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概要 ¶
POP Collision Detectノードは、パーティクルとジオメトリ間の衝突を見つけます。
このノードは、hit
系アトリビュートにその結果の衝突情報を保存します:
i@hittotal
パーティクルが衝突した累積総数。
i@hitnum
この検出ノードでパーティクルが衝突した回数。
s@hitpath
パーティクルが衝突したオブジェクトのパス。これは、op: path
なので、VEXで直接使用することができます。
i@hitprim
オブジェクトが衝突したプリミティブ。指定したプリミティブが計算できなかった場合は、-1になります。
v@hituv
衝突したプリミティブのパラメトリック位置。これはテクスチャUVではありません。primuv()
VEX関数を使えば、衝突した位置に関する情報を取得することができます。
v@hitpos
衝突の空間内の位置。通常ではパーティクルは衝突を通過するので、この位置は、パーティクルの現行位置に一致することはあまりないです。
また、イントラフレーム(フレーム内)衝突は、スイープしたジオメトリを使用するので、hitpath
で評価された位置とも一致するとは限りません。
v@hitnml
衝突時のジオメトリの法線。
v@hitv
衝突した時間と位置でのジオメトリのVelocity。
@hittime
衝突が発生した時間(秒)。
hit
アトリビュートを直接読み込むことができ、またPOP Collision Behaviorノードを使えば、いくつかの一般的な方法でトランスフォームすることができます。
ヒントとメモ ¶
-
単純なRBD衝突なら、POP Solverの Collision Behavior タブにあるコントロールを使用することができます。
-
このノードは、 パーティクルが既に衝突していても 、 Group フィールドのすべてのパーティクルの衝突を検出します。そのため、パーティクルを引っ付かせている場合には、このノードは、その引っ付いたパーティクルの
hittime
をタイムステップ毎に更新します。これを回避するには、 Group を
@stuck=0
として指定することで、このノードは、くっついていないパーティクルにのみ影響を与えることができます。 -
SOPモードでは、このノードは、三角形と四角形との衝突のみサポートしています。RelationshipまたはDOP Objectsを使用したり、Static Objectsを指すことで、SDFとの衝突を検出することができます
-
これは、跳ね返りなどの動的な衝突反応を操作しません。その代わりに、StaticオブジェクトやRBDオブジェクトをシステムに追加してください。
このノードは、hitnum
, hitpath
, hitprim
, hituv
, hitv
, hitpos
, hitnml
, hittime
, P
, Cd
, stopped
, stuck
, sliding
, pospath
, posuv
, posprim
のアトリビュートを修正します。
詳細は、Particle Collisionsを参照してください。
パラメータ ¶
Activation
このノードを有効/無効にします。この値が0より大きい時のみノードがアクティブになります。 これは、エクスプレッションでノードの効果を制御するのに役に立ちます。
Note
これは、全体としてノードを活動化します。このパラメータを使って特定のパーティクルのノードを非活動にすることはできません。
Group
現行ストリーム内のすべてのポイントからポイントグループ(例えば、Group POPやCollision Detection POPで作成) にのみ影響を与えます。
Guide
有効にすると、このノードのガイドジオメトリが表示されます。
Note
ここでガイドジオメトリが有効になっていても、DOPノードの Hidden フラグを使って無効にすることもできます。
Collision ¶
Collision Target
衝突検出を行なうジオメトリ。このジオメトリは四角形または三角形のメッシュでなければなりません。 メッシュは変形しても構いません。その場合、その接続性が一定でなければなりません。
Relationship
このオブジェクトに対して、このリレーションシップを持つDOPオブジェクト(通常では、Merge DOPで定義)すべてがテストされます。
DOP Objects
この シミュレーション内の指定したDOPオブジェクトのリストがテストされます。
SOP
指定したSOPを使用します。
Use Xth Context Geometry
このDOPネットワークに接続されたSOPのどれかを使用します。
Relationship
衝突検出を行なうリレーションシップのタイプ。
DOP Objects
DOPオブジェクトのリスト。*
などのパターンを使えば、複数のオブジェクトに一致させることができます。それらのパターンは、このシミュレーション内のオブジェクトを参照します。
SOP Path
ジオメトリの取得先であるSOPのパス。
Use Deforming Geometry
ジオメトリのモーション中に適切な衝突が可能になるよう、パーティクルのモーションの始めと終わりでのジオメトリを取得します。 しかし、ジオメトリのポイント数が変わっているなら、これを実行することができず、代わりに単一フレームだけが使用されます。
Default Particle Size
堅牢な衝突検出を可能にするために、パーティクルを有限サイズの球として扱います。
デフォルトでは、pscale
アトリビュートが使われますが、そのpscale
アトリビュートが見つからなかった時は、このサイズが使われます。
Behavior ¶
Accumulate Hits
通常では、hit
アトリビュートの@hitnum
は、衝突検出を実行する前にゼロにします。
これを設定すると、ゼロにクリアされず、パーティクル生存期間中にヒットした合計を数えることができるようになります。
しかし、これは、 Group などの他のオプションがこの変数を使用してヒットの発生の有無を検出するので、フレーム毎にヒットしたパーティクルを見続けます。
他のオプションでは、i@totalhit += i@hitnum;
でPOP Wrangleを使用して、蓄積する合計ヒットアトリビュートを作成します。
Add Hit Total オプションは、これを自動的に行ないます。
Group Name
ヒットした(つまり@numhit>0
)パーティクルすべてが、このグループに追加されます。
Preserve Group
これがオフの場合、まず最初にグループがクリアされるので、そのグループ内のパーティクルのみがヒットしたパーティクルとなります。 これがオンの場合、グループは、今までヒットしたことがあるパーティクルすべてを蓄積します。
Color Hits
ヒットしたパーティクルのCd
アトリビュートをこの値に設定します。これは、ヒットしたパーティクルを迅速に可視化するのに役に立ちます。
Add Hit Total
この衝突検出によって起きたヒットをhittotal
整数アトリビュートに加算します。
Move to Hit
複数のパーティクルを発生させるといった、パーティクルの衝突からエフェクトを起こしたい場合、フレームの最後の時点でのパーティクルではなく、ヒットした位置でのパーティクルが欲しいことがよくあります。
これは、パーティクルをヒットした位置に戻します。これは、@P = v@hitpos;
で構成します。
Response
衝突するパーティクルに起こる事を制御します。
Die
ヒットしたパーティクルのdead
アトリビュートが1に設定され、それらのパーティクルがReaping(収穫)パス中に削除されます。
Stop
ヒットしたパーティクルのstopped
アトリビュートが1に設定されます。停止したパーティクルは、もはやVelocity、位置、向き、角速度を加減算しなくなります。
それでも、それらのパーティクルを直接動かすことができます。例えば、 Instantaneous(即時)モードでLook At POPを使うことで可能です。
Stick
ヒットしたパーティクルのstuck
アトリビュートが1に設定されます。
pospath
, posprim
, posuv
のアトリビュートは、そのヒット位置を指すようにセットアップされ、インテグレータが毎フレームでパーティクルをStuck(付着)位置へ動かし続けます。
通常では、これと一緒に Move to Hit をオンにもします。
Slide
ヒットしたパーティクルのsliding
アトリビュートが1に設定されます。
pospath
, posprim
, posuv
のアトリビュートは、そのヒット位置を指すようにセットアップされ、インテグレータがパーティクルをサーフェスに沿って滑らそうとします。
POP Propertyノードの Cling アトリビュートを使用すれば、パーティクルが滑るオブジェクトに引っ付くパーティクルの数も設定することができます。
Attributes ¶
Add Hit Total Attribute
パーティクルが何かに衝突した累積総数を記録するhittotal
整数アトリビュートを追加します。
Add Hit Num Attribute
この特定のノード内でパーティクルが衝突した回数を記録するhitnum
整数アトリビュートを追加します。
Add Hit Pos Attribute
パーティクルが衝突した位置を記録するhitpos
ベクトルアトリビュートを追加します。
Add Hit Normal Attribute
衝突時のジオメトリの法線を記録するhitnml
ベクトルアトリビュートを追加します。
Add Hit Velocity Attribute
衝突時のジオメトリのVelocityを記録するhitv
ベクトルアトリビュートを追加します。
SDF衝突に関しては、これはPoint Velocityを使用するので、ポイント番号が同一もしくはPoint Velocityアトリビュートがなければなりません。
Add Hit Time Attribute
衝突が起きた時間(秒)を記録するhittime
floatアトリビュートを追加します。
Add Hit Path Attribute
パーティクルが衝突したオブジェクトを記録するhitpath
文字列アトリビュートを追加します。これは、VEXで使用可能なop: path
です。
Add Hit Prim Attribute
パーティクルが当たったプリミティブを記録するhitprim
整数アトリビュートを追加します。そのプリミティブを見つけることができなかった場合は、-1になります。
Add Hit UV Attribute
パーティクルが当たったプリミティブのパラメトリック座標を記録するhituv
ベクトルアトリビュートを追加します。これは、テクスチャUVではありません。
Bindings ¶
Geometry
POPノードの適用先となるシミュレーションデータの名前。 これは一般的にはGeometryですが、必要に応じてPOPネットワークを設計して別のジオメトリに適用することができます。
Evaluation Node Path
ローカルエクスプレッションを持つノードに関しては、これは、VEXのch()
形式のエクスプレッションを何処を基準に評価するか制御します。
このパラメータを.
に設定すれば、相対参照が働きます。
HDA内にノードを埋め込み、さらにローカルエクスプレッションをエクスポートするのであれば、このパラメータをプロモートすることが重要です。
入力 ¶
First Input
このオプションの入力には2つの用途があります。
1つ目が、他のPOPノードに接続すると、このノードを実行する前に、それらのノードが実行されます。チェーン状に繋がったノードは、上から下に処理されます。
2つ目が、入力チェーンにストリームジェネレータ(例えば、POP Location, POP Source, POP Stream)があると、 このノードは、そのストリーム内のパーティクルにだけ作用します。
出力 ¶
First Output
このノードの出力をソルバチェーンに接続してください。
Mergeノードを使用すれば、複数のソルバチェーンを結合することができます。
最後の接続は、POP SolverやFLIP Solverなどのフルソルバの紫の入力のどれかに接続してください。
ローカル変数 ¶
channelname
このDOPノードはData Optionsページの各チャンネルとパラメータに対して、チャンネルと同じ名前のローカル変数を定義します。 例えば、ノードにPositionのチャンネル(positionx、positiony、positionz)とオブジェクト名のパラメータ(objectname)があるとします。
そのノードには、positionx、positiony、positionz、objectnameの名前を持つローカル変数も存在します。これらの変数は、そのパラメータに対する前の値を評価します。
この前の値は、処理されているオブジェクトに追加されたデータの一部として常に保存されています。 これは、本質的には以下のようなdopfieldエクスプレッション関数のショートカットです:
dopfield($DOPNET, $OBJID, dataName, "Options", 0, channelname)
データがまだ存在しないなら、ゼロの値または空っぽの文字列が返されます。
DATACT
この値は、現在のデータが作成されたシミュレーション時間(変数STを参照)です。 このノードが新しいデータを作成せずに既存データを変更していれば、この値は現在のシミュレーション時間と同じにはなりません。
DATACF
この値は、現在のデータが作成されたシミュレーションフレーム(変数SFを参照)です。 このノードが新しいデータを作成せずに既存データを変更していれば、この値は現在のシミュレーションフレームと同じにはなりません。
RELNAME
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップの名前に設定されます。
RELOBJIDS
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffected Objectsすべてに対するオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELOBJNAMES
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffected Objectsすべてに対するオブジェクト名をスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELAFFOBJIDS
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffector Objectsすべてに対するオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELAFFOBJNAMES
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffector Objectsすべてに対するオブジェクト名をスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
ST
ノードが評価されるシミュレーション時間です。
この値は、変数Tで表現される現在のHoudiniの時間と同じではなく、DOP Networkの Offset Time と Scale Time のパラメータの設定に依存しています。
STは、シミュレーションの開始時間がゼロになるようになっています。
つまり、シミュレーションの最初のタイムステップをテストする時は、$T == 0
や$FF == 1
を使うのではなくて、$ST == 0
のようなテストを使うのがベストです。
SF
ノードが評価されるシミュレーションフレーム(正確には、シミュレーションタイムステップ番号)。
この値は、変数Fで表現される現在のHoudiniのフレーム番号と同じではなく、DOP Networkパラメータの設定に依存しています。 代わりに、この値は、シミュレーション時間(ST)をシミュレーションタイムステップサイズ(TIMESTEP)で割算した値と同じです。
TIMESTEP
シミュレーションタイムステップのサイズ。 この値は、1秒あたりのユニットで表現した値をスケールするのに役に立ちますが、タイムステップ毎に適用されます。
SFPS
TIMESTEPの逆数。 シミュレーション時間の1秒あたりのタイムステップ数です。
SNOBJ
シミュレーション内のオブジェクトの数。 Empty Object DOPなどのオブジェクトを作成するノードでは、SNOBJは、オブジェクトが評価される度に値が増えます。
固有のオブジェクト名を確保する良い方法は、object_$SNOBJ
のようなエクスプレッションを使うことです。
NOBJ
このタイムステップ間で現行ノードで評価されるオブジェクトの数。 この値は、多くのノードがシミュレーション内のオブジェクトすべてを処理しないので、SNOBJとは異なります。
NOBJは、ノードが各オブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJ
ノードで処理される特定のオブジェクトのインデックス。 この値は、指定したタイムステップで常にゼロからNOBJ-1まで実行されます。 この値は、OBJIDやOBJNAMEなどのシミュレーション内の現行オブジェクトを識別せず、現在の処理順でのオブジェクトの順番を識別します。
この値は、オブジェクト毎に乱数を生成するのに役に立ちます。他には、処理別にオブジェクトを2,3のグループに分けるのに役に立ちます。 この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら-1を返します。
OBJID
処理されているオブジェクトの固有ID。 すべてのオブジェクトは、すべての時間のシミュレーション内のオブジェクトすべてで固有な整数値が割り当てられています。たとえオブジェクトが削除されても、そのIDは決して再利用されません。 オブジェクトIDは、オブジェクト毎に別々の処理をさせたい場面(例えば、オブジェクト毎に固有の乱数を生成したい)で非常に役に立ちます。
この値は、dopfieldエクスプレッション関数を使って、オブジェクトの情報を検索するのにベストな方法です。
OBJIDは、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら-1を返します。
ALLOBJIDS
この文字列には、現行ノードで処理されているオブジェクトすべての固有のオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストが含まれています。
ALLOBJNAMES
この文字列には、現行ノードで処理されているオブジェクトすべての名前をスペース区切りにしたリストが含まれています。
OBJCT
現行オブジェクトが作成された時のシミュレーション時間(変数STを参照)。
そのため、オブジェクトが現在のタイムステップで作成されたかどうかチェックするには、$ST == $OBJCT
のエクスプレッションが常に使われます。
この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJCF
現行オブジェクトが作成された時のシミュレーションフレーム(変数SFを参照)。
この値は、OBJCT変数にdopsttoframeエクスプレッションを使ったものと等価です。この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJNAME
処理されているオブジェクトの名前を含んだ文字列値。
オブジェクト名は、シミュレーション内で固有であることが保証されていません。 しかし、オブジェクト名が固有になるように注意して名前を付けていれば、オブジェクトの識別は、オブジェクトIDよりも、オブジェクト名を指定するほうが簡単です。
オブジェクト名は、同じ名前を持つオブジェクトの数を仮想グループとして扱うこともできます。
“myobject”という名前のオブジェクトが20個あれば、DOPのActivationフィールドにstrcmp($OBJNAME, "myobject") == 0
を指定すると、DOPがその20個のオブジェクトのみを操作します。
この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら空っぽの文字列を返します。
DOPNET
現在のDOP Networkのフルパスを含んだ文字列値。 この値は、ノードを含むDOP Networkのパスを知りたりDOPサブネットのデジタルアセットで非常に役に立ちます。
Note
ほとんどのダイナミクスノードには、そのノードのパラメータと同じ名前のローカル変数があります。 例えば、Position DOPでは、以下のエクスプレッションを記述することができます:
$tx + 0.1
これはオブジェクトをタイムステップ毎にX軸方向に0.1単位分移動させます。
Examples ¶
ParticleCollisions Example for POP Collision Detect dynamics node
このサンプルでは、POP Collision Detectノードを使って、 変形しながら回転するトーラスと衝突するパーティクルをシミュレーションする方法を説明しています。
See also |