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インターフェースの改善点 ¶
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ビューポートの右側にあるライティング系のボタン/アイコンに機能(例えば、シーンの特定の技術的な側面からの検査など)が増えました。ライティングアーティストは、光の発生元や光がAOVに出現しない原因を調べることができるようになりました。
また、これらのボタンは、選択されているレンダーデリゲートを認識し、最後の状態を記憶します。 例えば、Karma XPUで Headlight Only を選択します。 次に、Karma CPUに切り替えて Dome Light Only を有効にしたとします。 それらのレンダーデリゲートを切り替えると、その適切なライトが自動的に有効になります。
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Disable Lighting は、ライティングを完全に無効にします。これによって、発光マテリアルを検査することができます。
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Headlight Only は、シーン内のすべてのライトを無効にし、デフォルトのヘッドライトのみを使用します。このサブメニューでは、表示したいライティング成分を選択することができます。
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Dome Light Only は、シーン内のすべてのライトを無効にし、デフォルトのドームライトのみを使用します。このサブメニューでは、表示したいライティング成分を選択することができます。
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Normal Lighting は、アーティストによって作成されたシーンのライティング環境を表示します。
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Disable Materials が改善されました。これを有効にすると、ビューポートレンダーには何もマテリアルが表示されなくなります。
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Performance Monitorがプリミティブパターンに対する追跡時間が改善されました。
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Geometry Spreadsheetがもっと柔軟になりました。UIは、LOPとSOPのどちらで作業しているのかに応じて、Scene Graph TreeとGeometry Spreadsheetを切り替えるようになりました。例えば、SOP Modify LOPの中に入って Hide Other Objects を有効にすると、再クックすることなく、USDシーンのSOPバージョンで作業することができます。
SOPに対してGeometry Spreadsheetを表示させながらScene Graph Treeを維持したいのであれば、今でもScene Graph Treeペインを追加し、それをピン留めすることができます。
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Scene Graph Treeに新しく追加された Collection and primitive tree configuration ボタンは、表示するUIエレメントを決めることができます。これによって、UI分割線をクリックした時に折り畳みやUI変更が回避されます。以下のオプションが利用可能です。
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Show only primitive tree(プリミティブツリーのみ表示)
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Show primitive and collection trees(プリミティブツリーとコレクションツリーを表示)
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Show only collection tree(コレクションツリーのみ表示)
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Karma Physical Skyが LOP Lights & Cameras シェルフに追加されました。
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Scene Graph Treeが改善されました。
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Filter 入力フィールドが常にペインの下部に表示されます。
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フィルターが適用された時にScene Graph Treeのヘッダ上にそのフィルターの内容が表示されるようになりました。
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Collections サブペインは折り畳み式でなくなりました。今では、ボタンによって、シーングラフのみ、コレクションのみ、両方の表示ができるようになりました。
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Collections ボタンは、シーン内のプリミティブ中心のビューの代わりにコレクション中心のビューを表示することもできます。
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Scene Graph Layersは、AttribSpecsだけでなく、Scene Graph PrimSpecsと各SdfLayerのVariantSpecsも表示できるようになりました。
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Render Galleryが改善されました。
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各ギャラリーはネットワークと関連付けられるようになりました。スナップショットをクリックすると、メニューが表示されます。そのメニューから Revert Network to Snapshot を選択すると、そのスナップショットの撮影に使用されたネットワークに戻ることができます。これは、ライトとマテリアルの調整に役立ちます。
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スナップショットの名前を変更できるようになりました。
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スナップショットを撮ると、Render Galleryは、ビューポートに現在表示されているAOVだけでなく、すべてのAOVをキャプチャするようになりました。
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Render Galleryは、適切にスナップショットをキャプチャして非正方形ピクセルアスペクト比のビューポート画像からサムネイルを生成するようになりました。
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新しく追加された Show/Hide snapshot strip アイコンは、ビューポート内にギャラリーの一覧を含んだ機能制限版のRender Galleryを開きます。 このボタンはビューポートの左下コーナーにあります。フル機能のRender Galleryは今でも New Pane Tab Type ▸ Solaris ▸ Render Gallery からペインとして利用可能です。
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このボタンをクリックすると、 Snap ボタンが出現します。その Snap ボタンはスナップショットを撮るだけです。スナップショットをクリックすると、いくつかのオプションを含んだメニューにアクセスすることができます。 一番興味深いメニュー項目が Revert Network to this Snapshot です。このオプションを使用すれば、そのスナップショットの撮影に使用されたネットワークに戻ることができます。これは、ライトとマテリアルの調整に役立ちます。
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Render Galleryとビューポートの間にあった折り畳み式の分割線は削除されました。この分割線は、パネルを調整する際に不意にクリックしてしまいがちでした。
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新しく追加された SolarisLookDev デスクトップがDesktopsメニューから利用可能です。
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Scene Graphメニューが再構成されてもっと使いやすくなりました。このメニューは、Scene Graph Tree内のどれかのエントリーをクリックすると開きます。このメニューは、編集しやすくするためにグループに分かれました。 例えば、普段ではルックデブアーティストは、インターフェースを介して他のユーザにパラメータをプロモートします。この新しく構成されたメニューは、この作業を簡単にしてくれます。
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Edit Primitive with New Node は、選択されたノードに対して自動的に新しい編集ノードを追加して接続します。
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直接の編集は継承に対応していますが、間接の編集はIsolate(孤立化)されます。
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Jump to existing edits には、メニューを介して編集されたノードのリストが用意されます。どれかのエントリーをクリックすることで、適切なノードに直接ジャンプすることができます。
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Geometry Spreadsheetペインに新しく追加された Editor Nodes タブには、現行セッションで編集されたすべてのノードが含まれています。どれかのエントリーをクリックして Jump to Node を選択すると、ネットワーク全体を検索することなく、そのノードに直接ジャンプしてパラメータを確認することができます。
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Show layer details as tree ボタンは、Scene Graph Layersペインに配置されました。このボタンをクリックすると、レイヤーのSpecsとすべての詳細が表示されるので、USDシーンをもっと深くデバッグすることができます。
レンダー統計情報 ¶
Houdiniには、進行中のレンダーと終了したレンダーに対してレンダー統計情報を可視化する方法が用意されました。 詳細は、レンダー統計情報を参照してください。
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Render Gallery内またはMPlay内のをクリックすると、レンダー統計情報サイドバーが表示されます。そこには、メモリ使用量、最初のピクセルまでの時間、シェーダコールなどの情報が含まれています。
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renderstatsreport
ユーティリティは、レンダリングされたEXRファイルから抽出されたレンダー統計情報がリストされたHTMLレンダーレポートを生成します。 -
renderstatsoverlay
ユーティリティは、レンダー統計情報が書き込まれたJPGまたはPNGを(できるだけサイズ変更して)生成します。
新しいノード ¶
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Merge Point Instancers LOPが新しく追加されました。Point Instancer Primでは、ビューまたはレンダリング時にジオメトリ内の各ポイントは、インスタンサーと“prototype”リレーションシップを持ったPrimのどれかのジオメトリのインスタンスに置換されます。 このLOPは、複数のポイントインスタンサーを効率良くマージすることができます。
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新しく更新されたRBD Destruction LOPは、レンダリング時にInvoke Graphを介してピースをトランスフォームさせることができます。 このノードは、基本的には、レンダリング時にTransform Piecesセットアップを実行するプロシージャルをセットアップします。 これによって、メッシュの静止位置とピースのアニメーショントランスフォームを表現したポイントだけを保存するだけで済みます。その結果、ディスク容量が小さくなります。
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新しく追加されたGeometry Clip Sequenceは、Value Clipの保存作業を簡単、且つ、高速にします。 Value Clipは、大規模なデータを複数のファイルに分割することができます。このノードは、Value Clipを扱う際の最初の選択肢となります。
ノードの改善点 ¶
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Material Library LOPは、Tabメニューをフィルタリングできるようになりました。フィルタリングされているメニューは、Karma固有のMaterial Builders/Subnets、Material X、VOPに焦点が当てられています。 これによって、初期の頃のTabメニュー多すぎの印象が薄れ、VOP表現をUSDでの表現にもっと密接に準拠させることができます。
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USD ROPノードの Files to Save パラメータは、USDファイルだけでなく、保存操作によって生成されるボリュームファイルの保存にも影響を与えるようになりました。
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USD Render ROPは、レンダリング後に、一時的なUSDファイルだけでなく、一時的なVDBファイルも削除できるようになりました。
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Duplicate LOPは、重複した名前のコレクションを作成する時、要求されたすべての内容からコレクションを作成するようになりました。以前のバージョンでは、“最後の”要求からの内容のみが作成されていました。
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Attribute VOP LOPとAttribute Wrangle LOPは、Edit Properties LOPやTransform LOPと同様に、複数フレーム/サブフレームのサンプリングパラメータが追加されました。実際には、最初のサンプル以外では、アトリビュートを設定するVEXコード内のオペレーションのみがステージに適用されます。
USDは、タイムサンプル値を作成することができます。 通常、Houdiniはフレーム変更が発生する度にクックしますが、このせいで、LOPのパフォーマンスがひどく悪くなってしまいます。 Sampling Behavior パラメータは、このようなパフォーマンスの低下に対処します。このノードは、クックを1回だけすればよく、その1回のクックで指定された範囲のタイムサンプルを作成します。
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Merge LOPのパフォーマンスが改善されました。
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Material Linker LOPのデフォルトのバインドは、Collection BindingではなくDirect Bindingになりました。また、カタログからのマテリアル参照にも対応しました。
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Value Clip LOPでは、データセットを別々のファイルに保存する方法(Value Clipといいます)が簡素化されました。
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Test Geometry: Shaderball LOPは、デフォルトでマテリアル/テクスチャマップが修正された新しいUSDシェーダボールを使用するようになりました。
Note
レガシーのシェーダボールは今でも利用可能です。
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Sublayer LOPのセクションが折り畳み式になりました。 Load Payloads チェックボックスとファイルパスは表示された状態で、あまり使用しないパラメータは非表示になっています。
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Configure Primitive LOPは、肥大化したので、セクションを折り畳み式にし、UIを簡素化しました。
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Camera LOPに新しくビューポート編集モードが追加されました。⇧ Shift + Aで F-Stop を変更することができ、⇧ Shift + Eで Exposure を調整することができます。を使用すれば、両方の値を変更することができます。
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Camera LOPの Foreground Image と Background Image のパラメータがUNCパスに対応しました。
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Karma Cryptomatte LOPは、RenderVarsを
color3f
ではなくfloat3
として作成するようになりました。
レンダリング ¶
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Karma AOV 2.0で、マテリアルからAOVを生成するための合理化されたワークフローが提供されました。このワークフローは、もはやアクセサリノードは不要で、Karma AOV VOPは
Material_Outputs_and_AOVs
Subnet Output VOPの入力に直接接続すれば良いです。デフォルトでは、Karma AOVは、RenderVarを作成し、そして、それをScene Graph Treeのマテリアルブランチに追加しますが、レンダープロダクトブランチにも参照されます。 Karma Render Settings LOPが何かしらのAOVまたはRenderVarを“認識”すると、それらが自動的に追加されます。 今ではAOVは出力として追加されるので、Karma AOV LOPの
input
を何かしらの有効なノードに接続すると、そのRenderVarsが更新されます。Note
Houdini19.5以前で利用可能だった1.0ワークフローは、互換性を保つために今でも利用可能ですが、もはや推奨しません。
その他 ¶
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USD Packed Prims上のSOP Point/Primitiveアトリビュートは、Constant PrimVarとしてUSDに取り込まれます。