs

--single / --multi

自己完結型のHTMLファイルを保存するか、それとも、HTMLファイルと画像のディレクトリを作成するか(上記のシングルモード vs. マルチモードを参照)。 デフォルトは単一ファイルです。

サムネイルのオプション

-t level / --thumbnails level

レポートするAOVサムネイルの生成方法。 --include-aovs--exclude-aovsのオプションを使用することで、取得するサムネイルのAOVを明示的に指定することができます。

none

AOVサムネイル画像を生成しません。

diagnositc

1番目のAOVとheatmap AOVのサムネイルのみを生成します。

default

CryptoMatteデータ平面などの視覚的でないAOV以外のすべてのAOVのサムネイルを生成します。 これがデフォルトです。

all

すべてのAOVのサムネイルを生成します。

-s size / --thumbnail-size

AOVサムネイルの幅(単位はピクセル)。

-F png|jpg / --thumbnail-format png|jpg

AOVサムネイルに使用する画像フォーマット。デフォルトはjpgです。 (技術的には、ここにはOIIOライブラリが出力可能なフォーマットを指定することができますが、ブラウザで動作するフォーマットを指定する必要があります。)

-i aov_names / --include-aovs aov_names

このオプションを指定すると、このコマンドは、ここで指定したカンマ区切りのAOVのリストのサムネイルのみを生成します。

renderstatsreport example.exr -i C,directdiffuse,directemission

-x aov_names / --exclude-aovs aov_names

このオプションを指定すると、このコマンドは、--thumbnailsオプションで指定されたAOVのうち、ここで指定したカンマ区切りのAOVのリストを 除く AOVのサムネイルを生成します。

--thumbnail-dir name

--multiモードでは、(HTMLファイルと同じディレクトリ内で)AOVサムネイル画像が格納されるディレクトリの名前を指定します。 デフォルトはaov_thumbnailsです。

--color-space name

AOVサムネイルをこのカラー空間に変換します。 デフォルトはsRGBです。

-H aov_names / --heatmap-aovs aov_names

ここで指定したカンマ区切りのAOVのリストに対して、このコマンドは擬色グラデーションを使用したサムネイルを生成します。 --colormapオプションを使用することで、このグラデーションを指定することができます。

renderstatsreport example.exr --heatmap-aovs loadtime,shadertime

--colormap name

“heatmap” AOVに使用するカラーマップの名前。 別の方法として、ここには、カンマ区切りで浮動小数点のR,G,B三成分のリストを指定することができます。 利用可能な値は、oiiotoolのドキュメントを参照してください。 デフォルトはmagmaです。

renderstatsreport example.exr --colormap plasma

renderstatsreport example.exr --colormap .25,.25,.25,0,.5,0,1,0,0

--heatmap-scale fraction

“heatmap” AOVに対して、このコマンドは、カラーマップ適用前にこの係数で明度をスケールします。 デフォルトは0.9です。

renderstatsreport example.exr --heatmap-scale 1.0

テンプレートのオプション

--title string

標準のページタイトルの代わりに、この文字列を使用します。 これは、サイト固有の情報をレポートに追加するのに役立ちます。

--subtitle string

標準のサブタイトルの代わりに、この文字列を使用します。 このサブタイトルは、ページがスクロールする時にブラウザビューの上部に引っ付きます。 これは、サイト固有の情報をレポートに追加するのに役立ちます。

-r dir / --resources dir

このコマンドがCSSファイルとJavascriptファイルを取得するディレクトリ。 デフォルトは$HFS/houdini/config/RenderReportです。

-p prefix / --prefix prefix

このオプションを指定した場合、スクリプトはリソースファイル(スタイルシートやスクリプトなど)をコピーせず、レポート内のリソースのリンクの頭にこの文字列が付きます。 これは、レポートをウェブサーバー上に残す場合に、レポート毎に別々のコピーを作成することなく、すべてのレポートがサーバー上の同じリソースにリンクさせるのに役立ちます。

renderstatsreport example.exr --prefix http://example.com/render-report/resources/
See also

スタンドアローンのユーティリティ

  • abcconvert

    Alembicフォーマット間を変換します。

  • abcecho

    Alembicファイルに関する情報を出力します。

  • abcinfo

    Alembicファイルに関する情報を出力します。

  • chchan

    チャンネルコレクションをアクションチャンネルフォーマットへ(から)コピーします。

  • chcp

    チャンネルコレクションファイルを他のフォーマットにコピーします。

  • chinfo

    チャンネルコレクションファイルに関する情報を出力します。

  • claudio

    CHOPデータ(clip)をオーディオフォーマットへ(から)コピーします。

  • clchan

    CHOPデータ(clip)をアクションチャンネルフォーマットへ(から)コピーします。

  • clchn

    CHOPデータ(clip)をチャンネルコレクションフォーマットへ(から)コピーします。

  • clcp

    CHOPデータ(clip)を他のフォーマットにコピーします。

  • clinfo

    CHOPデータ(clip)ファイルに関する情報を出力します。

  • dsmconvert

    ディープシャドウ/カメラマップをあるフォーマットから別のフォーマットへ変換します。

  • dsmmerge

    2つ以上のディープシャドウ/カメラマップファイルを結合します。

  • dsparse

    ダイアログスクリプトを解析して表示します。

  • gabc

    AlembicとHoudiniのジオメトリ間を変換します。

  • gconvert

    Houdiniポリゴンフォーマット間を変換します。

  • gdxf

    DXFポリゴンをHoudiniフォーマットへ(から)変換します。

  • geodiff

    ジオメトリの差分を表示します。

  • geps

    EPSファイルをHoudiniポリゴンフォーマットへ変換します。

  • giges

    IGESジオメトリファイルを変換します。トリムNURBSパッチとカーブを扱います。

  • ginfo

    ポリゴンファイルの統計情報を出力します。

  • glightwave

    LightWaveファイルをHoudiniフォーマットへ(から)変換します。

  • gpdb

    .pdbファイルとHoudiniフォーマットを双方向に変換します。

  • gplay

    ジオメトリビューア。

  • gply

    .plyファイルとHoudiniフォーマットを双方向に変換します。

  • gptex

    ジオメトリファイルからPtexture画像ファイルを作成します。

  • greduce

    ファイルのポリゴンを削減します。

  • gwavefront

    .objファイルをHoudiniフォーマットへ(から)変換します。

  • hcollapse

    ディレクトリ構造を折り畳みます。

  • hcpio

    CPIOアーカイブコマンドのサブセットコマンドでhipファイルの抽出/折り畳みができます。

  • hexpand

    hipファイルをディレクトリ構造に展開します。

  • hkey / License Administrator

    ライセンスとライセンスサーバーオプションを表示/管理するためのグラフィカルユーザインターフェースを開きます。

  • hoiiotool

    画像操作用の万能ツール。

  • hotl ユーティリティ

    .hda/.otlファイルを扱うことができるコマンドラインユーティリティです。

  • hrender

  • hsc

    Bloscファイル(.sc)の圧縮または解凍をします。

  • hscript

    コマンドラインのHScriptインタプリタ。

  • hserver

    Houdiniは、このプロキシサーバーを介してsesinetdライセンスデーモンと通信します。

  • htexcache

    ディスクテクスチャキャッシュを照会または修正します。

  • husk

    Karmaまたは一部の他のHydraクライアントを使ってUSDファイルをレンダリングするためのコマンドラインユーティリティ。

  • i3dconvert

    3DテクスチャファイルフォーマットをHoudiniジオメトリへ(から)変換します。

  • iautocrop

    ピクセル値に基づいて画像をクロップします。

  • icineon

    10ビットCineonフォーマット画像を8ビットフォーマットへ変換します。

  • icomposite

    画像をレイヤーでコンポジットします。

  • iconvert

    あるタイプの画像を別のタイプの画像に変換します。

  • icp

    画像のある領域を新しい画像に分離します。

  • idenoise

    画像ファイルからノイズを除去します。

  • idiff

    画像の差分を表示します。

  • iflip

    画像の向きを反転します。

  • iinfo

    画像に関する情報を出力します。

  • ilut

    標準チャンネルフォーマットまたは他のLUTからLookup Table(.lut)を生成します。

  • ilutcomp

    2つのLUTから1つのLookup Table(.lut)を生成します。

  • ilutinfo

    Lookup Table(LUT)ファイルの情報をプリントします。

  • imaketx

    画像ファイルから.exrまたは.ratのmipmapテクスチャを生成します。

  • imdisplay

    画像をMPlayウィンドウで開きます。

  • iprint

    画像のRGBA値をテキストとして出力します。

  • iquantize

    画像の色数を減らします。

  • isixpack

    立方体の6面を意味する6枚の画像または十字展開した画像から環境/反射マップを生成します。

  • itilestitch

    クロップウィンドウを含んだ一連の画像ファイルを一枚の画像にまとめます。

  • izg

    Z深度画像を8ビットのグレースケールに変換します。

  • Launcher

    Houdini Launcherは、Houdiniとそのコンポーネントをダウンロード、インストール、アップグレード、アンインストールします。

  • mcacclaim

    AcclaimモーションファイルをHoudiniのスクリプトとチャンネルファイルに変換します。

  • mcbiovision

    BioVisionモーションファイルをHoudiniのスクリプトとチャンネルファイルに変換します。

  • mcmotanal

    Motion Analysis TRCモーションファイルをHoudiniのスクリプトとチャンネルファイルに変換します。

  • mcp

    画像シーケンスを動画ファイルに変換します。

  • minfo

    動画ファイルに関する情報を出力します。

  • mqserver

    PDG/TOPs用メッセージキューサーバー

  • py23convert

    HDAのPython2エクスプレッションをPython2/3に変換します。

  • renderstatsoverlay

    レンダリング統計情報がベイクされた(設定次第で縮小された)バージョンのレンダリング画像を生成します。

  • renderstatsreport

    EXR画像からレンダリング統計情報を含んだHTMLページを生成します。

  • sesictrl

    コマンドラインからHoudiniライセンスサーバーオプションを設定します。

  • sesinetd

    Houdiniライセンスサーバー。このプログラムはバックグラウンドで実行されてHoudiniライセンスを管理します。

  • siminfo

    シミュレーションキャッシュファイルの統計をプリントします。

  • spiff

    テキストの差分を表示します。

  • spy

    UNIXファイルシステムを操作するシェルユーティリティ。

  • usdview

    USDシーンを表示/検査するためのコマンドラインユーティリティ。

  • vexcache

    VEXコンパイルキャッシュを照会または編集します。

  • vexexec

    CVEXシェーダを実行します。