Blendオブジェクトは、ブレンドした入力、オブジェクトの親のアニメーション、シーケンス処理、部分的なトランスフォーメーションの継承、三点方向づけ、 そして他のエフェクトなど、様々なエフェクトを可能にします。 親子関係の設定において、今まで以上に柔軟性があります。複数の入力を持ち、それらを一つの出力にブレンドまたは切替を行なう場合には、SwitchおよびSequence Blend SOPのように操作します。
Blendノードは、あるキャラクタが一つのアイテムを別のキャラクタに渡したり、ペアレント特性の一部のみを継承させるなど、ペアレンティングをアニメーションするために使うこともできます。
Blend Objectは、親子関係の設定をさらに柔軟にしてくれます。複数の入力を取得し、それらを1つの出力へブレンドしたり切替をする場合には、SwitchおよびSequence Blend SOPのように操作します。 Blendノードは、ライトやカメラなど他のオブジェクトと同様に、ネットワーク内に配置したり配線したりすることができますが、それは、データを保持するのではなくデータを流すことが目的です。
Blend は、各入力が子オブジェクトに対してどれだけの影響を与えるかに関するコントロールを広範囲で考慮します。 これは、入力用のウェイト値を使うか、入力をマスクしてチャンネルによってエフェクトを制限するかのどちらかの方法で設定することができます。 各入力はウェイトとマスクコントロールの独自のセットを持っています。 ちょうど3つの入力を持っている時に Normal Offset と Orient Axes パラメータが有効になる特別なケースがあります。 Normal Offset は、3つの入力で定義された平面の法線方向に子を移動させます。 Orient Axes は、1番目の入力が軸の中心を決定し、2番目の入力が+X方向、3番目の入力が+Y方向になるように子を回転します。
Sequence タイプは単に入力間を切り替えるだけなので、ウェイトとマスクのコントロールが非活動になります。 Sequence 値が0だと、子は1番目の入力オブジェクトの親になり、値が1だとその次の親になり、といった感じになります。 入力範囲外の値では、子は親でなくなります。
パラメータ ¶
Parents ¶
Type
どの親トランスフォームを組み合わせて固有のトランスフォームを生成するかという方式。
Blend ¶
Use Rest Angles
有効にすると、フリップが発生した際に実行するShortest Path回転ブレンドの制御にこれが使用されます。 フリップは、入力の向きがRest Angleと180度より大きく異なる時に起こります。
Rotation Blending
ブレンドを使用した回転のタイプを制御します。完全な回転(つまりrx、ry、rz)間を同時にプレンドする時、Euler(オイラー)に加え、 Shortest Path回転ブレンディング方式も使えるようになります。
Euler
Euler(オイラー)は、回転コンポーネントをそれぞれ単独でブレンドします。
Shortest Path (Linear)
2つの入力間の回転を一定の回転レートとブレンドする時に、最短パスを使用します。 すべての3つの回転(RX, RY, RZ)が、このオプションで有効でなければならず、2つの入力を指定した時にのみ使用することができます。
Shortest Path (Fast Linear)
任意の数の入力間の回転を一定の回転レートとブレンドする時に、最短パスを使用します。 すべての3つの回転(RX, RY, RZ)が、このオプションで有効でなければなりません。
Weight 1
これらのウェイトは、対応するそれぞれの入力の親のウェイトを決めるために使われます。
Mask 1
これらのマスクは、ブレンド過程でどの親のコンポーネントを使うかを選択するために使います。
Rest Angle 1
Use Rest Angles
オプション用のワールド空間の(オイラー)回転値。
Rest Angle Order 1
該当するRest Angle
値の回転順。
Normal Offset
ちょうど3つの親が入力である時、定義される三角平面の法線方向に子の位置をオフセットすることができます。
Orient Axes
ちょうど3つの親が入力である時に、このオプションは子のローカル軸を以下のように親の方向に一致させます:
First Parent
軸の中心点
Second Parent
+X軸
Third Parent
+Y軸
Sequence ¶
Sequence
Type が Sequence に設定されているとき、この値は、どの入力の親が子の位置に寄与するかを制御します。 これを使用することで、子を1つの親の子から別の親の子にアニメーションさせることができます。入力範囲外のシーケンスは、その子に親がないと解釈されます。
Shortest Path Rotation Blending
2つの入力の間の回転をブレンドしているときに可能な最短のパスを使います。
Ignore Scales From Inputs
ブレンド前に入力トランスフォームからスケールを除去します。
Constrain ¶
Sequence
Type が Constrain に設定されているとき、1つの親から別の親へ移動するときに'ポップ'が発生しないことを除き、操作は同様です。
Reset Frame
この挙動は状態依存なので、この値は、そのフレームで子が自身をリセットすることができます(つまり、蓄積したあらゆるトランスフォームがゼロ)。
Transform ¶
Note
オブジェクトのトランスフォームは、追加したノードプロパティの存在によっても決定されます。
Transform Order
左のメニューでは、トランスフォームを適用する順番(例えば、スケールしてから回転して移動)を選択します。これは、順番を変えるだけでオブジェクトの位置と向きが変わります。
右のメニューでは、X,Y,Z軸の回転順を選択します。キャラクタ次第では、ある順番にすればキャラクタのジョイントトランスフォームが扱いやすくなる場合があります。
Translate
XYZ軸に沿って移動します。
Rotation
XYZ軸に沿って回転します。
Scale
XYZ軸に沿って不均一にスケールします。
Pivot
オブジェクトの基点。 ピボットポイントの設定も参照してください。
Uniform Scale
3つの軸すべてに沿って均一にオブジェクトをスケールします。
Modify Pre-Transform
このメニューには、pre-transformの値を操作するオプションがあります。pre-transformとは、標準のトランスフォームパラメータよりも前に適用される内部的なトランスフォームのことです。これは、全体のトランスフォームを変更しないで、以下の移動、回転、スケールのパラメータ値のための参照のフレームを変更することができます。
Clean Transform
これは、同じ全体のトランスフォームを維持しながら、移動、回転、スケールのパラメータをデフォルト値に戻します。
Clean Translates
これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、移動パラメータを(0, 0, 0)に設定します。
Clean Rotates
これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、回転パラメータを(0, 0, 0)に設定します。
Clean Scales
これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、スケールパラメータを(1, 1, 1)に設定します。
Extract Pre-transform
これは、同じ全体のトランスフォームを維持しながら、移動、回転、スケールのパラメータを設定してpre-transformを削除します。pre-transformに傾斜があると完全に削除できないことに注意してください。
Reset Pre-transform
これはパラメータを変更せずに完全にpre-transformを削除します。これは、移動、回転、スケールのパラメータがデフォルトの値でなければ、オブジェクトの全体のトランスフォームが変わります。
Keep Position When Parenting
オブジェクトが親子化されても、オブジェクトのトランスフォームパラメータを変更することで、現在のワールドポジションを保持します。
Child Compensation
オブジェクトをトランスフォームする時、その子のトランフォームパラメータを変更することで、その子の現行ワールドトランスフォームを保持します。
Enable Constraints
オブジェクトの Constraints Network を有効にします。
Constraints
Constraints Network CHOPのパス。 拘束を作成する方法も参照してください。
Tip
Constraintsドロップダウンボタンを使用することで、Constraintsシェルフツールのどれかをアクティブにすることができます。そのボタンを使用すると、パラメータエディタで選択されているノードから自動的に1番目のピックセッションが満たされます。
Note
オブジェクトのLookatとFollow Pathのパラメータは廃止されました。代わりにLook AtとFollow Pathの拘束を使用してください。 これらのパラメータは、今のところ非表示にしているだけなので、そのノードのパラメータインターフェースを編集することで表示させることができます。
Misc ¶
Set Wireframe Color
指定したワイヤーカラーを使用します。
Wireframe Color
オブジェクトの表示カラー。
Viewport Selecting Enabled
オブジェクトがビューポートでピック可能になります。
Select Script
ビューポートでオブジェクトをピックした時に実行するスクリプト。Select Scriptを参照してください。
Cache Object Transform
一度Houdiniがオブジェクトトランスフォームを計算すると、それらをキャッシュ化します。これは、特にワールド空間位置の計算負荷が高いオブジェクト(例えば、Stickyオブジェクト)と長い親子チェーンの最後にあるオブジェクト(例えば、ボーン)に役に立ちます。 このオプションはStickyオブジェクトとBoneオブジェクトではデフォルトでオンになっています。
オブジェクトトランスフォームキャッシュのサイズを制御する方法に関しては、Houdini Preferencesウィンドウの OBJ Caching の章を参照してください。