Houdini 20.0 ノード オブジェクトノード

Blend object node

複数入力オブジェクトのトランスフォーメーションを切替またはブレンドします。

Blendオブジェクトは、ブレンドした入力、オブジェクトの親のアニメーション、シーケンス処理、部分的なトランスフォーメーションの継承、三点方向づけ、 そして他のエフェクトなど、様々なエフェクトを可能にします。 親子関係の設定において、今まで以上に柔軟性があります。複数の入力を持ち、それらを一つの出力にブレンドまたは切替を行なう場合には、SwitchおよびSequence Blend SOPのように操作します。

Blendノードは、あるキャラクタが一つのアイテムを別のキャラクタに渡したり、ペアレント特性の一部のみを継承させるなど、ペアレンティングをアニメーションするために使うこともできます。

Blend Objectは、親子関係の設定をさらに柔軟にしてくれます。複数の入力を取得し、それらを1つの出力へブレンドしたり切替をする場合には、SwitchおよびSequence Blend SOPのように操作します。 Blendノードは、ライトやカメラなど他のオブジェクトと同様に、ネットワーク内に配置したり配線したりすることができますが、それは、データを保持するのではなくデータを流すことが目的です。

Blend は、各入力が子オブジェクトに対してどれだけの影響を与えるかに関するコントロールを広範囲で考慮します。 これは、入力用のウェイト値を使うか、入力をマスクしてチャンネルによってエフェクトを制限するかのどちらかの方法で設定することができます。 各入力はウェイトとマスクコントロールの独自のセットを持っています。 ちょうど3つの入力を持っている時に Normal OffsetOrient Axes パラメータが有効になる特別なケースがあります。 Normal Offset は、3つの入力で定義された平面の法線方向に子を移動させます。 Orient Axes は、1番目の入力が軸の中心を決定し、2番目の入力が+X方向、3番目の入力が+Y方向になるように子を回転します。

Sequence タイプは単に入力間を切り替えるだけなので、ウェイトとマスクのコントロールが非活動になります。 Sequence 値が0だと、子は1番目の入力オブジェクトの親になり、値が1だとその次の親になり、といった感じになります。 入力範囲外の値では、子は親でなくなります。

パラメータ

Parents

Type

どの親トランスフォームを組み合わせて固有のトランスフォームを生成するかという方式。

Blend

Use Rest Angles

有効にすると、フリップが発生した際に実行するShortest Path回転ブレンドの制御にこれが使用されます。 フリップは、入力の向きがRest Angleと180度より大きく異なる時に起こります。

Rotation Blending

ブレンドを使用した回転のタイプを制御します。完全な回転(つまりrx、ry、rz)間を同時にプレンドする時、Euler(オイラー)に加え、 Shortest Path回転ブレンディング方式も使えるようになります。

Euler

Euler(オイラー)は、回転コンポーネントをそれぞれ単独でブレンドします。

Shortest Path (Linear)

2つの入力間の回転を一定の回転レートとブレンドする時に、最短パスを使用します。 すべての3つの回転(RX, RY, RZ)が、このオプションで有効でなければならず、2つの入力を指定した時にのみ使用することができます。

Shortest Path (Fast Linear)

任意の数の入力間の回転を一定の回転レートとブレンドする時に、最短パスを使用します。 すべての3つの回転(RX, RY, RZ)が、このオプションで有効でなければなりません。

Weight 1

これらのウェイトは、対応するそれぞれの入力の親のウェイトを決めるために使われます。

Mask 1

これらのマスクは、ブレンド過程でどの親のコンポーネントを使うかを選択するために使います。

Rest Angle 1

Use Rest Anglesオプション用のワールド空間の(オイラー)回転値。

Rest Angle Order 1

該当するRest Angle値の回転順。

Normal Offset

ちょうど3つの親が入力である時、定義される三角平面の法線方向に子の位置をオフセットすることができます。

Orient Axes

ちょうど3つの親が入力である時に、このオプションは子のローカル軸を以下のように親の方向に一致させます:

First Parent

軸の中心点

Second Parent

+X軸

Third Parent

+Y軸

Sequence

Sequence

TypeSequence に設定されているとき、この値は、どの入力の親が子の位置に寄与するかを制御します。 これを使用することで、子を1つの親の子から別の親の子にアニメーションさせることができます。入力範囲外のシーケンスは、その子に親がないと解釈されます。

Shortest Path Rotation Blending

2つの入力の間の回転をブレンドしているときに可能な最短のパスを使います。

Ignore Scales From Inputs

ブレンド前に入力トランスフォームからスケールを除去します。

Constrain

Sequence

TypeConstrain に設定されているとき、1つの親から別の親へ移動するときに'ポップ'が発生しないことを除き、操作は同様です。

Reset Frame

この挙動は状態依存なので、この値は、そのフレームで子が自身をリセットすることができます(つまり、蓄積したあらゆるトランスフォームがゼロ)。

Transform

Note

オブジェクトのトランスフォームは、追加したノードプロパティの存在によっても決定されます。

Transform Order

左のメニューでは、トランスフォームを適用する順番(例えば、スケールしてから回転して移動)を選択します。これは、順番を変えるだけでオブジェクトの位置と向きが変わります。

右のメニューでは、X,Y,Z軸の回転順を選択します。キャラクタ次第では、ある順番にすればキャラクタのジョイントトランスフォームが扱いやすくなる場合があります。

Translate

XYZ軸に沿って移動します。

Rotation

XYZ軸に沿って回転します。

Scale

XYZ軸に沿って不均一にスケールします。

Pivot

オブジェクトの基点。 ピボットポイントの設定も参照してください。

Uniform Scale

3つの軸すべてに沿って均一にオブジェクトをスケールします。

Modify Pre-Transform

このメニューには、pre-transformの値を操作するオプションがあります。pre-transformとは、標準のトランスフォームパラメータよりも前に適用される内部的なトランスフォームのことです。これは、全体のトランスフォームを変更しないで、以下の移動、回転、スケールのパラメータ値のための参照のフレームを変更することができます。

Clean Transform

これは、同じ全体のトランスフォームを維持しながら、移動、回転、スケールのパラメータをデフォルト値に戻します。

Clean Translates

これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、移動パラメータを(0, 0, 0)に設定します。

Clean Rotates

これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、回転パラメータを(0, 0, 0)に設定します。

Clean Scales

これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、スケールパラメータを(1, 1, 1)に設定します。

Extract Pre-transform

これは、同じ全体のトランスフォームを維持しながら、移動、回転、スケールのパラメータを設定してpre-transformを削除します。pre-transformに傾斜があると完全に削除できないことに注意してください。

Reset Pre-transform

これはパラメータを変更せずに完全にpre-transformを削除します。これは、移動、回転、スケールのパラメータがデフォルトの値でなければ、オブジェクトの全体のトランスフォームが変わります。

Keep Position When Parenting

オブジェクトが親子化されても、オブジェクトのトランスフォームパラメータを変更することで、現在のワールドポジションを保持します。

Child Compensation

オブジェクトをトランスフォームする時、その子のトランフォームパラメータを変更することで、その子の現行ワールドトランスフォームを保持します。

Enable Constraints

オブジェクトの Constraints Network を有効にします。

Constraints

Constraints Network CHOPのパス。 拘束を作成する方法も参照してください。

Tip

Constraintsドロップダウンボタンを使用することで、Constraintsシェルフツールのどれかをアクティブにすることができます。そのボタンを使用すると、パラメータエディタで選択されているノードから自動的に1番目のピックセッションが満たされます。

Note

オブジェクトのLookatとFollow Pathのパラメータは廃止されました。代わりにLook AtFollow Pathの拘束を使用してください。 これらのパラメータは、今のところ非表示にしているだけなので、そのノードのパラメータインターフェースを編集することで表示させることができます。

Misc

Set Wireframe Color

指定したワイヤーカラーを使用します。

Wireframe Color

オブジェクトの表示カラー。

Viewport Selecting Enabled

オブジェクトがビューポートでピック可能になります。

Select Script

ビューポートでオブジェクトをピックした時に実行するスクリプト。Select Scriptを参照してください。

Cache Object Transform

一度Houdiniがオブジェクトトランスフォームを計算すると、それらをキャッシュ化します。これは、特にワールド空間位置の計算負荷が高いオブジェクト(例えば、Stickyオブジェクト)と長い親子チェーンの最後にあるオブジェクト(例えば、ボーン)に役に立ちます。 このオプションはStickyオブジェクトとBoneオブジェクトではデフォルトでオンになっています。

オブジェクトトランスフォームキャッシュのサイズを制御する方法に関しては、Houdini Preferencesウィンドウの OBJ Caching の章を参照してください。

オブジェクトノード

  • Agent Cam

    カメラを作成してそれを群衆エージェントに取り付けます。

  • Alembic Archive

    Alembicシーンアーカイブ(.abc)からオブジェクトをオブジェクトレベルにロードします。

  • Alembic Xform

    Alembicシーンアーカイブ(.abc)のオブジェクトからトランスフォームのみをロードします。

  • Ambient Light

    無指向性の一定レベルのライトをシーン内(またはライトのマスク内)のすべてのサーフェスに追加します。

  • Auto Bone Chain Interface

    Auto Bone Chain Interfaceは、RiggingシェルフのIK from ObjectsツールとIK from Bonesツールで作成されます。

  • Blend

    複数入力オブジェクトのトランスフォーメーションを切替またはブレンドします。

  • Blend Sticky

    2つ以上のStickyオブジェクトのトランスフォーム間をブレンドしてトランスフォームを計算することで、ポリゴンサーフェス上の位置をブレンドすることができます。

  • Bone

    ボーンオブジェクトは手/足/腕のようなオブジェクトの階層を作成します。

  • Camera

    カメラからシーンを見て、その視点でレンダリングできます。

  • DOP Network

    ダイナミックシミュレーションを格納します。

  • Environment Light

    環境光はシーンの外部から背景照明を用意します。

  • Extract Transform

    2つのジオメトリの点の差分から変位量を取得します。

  • Fetch

    他のオブジェクトのトランスフォームをコピーして変位量を取得します。

  • Formation Crowd Example

    変化する編成のセットアップを説明した群衆サンプル

  • Fuzzy Logic Obstacle Avoidance Example

    このサンプルは、ファジィ論理コントローラにより実装されたエージェントの障害回避とパスの追従を示しています。

  • Fuzzy Logic State Transition Example

    このサンプルは、ファジィネットワークセットアップでステートのトランジション(遷移)がトリガーされる群衆のセットアップを示しています。

  • Geometry

    モデルを定義するジオメトリオペレータ(SOP)を格納します。

  • Groom Merge

    複数オブジェクトのグルームデータを1つのデータに結合します。

  • Guide Deform

    アニメーションスキンを使ってグルーミングカーブを動かします。

  • Guide Groom

    スキンジオメトリからガイドカーブを生成し、このノードに含まれている編集可能なSOPネットワークを使って、それらのカーブに対して細かい処理をします。

  • Guide Simulate

    入力ガイドに対して物理シミュレーションを実行します。

  • Hair Card Generate

    密集したヘアーカーブを、そのグルームのスタイルと形状を維持しつつポリゴンカードに変換します。

  • Hair Card Texture Example

    ヘアーカード用テクスチャの作成方法を示したサンプル。

  • Hair Generate

    スキンジオメトリとガイドカーブからヘアーを生成します。

  • Handle

    ボーンを制御するIKツールです。

  • Indirect Light

    間接光はシーン内の他のオブジェクトから反射した照明を生成します。

  • Instance

    インスタンスオブジェクトは他のジオメトリ、ライト、サブネットワークでさえもインスタンス化します。

  • LOP Import

    LOPノード内のUSDプリミティブからトランスフォームデータを取り込みます。

  • LOP Import Camera

    LOPノードからUSD Camera Primを取り込みます。

  • Labs Fire Presets

    たいまつや小さい炎や1メートル級のサイズまでの色々なサイズのプリセットを使って、迅速に炎のシミュレーションを生成してレンダリングします。

  • Labs Impostor Camera Rig

    このOBJは、Impostor Texture ROPで使用するカメラリグをセットアップします。

  • Labs LOD Hierarchy

    LOD階層を作成してFBXとしてエクスポートします。

  • Light

    シーン内の他のオブジェクトに光を当てます。

  • Light template

    組み込みレンダリングプロパティがない非常に限られたライトです。これは、ユーザ自身で必要なプロパティを選択して独自のライトを作成するときのみ使います。

  • Microphone

    Spatial Audio CHOP用にリスニングポイントを指定します。

  • Mocap Acclaim

    Acclaimモーションキャプチャーをインポートします。

  • Mocap Biped 1

    モーションキャプチャーアニメーションが設定された男性キャラクタ。

  • Mocap Biped 2

    モーションキャプチャーアニメーションが設定された男性キャラクタ。

  • Mocap Biped 3

    モーションキャプチャーアニメーションが設定された男性キャラクタ。

  • Null

    シーンの位置決め、通常は親子関係を設定するのに使います。このオブジェクトはレンダリングされません。

  • Path

    方向付き曲線(パス)を作成します。

  • PathCV

    Pathオブジェクトを使って制御頂点を作成します。

  • Python Script

    Python Scriptオブジェクトは、モデリングしたオブジェクトを定義するジオメトリオペレータ(SOP)用のコンテナです。

  • Ragdoll Run Example

    単純なラグドールのセットアップを示した群衆サンプル。

  • Reference Image

    絵を定義するコンポジットノード(COP2)用コンテナ。

  • Rivet

    オブジェクトサーフェスに鋲を作成します。通常は親子関係を設定するのに使用します。

  • Simple Biped

    フルコントロール付きのシンプルで効率的なアニメーションリグ。

  • Simple Female

    フルコントロールを備えたシンプルで能率的な女性キャラクタアニメーションのリグ。

  • Simple Male

    フルコントロールを備えたシンプルで能率的な男性キャラクタアニメーションのリグ

  • Sound

    Spatial Audio CHOPで使う音声放出ポイントを定義します。

  • Stadium Crowds Example

    スタジアムのセットアップ方法を示した群衆サンプル。

  • Stereo Camera Rig

    シーン内のゼロ視差設定平面と軸違いレンズ間の距離を制御するパラメータを用意しています。

  • Stereo Camera Template

    デジタルアセットとしてより機能的なステレオカメラリグが構築できる機能を提供しています。

  • Sticky

    サーフェスのUVに基づいて粘着オブジェクトを作成します。通常は親子関係を設定するのに使用します。

  • Street Crowd Example

    2つのエージェントグループを使ったストリートのセットアップを示した群衆サンプル。

  • Subnet

    オブジェクト用のコンテナです。

  • Switcher

    他のカメラからのビューに切り替えます。

  • TOP Network

    TOP Networkオペレータには、タスクを実行するオブジェクトレベルのノードを格納します。

  • VR Camera

    VR画像のレンダリングに対応したカメラ。

  • Viewport Isolator

    ビューポート毎に独立した制御が選択できるPython Script HDA。

  • glTF

  • 共通オブジェクトパラメータ

    共通オブジェクトパラメータについて。