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File Data DOPは、単一データをディスク上のファイルに保存または読み込むことができます。
すべてのシミュレーションデータは、データタイプに関係なく.simdata
拡張子付きでファイルに保存されます。
この理由は、この1つのDOPノードによって、どのデータタイプも保存または読み込むことができるからです。
そのため、ファイルを保存する時には、データタイプを説明した2番目の拡張子を付けることが望まれます(例えば、Volumeデータなら.Volume.simdata
)。
パラメータ ¶
Operation Mode
このノードのオペレーションモードを意味します。
Automatic
このモードでは、File Data DOPは指定した名前に一致するファイルを検索します。ファイルが見つかれば、Readモードとして動作します。見つからなければ、Writeモードとして動作します。
Note
このモードは、ネットワークで起きた変更にまったく注意を払いません。
Recook Simulation ボタンをクリックしても、このモードでのFile Data DOPは、既存ファイルを上書きしません。 このネットワーク内のオブジェクトを強制的に再クックして、更新されたファイルを書き出すには、ディスク上の既存ファイルを削除しなければなりません。
Operation Mode を Write Files に変更してシミュレーションを更新してから、 Automatic に戻すこともできます。
Read Files
このモードでは、File Data DOPは指定した名前のファイルを検索し、そのファイルを読み込みます。 一致したファイルが見つからなかった場合、このノードは、 No Operation モードとして動作します。
そのファイル内のデータは、 Data Name パラメータを使ってオブジェクトに取り付けられます。
Write Files
このモードでは、File Data DOPは、指定したファイルをディスクに書き出します。 既存ファイルは置換されます。
ディスクに書き出されるデータは、2番目の入力(あれば)に取り付けられたノードのデータか、Data Nameパラメータで指定した名前のオブジェクトに取り付けられたデータです。
No Operation
このモードでは、File Data DOPは、2番目の入力に接続されたノードで置換されたものとして動作し、ファイル操作をしません。
2番目の入力に接続されたデータが、オブジェクトに取り付けられ、3番目以降の入力に接続されたデータが、サブデータとして、この2番目の入力データに取り付けられます。
File
データを書き出すファイルの名前。 この名前には、通常では、データタイプ、できればオブジェクトID、シミュレーションフレーム番号を含んだエクスプレッションを設定してください。
このファイル名は、このデータが適用されているオブジェクト毎に評価されるので、OBJNAME
などのオブジェクト固有のローカル変数を含めることができます。
Create Intermediate Directories
必要に応じて出力ファイル用の中間親ディレクトリを作成します。
Load or Save New Data Only
このオプションをオンにすると、このノードは、データが作成された時の最初のシミュレーションタイムステップに対してのみファイルを読み込み、または保存します。
Readモードに関しては、これは、指定した名前のデータが、処理されているオブジェクト上に現在のところ存在していない場合にのみ、ファイルが読み込まれることを意味します。
Writeモードでは、これは、入力データがこのタイムステップで作成された場合にのみ、ファイルがディスクに書き出されることを意味します。
Data Sharing
このノードで作成されるデータをシミュレーション内の複数のオブジェクト間で共有する方法を制御します。
データ共有はシミュレーションのメモリ使用量を大幅に削減することができますが、 その代わりにすべてのオブジェクトがまったく同じデータと関連している必要があります。
Activation
このノードが、指定したタイムステップで特定のオブジェクトに対して何でもするべきか決めます。 このパラメータがエクスプレッションであれば、(たとえデータ共有が有効でも)オブジェクト毎にパラメータが評価されます。
パラメータがゼロ以外の値に評価されれば、データがそのオブジェクトに追加されます。 パラメータがゼロに評価されれば、データが追加されず、このノードで以前追加されたデータが削除されます。
Group
オブジェクトコネクタをこのノードの1番目の入力に接続した時、このパラメータを使って、 このノードから影響を受けるそれらのオブジェクトのサブセットを選択することができます。
Data Name
オブジェクトまたは他のデータにデータを追加するために使用する名前を意味します。 Data Name に“/”(または複数)を含めれば、それはサブデータ内側に移動することを意味します。
例えば、Fan Force DOPのデフォルトの Data Name は“Forces/Fan”です。 これは、“Forces”という既存のデータに“Fan”という名前のデータを追加します。 “Forces”というデータが存在しなければ、単なるコンテナデータが作成されて、そこに“Fan”サブデータが追加されます。
異なるデータは、それらを使用する名前に対して異なる要件を持ちます。 非常に稀な場合を除いて、デフォルト値を使用してください。 いくつかの例外は、特定のデータまたは特定のタイプのデータを利用するソルバで説明します。
Unique Data Name
このパラメータを有効にすると、このノードで作成されるデータが既存データを上書きしないように 固有な名前で Data Name パラメータの値を修正します。
このパラメータをオフにすると、同じ名前の2つのデータを追加すると、2番目のデータが1番目のデータを置換します。 各タイプの挙動が必要な場合があります。
オブジェクトにいくつかのFan Forcesを吹き付けたい時に、各ファンが前のファンを上書きしないように、 個々のファンの Data Name を変更して名前の衝突を回避するよりも、 Unique Data Name の機能を使用する方が簡単です。
一方で、オブジェクトに既にRBD Stateデータが追加されていることを知っていれば、このオプションをオフにすることで、 新しいRBD Stateデータが既存データを上書きすることができます。
入力 ¶
First Input
このオプションの入力を使えば、どのシミュレーションオブジェクトをこのノードで修正するのか制御することができます。 この入力に接続されたオブジェクトの内、Groupパラメータフィールドに一致したオブジェクトが影響を受けます。
この入力を接続しない場合、このノードをApply Dataノードと併用することで、または他のデータノードの入力として使用することで、オブジェクトではなく、 データに対してサブデータを作成することができます。
Second Input
このオプションの入力の意味は、オペレーションモードに応じて異なります。 No Operation モードの時、このノードは、まるで1番目の入力に接続されたノードで置換されたように動作します。 つまり、このノードで処理されるオブジェクトが、この入力に接続されたノードに渡されて、データがそれらのオブジェクトに取り付けられます。
Writeモードの時、このノードで処理されているオブジェクトは、 No Operation モードと同様に、この入力に接続されたノードに渡されます。 さらに、この入力によって取り付けられたデータは、ディスク上のファイルに書き出されるデータです。 この入力が接続されていれば、このノードの Data Name パラメータが無視され、その入力ノードのデータ名が使われます。
Readモードの時、この入力に接続されたデータは無視されます。 しかし、その入力ノードは、ディスクから読み込まれたデータのCreatorノードとして設定され、その入力ノードの Guide Options がガイドジオメトリの描画に使用されます。
All Other Inputs
他のデータノードは、取り付けることにより、このノードで作成または取り付けられるデータのモディファイアとして作用させることができます。
意味のある特定のタイプのサブデータは、ノードからノードで変化します。 このノードをRead,Write,No Operationモードのどれを使用していても、サブデータを、2番目の入力のノードではなく、このノードに取り付けてください。 そうしないと、サブデータが思ったように構築されないことがあります。
出力 ¶
First Output
この出力のオペレーションは、このノードに接続している入力に依存します。 オブジェクトストリームがこのノードの入力であれば、その出力も入力と同じオブジェクトを含んだオブジェクトストリーム(しかし、取り付けられたこのノードのデータを持ちます)です。
オブジェクトストリームをこのノードに接続しなかった場合、その出力はデータ出力になります。 このデータ出力をApply Data DOPに接続したり、他のデータノードのデータ入力に直接接続することで、 このノードのデータをオブジェクトや他のデータに取り付けることができます。
ローカル変数 ¶
ST
ノードが評価されるシミュレーション時間です。
この値は、変数Tで表現される現在のHoudiniの時間と同じではなく、DOP Networkの Offset Time と Scale Time のパラメータの設定に依存しています。
STは、シミュレーションの開始時間がゼロになるようになっています。
つまり、シミュレーションの最初のタイムステップをテストする時は、$T == 0
や$FF == 1
を使うのではなくて、$ST == 0
のようなテストを使うのがベストです。
SF
ノードが評価されるシミュレーションフレーム(正確には、シミュレーションタイムステップ番号)。
この値は、変数Fで表現される現在のHoudiniのフレーム番号と同じではなく、DOP Networkパラメータの設定に依存しています。 代わりに、この値は、シミュレーション時間(ST)をシミュレーションタイムステップサイズ(TIMESTEP)で割算した値と同じです。
TIMESTEP
シミュレーションタイムステップのサイズ。 この値は、1秒あたりのユニットで表現した値をスケールするのに役に立ちますが、タイムステップ毎に適用されます。
SFPS
TIMESTEPの逆数。 シミュレーション時間の1秒あたりのタイムステップ数です。
SNOBJ
シミュレーション内のオブジェクトの数。 Empty Object DOPなどのオブジェクトを作成するノードでは、SNOBJは、オブジェクトが評価される度に値が増えます。
固有のオブジェクト名を確保する良い方法は、object_$SNOBJ
のようなエクスプレッションを使うことです。
NOBJ
このタイムステップ間で現行ノードで評価されるオブジェクトの数。 この値は、多くのノードがシミュレーション内のオブジェクトすべてを処理しないので、SNOBJとは異なります。
NOBJは、ノードが各オブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJ
ノードで処理される特定のオブジェクトのインデックス。 この値は、指定したタイムステップで常にゼロからNOBJ-1まで実行されます。 この値は、OBJIDやOBJNAMEなどのシミュレーション内の現行オブジェクトを識別せず、現在の処理順でのオブジェクトの順番を識別します。
この値は、オブジェクト毎に乱数を生成するのに役に立ちます。他には、処理別にオブジェクトを2,3のグループに分けるのに役に立ちます。 この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら-1を返します。
OBJID
処理されているオブジェクトの固有ID。 すべてのオブジェクトは、すべての時間のシミュレーション内のオブジェクトすべてで固有な整数値が割り当てられています。たとえオブジェクトが削除されても、そのIDは決して再利用されません。 オブジェクトIDは、オブジェクト毎に別々の処理をさせたい場面(例えば、オブジェクト毎に固有の乱数を生成したい)で非常に役に立ちます。
この値は、dopfieldエクスプレッション関数を使って、オブジェクトの情報を検索するのにベストな方法です。
OBJIDは、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら-1を返します。
ALLOBJIDS
この文字列には、現行ノードで処理されているオブジェクトすべての固有のオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストが含まれています。
ALLOBJNAMES
この文字列には、現行ノードで処理されているオブジェクトすべての名前をスペース区切りにしたリストが含まれています。
OBJCT
現行オブジェクトが作成された時のシミュレーション時間(変数STを参照)。
そのため、オブジェクトが現在のタイムステップで作成されたかどうかチェックするには、$ST == $OBJCT
のエクスプレッションが常に使われます。
この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJCF
現行オブジェクトが作成された時のシミュレーションフレーム(変数SFを参照)。
この値は、OBJCT変数にdopsttoframeエクスプレッションを使ったものと等価です。この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJNAME
処理されているオブジェクトの名前を含んだ文字列値。
オブジェクト名は、シミュレーション内で固有であることが保証されていません。 しかし、オブジェクト名が固有になるように注意して名前を付けていれば、オブジェクトの識別は、オブジェクトIDよりも、オブジェクト名を指定するほうが簡単です。
オブジェクト名は、同じ名前を持つオブジェクトの数を仮想グループとして扱うこともできます。
“myobject”という名前のオブジェクトが20個あれば、DOPのActivationフィールドにstrcmp($OBJNAME, "myobject") == 0
を指定すると、DOPがその20個のオブジェクトのみを操作します。
この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら空っぽの文字列を返します。
DOPNET
現在のDOP Networkのフルパスを含んだ文字列値。 この値は、ノードを含むDOP Networkのパスを知りたりDOPサブネットのデジタルアセットで非常に役に立ちます。
Note
ほとんどのダイナミクスノードには、そのノードのパラメータと同じ名前のローカル変数があります。 例えば、Position DOPでは、以下のエクスプレッションを記述することができます:
$tx + 0.1
これはオブジェクトをタイムステップ毎にX軸方向に0.1単位分移動させます。