Microphoneオブジェクトは、SpatialAudio CHOP用にリスニングポイントを指定します。 単一のSpatialAudio CHOPが複数のマイクロフォンを使って、ドップラー効果、距離を超えたボリュームの損失、障害物干渉、大気フィルタリング、 そして位置的音声といった特別なエフェクトを持つステレオあるいはサラウンドサウンドを作成することができます。
Spatial Audioシーンを設定するには、1つ以上のSoundオブジェクトを使ってサウンドを放出させます。 サウンドを捕えるには、マイクロフォンが最低1つは必要です。 サウンドのレンダリングには、SpatialAudio CHOPが必要です。 もし障害物やフィルターを使う場合、スペクトルフィルタを設計するには、Acoustic CHOPが最低1つは必要です。
SoundおよびMicrophoneオブジェクトを動かすと、特に、どちらかのオブジェクトが指向性である場合、ピッチとボリュームに変化が生まれます。 指向性のマイクロフォンまたはサウンドオブジェクトの設定は、指向性のライトの設定に似ています。
パラメータ ¶
Transform ¶
Note
オブジェクトのトランスフォームは、追加したノードプロパティの存在によっても決定されます。
Transform Order
左のメニューでは、トランスフォームを適用する順番(例えば、スケールしてから回転して移動)を選択します。これは、順番を変えるだけでオブジェクトの位置と向きが変わります。
右のメニューでは、X,Y,Z軸の回転順を選択します。キャラクタ次第では、ある順番にすればキャラクタのジョイントトランスフォームが扱いやすくなる場合があります。
Translate
XYZ軸に沿って移動します。
Rotation
XYZ軸に沿って回転します。
Scale
XYZ軸に沿って不均一にスケールします。
Pivot
オブジェクトの基点。 ピボットポイントの設定も参照してください。
Uniform Scale
3つの軸すべてに沿って均一にオブジェクトをスケールします。
Modify Pre-Transform
このメニューには、pre-transformの値を操作するオプションがあります。pre-transformとは、標準のトランスフォームパラメータよりも前に適用される内部的なトランスフォームのことです。これは、全体のトランスフォームを変更しないで、以下の移動、回転、スケールのパラメータ値のための参照のフレームを変更することができます。
Clean Transform
これは、同じ全体のトランスフォームを維持しながら、移動、回転、スケールのパラメータをデフォルト値に戻します。
Clean Translates
これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、移動パラメータを(0, 0, 0)に設定します。
Clean Rotates
これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、回転パラメータを(0, 0, 0)に設定します。
Clean Scales
これは、同じ全体のトランストームを維持しながら、スケールパラメータを(1, 1, 1)に設定します。
Extract Pre-transform
これは、同じ全体のトランスフォームを維持しながら、移動、回転、スケールのパラメータを設定してpre-transformを削除します。pre-transformに傾斜があると完全に削除できないことに注意してください。
Reset Pre-transform
これはパラメータを変更せずに完全にpre-transformを削除します。これは、移動、回転、スケールのパラメータがデフォルトの値でなければ、オブジェクトの全体のトランスフォームが変わります。
Keep Position When Parenting
オブジェクトが親子化されても、オブジェクトのトランスフォームパラメータを変更することで、現在のワールドポジションを保持します。
Child Compensation
オブジェクトをトランスフォームする時、その子のトランフォームパラメータを変更することで、その子の現行ワールドトランスフォームを保持します。
Enable Constraints
オブジェクトの Constraints Network を有効にします。
Constraints
Constraints Network CHOPのパス。 拘束を作成する方法も参照してください。
Tip
Constraintsドロップダウンボタンを使用することで、Constraintsシェルフツールのどれかをアクティブにすることができます。そのボタンを使用すると、パラメータエディタで選択されているノードから自動的に1番目のピックセッションが満たされます。
Note
オブジェクトのLookatとFollow Pathのパラメータは廃止されました。代わりにLook AtとFollow Pathの拘束を使用してください。 これらのパラメータは、今のところ非表示にしているだけなので、そのノードのパラメータインターフェースを編集することで表示させることができます。
Microphone ¶
Microphone Active
マイクロフォンをオン(0より大きい場合)またはオフにします。
Sensitivity
マイクロフォンのボリュームゲイン。
Directional
無効の場合、マイクロフォンは非指向性で、全方向からのサウンドを均等に受け取ります。 そうでなければ、マイクロフォンは指向性で、マイナスのZ軸を指します。 Recording Cone および Outer Cone パラメータは、録音フィールドを決定します。 Recording Cone内部のあらゆるサウンドは、感度で定義されたゲインを持ちます(上部)。 Outer Coneの外側にあるサウンドは、 Outer Sensitivity パラメータで定義されたゲインを持ちます(下部)。 Recording ConeまたはOuter Coneの間にあるサウンドは、2つの感度間で補間されるゲインを持ちます。
Recording Cone
Z軸から円錐のエッジまでを測って、Recording Coneの角度を定義します。 これを180度に設定すると、非指向性マイクロフォンが作成されます。
Outer Cone
Recording ConeからOuter Coneまでのドロップオフ領域を定義します。 Recording Coneを60度に、Outer Coneを20度に設定する場合、Z軸から80度以上離れて入ってくるサウンドは、Outer Coneの外側で減衰します。
Dropoff
Recording Cone感度からOuter Cone感度へのドロップオフ用の補間タイプを設定します。
Dropoff Rate
ドロップオフの比率を増加または減少させます。
Outer Sensitivity
Outer Coneの外側から入ってくるあらゆるサウンドに適用されるゲイン。
Filter CHOP
マイクロフォンの周波数応答を定義するオプションのCHOPを指定します。 フィルターは“absorb”という名前のチャンネルであり、Acoustic CHOPによって設定されるべきです。
Misc ¶
Set Wireframe Color
指定したワイヤーカラーを使用します。
Wireframe Color
オブジェクトの表示カラー。
Viewport Selecting Enabled
オブジェクトがビューポートでピック可能になります。
Select Script
ビューポートでオブジェクトをピックした時に実行するスクリプト。Select Scriptを参照してください。
Cache Object Transform
一度Houdiniがオブジェクトトランスフォームを計算すると、それらをキャッシュ化します。これは、特にワールド空間位置の計算負荷が高いオブジェクト(例えば、Stickyオブジェクト)と長い親子チェーンの最後にあるオブジェクト(例えば、ボーン)に役に立ちます。 このオプションはStickyオブジェクトとBoneオブジェクトではデフォルトでオンになっています。
オブジェクトトランスフォームキャッシュのサイズを制御する方法に関しては、Houdini Preferencesウィンドウの OBJ Caching の章を参照してください。