Drawableオブジェクト内のビューアにジオメトリを取り付けることで、そのジオメトリが実際にシーンの一部でなくても、そのビューア内にそのジオメトリを表示させることができます。 これは、カスタムPythonステートで ガイドジオメトリ を表示するのに役立ちます。

hou.SimpleDrawableの基本的なサポートは、単純なガイドジオメトリに適しています。 ガイドジオメトリを作成して描画するための高度なAPIに関しては、hou.GeometryDrawableとhou.GeometryDrawableGroupを参照してください。

import hou
# 空っぽのジオメトリオブジェクトを作成します。
geo = hou.Geometry()
# BoxノードからVerb(動詞)を取得します。
box_verb = hou.sopNodeTypeCategory().nodeVerb("box")
# このVerb(動詞)のパラメータを設定します。
box_verb.setParms({
    "t": hou.Vector3(0.5, 0.5, -0.5),
    "scale": 0.5,
})
# このVerb(動詞)を実行して、その出力をジオメトリオブジェクトに格納します。
box_verb.execute(geo, [])

# ビューアの参照を取得します。
scene_viewer = hou.ui.paneTabOfType(hou.paneTabType.SceneViewer)
# Drawableオブジェクトを作成します。
drawable = hou.SimpleDrawable(scene_viewer, geo, "my_guide")
# Drawableの表示モードをワイヤーフレームに設定します(これがデフォルトです)。
drawable.setDisplayMode(hou.drawableDisplayMode.WireframeMode)
# Drawableジオメトリを有効にして表示します。
drawable.enable(True)
drawable.show(True)
# ビューをタンブルさせてジオメトリを確認します。

import hou
# Sphereノードからジオメトリを作成します。
sphere_verb = hou.sopNodeTypeCategory().nodeVerb("sphere")
geo = hou.Geometry()
sphere_verb.execute(geo, [])

# 作成した球にカラーとアルファのアトリビュートを追加します。
color_attrib = geo.addAttrib(hou.attribType.Prim, "Cd", (1.0, 1.0, 1.0))
alpha_attrib = geo.addAttrib(hou.attribType.Prim, "Alpha", 1.0)

color = hou.Color(1.0, 0.0, 0.0)
for prim in geo.prims():
    prim.setAttribValue(color_attrib, color.rgb())
    prim.setAttribValue(alpha_attrib, 0.7)

# Drawableオブジェクトを作成します。
scene_viewer = hou.ui.paneTabOfType(hou.paneTabType.SceneViewer)
drawable = hou.SimpleDrawable(scene_viewer, geo, "my_sphere")
# Drawableの表示モードを現在のビューポートシェーディングモードに設定します。
drawable.setDisplayMode(hou.drawableDisplayMode.CurrentViewportMode)
# 球のサイズを設定します。
drawable.setTransform(hou.hmath.buildScale(0.5, 0.5, 0.5))
drawable.enable(True)
drawable.show(True)

• SimpleDrawableオブジェクトは、渡されたGeometryオブジェクトの参照を維持します。 Geometryオブジェクトの内容を変更したら、その新しい内容は、次回のビューアの再描画で反映されます。

• SimpleDrawableオブジェクトを作成すると、それが無効化されて非表示になります。そのジオメトリを表示させるには、enable(True)をコールしてからshow(True)をコールする必要があります。

• SimpleDrawableオブジェクトを有効化して表示させた後であっても、そのジオメトリは、次回のビューアの再描画(例えば、ユーザーがビューを変更した時)で表示されます。

  hou.GeometryViewport.drawを使用することで、個々のビューポートを強制的に再描画させることができます。

  scene_viewer.curViewport().draw()
  

• Verbを使用することでゼロからGeometryオブジェクトの内容を生成することができます。 または、hou.SopNode.geometryを使用することでSOPノードの出力のコピーを取得することができます。

• 他にもhou.drawablePrimitiveを使用してビルトイン形状を指定することでSimpleDrawableオブジェクトの内容を生成することもできます。

• Drawableのenable/disableは、その頻度が多ければ、特に重いジオメトリでパフォーマンスが悪くなります。 Drawableの表示/非表示にenableを使用するよりもshowを使用した方が良いです。

• Drawableをビューア内で積極的に使用しない時はdisableを使用した方が良いです。

• UVビュー で描画するhou.SimpleDrawableジオメトリに uv Point/Vertexアトリビュートを追加する:

  sops = hou.sopNodeTypeCategory()
  verb = sops.nodeVerb("sphere")
  verb.setParms(parms)
  geo = hou.Geometry()
  verb.execute(geo, [])
  
  # Drawableに`uv` Vertexアトリビュートを追加します。
  geo.addAttrib(hou.attribType.Vertex, "uv", (0,0))
  
  # カラーアトリビュートとアルファアトリビュートを追加します。
  color_attrib = geo.addAttrib(hou.attribType.Prim, "Cd", (1.0, 1.0, 1.0))
  for prim in geo.prims():
      prim.setAttribValue(color_attrib, StrokeCursor.COLOR.rgb())
  
  # ワイヤーフレームブラシを作成します。
  brush = hou.SimpleDrawable(self.scene_viewer, geo, '%s_%s' % (self.state_name, "sphere"))
  brush.setDisplayMode(hou.drawableDisplayMode.WireframeMode)