Houdini 18.0 ノード LOPノード

Graft

他の入力からシーングラフツリーを受け取り、それらのツリーを1番目の入力のシーングラフツリーのブランチに取り付けます。

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概要

Reference LOPを使ったファイルのリファレンスとは違って、 このノードでは、匿名のIn-Memoryレイヤー上で"Surgery(手術)"を施行してから、それらのレイヤーを書き出したいツリーに構築することができます。 このノードは、他の入力のPrimsを平坦化し、コンポジションアークを作成するのではなくて、それらのPrimsを1番目の入力のツリーにIn-Memoryで直接取り付けます。

USDではステージの内容を直接コピーしたり削除することを許可していないので、このノードは、(参照を維持しつつ)お互いのステージのレイヤーを単一レイヤーに平坦化し、その平坦化されたレイヤーの内容を1番目の入力のアクティブレイヤーに追加します。

各サブツリーの取り付け先

デフォルトでは、すべてのDestination Path(宛先パス)が Primitive Path で設定されたシーングラフパス に追加されます。 このデフォルトは、1番目の入力内の *直近で修正されたPrim_ のパスです。 他の入力内のツリーを取り付けたいのであれば、 Primitive Path をその親Primに変更してください。

複数入力に接続されたワイヤー毎に、その入力からのルートPrimの取り付け先となるサブブランチを指定することができます。 Graftノードのパラメータエディタ下部にある入力テーブルで、その入力の隣にあるDestination Path列をクリックして、Primパスを入力して、Enterを押します。

入力に対してカスタムDestination Pathを入力すると 、そのカスタムパスが Primitive Path後に追加 されます。 つまり、 Primitive Path で設定したPrim 下に必ずカスタムDestination Pathが存在する ことになります。 ルートPrimを親として指定できるようにしたいのであれば、 Primitive Path/を設定してください。

入力に対してDestination Pathを設定しなかった場合、 Destination Path Default のエクスプレッションを使ってDestination Pathが計算されます。 デフォルトは、このノードに接続されているのと同じ名前のPrimになります。

1番目の入力に以下のシーングラフツリーがあったとします。

/Models
/Effects
/Render

他のノードチェーンで、例えばSOP Createを使ってプロップを構築し、それを複数入力に接続して、以下のようなツリーがあったとします:

/teapot
    mesh0
    mesh1

以下のテーブルは、 Primitive Path の値別に、2番目の入力のDestination PathのGraft(接ぎ木)位置がどのように変わるのかを示しています:

Primitive Path

Destination Path

結果

/Models

/prop1

/Models
    prop1
        teapot
            mesh0
            mesh1
/Effects
/Render

/

/prop1

/prop1
    teapot
        mesh0
        mesh1
/Model
/Effects
/Render

/

/

/teapot
    mesh0
    mesh1
/Model
/Effects
/Render

Tips

  • このノードは、リファレンスに似ていますが、In-Memoryツリー用です。同様に、Merge LOPサブレイヤーに似ていますが、In-Memoryツリー用です。 Merge LOPは、シーングラフ階層を変更することなく、複数の入力ステージのサブレイヤーと合成したステージを作成します。

  • 入力チェーンのさらに上流にLayer Breakノードがある場合、そのLayer Breakノードより上流で生成されたサブレイヤーは、アクティブレイヤーにGraft(接ぎ木)される平坦化されたレイヤーには合成されません。 これによってシーングラフ情報の消失を招いてしまう可能性があるので、この場合だと、このノードは警告を発します。

  • このノードは、中間Primsがまだ存在していないパスを生成する場合に、それらのパスを生成します。 Parent Primitive Type パラメータは、このノードが生成する中間Primsのタイプを制御します。

パラメータ

Primitive Path

Graft(接ぎ木)されるすべてのサブツリーの親シーングラフパス。 各サブツリーの"Destination Path(宛先パス)"は、このパスの後に追加されます。 上記の"各サブツリーの取り付け先"を参照してください。

Primitive Kind

Primitive Path の親Primが存在しなかった場合、その親Primが作成され、このKindが設定されます。 親Primがすでに存在した場合、このパラメータは何もしません。

Parent Primitive Type

このノードは、中間Primsがまだ存在していないパスを生成する場合に、それらのパスを生成します。 これは、このノードが生成する中間Primsのタイプを制御します。

Make Destination Primitive Paths Unique

複数の入力に同じDestination Path(宛先パス)を持たせることができます。 このパラメータを無効にすると、それらのツリーがマージされます。 このパラメータを有効にすると、このノードは、各Destination Pathの最後にそのパス名が固有になるまで増分させた数字を追加します。

Destination Path Default

このノードのパラメータエディタ下部にあるテーブル内をクリックすることで、複数入力のワイヤー毎にDestination Path( Primitive Path の後に追加されるパス)を設定することができます。 入力にカスタムDestination Pathを指定しなかった場合、このノードは、このエクスプレッションを評価してDestination Pathを計算します。 デフォルトは、複数入力に接続されたノードの名前です。

このエクスプレッション内では、@inputローカル変数($IIDXは廃止)を現行入力のインデックス(左から右に向かって0から始まる番号)として使用することができます。

LOPノード

  • Add Variant

    Prim上のバリアントセットに1つ以上のバリアントを追加します。このノードは、そのPrimが存在しなければ、そのPrimを作成します。

  • Additional Render Vars

    複数のRender Varsを作成します。

  • Assign Material

    1つ以上のUSD Primsにマテリアルを割り当てます。VEXを使用することで、プログラム的にマテリアルを割り当てたり、プログラム的に割り当て毎にマテリアル設定をオーバーライドしたり、プログラム的にジオメトリサブセットにマテリアルを割り当てることもできます。

  • Attribute VOP

    VOPネットワークを使ってUSDアトリビュート値を作成/編集します。

  • Attribute Wrangle

    VEXスニペットを使ってUSD Primアトリビュートを作成/編集します。

  • Auto Select LOD

    カメラからPrimまでの距離に基づいて自動的にLODバリアントを選択します。

  • Bake Skinning

    "UsdSkelで駆動されたアニメーションをトランスフォームとポイントポジションにベイクします。

  • Begin Context Options Block

    このノードは、LOPノード群のブロックを開始します。このブロック内では特定のコンテキストオプションが特定の値を持ちます。

  • Blend

    小数点ウェイトに基づいてレイヤーのアトリビュートに部分的に編集を適用します。

  • Cache

    異なる時間におけるネットワークのクック結果をキャッシュ化することで、再生パフォーマンスを上げます。

  • Camera

    シーンにUSDカメラを追加します。

  • Capsule

    カプセル(開口部を半球で閉じたチューブ)形状Primを作成/編集します。

  • Collection

    選択したPrimsを使ってコレクションを作成/編集します。

  • Cone

    円錐形状Primを作成/編集します。

  • Configure Layer

    レイヤー上のメタデータを編集します。

  • Configure Primitives

    1つ以上のPrim上の色々なメタデータを編集します。

  • Configure Properties

    プロパティ(リレーションシップとアトリビュート)上のメタデータを修正します。

  • Configure Stage

    レイヤーをステージとAsset Resolutionに読み込むための方法を示したメタデータを修正します。

  • Create LOD

    PolyReduce SOPを使って高解像度モデルから複数のLODを自動的に生成し、それらのLODをUSDバリアントとして保存します。

  • Cube

    キューブ形状Primを作成/編集します。

  • Cylinder

    シリンダー形状Primを作成/編集します。

  • Dome Light

    USD Dome Light Primを作成/編集します。ドームライトは光を 内側 に放射して、シーンを囲んだ空/環境からの入射光を模倣します。

  • Drop

    重量によるPrimsの落下シミュレーションを実行します。

  • Duplicate

    Prim(とその子孫)のコピーを作成します。

  • Edit

    ビューア内でインタラクティブにPrimsをトランスフォームさせます。物理衝突を使用して、プロップを現実的に配置することができます。

  • Edit Context Options

  • Edit Material

    パラメータやシェーダ接続を変更することで既存のUSDマテリアルを編集することができます。これは、既存マテリアルが編集不可なレイヤーの場合に役立ちます。

  • Edit Properties

    アトリビュート値とリレーションシップ値を直接編集するためのSpareパラメータインターフェースを構築することができます。

  • Edit Prototype

    ポイントインスタンスまたはUSDインスタンス可能Primが別のプロトタイプをインスタンス化するように切り替えます。

  • Edit Target Layer

    アクティブレイヤー内のPrimsとアトリビュートをオーバーライドするのではなく、下位レイヤーで直接編集を適用することができます。

  • Error

    親アセット上で表示可能なメッセージ、警告、エラーを生成します。

  • Extract Instances

    インスタンスを"実際に"編集可能なPrimに変換します。

  • Fetch

    他のLOP(他のLOPネットワーク内のLOPも可能)の出力を取得します。

  • Follow Path Constraint

    Primがパスカーブに追従するように拘束します。

  • For Each

    For-Eachループブロックの終了ノード。

  • Geometry Subset VOP

    VEXpressionまたはVOPネットワークの評価に基づいて(SOPのグループと同様に)ジオメトリPrims内にUSDジオメトリサブセットを作成します。

  • Graft

    他の入力からシーングラフツリーを受け取り、それらのツリーを1番目の入力のシーングラフツリーのブランチに取り付けます。

  • Inline USD

    レイヤーを表現したusdaコードを解読し、そのレイヤーをレイヤースタックに追加します。

  • Instancer

    ポイント上にPrimsをインスタンス化またはコピーします。

  • Karma Procedural

    Karma向けにレンダリング時にインスタンス化される仕組みをセットアップします。

  • Karma Render Properties

    Karma(ベータ)用レンダープロパティを構成します。

  • Karma Standard Render Vars

    標準Karma Render Vars(AOVs/Image Planes)を作成します。

  • LOPノード

    LOPノードは、キャラクタ、プロップ、ライティング、レンダリングを記述したUSDを生成します。

  • Layer Break

    このノードより下流のノードで編集をするための新しいアクティブサブレイヤーを開始します。

  • Layer Replace

    特定のレイヤー内のすべての用途を2番目の入力の代替レイヤーに置換します。

  • Light

    USD Light Primを作成/編集します。このノードは、Karma固有のいくつかの便利アトリビュートも追加します。

  • Light Linker

    ルールに基づいてUSDライトリンクプロパティを作成します。

  • Light Mixer

    複数のライトに対してUSDプロパティをインタラクティブに編集することができます。

  • Load Layer

  • Look At Constraint

    Primがターゲットの方へ常に向くように拘束します。

  • Material Library

    Material VOPノードをUSDマテリアルPrimsとして取り込みます。

  • Material Linker

    ルールに基づいてマテリアルの割り当てを作成します。

  • Material Variation

    Prim/インスタンス単位でマテリアルパラメータをオーバーライドするためのアトリビュート/Primvarsを作成します。

  • Merge LOP

    入力ステージのレイヤー(s)をレイヤースタックに1本化します。

  • Modify Point Instances

    個々のポイントインスタンスに対してポイントトランスフォームとポイントプロパティ値を変更します。

  • Null

    このノードは何もしません。ネットワーク内の"固定位置"としてNullをネットワークに挿入することで、エクスプレッション/スクリプト内で名前によってその位置を参照するのに役立ちます。

  • Output

    サブネットワークの出力を表現します。複数の出力を使ってノードアセットを設計することができます。

  • Parent Constraint

    ツリー内のどこかの他のPrimのトランスフォーム階層をPrimに継承させたようにします。

  • Points Constraint

    ジオメトリのポイントポジションを使ってPrimsの位置と向きを拘束します。

  • Primitive

    特定のタイプの複数のアトリビュートを一括で作成します。

  • Prune

    Primsやポイントインスタンスを非表示または非アクティブにします。

  • Python Script

    このノード内にUSD APIを使ってPythonコードを記述することで、ステージを直接制御することができます。

  • Reference

    外部USDファイルの内容を既存シーングラフツリーのブランチで参照したり、既存の参照を削除/置換します。

  • Render Geometry Settings

    シーングラフ内のジオメトリにレンダラー固有のジオメトリ設定を適用します。

  • Render Product

    UsdRenderProduct Primを作成/編集します。このPrimは、そのRender Productの生成方法を指定したアトリビュートと共にレンダラーの出力(レンダリング画像またはレンダラーが生成した他のファイルなどの中間生成物)を表現します。

  • Render Settings

    UsdRenderSettings Primを作成/編集します。このPrimには、シーンをレンダリングするための全般的な設定を格納します。

  • Render Var

    レンダラー/シェーダで計算されるカスタム変数のシェーダ出力やLight Path Expression(LPE)を指定します。

  • Retime Instances

    選択したインスタンス上のアニメーションのタイミングをオフセット/スケールさせます。

  • SOP Create

    このノード内部のSOPネットワーク内でジオメトリを作成することができるので、別にSOPネットワークを用意することなくLOPネットワーク内のその場でジオメトリを作成することができます。

  • SOP Import

    SOPネットワークのジオメトリをUSDシーングラフに取り込みます。

  • SOP Modify

    USDジオメトリをSOPジオメトリに変換し、そのジオメトリに対してこのノード内部のSOPサブネットを実行し、その結果をUSDオーバーライドに戻します。

  • Scene Import

    Objectレベルのモデル、マテリアル、ライトをLOPネットワークに取り込みます。

  • Scope

    Scope Primを作成します。Scopeとは最も単純なグループ化の形式であり、トランスフォームを持ちません。Scopeはシーンツリーを整理するのに役立ちます。

  • Set Extents

    選択したPrimsの境界ボックスメタデータを設定します。

  • Set Variant

    Prim上のバリアントセットに格納されているどれかのバリアントを選択(切り替え)します。

  • Simulation Proxy

    物理シミュレーションに適した低解像度ポリゴン衝突ジオメトリを生成し、オリジナルモデルに対してプロキシリレーションシップを作成します。

  • Sphere

    球形状Primを作成/編集します。

  • Stage Manager

    一度に多くのファイルを参照して、それらをシーングラフツリー内に配置するための便利インターフェースを備えています。

  • Store Parameter Values

    ステージ内の一時的な(保存されていない)データを格納することができます。

  • Sublayer

    USDファイルまたは他のLOPノードチェーンをサブレイヤーとして取り込んだり、既存のサブレイヤーを削除/置換/並べ替えします。

  • Subnet

    LOPサブネットワークをカプセル化することで、一部のネットワークを整理して隠すことができます。

  • Surface Constraint

    Primがサーフェスに引っ付くように拘束します。

  • Switch

    パラメータ選択またはエクスプレッションに基づいて複数入力のどれかを通過させます。

  • TimeShift

    タイムラインの異なる位置におけるステージをそのまま出力します。

  • Transform

    選択したUSD Primsのトランスフォームを編集します。

  • Transform UV

    USD Prims上のテクスチャ座標を移動、回転、スケールさせます。

  • USD ROP

  • USD Render ROP

  • Value Clip

  • Vary Material Assignment

    いくつかのPrimsに対して異なるマテリアルを割り当ててバリエーションを生成します。

  • Volume

    フィールドPrimsを含んだボリュームPrimでディスク上のボリュームデータを参照します。

  • Xform

    Xform Primを作成/編集します。Xform(とそのサブクラス)はシーンツリー内のトランスフォームを表現します。