このノードは、既にオーバーレイしている上位レイヤーを邪魔することなくレイヤーを置換したいという、非常に特殊で、なるべく使いたくないプロダクションニーズをサポートします。

USDは非破壊編集ができるように設計されているので、意図的に何かを“削除”することはできません。 その一方で、レイヤーを“適切に”置換する場合には、問題のあるレイヤーからUSDファイルのツリーを再構築する必要が出てきます。

そういった作業を回避するために、このノードは、USDの枠組みから少し脱線します。 まず最初に、このノードはレイヤーをIn-Memoryレイヤーに置換します。 次に、その置換したレイヤーを使用していたすべてのレイヤーをメモリ内に読み込んで、それらのレイヤーが代わりに置換後のレイヤーを指すように書き換えます。

このノードは、(置換と書き換えで)大量のIn-Memoryレイヤーを作成してしまいます。 Modified Layer Path パラメータでは、これらの修正されたレイヤーの保存先となるファイルパスを変更することができます。 例えば、ファイル名の後に_replaced接尾辞を追加したり、バージョン番号を上げたり、異なるディレクトリに保存することができます。 これは、置換前の古いファイルを置換後の新しいファイルと共存させたい場合で役に立ちます。

1. LOPネットワークの別のノードチェーン内で“置換”レイヤーを構築します。

2. Layer Replace LOPを作成します。1番目の入力にメインノードチェーンを接続し、2番目の入力にこの“置換”レイヤーを含んだノードチェーンを接続します。

3. Layer Replace LOPのパラメータエディタで、 Replace Path パラメータに、置換したいレイヤーをインポートしたファイルパスを設定します。

4. Modified Layer Path パラメータでエクスプレッションを使って、修正されたファイルの保存先ファイルパスを変更します。

5. 修正されたUSDを書き出します(例えば、ネットワークの最後にUSD Renderノードを使用します)。

   これで出力されたファイルには、置換されたレイヤーが含まれるようになりました。

6. Layer Replace LOPと2番目の入力に接続されたノードチェーンを削除します。