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Karma CPU

  • インスタンス化可能な参照がライトリンクに対応しました。

  • オブジェクトVelocityブラー設定の代わりに、特定の Instance Velocity Blur パラメータと Instance Motion Samples パラメータを使用して、インスタンスのモーションブラーを制御できるようになりました。 これらのパラメータは、Render Geometry Settings LOPにあります。

  • Karma CPUは、VEXシェーダ実行時にgatherステートメント内のsamplesキーワードに対応しました。

  • Karma CPUの間接ガイドが改善されました。以前のバージョンで使用されていた間接ガイドでは、本当のコースティクス、散乱、閉塞箇所があるオブジェクトのシーンにおいてノイズがひどかったです。 この新しいバージョンでは、例えば、本当のコースティクスで窓や水面を通過する光の経路を検索します。この新しい間接ガイドを使用するには、Karma Render Settings LOPAdvanced ▸ Sampling タブを開き、 Secondary Samples セクションを展開して、 Enable Indirect Guiding を有効にします。

Karma XPU

  • Karma XPUはベータ版からゴールド版に移りました。このマイルストーンを祝福して、Karmaのロゴが新しくなりました。

  • CryptomatteがKarma XPUで利用可能になりました。

  • ディープ画像がKarma XPUで利用可能になりました。

  • Karma XPUは、PrimVarを使用して、インスタンス単位でシェーダプロパティを可変できるようになりました。

  • MtlX If Equal VOPMtlX If Greater VOPMtlX If Greater or Equal VOPのノードは、もっと高速に評価されるように最適化されました。

  • Light Path Expressions(LPE)は、シャドウマット、アルファチャンネル、ホールアウトなどの結果がKarma CPUとうまく一致するように再構築されました。

  • 複合Vector VDBフィールドは、(例えば、VDB Vector from Scalar SOPを介して)手動でそれをベクトルフィールドに変換することなくレンダリングできるようになりました。 複合Vector VDBフィールドは、たいていの場合、名前に_x_y_zの接尾辞が付けられています。

  • MtlX Mix VOPを介して2個のMtlX Standard Surface VOPをブレンドできるようになりました。

  • Karma Fog Box LOPがサポートされました。

  • Karma XPUは、ライトフィルターシェーダグラフに対応しました。ライトフィルターは、ジオメトリ上に画像を投影したり、ゲルやゴボを使用してライティングエフェクトを作成することができます。

  • ポリゴンメッシュのバックフェースカリングがKarma XPUで利用可能になりました。

  • バックグラウンド用とホールドアウト用のBackground Plate LOPがKarma XPUで利用可能になりました。

  • Albedo AOVに対応しました。

  • AOVフィルターモードにminmaxaccumulateなどが追加されました。

  • 追加AOV出力にutility valuespixel samplesheatmapsなどが追加されました。

  • テクスチャは、ローディング工程でタイル化されるようになりました。これによって、ロード時間が短くなり、メモリ使用量が小さく、テクスチャキャッシュのディスク容量が小さくなりました。

  • ボリュームフィールドは必要に応じてロードされるようになったのでメモリ使用量が少なくなりました。

    コンテンツライブラリのXPU Bubble Wrapファイルをダウンロードすると、Karma XPUによるThin-Walledジオメトリのレンダリングのサンプルが確認できます。

レンダリング

  • 新しく追加されたClone Control Panelは、複数ショットと複数アセットの管理システムへの第一歩です。 クローニングは、HIPファイルが変更された時やレンダリングが更新された時に異なるHoudiniセッションを同期化させる方法です。 このクローン処理は、完全に非グラフィカルなHoudiniプロセスを使用してLOPネットワークをクックして、まさにインタラクティブHoudiniセッションのビューポートでのライブレンダリングのように画像をレンダリングします。 そしてそのレンダリング画像はインタラクティブHoudiniセッションでビューイングできるように送信されます。

    このペインのショットリストは、レンダーデリゲート、解像度、フレーム、カメラなどを1箇所で変更できるワンストップウィンドウです。

  • 新しく更新されたKarma AOV VOP2.0では、マテリアルからAOVを作成するためのワークフローが改善されました。 この新しい方法では、もはやアクセサリノードは不要で、自動的にRenderVarをセットアップします。

    デフォルトでは、Karma AOVは、RenderVarを作成し、そして、それをScene Graph Treeのマテリアルブランチに追加しますが、レンダープロダクトブランチにも参照されます。 Karma Render Settings LOPが何かしらのAOVまたはRenderVarを“認識”すると、それらが自動的に追加されます。 今ではAOVは出力として追加されるので、Karma AOV LOPのinputを何かしらの有効なノードに接続すると、そのRenderVarが更新されます。

    Note

    Houdini19.5以前で利用可能だった1.0ワークフローは、互換性を保つために今でも利用可能ですが、もはや推奨しません。

  • Deep Camera Map(DCM)が最適化されました。

  • Render Geometry Settings LOPに新しく Volume FilterVolume Filter Width のプロパティが追加されました。 色々なボリュームフィルターが選択できるようになり、例えば、ボリュームのエイリアス効果を軽減したり、流体シミュレーションを鮮明にすることができます。

  • Karma Render Settings LOPは、Karmaレンダーデリゲートを選択できるようになりました。 Karma Render Settings LOPとビューポートのデリゲートメニューでのレンダーデリゲートの選択が一致しなかった場合、警告が出ます。

  • Render Galleryに新しく追加された Render Statsセクションには、メモリ情報、最初のピクセルまでの時間、シェーダコールなどの色々な情報が表示されます。

  • ビューポートでとKarma Render Settings LOPでの設定でレンダーデリゲートの不一致があると、ビューポートの左上コーナーに警告が出ます。 これは、Karma CPUとKarma XPUがまったく異なるレンダーエンジンで異なる結果を生成する旨の注意を促します。

    Karma XPUでレンダリングすると、OptixエンジンとEmbreeエンジンの情報も確認することができます。 そのパーセンテージデータは、レンダーデバイスの使用量を示しているわけではありません。 そうではなくて、その数値は、デバイスがレンダー処理にどれだけ寄与したのかを示しています。 例えば、Optix [75%] Embree [25%]と表示されていれば、Optixエンジンは画像の75%をレンダリングし、Embreeエンジンは25%を担当しました。

    2枚以上のGPUを積んだマシンでは、ビューポート内には適切な数のOptixエントリーが表示されます。

プロシージャル

  • 新しく追加されたHoudini Procedural: Ocean LOPは、シミュレーション済みのbgeo.scスペクトルファイルからFoam(泡沫)とBubble(気泡)を含んだ高解像度の統計的スペクトル波(PhilipsとTMA)を効率良くレンダリングすることができます。 この新しいプロシージャルには、効率的な細分化ができるようにカメラを選択することができます。 シェーディングは、定義済みのサーフェスマテリアルと内部マテリアルを使って行なうことができます。 プロキシマテリアルは高速なプレビューの作成に役立ちます。

    このHoudini Procedural: Ocean LOPは、Karma CPUとXPUのどちらでも動作し、さらに、サードパーティ製のレンダラーでも動作します。

  • 新しく追加されたHoudini Procedural: Feather LOPは、レンダリング用の高解像度フェザーを作成します。 このノードは、Houdiniの新しいフェザーシステムの一部です。

Andriy Bilichenko氏による作品

ライティング

  • 新しく追加されたKarma Physical Sky LOPは、太陽の高度と方位、場所、日付と時刻から正確な空の色をシミュレーションすることができます。 ビューポートギズモは、太陽光線の現在の方向を示しています。 Angular Size パラメータを使用して、空の太陽の円盤サイズを制御することもできます。

  • Karmaは、光源からray:objectidをインポートできるようになりました。例えば、ライトフィルターで光源毎に光をランダムにすることができます。

  • 矩形ライトサンプリングが改善されました。

  • Light LOPのポイントライトに新しく Active Radius パラメータが追加されました。この半径外では、そのライトは何の効果も持たなくなります。

  • Light LOPに新しく Contributions パラメータと Contributes to Caustics トグルが追加されました。 Contributions パラメータは、ローブマスクのようにライトに影響を与えるBSDFコンポーネントを制御することができます。 Contributes to Caustics トグルが有効、 且つ 、オブジェクトのコースティクスが有効な場合にのみコースティクスがレンダリングされます。デフォルトではコースティクスは無効になっています。

  • Light LOPに新しく追加された Distance パラメータは、このライトの影が作られるオブジェクトまでの最大距離を指定することができ、レンダリングを高速化することができます。 デフォルト値の-1は、制限なしを意味します。

シェーディングとマテリアル

  • Material Library LOPでは、適切なサブネット内でシェーダ(VEX, MaterialX, Karma, USD Preview)を作成するようになりました。 現在使用されているサブネットに応じて、例えば、VEXノードとMaterialXノードが一緒に使用されないようにすべてのマテリアルエントリーがフィルタリングされます。 古いスクリプトとの互換性を保つために、今でもPythonを介してサブネットなしでMaterial Library直下にシェーダノードを作成することができます。 とはいえ、シェーダの構築には、用意されているVEX Material Builder、MaterialX Material Builder、Karma Material Builderのサブネットを使用することを推奨します。

    Pyro系シェーダと雲系シェーダは、今でもTabメニューのトップレベルの Karma ▸ Pyro から利用可能です。

  • Material Linker LOPに多くの改善が施されたことで、このMaterial Linker LOPがMaterial Assign LOPよりもまず最初に使用した方が良いノードとなりました。

    • Catalog タブのボタンからAMD MaterialX Libraryをロードできるようになりました。まず最初にそのライブラリのデータの保存先を選択する必要があります。

    • さらにこの Catalog タブでは、Karma用に改善された標準マテリアルカタログを見つけることができます。

    • カタログからマテリアルをオブジェクト上にドラッグすると、そのマテリアルが Material List セクションに表示されるので、そこで名前を変更することができます。

    • Rules タブにマテリアルがリストされていれば、ボタンをクリックして表示されるダイアログで、プリミティブパターンを編集することができます。

  • 新しく追加されたKarma CPUとXPU用のKarma Room Map VOPは、Parallax Mapping(視差マッピング)を使用して、部屋の画像を平面上に投影します。 これにより、3次元的な屋内の印象が生まれます。最大4枚のスライスを追加して、部屋の中に置かれた家具、カーテン、人物といった奥行きのあるレイヤーを作成することができます。 Offset UDIM パラメータを使用することで、UDIMシーケンスから他のテクスチャに切り替えることができます。

    Karma Room Map VOPは、単一平面、曲面窓、複数平面窓に対応しています。

    サンプルと色々なセットアップを使った完全なワークフローガイドは、ここをクリックしてください。

  • 新しく追加されたKarma Room Lense VOPは、Karma Room Map VOPで使用する十字型の屋内マップを3Dルームからのスライスを使ってベイクすることができます。

  • 新しく追加されたKarma Voronoi Noise 2D VOPKarma Voronoi Noise 3D VOPは、Karmaシェーディングネットワーク用です。 この結果は、Worleyノイズに非常に似ていますが、シードでもっとランダムな位置を定義することができます。

  • 新しく追加されたKarma Color Transform VOPは、カラー空間を変換することができます。

  • 新しく追加されたMtlX Circles2D VOPは、高度にカスタマイズ可能な円/リングパターンを生成します。

  • 新しく追加されたKarma Hex Tiling VOPは、単一マップを使用して大きな領域にテクスチャを貼る際に、見て分かる継ぎ目や繰り返し模様を回避します。 このノードは、UV座標と三平面投影をサポートしており、さらに、法線マップでも動作します。

    Note

    法線マップは、Houdiniの仕様に準拠している場合でのみ正しく動作します。 他のタイプは無視されるか、誤った結果が生成されます。

  • 新しく追加されたMtlX PBR Texture Set VOPには、関連するすべてのPBRテクスチャを1つのノードで整理し、その出力をMtlX Standard Surface VOPの適切な入力に接続することができる便利な方法が用意されています。 テクスチャが利用できない、または、見つからなかった場合の代替としてデフォルトの値やカラーを定義することができます。 接続されているすべてのテクスチャに対してフィルターを適用することもできます。

  • 新しく追加されたKarma Fur VOPは、非常にリアルな結果を達成できるようにMeddullaをサポートしたシェーダです。 このMedullaとは、ヘアーの内側の芯であり、太いヘアーやファーの構造的な特徴部となっています。 このMedullaサポートによって、ヘアーの光の散乱と減衰を正確に制御することができます。

  • Principled Shader VOPMtlX Standard Surface VOPは、Transmission Dispersion(透過分散)に対応しました。 このパラメータは、屈折率(IOR)が波長でどれだけ可変するのかを表現しています。

  • 新しく追加されたKarma Ramp Parameter VOPには、Karma CPUとXPUでランプを便利に作成するためのインターフェースが備わっています。 このノードは、Karma Rampシェーダプリミティブに変換されるRamp Parm VOPを作成します。 このメリットは、ランプUIを自動でプロモートし、親サブネット上にランプ入力ポートを作成することです。 トランスレータは、USD入力間にコネクションを作成します。 これによって、Edit Properties LOPは、マテリアルまたはノードグラフのインターフェースの値を変更することで、内部のシェーダを駆動させることができます。

    Note

    Karma Ramp Parameter VOPは、Karma Ramp Color VOPとKarma Ramp Float VOPを置換します。

  • 新しく追加されたKarma Camera Falloff VOPは、マテリアル内にカメラベースのエッジフォールオフ効果を作成します。

  • Nested Dielectrics(入れ子状の絶縁体)がKarma XPUで動作するようになりました。例えば、ボトルの中の水を物理的に正しくレンダリングすることができます

  • UDIM Offset VOPUDIM Patch VOPが新しく追加されました。 これらのノードでは、アーティストはUDIMテクスチャパスを(強引に)利用して、Primvarを使用してテクスチャマップをランダムにすることができます。

  • MtlX Standard Surface VOPは、(シャボン玉とか複雑な車の塗装などの)薄皮の透過と分散に対応しました。 例えば、 Geometry セクションに進んで、 Thin Walled を有効にすると、屈折のない建築用ガラスを作成することができます。

  • Karma Physical Lens VOPCylindrical 投影タイプが追加されました。

  • Karma Light Filter Attenuation VOPがライトシェーダネットワークに新しく追加されました。 このノードは、光の強度/色を距離に応じてどのように変化させるのかを制御します。

  • 新しく追加されたKarma Point Cloud Read VOPは、.pcポイントクラウドファイルを開き、Pの位置を基準に指定された半径内にあるポイントを検索します。 .pcファイルだけでなく、ジオメトリファイルをポイントクラウドとして読み込むこともできます。このノードは、MaterialXと互換性があります。

  • 新しく追加されたKarma Rounded Edge VOPを使用することで、レンダリング時に面取りや丸みのあるエッジを模倣できるようになりました。 このノードは、MaterialXと互換性があります。

  • ポイントプリミティブに対してディスプレイスメントシェーダを適用できるようになりました。

  • MtlX Standard Surface VOP’sTransition セクションに新しく追加された Depth パラメータは、吸収と減衰の効果をレンダリングすることができます。

  • mipmapコントロールでシェーディング品質乗数を制御できるようになりました。

  • マテリアルを作成するためのkmaレンダーコンテキストが新しく追加されました。

  • MaterialXノイズの実装が更新されました。

  • MtlX Standard Surface VOPシェーダのUIが再構築されました。

  • MaterialXシェーダノードで、Uniform型の文字列入力が利用可能になりました。

    Note

    現時点では、MtlX Standard Surface VOPには、Uniform出力のためのジオメトリプロパティは用意されていません。 まだジオメトリPrimvarを使ってテクスチャを駆動させることはできません。 これは、今後のMaterialXバージョンで変更される可能性があります。 回避策として、USD UV Texture VOPまたはUSD Primvar Reader VOPを使用することができます。

  • Karma Volume VOPに、 Secondary AnisotropySecondary Mix のパラメータが新しく用意されました。 このノードのプライマリとセカンダリのAnisotropyパラメータを混ぜることで、雲のリムライティングのような複雑なボリューム効果を表現することができます。

カラーとトーンマッピング

  • OCIO2.0が実装されました。このオープンソースのOCIOカラーマネージメントシステムが完全に実装され、HoudiniのKarmaでのリニアワークフローではACEScgにも対応しました。 このリニアワークフローによって、ビューポート、Karma、Mplay、カラーピッカーを含むパイプライン全体を通して正しい色が保証されます。

    色変換は、ルールとロールに基づいて自動的に行なわれます。 Edit ▸ OCIO Settings… でルールを作成/編集することができます。 一度ルールが設定されると、Houdiniは、受け取ったすべてのフッテージを、指定されたワークスペースロールに変換します。 ルールは、wood_diffuse_srgb.jpgのようにファイル名と拡張子に基づくようにしたり、正規表現に基づくようにすることもできます。 ルールが存在しなかった場合、OCIOは、ファイルの拡張子に基づいて、そのファイルのカラー空間を想定します。 例えば、JPGやPNGは、ガンマがかかったsRGB空間と見なされ、EXRやHDRはリニアのRec.709と見なされます。 ルールを適用しない場合、Karma OCIO Color Transform VOPを介して手動でファイルを変換することもできます。

  • Karma Render Settings LOPに新しく追加されたフィルムトーンマッパーは、一般的なトーンマッピングをビューポートやレンダーに直接適用することができます。 ACESWardUnreal などのいくつかの定義済みのメソッドから選択することができます。 Image Output ▸ Filters タブで、この新しく追加された Tone Map パラメータを見つけることができます。

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