On this page

SOP Crowds

新しく導入されたSOP Crowds MotionPathツールセットを使用することで、ユーザは、群衆全体を再シミュレーションする必要なく、少数のエージェントのモーションパスまたはアニメーションを簡単に変更できるようになりました。

SOPモーションパスツール

挙動

Sticky Collisions(粘着性のある衝突)
  • Crowd State DOPとCrowd Trigger DOPに新しく追加されたSticky Collisions設定を使用して、特定のステートのエージェントを“sticky(粘着性あり)”に構成できるようになりました。Sticky Collisions設定を使用すれば、衝撃の強さと既にエージェントに引っ付いているオブジェクトの数に応じて、エージェントに衝突したオブジェクトをエージェントに引っ付けることができます。Sticky CollisionsはBullet Solverの機能でもあります。

  • Crowd Source SOPのClip Timeの動作を制御するためのオプションには、クリップの再生を開始する位置を指定するための Relative to Clip Start Time パラメータと Phase オプションが新しく追加されました。

  • Crowd Source SOPSet Heading from Velocity パラメータが新しく追加されました。 これによって、初期Velocity方向と一致するようにheading方向を上書きできるようになりました。 また、エージェントの向きを定義したorientアトリビュートが作成されるようになったので、エージェントの向きをVelocity方向とは違うようにすることができます。 他には、 Reference Direction パラメータと Reference Up パラメータが新しく追加され、初期段階でZ軸を向いていないエージェントに対応できるようになりました。

  • POP Steer Avoid DOPは、エージェント間の回避を細かくフィルタリングできるように標準のcollisionignoreおよびcollisiongroup Pointアトリビュートに対応するようになりました。

エージェント

  • Agent Unpack SOPでは、新しく追加された Unpack Shapes From パラメータを使用することで、エージェントの現行レイヤーをアンパックする以前の挙動に加えて、エージェントのコリジョンレイヤー、または、エージェント定義から指定されたレイヤーから静止ジオメトリをアンパックできるようになりました。 また、エージェントのシェイプライブラリから直接静止ジオメトリをアンパックすることもできます。 これによって、それらのシェイプを参照しているレイヤーを指定することなく特定のシェイプをもっと簡単に取得できるようになりました。

  • Agent Unpack SOPでは、新しく追加された Group Type パラメータを使用することで、そのグループがポイントまたはプリミティブのどちらなのか示すことができるようになりました(以前は、そのグループは常にプリミティブでした)。 また、新しく追加された Limit to Unique Agent Definitions パラメータは、 Rest Geometry にアンパックする時に各エージェント定義のインスタンスが1つだけ含まれるように入力グループをフィルタリングすることができます。

  • Agent Layer SOPでは、新しく追加された Set Collision Layers パラメータ内のエージェントのコリジョンレイヤーのリストに新しいレイヤーを割り当てることができるようになりました。

  • エージェントの現行レイヤーまたはコリジョンレイヤーを編集する時、Agent Edit SOPは、( Set Current Layers パラメータと Set Collision Layer パラメータにおいて)、エージェント定義内のレイヤーに対するパターンマッチングを使用できるようになりました。

  • Clip Transition Graphジオメトリは、エージェント定義内に保存できるようになりました。 そのため、残りのエージェントセットアップから個別にこのジオメトリを管理する必要がなくなりました。 Agent Clip Transition Graph SOPには新しく2番目の出力が追加されました。 この2番目の出力には、Clip Transition Graphジオメトリがシェイプライブラリに追加されたエージェントプリミティブが出力されます。

  • Agent SOPSOP Import LOPでは、群衆エージェントに対してUsdSkel Dual Quaternionスキニングのサポートが追加されました。 このUsdSkel Dual QuaternionスキニングはUSD23.02で追加されました。

    Note

    (Joint Deform SOPSkinning MethodBlended Dual Quaternion and Linear など)Blended Linear and Dual Quaternionスキニングメソッドは、現在のところ、USDでサポートされていません。

  • Agent SOPでは、UsdSkelキャラクタをインポートする時に Purpose を指定できるようになりました。 この Purpose は、キャラクタのスキンジオメトリの一部として取り込まれるUSDプリミティブをフィルタリングします。

  • Rest Frame が無効、且つ、Block End Compile SOPDelay Incompatible Node Errors Until Cooked が有効な場合、Agent from Rig SOPがコンパイルブロック内で使用できるようになりました。

  • Agent Pose from Rig SOPはコンパイル可能になりました。

  • 膨大な数のパックエージェントを含んだ.bgeoファイルの保存パフォーマンスが改善されました。

ステートとトリガー

  • Crowd State DOPに新しく追加された Enable Looping パラメータは、このステートでクリップをループ再生するかどうかを制御します。

  • Crowd Trigger DOPのTypeパラメータに新しく追加された Look At Target オプションを使用することで、エージェントの現在のLookAtターゲットに基づいて遷移をトリガーできるようになりました。

  • Crowd Transition DOPInput State パラメータは、 Use VEXpressions が有効な時にVEXで上書きできるようになりました。

サンプル

コンテンツライブラリからZombie Crowdsファイルをダウンロードすると、 ゾンビの群衆シミュレーション全体のセットアップ方法が分かります。 ここには、スケルトンの作成方法、スケルトンを利用可能なモーションキャプチャにリターゲットする方法、エージェントシミュレーションのセットアップ方法、布レイヤーとヘアーレイヤーを追加する方法、群衆ポストシミュレーション用に布とヘアーのシミュレーションを準備する方法を説明しています。 ここで使用されている新しいツールは、Sticky Collisionsです。

What’s new in Houdini 20