Since | 17.5 |
このノードは、ローカルマシン上でワークアイテムを実行するデフォルトのスケジューラです。 また、このノードは、スケジュールが組まれたワークアイテムを並列で実行します。
このノードは以下の事ができます:
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一度に実行されるワークアイテムの数は、Total SlotsパラメータとSlots Per Work Itemジョブパラメータの組み合わせで指定します。
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Total Slots パラメータでは、このスケジューラの合計のリソース数を指定します。
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Slots Per Work Item ジョブパラメータでは、一度に実行させるワークアイテムの数を設定します。
これらのパラメータは、個々のプロセスのマルチスレッド処理とは 関係ありません 。 Houdiniワークアイテムのマルチスレッドを制御するには、Houdini Max Threadsパラメータを使用します。
Tip
ファームまたはリモートマシン上でワークアイテムを実行したいのであれば、HQueue Schedulerなどの他のスケジューラを利用してください。
パラメータ ¶
Custom Slot Count
ワークアイテムの実行で利用可能なスロット数。 プラスの数値は、使用されるスロット数を意味します。 マイナスの数値は、使用されるスロット数が、合計の論理CPUコア数から指定した数だけ引いた数になります。
Verbose Logging
ジョブ出力ログ内に追加でデバッグ情報をプリントします。
Limit Jobs
有効にすると、スケジューラから同時に投入可能なジョブの最大数が設定されます。
TractorやHQueueなどのファームスケジューラの場合、このパラメータを使用して、レンダーファーム自体に投入されるジョブの最大数を制限することができます。 このパラメータを設定することで、特にPDGグラフに膨大な数の小さいタスクが含まれている時にレンダーファームの負荷を制限するのに役立ちます。
Block on Failed Work Items
有効にすると、スケジューラ上で失敗したワークアイテムが存在すれば、クックの完了がブロックされ、PDGグラフのクックを終了できなくなります。 これによって、手動で失敗したワークアイテムを再試行することができます。 スケジューラのクックが失敗したワークアイテムによってブロックされると、ESCキーを押したり、TOP Tasksバーの Cancel Current cook ボタンをクリックしたり、キャンセルAPIメソッドを使用することで、そのスケジューラのクックを キャンセル することができます。
Working Directory
ワークが中間ファイルや出力を生成する場所となる相対ディレクトリを指定します。
中間ファイルはサブディレクトリ下に配置されます。
ローカルスケジューラまたはHQueueスケジューラに関しては、通常では$HIP
を使用します。
他のスケジューラに関しては、ここには、Local Shared Root Path
やRemote Shared Root Path
の相対ディレクトリを指定してください。
そのパスは、それらのルートパスに追加されます。
Hython
Houdiniジョブに使用されるHoudini Pythonインタープリタ(hython)を決めます。
PDG_HYTHON
トークンを使ってコマンド内にこのhythonを指定することもできます。
Default
Houdiniに同梱されているデフォルトのhythonインタープリタを使用します。
Custom
Hython Executable パラメータで指定された実行可能ファイルパスを使用します。
Hython Executable
このパラメータは、 Hython が Custom に設定されている時にのみ利用可能です。
Houdiniジョブに使用されるhython実行可能ファイルのフルパス。
Load Item Data From
このスケジューラで処理されるジョブがワークアイテムのアトリビュートとデータを読み込む方法を決めます。
Temporary JSON File
スケジューラは、ワークアイテム毎に.json
ファイルをPDG一時ファイルディレクトリに書き出します。
このオプションは、デフォルトで有効になっています。
RPC Message
スケジューラが実行するワークアイテムは、RPC経由でアトリビュートとデータを要求します。 このスケジューラがファームスケジューラの場合でも、ファーム上で実行されるジョブスクリプトは、Out-of-Processワークアイテムオブジェクトを作成する時にサブミッターからアイテムデータを要求します。
このパラメータオプションは、データファイルをディスクに書き出す必要性がないので、ローカルマシンとリモートマシンがファイルシステムを 共有しない 時に役立ちます。
Compress Work Item Data
有効にすると、PDGはワークアイテムの.json
ファイルをディスクに書き出す時にそれらのファイルを圧縮します。
このパラメータは、 Load Item Data From が Temporary JSON File に設定されている時にのみ利用可能です。
Path Mapping
Global
PDG Path Mapが存在すれば、それがファイルパスに適用されます。
None
PDG_DIR
トークンを使ってパスを非ローカル化します。
Path Map Zone
有効にすると、このスケジューラで実行されるすべてのジョブに適用する独自マップゾーンを指定します。
無効な時、そのローカルプラットフォームはLINUX
、MAC
、WIN
のどれかです。
Validate Outputs When Recooking
有効にすると、グラフが再クックされた時に、PDGは、スケジューラがクックしたワークアイテムの出力ファイルを検証し、それらのファイルがまだディスク上に存在しているかどうかを確認します。 出力ファイルが見つからないワークアイテムは、自動的にDirty(変更あり)となり、再度クックされます。 パラメータの変更によってワークアイテムがDirty(変更あり)となった場合、それらのキャッシュファイルも自動的に無効となります。 Validate Outputs When Recooking はデフォルトで 有効 になっています。
Check Expected Outputs on Disk
有効にすると、PDGは、スケジューラのワークアイテムがクックを終了した時に明示的に報告されなかった不要な出力(例えば、場合によって内部ロジックを処理するカスタム出力が生成してしまう出力など)を検索します。 このチェックは、スケジューラがワークアイテムをクック済みとマークした直後に行なわれ、正常に報告された必要な出力はチェックされません。 PDGは、必要な出力とは異なるファイルを検索し、それらのファイルは自動的に実際の出力ファイルとして追加されます。
Append PID
有効にすると、 Location パラメータで指定した場所にサブディレクトリを追加します。このサブディレクトリ名はHoudiniセッションのPID(プロセス識別子)の値です。 この値は典型的には3から5桁の数値です。
これは、複数のHoudiniセッションが同時にTOPグラフをクックする場合に必要になります。
Custom
カスタム一時ディレクトリのフルパス。
このパラメータは、 Directory Location が Custom に設定されている場合にのみ利用可能です。
Delete Temp Dir
スケジューラに関連付けられている一時ファイルディレクトリをPDGが自動的に削除するタイミングを決めます。
Never
PDGは、その一時ファイルディレクトリを自動的に削除しません。
When Scheduler is Deleted
スケジューラが削除された時、または、Houdiniが閉じた時に、PDGは、その一時ファイルディレクトリを自動的に削除します。
When Cook Completes
クックが完了する度に、PDGは、その一時ファイルディレクトリを自動的に削除します。
RPC Server ¶
プロセス外ジョブからスケジューラインスタンスへのRPC接続の挙動を設定するパラメータ。
Ignore RPC Errors
RPCエラーが起きた時にプロセス外ジョブを失敗させるかどうかを決めます。
Never
RPC接続エラーが起きるとワークアイテムが失敗します。
When Cooking Batches
バッチワークアイテムではRPC接続エラーは無視されます。 バッチワークアイテムは通常ではフレーム単位でRPCをPDGに戻して出力ファイルをレポートし、サブアイテムの状態について通信を交わします。 このオプションは、ジョブ投入元のHoudiniセッションがクラッシュしたり応答なしになった場合に、長時間実行中のシミュレーションがファーム上でKillされないようにします。
Always
RPC接続エラーが起きてもワークアイテムが失敗することはありません。 ワークアイテムがスケジューラと通信できない場合、そのワークアイテムは出力ファイル、アトリビュート、クック状態をPDGグラフにレポートできなくなることに注意してください。
Max RPC Errors
プロセス外ジョブでRPCが無効になるまでに許容されるRPC失敗の最大回数。
Connection Timeout
プロセス外ジョブがメインPDGグラフにRPC接続をする時に、その接続が失敗したとみなされるまでの待機秒数。
Connection Retries
プロセス外ジョブが失敗したRPCコールを再試行する回数。
Retry Backoff
Connection Retries が0より大きい時、このパラメータは、連続する再試行の間隔の時間を決めます。
Batch Poll Rate
最初の作業フレームの準備が出来た時にクックされるようにバッチが構成されている場合に、プロセス外バッチワークアイテムが依存関係ステータスの更新をメインのHoudiniセッションから照会する速さを決めます。 これは、他のタイプのバッチワークアイテムには何の影響もありません。
Release Job Slot When Polling
バッチが依存関係の更新を照会している時にスケジューラがアクティブワーカーの数を減らすかどうかを決めます。
Job Parms ¶
ジョブ特有のパラメータ。
Tip
Edit Parameter Interface を使用することで、ノード単位で以下のパラメータを上書きすることができます。 詳細は、Scheduler Job Parms / Propertiesを参照してください。
Single
有効にすると、1度に1個のワークアイテムのみが実行されます。
Slots Per Work Item
有効にすると、ワークアイテム毎に使用するスロットの数を設定することができます。 ワークアイテムは、最低でもこの数のスロットが利用可能な場合にのみスケジューラによって実行されます。
Note
スケジューラで利用可能なスロットの合計数は、 Total Slots パラメータの設定で決まります。
一部のタスクが膨大な計算またはメモリリソースを消費するような場合には、 Slots Per Work Item パラメータを使用することで、並列で実行されるプロセスの最大数を変更することができます。 例えば、 Total Slots パラメータによって8個のスロットを利用可能にすると、最大8個のプロセスが並列で実行されます。 しかし、プロセッサ系ノードの Slots Per Work Item パラメータが2に設定されていれば、各タスクがスケジューラで2スロット分のリソースを消費することになるので、最大4個のプロセスが並列で実行されます。
ジョブを開始するのに 必須 となる利用可能なメモリ量を指定します。 これによって、特定のメモリ量が利用可能になるまでジョブの開始を遅らせることができます。
Rule
No Minimum
利用可能なメモリ量をチェックしません。
MB Available
指定した Minimum MB をチェックします。
Percent Available
指定した Minimum Percent をチェックします。
Minimum MB
利用可能な最小メモリ量(単位はMB)を設定します。 利用可能なメモリ量とは、スワップなしでプロセスが利用可能なメモリ量のことです。
このパラメータは、 Rule が MB Available に設定されている場合にのみ利用可能です。
Minimum Percent
利用可能な最小メモリ量(システムの合計メモリ量の割合)を設定します。 利用可能なメモリ量とは、スワップなしでプロセスが利用可能なメモリ量のことです。
このパラメータは、 Rule が Percent Available に設定されている場合にのみ利用可能です。
ワークアイテムプロセスがゼロ以外のexitコードで終了すると、デフォルトでは失敗としてマークされます。 以下のパラメータは、その挙動を変更します。
On Task Failure
ワークアイテムが失敗した時の挙動を決めます。
Report Error
ワークアイテムが失敗し、エラーメッセージがノードに追加されます。
Report Warning
ワークアイテムが成功し、警告メッセージがノードに追加されます。
Retry Task
Maximum Retries と Retry Count Attribute のパラメータ設定に応じて、ワークアイテムが即座に再試行されます。
Ignore
ワークアイテムが成功し、何もメッセージを出しません。
Handle All Non Zero
無効にすると、 Exit Code フィールドで特定のexitコードを指定することができます。ゼロ以外のすべてのexitコードが失敗として扱われます。
Exit Code
On Task Failure パラメータ設定で制御されるexitコードを指定します。 ゼロ以外のすべてのexitコードは、通常では失敗として扱われます。
このパラメータは、 Handle All Non Zero が 無効 な時にのみ利用可能です。
Maximum Retries
ワークアイテムが再試行される最大回数を設定します。
Retry Count Attribute
有効にすると、タスクが再試行された回数が設定された整数アトリビュートを追加します。
Maximum Run Time
有効にすると、このパラメータはワークアイテムが実行できる期間の最大秒数を決めます。 この時間制限を過ぎると、そのワークアイテムのプロセスは強制終了されます。
On Task Timeout
タイムアウトしたワークアイテムに設定するステータスを決めます。
このパラメータは、 Maximum Run Time が有効な時にのみ利用可能です。
Mark as Failed
ワークアイテムのステータスを Failed に設定します。
Mark as Succeeded
ワークアイテムのステータスを Succeeded に設定し、タイムアウトが原因でそのワークアイテムがKillされたことを示したメッセージをそのワークアイテムのログに書き出します。
Maximum Memory
有効にすると、このパラメータは、ワークアイテムのプロセスを終了するまでにそのワークアイテムが利用可能な最大メモリ容量(MB)を決めます。
On Memory Exceeded
Maximum Memory の上限を超えたワークアイテムに設定されるステータスを決めます。
Mark as Failed
ワークアイテムのステータスを Failed に設定します。
Mark as Succeeded
ワークアイテムのステータスを Succeeded に設定し、メモリ上限が原因でKillされた旨のメッセージをそのワークアイテムのログに書き出します。
Houdini Max Threads
有効にすると、各ワークアイテムが使用可能なスレッドの最大数を設定することができます。
これは、Mantra、Karma、Hython、HBatchといったHoudiniベースのプログラムで使用されているHOUDINI_MAXTHREADS
環境変数の値も設定します。
Requires GUI Window
通常では、プロセスは実行された時にデスクトップ上にコマンドウィンドウを ポップアップ しないで開始されます。 しかし、一部の Windows アプリケーションではGUIウィンドウが必要です。
Windows
有効にすると、ワークアイテムはGUIアプリケーションをポップアップウィンドウで実行することができます。
Skip Loading Packages
有効にすると、ローカルスケジュールによって生成されたプロセスにはパッケージが読み込まれません。 ローカルスケジューラから生成されたプロセスは、メインのHoudiniセッションの環境を継承するので、通常では再びHoudiniパッケージを読み込む必要がありません。
Unset Variables
ジョブ環境でUnsetしたい環境変数、または、スケジューラのタスク環境から削除した環境変数をスペースで区切ったリストを指定します。
Environment Variables
ここには、ワークアイテム環境変数を追加で指定することができます。 ワークアイテム環境変数がジョブの環境に追加されます。 その変数の値が空っぽだった場合、そのジョブの環境からその変数が削除されます。
Name
ワークアイテム環境変数の名前。
Value
ワークアイテム環境変数の値。
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