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このオペレータは、画像に霧、もや、熱波などのいろいろな大気効果を加えます。 フォグ(霧)の深度を含んだ平面が必要です。通常はデプス(Pz)またはポイント平面(P)です。
いろいろなフォグの効果は下記のとおりです:
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Normal Fog - 距離が大きくなるにつれ、ピクセルの色がフォグの色に変わります。
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Additive Fog - フォグの色がピクセルの色に追加されます。より“曇った”ように見えます。
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Haze - 距離が大きくなるにつれ、ピクセルの彩度が減少するため、遠くのピクセルがよりグレーに見えます。
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Heat Waves - ゆらめく熱波の効果を遠くのピクセルに追加します。
Overloading VEXパラメータ ¶
このノードはVEXで実行され、パラメータの上書きをサポートしています。 1番目の入力に操作パラメータのチャンネル名に一致する平面がある場合、入力平面はパラメータの値として使用され、効率的にパラメータを上書きします。 上書きされたパラメータは、各ピクセルベースで平面から評価されます。
例: 入力COPに下記の平面がある場合:
C{r,g,b} A fogdens
そして、入力COPがVEX Fog COPに送られる場合、霧密度は、fogdens
平面により各ピクセルで決定されます。
これは、Fog Densityパラメータのチャンネル名が'fogdens'チャンネル名と一致するためです。
スコーピング ¶
この操作は、一定の平面や平面のコンポーネントに限定できます。 また、シーケンス内のフレームのサブセットに適用できます。 画像には、修正を行なうスコープされたフレームと平面の両方が必要です。
修正されない画像は通過するため、メモリや処理時間を必要としません。
Masking ¶
この操作はマスキングが可能で、その操作を画像の領域に制限します。 マスクは反転させたり、明るくしたり、暗くしたりすることができます。
マスク入力はノードの横にあります。コネクタのラベルはマスクとして使用する平面を示します。
マスク入力は、出力画像の解像度と異なる場合、出力画像の解像度に合わせてスケールもできます。 このノードが断続的に変化していても、マスクが変化していない場合、Scale COPを配置すると、マスク画像のサイズ変更がやや速くなります。 これを行なわない場合は、このノードを処理する度に毎回スケールが発生します。
パラメータ ¶
Fog ¶
Fog Type
適用する大気効果。
Normal Fog
距離が大きくなるにつれ、ピクセルの色がフォグの色に変わります。
Additive Fog
フォグの色がピクセルの色に追加されます。より“曇った”ように見えます。
Haze
距離が大きくなるにつれ、ピクセルの彩度が減少するため、遠くのピクセルがよりグレーに見えます。
Heat Waves
ゆらめく熱波の効果を遠くのピクセルに追加します。
Fog Density
大気効果の密度です。この量が各デプスユニットに対して適用されます。
Fog Color
フォグ効果(NormalとAdditiveのフォグのみ)のフォグの色です。
Distance Offset
ピクセル毎の距離に追加される一定値です。
Fog Direction
距離が計算される方向で、X、Y、Zまたはカメラデプスです。
Smooth Edges
このオプションを有効にすると、エッジ上のフォグにはっきりしたデプスの変化をブレンドしようとします。 ピクセル毎に1つのデプス値のみが保存され、通常、それらはブレンドされないため、サンプリングにより、 フォグがかかってみえる部分があるエッジや、まったくフォグがかかっていない部分があるエッジになります。 このオプションはエッジを検出して、エッジの画像の乱れを修正します。
Smooth Edge Threshold
エッジの変化がこの閾値より大きい場合、エッジは現在のエッジピクセルから隣接ピクセルまでブレンドされます。 すべての隣接ピクセルが現在のピクセルの距離内にある場合は、エッジと見なされず、スムージングは適用されません。
Heat (Heat Wavesのみに適用可能): ¶
Smoothness
画像から取得するサンプル数。'1'はザラザラの効果になり、値が高いほどブラーのかかった効果になります。
Horizontal Scale
熱波が引き起こす水平屈曲の量です。
Vertical Scale
熱波が引き起こす垂直屈曲の量です。
Time Scale
熱波が変化する速度です。
Noise Offset
熱波の3Dノイズオフセットです。上昇する熱波を表現するなら、'Y'パラメータを$Fでアニメーションさせます。
Layer ¶
レイヤーフォグは、XYZのいずれかの方向で、クリッピング平面の片側へフォグを制限します。 フォールオフ領域を適用すると、あまり極端に変化が起こらないように設定することができます。
Layered
設定した領域に表れるフォグを使用して、レイヤーフォグを有効にします。 もっとも一般的なレイヤーフォグのタイプは、'Y Layered Below'(地面を這うフォグの場合)と'Y Layered Above'(雲の場合)です。
Layer Edge
フォグがゼロへ減衰しはじめる箇所。 ayeredが'Y Layered Below'に設定されている場合、レイヤーエッジ値よりも低いY値を持つすべての値にフォグがかかります。
Layer Falloff
フォールオフ(減衰)領域のサイズで、Layer Edgeに到達するとフォグが少しずつ減少するようになります。
Falloff Function
フォールオフ(減衰)領域の形状です。
Noise ¶
Fogノイズは、フォグを少し不均等でまだらに見せるため、フォグの信憑性を向上させます。この計算にはかなりの時間がかかります。
Use Fog Noise
オンの場合、フォグは不均一で、3Dノイズにバリエーションが加わります。
Noise Amplitude
一定のフォグに追加するノイズの変化量。
Noise Frequency
3つの各軸でノイズが変化する速度です。 値が小さいと非常に滑らかで、少しずつ変化するノイズになり、値が大きいと停滞したノイズになります。
Noise Offset
ノイズオフセットを変化させると、フォグのノイズそのものをアニメーションさせることができます。風が霧を吹き飛ばしているように霧が流れます。
Turbulence
ノイズに高調波を追加し、さらに'深度'を与えます。より高周波のコンポーネントがノイズ内に生成されます。
Roughness
Turbulence(乱流)のレベル毎に、これはノイズ高調波を乗算します。このパラメータは、生成されたノイズに存在する高周波ノイズの量を制御します。 したがって、Turbulenceが3でRoughnessが0.5の場合、低周波ノイズは1で乗算され、次に高い周波数は0.5で、一番高い周波数(レベル2)は0.25で乗算されます。
Noise Step
最終ポイントまでの経路でノイズがサンプリングされる回数です。 かなり離れたポイント(>100)がある場合、このパラメータを上げることを考慮してください。 考慮しなかった場合、ノイズのサンプリング量が非常に大きくなり、処理速度が遅くなります。
Mask ¶
マスクを選択すれば、ノードの効果をマスクで定義した領域に制限することができます。マスクはマスク入力(サイド入力)または1番目の入力そのものから取得することができます。
Effect Amount
マスクが存在しない場合、一定量(0 = すべての入力、1 = すべての出力)により出力と入力を混合します。
マスクが存在する場合、この量によりマスクを乗算します。
Operation Mask
マスクとして使用するマスク平面をマスク入力から選択します。マスクの選択方法は下記のとおりです。
マスクには、ある平面や全体の平面のコンポーネントを指定することができます。 ベクトル平面をマスクとして用意した場合、そのコンポーネントは、画像のコンポーネントによって乗算されます。
Scalar Mask ('A', 'C.r')
C.r = I.r * M C.g = I.g * M C.b = I.b * M
Vector Mask ('C')
C.r = I.r * M.r C.g = I.g * M.g C.b = I.b * M.b
First Input
画像自体のアルファ平面への操作をマスクする場合に便利です。
Mask Input
サイドマスク入力からマスクを選択します。
Off
マスクをオフにします。マスク入力を切り離す必要はありません(マスクを一時的に無効にする場合に便利です)。
Resize Mask to Fit Image
マスク画像の解像度が出力画像と異なる場合、このパラメータをオンにすると、出力画像の解像度にマスクをスケールします。
このノードが断続的に変化していても、マスクが変化していない場合、Scale COPを配置すると、マスク画像のサイズ変更がやや速くなります。 これを行なわない場合は、このノードを処理する度に毎回スケールが発生します。
Invert Mask
マスクを反転し、完全に'マスクした'すべての部分がマスクのない状態になります。 これにより、マスクを使ったノードの後にInvert COPを挿入する必要がなくなります。
Scope ¶
Plane Scope
ColorのRGBコンポーネント、Alpha、および他の平面に対する範囲を指定します。 (C)RGBAマスクは、ColorコンポーネントとAlphaにのみ影響します。'C'は、すべてのRGBコンポーネントを切り替えます。
ColorとAlpha以外の平面の場合、平面の名前(適用可能な場合はコンポーネントも加えて)は、文字列フィールドで指定されます。 プルダウンメニューにより、このノードにある平面またはコンポーネントを選択できます。
平面は、その名前で設定されます。コンポーネントは、その平面とコンポーネントの名前の両方により指定されます。 '*'のワイルドカードによって、追加の平面をすべてスコープすることができます。平面やコンポーネントは、スペース区切りでいくつでも指定することができます。
例:
P N.x N.y P N Pz
Frame Scope ¶
Frame Scope
フレーム範囲で特定のフレームのスコーピングを可能にします。 これは、平面スコープに追加されます(したがって、あるフレームの平面は、修正を行なうスコープされたフレームと平面の両方である必要があります)。
All Frames
すべてのフレームがスコープされます。
Inside Range
サブ範囲の内側にあるすべてのフレームがスコープされます。
Outside Range
サブ範囲の外側にあるすべてのフレームがスコープされます。
Even Frames
偶数番号のフレームがスコープされます。
Odd Frames
奇数番号のフレームがスコープされます。
Specific Frames
ユーザ定義のフレームリストがスコープされます。
Frame Range
Inside/Outside Rangeの場合、このパラメータは、スコープする(またはスコープしない)シーケンスのサブ範囲を指定します。 これは、Timelineビューアモードで編集できます(ビューアの⌃ Ctrl + 2)
Frame Dropoff
Inside/Outside Rangeの場合、このパラメータは、前後の一定数のフレームを指定して、ゆっくりとスコープしたフレームまで増加させます。 この操作は、その入力とブレンドされ、多数のフレームに対してスコーピング効果を'イーズイン'または'イーズアウト'します。 これは、Timelineビューアモードで編集できます(ビューアの⌃ Ctrl + 2)
Non-scoped Effect
スコープされないフレームについて、入力画像と修正画像間のブレンド係数を設定します。 通常はゼロです(入力画像を使用)。ゼロ以外の値に設定すると、スコープされないフレームを'わずかに'スコープされないようにできます。 値は、0(スコープしない)から1(スコープする)の間で変化します。
Frame List
'Specific Frames(特定のフレーム)'のフレームリストです。フレーム番号はスペース区切りにしてください。
Automatically Adjust for Length Changes
シーケンス範囲が変化する場合、このパラメータを有効にすると、新しい範囲に合うようにサブ範囲とフレームドロップオフの長さが調整されます。
ローカル変数 ¶
L
シーケンス長さ。
S
シーケンスの開始。
E
シーケンスの終了。
IL
入力シーケンス長さ。
SR
シーケンスフレームレート。
NP
シーケンス内のフレームの数。
W,H
画像の幅と高さ。
I
画像のインデックス(開始フレームが0)。
IT
画像の時間(開始フレームが0)。
AI
現在の平面配列のインデックス。
PI
現在の平面インデックス。
PC
現在の平面内のチャンネルの数。
CXRES
Composite ProjectのX解像度。
CYRES
Composite ProjectのY解像度。
CPIXA
Composite Projectのピクセルアスペクト比。
CDEPTH
Composite Projectのラスター深度。
CBP
Composite Projectのブラックポイント。
CWP
Composite Projectのホワイトポイント。
Examples ¶
See also |