ビューポートフリップブックには、ビューポート自体に備わっているDisplay Optionsよりも多くのオプションがあります。 このオブジェクトには、それらの設定がすべて含まれています。
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ビューアの現在のフリップブック設定を表現したオブジェクトを取得するには、hou.SceneViewer.flipbookSettingsを使用します。このオブジェクトのオプションを変更すると、それ以降にビューアから生成されるインタラクティブなFlipbookの設定が変更されます。
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この設定オブジェクトを直接hou.SceneViewer.flipbookに渡すことで、現行設定を使ってFlipbookを生成することもできます。
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カスタム設定を使ってFlipbookを生成するには、まず最初にhou.SceneViewer.flipbookSettingsを使って現行設定を取得し、hou.FlipbookSettings.stashをコールしてコピーを作成します(そのため、オプションを変更しても、ビューアのインタラクティブオプションには影響しません)。次に、設定を変更して、そのオブジェクトをhou.SceneViewer.flipbookに渡します。
# ビューアの現行Flipbook設定をコピーします。 flipbook_options = scene.flipbookSettings().stash() # 必要に応じて設定を変更します # (例えば、フレーム範囲と出力ファイル名を設定します) flipbook_options.frameRange( (frame, frame) ) flipbook_options.output(filename) # 修正した設定を使ってFlipbookを生成します。 scene.flipbook(scene.curViewport(), flip_options)
メソッド ¶
コピー ¶
stash()
→ hou.FlipbookSettings
このFlipbookSettingsオブジェクトの新しいコピーを返します。
この新しいオブジェクトに変更を加えても、そのFlipbookダイアログは更新されませんが、
使用する設定としてhou.SceneViewer.flipbook()
に渡すことができます。
copy(from_settings)
from_settings
内のすべての設定をこのオブジェクトにコピーします。
ファイル設定 ¶
outputToMPlay(out_mplay)
画像をインタラクティブなMPlayセッションに送信します。
outputToMPlay()
→ bool
画像がインタラクティブなMPlayセッションに送信されているかどうかを照会します。
output(out_name)
ファイルに直接出力するファイル名シーケンス(例えば、flip$F4.png
)を設定します。
これとoutputToMPlay
を併用することで、同時にMPlayとファイルシーケンスに出力することができます。
output()
→ str
Flipbookの現在の出力先。
audioFilename()
→ str
Flipbookで使用する音声ファイルのパス名を設定します。
audioFilename(audio_file)
Flipbookで使用されている現在の音声ファイル。
解像度設定 ¶
useResolution(use_res)
オンの時、Flipbookダイアログで定義された解像度が出力画像で使用されます。
これは、outputZoom
でさらにスケールをかけることができます。
オフの時、ビューポートの現行サイズが使用されます。
useResolution()
→ bool
解像度がFlipbookダイアログで定義されている(True
)のかビューポートの現行サイズで定義されている(False
)のか照会します。
resolution(image_resolution)
レンダリングする画像の解像度を設定します。image_resolution
は2つのintのタプル(幅、高さ)で、各値が1より大きくなければなりません。
resolution()
→ tuple of int
Flipbookダイアログ画像出力解像度の幅と高さを意味した2つのintのタプルを返します。
これは、useResolution
が有効でない限りは使用されません。
useSheetSize(use)
オンの時、複数のフレームがグリッド状に配置されて出力画像を形成します。
sheetSize
を使用することで、そのグリッド配置を設定または照会することができます。
useSheetSize()
→ bool
ビューポートキャプチャがシート内に配置されるのか(True
)、または、フレーム毎に別々のフリップブック画像が生成されるのか(False
)を照会します。
sheetSize(sheet_size)
フリップブックがシートサイズを使用するように設定されている場合、出力画像内のフレームのグリッド配置を設定します。
sheet_size
には必ず行と列の2個の整数のタプルを指定してください。それぞれ0より大きい値である必要があります。
sheetSize()
→ tuple of int
各出力画像内のフレームの行と列の数を示した整数の2タプルを返します。
useSheetSize
が有効でない場合、これは使用されません。
cropOutMaskOverlay(crop_mask)
有効な時、カメラ領域がクロップされます。これは、ビューポート解像度がカメラのアスペクト比に合致しなかった場合にのみ必要です。
cropOutMaskOverlay()
→ bool
結果の画像がカメラ領域にクロップされるかどうか照会します。
フレーム設定 ¶
frameRange(range)
Flipbookのフレーム範囲を設定します。range
は開始フレームと終了フレームを含んだ2つのintのタプルです。
frameRange()
→ tuple of double
Flipbookの現在のフレーム範囲。これは2つのintのタプル(開始フレーム,終了フレーム)です。
frameIncrement(increment)
Flipbookのフレーム増分値(通常は1.0)を設定します。
frameIncrement()
→ double
Flipbookの現在のフレーム増分値。
appendFramesToCurrent(enable)
有効な時、該当するフレームの画像を上書きするのではなく、新しくフレームが既存のFlipbookに追加されます。
appendFramesToCurrent()
→ bool
Flipbook追加モードの現在の状態。Append(True)またはOverwrite(False)。
scopeChannelKeyframesOnly(enable)
有効な時、スコープされたキーフレームを持つフレームのみがレンダリングされます。
scopeChannelKeyframesOnly()
→ bool
スコープされたキーフレームモードの現在の状態。
audioFrameStart(start)
音声ファイルの開始フレームを設定します。
audioTimeOffset
と同様に、これは画像と音声を同期化させるために使用します。
audioTimeOffset
秒数は、audioFrameStart
フレーム数と同期します。
audioFrameStart()
→ double
audioTimeOffset
秒分再生する音声のフレーム数。
audioTimeOffset(time)
音声ファイルのタイムオフセットを設定します。
audioFrameStart
と同様に、これは画像と音声を同期化させるために使用します。
audioTimeOffset
秒数は、audioFrameStart
フレーム数と同期します。
audioTimeOffset()
→ double
audioFrameStart
フレーム分再生する音声時間。
leaveFrameAtEnd(end)
有効な時、プレイバーのフレームは、Flipbookによってレンダリングされた最後のフレームの位置のままになります。 無効な時、プレイバーがFlipbookを行なう前のフレームに戻ります。
leaveFrameAtEnd()
→ bool
プレイバーのフレームが最後のフレームの位置のままになっているか(True)、前のフレームに戻っているか(False)を照会します。
fromAudioPanel(fromaudiopanel)
Flipbook設定がAudio Panelの音声設定を使用するように設定します。 これは、audioTimeOffset、audioFrameStart、audioFileを上書きします。
fromAudioPanel()
→ bool
有効な時、Flipbook設定がAudio Panelの音声設定を取得します。
可視設定 ¶
visibleObjects(visible)
オブジェクトの可視リストを設定します。そのリストに合致したオブジェクトのみがレンダリングされます。 ワイルドカードに対応しています(例. “/obj/geo*”)。
visibleObjects()
→ str
レンダリングされるオブジェクトの現在の可視リスト。
visibleTypes(flipbookObjectType)
オブジェクトタイプで可視オブジェクトをフィルタリングします。
Visible
Visibility メニューの設定通りに、すべての可視オブジェクトタイプを表示します。
GeoOnly
ジオメトリオブジェクトのみを表示します。
GeoExcluded
ジオメトリオブジェクト以外のすべての可視オブジェクトタイプを表示します。
AllObject
Visibility メニューの可視オブジェクトタイプを無視して、すべてのオブジェクトタイプを表示します。
visibleTypes()
→ hou.flipbookObjectType
現在の可視オブジェクトタイプ。
ルック設定 ¶
beautyPassOnly(enable)
ビューポート内のすべてをレンダリング許可します(False)。ユーザジオメトリのみを許可します(True)。 ビューティーパスをレンダリングすると、ハンドル、グリッド、ガイド、デコレーションなしで16ビットリニア画像が生成されます。 そうでない場合は、ビューポートのすべての内容でab 8ビット, 2.2ガンマ画像が生成されます。
beautyPassOnly()
→ bool
ビューティーパスレンダーフラグの現在の状態。
renderAllViewports(all_views)
すべての可視ビューポートをレンダリングするか(True)、現在選択されているビューポートのみをレンダリングします。
renderAllViewports()
→ bool
すべての可視ビューポートをレンダリングするか(True)、現在選択されているビューポートのみをレンダリングします。
backgroundImage(image_file)
背景画像または画像のパス名を設定します。
backgroundImage()
→ str
背景画像または画像のパス名。
overrideGamma(override)
Trueの時、明示的にgamma
のガンマを結果の画像に適用します。
ガンマはビューポートで指定することができるので、これは通常では不要です。
overrideGamma()
→ bool
ガンマオーバーライドの現在の状態。
gamma(gamma)
overrideGamma
がTrueの時に、結果のFlipbook画像に適用されるガンマ値。
gamma()
→ double
現在のガンマ値。
overrideLUT(override)
Trueの時、明示的にLUT(ルックアップテーブル)を結果の画像に適用します。 LUTはビューポートで指定することができるので、これは通常では不要です。
overrideLUT()
→ bool
LUTオーバーライドの現在の状態。
LUT(lut_file)
overrideLUT
が有効な時、結果の画像に適用されるLUTのファイル名を設定します。
LUT()
→ str
Flipbookで使用されている現在のLUT。
setUseFrameTimeLimit(limit)
LOPsでのプログレッシブレンダラーのフレーム時間制限を有効にします。
useFrameTimeLimit()
→ bool
LOPsでのプログレッシブレンダラーのフレーム時間制限。
setFrameTimeLimit(t)
LOPsでのプログレッシブレンダラーのフレーム時間制限を設定します(秒)。 この時間を超えると、フリップブックは次のフレームに進みます。
frameTimeLimit()
→ double
LOPsでのプログレッシブレンダラーのフレーム時間制限(秒)。 この時間を超えると、フリップブックは次のフレームに進みます。
setUseFrameProgressLimit(limit)
LOPsでのプログレッシブレンダラーのフレーム進捗制限を有効にします。
useFrameProgressLimit()
→ bool
LOPsでのプログレッシブレンダラーのフレーム進捗制限。
setFrameProgessLimit(t)
LOPsでのプログレッシブレンダラーのフレーム進捗制限を指定します(パーセント)。 このパーセントを超えると、フリップブックは次のフレームに進みます。
frameProgressLimit()
→ double
LOPsでのプログレッシブレンダラーのフレーム進捗制限(パーセント)。 このパーセントを超えると、フリップブックは次のフレームに進みます。
antialias(flipbookAntialias)
Flipbookのアンチエイリアスレベルを設定します:
-
hou.flipbookAntialias.UseViewportSetting
: 現在のビューポート設定を使用します。 -
hou.flipbookAntialias.Off
: アンチエイリアスなし。 -
hou.flipbookAntialias.Fast
: 最小の2サンプルアンチエイリアス。 -
hou.flipbookAntialias.Good
: 4サンプルアンチエイリアス。 -
hou.flipbookAntialias.HighQuality
: 8サンプルアンチエイリアス。
antialias()
→ hou.flipbookAntialias
現在のFlipbookアンチエイリアス設定を照会します:
-
hou.flipbookAntialias.UseViewportSetting
: 現在のビューポート設定を使用します。 -
hou.flipbookAntialias.Off
: アンチエイリアスなし。 -
hou.flipbookAntialias.Fast
: 最小の2サンプルアンチエイリアス。 -
hou.flipbookAntialias.Good
: 4サンプルアンチエイリアス。 -
hou.flipbookAntialias.HighQuality
: 8サンプルアンチエイリアス。
MPlay設定 ¶
sessionLabel(label)
MPlayにFlipbookを出力する時のセッションラベルを設定します。これを使用すれば、Flipbookを異なるMPlayセッションに出力することができます。 同じラベルのFlipbookは、同じMPlay Flipbookセッションに出力されます。
sessionLabel()
→ str
現在のFlipbookセッションラベル。
blockEditing(enable)
有効な時、ブロック編集モードがMPlayで有効になります。これにより、フレームをMPlayで動かし、何かしらの変更をHoudiniに戻すことができます。
これは、scopChannelKeyframesOnly
も有効にしなければなりません。
blockEditing()
→ bool
ブロック編集モードの現在の状態。
シミュレーション設定 ¶
initializeSimulations(enable)
有効な時、Flipbookを開始した際にすべてのシミュレーションが再初期化されます。
initializeSimulations()
→ bool
シミュレーションの初期化の現在の状態。
True
は、シミュレーションがリセットされることを意味し、False
はキャッシュされた結果が使用されることを意味します。
モーションブラー設定 ¶
useMotionBlur(enable)
モーションブラーを有効にします。モーションブラーは複数のサブフレームをブレンドしてブラー効果を生成します。 Flipbook生成は、これが原因で遅くなります。
useMotionBlur()
→ bool
モーションブラーが有効になっているかどうか照会します。
motionBlurSegments(frames)
モーションブラーを実行する時に使用するサブフレーム数を設定します。 サブフレーム数が多いほど結果が良くなりますが、レンダリング時間が長くなります。
motionBlurSegments()
→ int
モーションブラーで現在使用されているサブフレーム数を照会します。
motionBlurFrameRange(flipbookMotionBlurBias)
モーションブラーサブフレーム範囲の選択方法を設定します:
-
hou.flipbookMotionBlurBias.Centered
: サブフレーム範囲が現在のレンダリングフレームを中心に設定されます。 -
hou.flipbookMotionBlurBias.Forward
: サブフレーム範囲が現在のレンダリングフレームから開始します。 -
hou.flipbookMotionBlurBias.Previous
: サブフレーム範囲が現在のレンダリングフレームで終了します。
motionBlurFrameRange()
→ hou.flipbookMotionBlurBias
モーションブラーのサブフレーム範囲を照会します:
-
hou.flipbookMotionBlurBias.Centered
: サブフレーム範囲が現在のレンダリングフレームを中心に設定されます。 -
hou.flipbookMotionBlurBias.Forward
: サブフレーム範囲が現在のレンダリングフレームから開始します。 -
hou.flipbookMotionBlurBias.Previous
: サブフレーム範囲が現在のレンダリングフレームで終了します。
カメラ設定 ¶
shutterFromCamera(use_camera)
シャッターをカメラからのソースにする(True
)のか、Flipbookダイアログのshutter
設定からにする(False
)のか設定します。
shutterFromCamera()
→ bool
シャッターがカメラからのソースなのかFlipbookダイアログの設定からなのか照会します。
shutter(frame_fraction)
モーションブラーのカメラシャッターの値を設定します。1.0はフルフレームのシャッターを意味します。
shutter()
→ double
モーションブラーの現在のカメラシャッターを照会します。
useDepthOfField(enable)
廃止。
hou.GeometryViewportSettings
のDOF設定を使用してください。
useDepthOfField()
→ bool
廃止。
hou.GeometryViewportSettings
のDOF設定を使用してください。
depthOfFieldFromCamera(use_camera)
廃止。
hou.GeometryViewportSettings
のDOF設定を使用してください。
depthOfFieldFromCamera()
→ bool
廃止。
hou.GeometryViewportSettings
のDOF設定を使用してください。
depthOfFieldQuality(num_images)
廃止。
hou.GeometryViewportSettings
のDOF設定を使用してください。
depthOfFieldQuality()
→ double
廃止。
hou.GeometryViewportSettings
のDOF設定を使用してください。
focusDistance(distance)
廃止。 カメラの設定を使用してください。
focusDistance()
→ double
廃止。 カメラの設定を使用してください。
aperture(aperture)
廃止。 カメラの設定を使用してください。
aperture()
→ double
廃止。 カメラの設定を使用してください。
fStop(f_stop)
廃止。 カメラの設定を使用してください。
fStop()
→ double
廃止。
hou.GeometryViewportSettings
のDOF設定を使用してください。
outputZoom(zoom)
出力ズームレベルを設定します。有効な設定は、100, 75, 50, 25です。
outputZoom()
→ int
出力ズームレベルを照会します。有効な設定は、100, 75, 50, 25です。