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RBD Solver DOPは、Rigid Body Dynamicsソルバを使用するオブジェクトを設定します。
オブジェクトがSolver
サブデータとしてこのDOPを持っていれば、そのオブジェクト自体がRBD Objectとして進化します。
このソルバは、2つの異なるリジッドボディエンジンであるRBDエンジンとBulletエンジンの集合体です。 RBDエンジンは、ボリュームを使用し、複雑で変形する積層状のジオメトリで役に立ちます。 Bulletエンジンは、それより単純な衝突形状向けで、高速で大規模なシミュレーションに適しています。
RBDエンジンの詳細は、RBD Solverを参照してください。
RBDエンジンとBulletエンジンは、ボロノイ破壊もサポートしています。 詳細は、Voronoi Fracture Solverのヘルプを参照してください。 ボロノイ破壊を動作させるには、必ずVoronoi Fracture Configure Objectがなければなりません。
Bulletエンジンの詳細は、Bullet Solverを参照してください。
パラメータ ¶
Solver Engine
Bullet, RBD Solverのどれかを選択します。
Bullet ¶
Time Scale
ソルバが使用するタイムステップのスケール値(乗数)を指定します。 これを使用することで、バレットタイムのような効果を出すことができます。つまり、Houdiniのプレイバーとは異なるレートでBullet Solverの物理が実行されます。 値を2にするとオブジェクトが2倍の速さで落下するようになり、値を0.1にすると0.1倍の速さで落下するようになります。 このパラメータはアニメーション可能です。
Number of Substeps
シミュレーションステップ毎のサブステップの数。 この数は、Bulletで内部的に使用されます。 この数を増やすと、シミュレーションの解像度が上がります。
Tip
高速に移動するオブジェクトが検出されないコリジョン問題を修復する1つの方法は、このサブステップ数を上げることです。
Sleeping Time
オブジェクトの速度が、この時間の間で線形速度と角速度の閾値未満になった時、そのオブジェクトは非活動になってスリープ状態になります。 これによって、いくつか静止オブジェクトが存在するようなシミュレーションにおいてパフォーマンスを上げることができます。
Note
そのオブジェクトがスリープ状態になると、その隣接オブジェクトやそれによって拘束されているオブジェクトもスリープ状態になります。
Contact Breaking Threshold
キャッシュ化した接触点を破棄するかどうかを判断する時にBulletエンジンが使用する距離閾値。 これはオブジェクトの境界ボックスに追加される余白に影響を与えるので、シーンスケールに応じてこの値を調整することでパフォーマンスを改善することもできます。
Use Implicit Drag
targetv
とairresist
のPointアトリビュートで表現された抵抗をそのままフォースとして適用するのではなくて、その抵抗にもっと正確な減衰を適用します。
これは、targetw
とspinresist
のアトリビュートで表現された回転の抵抗にも影響します。
Constraint Solver ¶
Constraint Solver
Bulletが衝突と拘束を解決するために使用する拘束ソルバを指定します。 どちらのソルバも作業負荷を並列化しますが、それらのソルバがそれを行なうのに使用する手法が異なります。 Parallel Gauss-Seidel (Islands) は、小さな“島”のオブジェクトをたくさん作用させる場合(例えば、平積みされたたくさんの本)に高速なのに対して、 Parallel Gauss-Seidel (Graph Coloring) は、“島”が少なくて大きい場合(例えば、崩壊する巨大なビル)にパフォーマンスが良いです。
これらのソルバを使って得られる結果は通常では同一になりませんが、品質的な違いは少ないです。
Constraint Iterations
ソルバで使用される拘束の反復数を指定します。 使用する反復数が多いほど、拘束と衝突のハンドリングがより正確になります。
Solve Tolerance
十分に近い解が得られた場合に Constraint Iterations の最大数に達する前に拘束ソルバを終了させることができます。 値が大きいほど、精度が悪くなる代わりにパフォーマンスが良くなります。
Randomize Constraint Order
Constraint Iterations の各繰り返しの前に、拘束をランダムに並べ替えるように指定します。 これにより、安定性が改善されることがありますが、若干パフォーマンスが悪くなります。
Ensure Islands are Independent
ソルバが、相互作用させるオブジェクト(追加、削除、位置変更させるオブジェクトを含む)の島の変化によって、それらの変化がオブジェクト間に影響しない限り、他の島が異なるシミュレーション結果を生成してしまわないようにさせます。 このオプションを無効にすると、ソルバは、まったく同じ入力を使った場合でしか再シミュレーションで同じ結果を生成できません。 このオプションを有効にすれば、若干パフォーマンスが悪くなるものの、再シミュレーションしてもその結果はあまり変わらないようにすることができます。
Contact CFM
CFM(Constraint Force Mixing)パラメータを上げると、Contact拘束が柔らかくなり、シミュレーションの安定性が良くなることがあります。 Contact拘束は、このパラメータと拘束の強化に必要なフォースの乗算に比例した量で問題になることがあります。
Contact ERP
次のシミュレーションステップ間で修復されるContact拘束に対する拘束エラーの比率を指定します。
ERP(Error Reduction Parameter)を0
に設定すると、拘束されたオブジェクトは、シミュレーションが進むほど離れていきます。
ERPを1
に設定すると、ソルバは、次のシミュレーションステップ間ですべての拘束エラーの修復を試みます(しかし、これは、場合によっては不安定になります)。
0.1から0.8の値が、たいていのシミュレーションで推奨します。
Split Impulse
相互に貫通したオブジェクトを(オブジェクトが爆発的に吹っ飛ぶのを回避するために)Velocityを加えずに分割しようとします。
位置拘束とVelocity拘束を計算した際の誤差によって、システムに余分なエネルギーを引き起こす可能性があります。 このオプションはその余分なエネルギーのほとんどを除去しますが、特に安定したスタッキング(累積)に関しては若干品質の低下を招きます。
Penetration Threshold
Split Impulse は、オブジェクトがこの距離よりも大きく貫通している時だけ適用されます。この数値は、マイナス(オブジェクト間の距離が0未満であることを意味します)にしてください。
Split Impulse ERP
貫通距離が Penetration Threshold の範囲内で Split Impulse が有効なContact拘束に対して Error Reduction Parameter を上書きします。
Sticky Collisions ¶
オブジェクトに対してSticky Collisionsが有効になっている場合、ソルバは、適切な衝突が発生した瞬間に拘束を作成し、残りのタイムステップでそれらのオブジェクトを引っ付けます。 タイムステップの最後に、 External Constraint Network パラメータと Use Internal Constraint Network パラメータに応じて、これらの新しい拘束が拘束ネットワークのジオメトリに追加されます。
Tip
newstickycollisions
プリミティブグループには、最後のタイムステップ中にSticky Collisionsによって生成された拘束が格納されます。
このグループを利用すれば、例えば、SOPソルバ内でRBD Constraint Propertiesを使用してその新しい拘束のプロパティを設定することができます。
デフォルトでは、この新しい拘束には、Glue
の値が入ったconstraint_name
アトリビュートがあります。
stickycollisions
プリミティブグループには、シミュレーション中にSticky Collisionsによって生成された拘束すべてが格納されます。
Tip
ソルバは、拘束を生成したSticky Collisionsに関する情報が入った追加Primitiveアトリビュートを作成します。
collision_depth
浮動小数点Primitiveアトリビュートは、接触点の貫通深さを示し、collision_impulse
浮動小数点Primitiveアトリビュートは、衝突を解消するために適用されてきた力積を示します。
collision_pos
、collision_normal
、collision_relvel
のベクトルPrimitiveアトリビュートには、それぞれ接触点の位置、法線、相対Velocityが格納されます。
collision_vel
ベクトルPointアトリビュートには、各オブジェクトの接触点におけるVelocityが格納されます。
External Constraint Network
Sticky Collisionsによって生成された拘束が放出される拘束ネットワークを指定します。 指定しなかった場合、ソルバが最初に見つけた拘束ネットワークが使用されます。 拘束ネットワークが存在しなかった場合、Sticky Collisionsは無効になります。
この拘束ネットワークはリレーションシップである(つまり、 Attach Internal Constraints to Object が無効になっている)必要があり、 Use Internal Constraint Networks によって内部拘束ネットワークに追加されていない拘束を受信します。
Use Internal Constraint Networks
有効にすると、ソルバは、同じDOPオブジェクトからの2個のオブジェクト間のSticky Collisions用の拘束を内部拘束ネットワーク(ConstraintGeometry
ジオメトリサブデータ)に追加するようになります。
DOPオブジェクトにConstraintGeometry
サブデータがなかった場合、その拘束は External Constraint Network に追加されます。
Constraint Network DOPを使用して Attach Internal Constraints to Object を有効にすることで、内部拘束ネットワーク(ConstraintGeometry
サブデータ)をオブジェクトに追加することができます。
RBD ¶
Substeps ¶
Minimum Substeps
RBD Solverは、フルタイムステップを最低でもこのサブステップ数に分割します。
この値を上げることで、サブステップを細かくすることができます。 これは、何かしらの理由で自動計算が粗くなってしまった場合に使用することができます。
Maximum Substeps
RBD Solverは、シミュレーションをこの値よりも多いサブステップに分割しません。
シミュレーションの複雑さに関係なく、必ずフレーム内で終了する最大サブステップを常に設定することは非常に良い考え方です。 この最大数を下げると、精度が悪くなりますが最大計算時間を抑えることができます。
CFL Condition
CFL Condition は、シーンで必要なサブステップのサイズを自動的に決めるために使用される係数です。 この考えは、サブステップがどのオブジェクトも1ボクセルのセルより大きく相互貫通しないようにするためのものです。
この条件は、このパラメータが1の時に満たされます。10の値は、サブステップが10ボクセルのセル分相互貫通することを許可します。 これは、オブジェクトが適切に跳ね返るというよりも、お互いにオブジェクトをくぐり抜けます。
Collisions ¶
Collision Passes
Stack Solverは、すべてのオブジェクトを辿って、弾道衝突を検索します。 1つの衝突を計算すると別の所でまた衝突が起こる可能性があるので、局所的な計算方法では1回のパスでこれを計算することができません。
そのため、Stack Solverは、衝突が見つからなくなるまで、またはこのパスの数に到達するまで衝突計算を繰り返します。
たとえ、それらのパスで衝突が完全に計算されなくても、その衝突は Contact Pass でクリーンアップされます。 大きな違いは、その衝突の弾性がなくなることです。
Contact Passes
Stack Solverは、すべてのオブジェクトを辿って、接触を安定化するのに加速度を調整する必要がある箇所を検索します。
複数にスタックされたオブジェクトが一般的なので、これは複雑な相互関係になることがよくあるので、複数のパスをまとめる必要があります。
SubContact Passes
静止オブジェクトには、跳ね返るオブジェクトよりも安定性が必要になります。 そのため、そのオブジェクトを急に停止させず、システムを安定させるために何回も繰り返してオブジェクトを遅くしていきます。
これは、すべてのContactパスに対してそれを行なうステップ数です。
Shock Propagation
これらのパスは、 Contact Passes と非常に似ています。
大きな違いは、もし本がテーブル上に静止している場合に、このパスでは、そのテーブルには無限の質量が割り当てられます。 これにより、テーブルが地面とずれることがなくなり、システムをより速く収束させることができます。
経験上では、この値にはスタックオブジェクトの期待する最大数に設定してください。 安定した構成で相互に10台のテーブルを積み重ねようとするならば、10の値がスタックの完全な計算に役に立ちます。
オブジェクトが適切に静止しても、ゆっくりとお互いに沈め合い始めているようであれば、 Shock Propagation の値を上げると解決することがあります。
Resolve Penetrations
これらのパスは、相互貫通を回避するための最終の試みです。 Shock Propagation と同様に、下から上へオブジェクトを処理しようとします。
もし本がテーブル上に静止していて、そのテーブルと貫通していれば、その本をテーブルの外側に乗るように動かされます。 これは、本がテーブル上に乗っていても実行されます。
その貫通の修復は、貫通がなくなるまで、または、このパラメータで設定した最大数に到達するまで繰り返されます。
SubContact Passes は、オブジェクトをゆっくりと引き離すために使われます。 本をテーブルの外側へ即座に動かすのではなく、 SubContact Passes に指定した数に基づいて動かされます。 これは、複雑なオーバーラップが発生した時に処理を安定化させようとするために実行されます。
Use Point Velocity for Collisions
ポイント位置の変化を衝突計算で使用するかどうか決めます。
Note
これは、RBD StateのInherit Velocityオプションとは異なります。
このフラグは、Velocityアトリビュートを、初期Velocityのセットアップではなく、衝突にのみ使用するかどうかを制御します。
これを設定すると、ポイント毎のVelocityアトリビュートに対してオブジェクトが検査されます。 そのVelocityアトリビュートが存在すれば、そのVelocityアトリビュートをローカル変形ベクトルと見なし、衝突反応の改善に使用されます。
そのVelocityアトリビュートが存在しなかった場合は、そのジオメトリを2フレーム間で比較して、手動でポイント毎のVelocityを計算します。
Note
$F
を使った関数で変形を行なっている場合は、その変形がステップ関数となるので期待する結果を得られないことがあります。その代わりに、$T
を使用してください。
Use Volume Velocity for Collisions
ボリューム表現の変化を衝突計算で使用するかどうか決めます。
これを設定すると、ボリューム表現がこのフレームと前のフレーム間で比較されます。 その差分を使用して、サーフェス変形のVelocityを計算します。 これにより、変形オブジェクトがもっともらしく相互作用するようになります。
Note
このメソッドは、トポロジーの変更を操作することができますが、接線方向の変形Velocityを見つけることができません。
Glue Ignores Resting Objects
オブジェクトがお互いに接して静止している時、それらのオブジェクトは、まだ重力の影響を受けています。 このオプションは、その影響がGlue Impulseに追加されないようにし、オブジェクトがオブジェクト自体の重力によってばらばらにならないようにすることが簡単になります。
Add Impact Data
RBD計算処理中に、多くのImpactがRBDオブジェクト間で計算されます。それらのImpactは通常では時間を節約するために記録されません。
これを設定すると、Impacts/RBDImpactsデータを衝突するオブジェクトに取り付けることで、それらのImpactすべてが記録されます。
Culling Method
膨大な数のオブジェクトのシミュレーションでは、色々な空間分割の仕組みを使用して衝突検出の負荷を減らすことが役に立ちます。 このオプションでは、それらの仕組みのどれかを選択します。
None は、空間的再分割を行なわないことを意味します。
Sphere は、オブジェクトを球として扱い、小さな交差検知がそれらの球で処理されることを意味します。 これは高速ですが、細長いオブジェクトは誤検知を起こす可能性があります。
OBB とはOriented Bounding Boxes(方向を定義した境界ボックス)の略です。 これは細長いオブジェクトに対してもきっちりと境界を用意しますが、空間分割ツリーの構築が遅く、メリットがあまりないことが多いです。
Contact Grouping Method
Houdiniがポイント衝突を計算する時、類似ポイントをまとめてグループ化するかどうか、そして、その方法を制御します。
このパラメータを None 以外の値に設定すると、Houdiniは、類似ポイント(つまり、以下の Contact Grouping Tolerance で指定した距離の範囲内にあるポイント)を 衝突計算用の単一ポイントとして扱います。
これは、立方体などのオブジェクトのジオメトリのポイント(その立方体のコーナー)が遠く離れている時に役に立ちます。
Contact Grouping Method が None の時、1つのコーナーが最初に地面と衝突して、その立方体が跳ね返って回転し、また別のコーナーが衝突して、その立方体が跳ね返って回転することになるので、 ジッター(微震)が生じます。
Contact Grouping Method を Average に設定すると、Houdiniは、コーナー間の平均ポイントに基づいた当たりを計算し、ジッター(微震)の少ない安定した結果を生成します。
これは、RBD Objectノードの Surface タブの Edge Representation がオンの時の効果と似ています。 立方体などのエッジがシャープなSparse(疎)ジオメトリがあれば、それらのオプションの両方をオンにすると良いです。
Contact Groupingの効果を確認するには、立方体を地面に落とすシミュレーションを作成します。 その結果のImpactを確認するには、RBD Visualization DOPを接続します。
None
各ポイントそれぞれに対して衝突を計算します。類似の衝突ポイントを結合しようとしないでください。
Most Central Point
類似ポイントをまとめて、オブジェクトの質量の中心とほぼ一線になっている1ポイントにグループ化します。 これは、元のジオメトリのポイントのみを使用して、衝突ポイントを安定ポイントへ偏らせます。
Average Point
衝突ポイントを計算するために、類似ポイントをまとめて平均化します。
これは、 Most Central Point とは違い、実際の衝突のジオメトリを反映しますが、元のジオメトリ上にポイントが乗らなくなる可能性があります。
Contact Grouping Tolerance
Contact Grouping Method が None 以外の時にポイントをまとめてグループ化する距離。
Fracture ¶
Minimum Piece Volume
このソルバで作成される任意の一部のジオメトリに対する最小ボリューム。 これは、RBD Solverが安定な方法で操作するには小さすぎるジオメトリの作成を回避することができます。
Fuse Tolerance
クラスタ化された破片を一緒に結合する時に使用する許容値。
Stamp Interior Primitives With Creation Time
新しく作成される内側プリミティブ上に、作成時刻を記録するためのcreationtime
アトリビュートを作成します。
これは、プリミティブの初期の破壊の後に短時間にDebris(瓦礫)用のパーティクルの放出などの効果を出すのに役に立ちます。
Allow Fracturing From Feedback
通常では、破壊は、フレーム内のこのオブジェクトの前に計算するオブジェクトのみによって駆動されます。 異なるソルバ間での相互接続をフィードバックを使って実行する場合、このオプションは、それらのフィードバック効果も破壊をトリガーすることができます。
Fracture Ignores Resting Objects
お互いに静止するだけのオブジェクトによって生成されるImpactは、破壊に考慮されません。
Random Seed
この値は、シミュレーション中の破壊ポイントの生成に使用する擬似乱数シーケンスの初期化に使われます。 これは、同じネットワークから異なるシミュレーションを生成するのに役に立ちます。
Convert to Poly
破壊は、ポリゴンジオメトリのみに作用します。このオプションは、指定したLODでジオメトリをポリゴンに自動変換します。 この変換は、破壊が発生した時にのみ起こります。
Parameter Operations
各データオプションパラメータには、それに関連するそのパラメータの動作方法を指定するメニューがあります。
Use Default
Default Operationメニューの値を使用します。
Set Initial
このデータを作成した時だけ、このパラメータの値を設定します。 それ以降のすべてのタイムステップ上では、このパラメータの値は変更されません。 これは、ポジションやVelocityのような初期状態のセットアップに役に立ちます。
Set Always
このパラメータの値を常に設定します。これは、特定のキーフレーム値が時間にわたって必要な時に役に立ちます。 これは、時間にわたってオブジェクトの位置をキーフレームしたり、ジオメトリが変形する場合にタイムステップ毎に SOPのジオメトリを取得するのに役に立ちます。
この設定をパラメータ値に対してローカル変数と合わせて使用することで、時間にわたって値を修正することもできます。
例えば、X Positionでは、$tx + 0.1
のようなエクスプレッションがタイムステップ毎にオブジェクトを右に0.1ユニットずつ動かします。
Set Never
このパラメータの値をまったく設定しません。 このオプションは、このノードを使って1番目の入力に接続された既存のデータを修正する時に非常に役に立ちます。
例えば、RBD State DOPでオブジェクトの質量しかアニメーションさせたくない場合、 Set Never オプションを Mass 以外のすべてのパラメータで使用し、 Mass パラメータには Set Always を使用します。
Default Operation
Use Default に設定した Operation メニューのパラメータに対して、このパラメータが、使用するオペレーションを制御します。
このパラメータは、 Parameter Operations メニューと同じメニューオプションと意味を持ちますが、 Use Default の選択がありません。
Make Objects Mutual Affectors
このノードの1番目の入力に接続されたすべてのオブジェクトが、相互アフェクターになります。
これは、それらのオブジェクトをこのノードに接続する前にAffector DOPを使用して、*
と*
の間にアフェクターリレーションシップを作成する事と同じです。
このオプションは、すべてのオブジェクトをソルバに送って、お互いに影響し合うようにするのに便利です。
Group
オブジェクトコネクタをこのノードの1番目の入力に接続した時、このパラメータを使って、 このノードから影響を受けるそれらのオブジェクトのサブセットを選択することができます。
Data Name
オブジェクトまたは他のデータにデータを追加するために使用する名前を意味します。 Data Name に“/”(または複数)を含めれば、それはサブデータ内側に移動することを意味します。
例えば、Fan Force DOPのデフォルトの Data Name は“Forces/Fan”です。 これは、“Forces”という既存のデータに“Fan”という名前のデータを追加します。 “Forces”というデータが存在しなければ、単なるコンテナデータが作成されて、そこに“Fan”サブデータが追加されます。
異なるデータは、それらを使用する名前に対して異なる要件を持ちます。 非常に稀な場合を除いて、デフォルト値を使用してください。 いくつかの例外は、特定のデータまたは特定のタイプのデータを利用するソルバで説明します。
Unique Data Name
このパラメータを有効にすると、このノードで作成されるデータが既存データを上書きしないように 固有な名前で Data Name パラメータの値を修正します。
このパラメータをオフにすると、同じ名前の2つのデータを追加すると、2番目のデータが1番目のデータを置換します。 各タイプの挙動が必要な場合があります。
オブジェクトにいくつかのFan Forcesを吹き付けたい時に、各ファンが前のファンを上書きしないように、 個々のファンの Data Name を変更して名前の衝突を回避するよりも、 Unique Data Name の機能を使用する方が簡単です。
一方で、オブジェクトに既にRBD Stateデータが追加されていることを知っていれば、このオプションをオフにすることで、 新しいRBD Stateデータが既存データを上書きすることができます。
Solver Per Object
ソルバのデフォルトの挙動は、まったく同じソルバをグループで指定したすべてのオブジェクトに取り付けます。 これにより、パラメータが各オブジェクトに対して同一になるので、それらのオブジェクトをソルバによって1個のパスで処理することができます。
とはいえ、いくつかのオブジェクトは、同時に単一オブジェクトに対してより論理的に作用します。
それらの場合では、$OBJID
エクスプレッションを使用して、オブジェクト毎にソルバのパラメータを変化させたいことがあります。
このトグルを設定すれば、オブジェクト毎に別々のソルバが作成されて、$OBJID
が期待通りに変化します。
Copy Data DOPを使用してパラメータをスタンプする場合にも、この設定が必須です。
入力 ¶
Objects
計算するオブジェクト。
Pre-Solve
この入力に接続されたマイクロソルバは、メインの計算ステップの前に実行されます。 例えば、SOP Solverを使用してオブジェクトのジオメトリを修正することができ、POPフォースノードを使用して特定のオブジェクトにフォースを適用することができます。
Post-Solve
この入力に接続されたマイクロソルバは、メインの計算ステップの後に実行されます。
出力 ¶
First Output
この出力のオペレーションは、このノードに接続している入力に依存します。 オブジェクトストリームがこのノードの入力であれば、その出力も入力と同じオブジェクトを含んだオブジェクトストリーム(しかし、取り付けられたこのノードのデータを持ちます)です。
オブジェクトストリームをこのノードに接続しなかった場合、その出力はデータ出力になります。 このデータ出力をApply Data DOPに接続したり、他のデータノードのデータ入力に直接接続することで、 このノードのデータをオブジェクトや他のデータに取り付けることができます。
ローカル変数 ¶
channelname
このDOPノードはData Optionsページの各チャンネルとパラメータに対して、チャンネルと同じ名前のローカル変数を定義します。 例えば、ノードにPositionのチャンネル(positionx、positiony、positionz)とオブジェクト名のパラメータ(objectname)があるとします。
そのノードには、positionx、positiony、positionz、objectnameの名前を持つローカル変数も存在します。これらの変数は、そのパラメータに対する前の値を評価します。
この前の値は、処理されているオブジェクトに追加されたデータの一部として常に保存されています。 これは、本質的には以下のようなdopfieldエクスプレッション関数のショートカットです:
dopfield($DOPNET, $OBJID, dataName, "Options", 0, channelname)
データがまだ存在しないなら、ゼロの値または空っぽの文字列が返されます。
DATACT
この値は、現在のデータが作成されたシミュレーション時間(変数STを参照)です。 このノードが新しいデータを作成せずに既存データを変更していれば、この値は現在のシミュレーション時間と同じにはなりません。
DATACF
この値は、現在のデータが作成されたシミュレーションフレーム(変数SFを参照)です。 このノードが新しいデータを作成せずに既存データを変更していれば、この値は現在のシミュレーションフレームと同じにはなりません。
RELNAME
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップの名前に設定されます。
RELOBJIDS
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffected Objectsすべてに対するオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELOBJNAMES
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffected Objectsすべてに対するオブジェクト名をスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELAFFOBJIDS
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffector Objectsすべてに対するオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELAFFOBJNAMES
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffector Objectsすべてに対するオブジェクト名をスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
ST
ノードが評価されるシミュレーション時間です。
この値は、変数Tで表現される現在のHoudiniの時間と同じではなく、DOP Networkの Offset Time と Scale Time のパラメータの設定に依存しています。
STは、シミュレーションの開始時間がゼロになるようになっています。
つまり、シミュレーションの最初のタイムステップをテストする時は、$T == 0
や$FF == 1
を使うのではなくて、$ST == 0
のようなテストを使うのがベストです。
SF
ノードが評価されるシミュレーションフレーム(正確には、シミュレーションタイムステップ番号)。
この値は、変数Fで表現される現在のHoudiniのフレーム番号と同じではなく、DOP Networkパラメータの設定に依存しています。 代わりに、この値は、シミュレーション時間(ST)をシミュレーションタイムステップサイズ(TIMESTEP)で割算した値と同じです。
TIMESTEP
シミュレーションタイムステップのサイズ。 この値は、1秒あたりのユニットで表現した値をスケールするのに役に立ちますが、タイムステップ毎に適用されます。
SFPS
TIMESTEPの逆数。 シミュレーション時間の1秒あたりのタイムステップ数です。
SNOBJ
シミュレーション内のオブジェクトの数。 Empty Object DOPなどのオブジェクトを作成するノードでは、SNOBJは、オブジェクトが評価される度に値が増えます。
固有のオブジェクト名を確保する良い方法は、object_$SNOBJ
のようなエクスプレッションを使うことです。
NOBJ
このタイムステップ間で現行ノードで評価されるオブジェクトの数。 この値は、多くのノードがシミュレーション内のオブジェクトすべてを処理しないので、SNOBJとは異なります。
NOBJは、ノードが各オブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJ
ノードで処理される特定のオブジェクトのインデックス。 この値は、指定したタイムステップで常にゼロからNOBJ-1まで実行されます。 この値は、OBJIDやOBJNAMEなどのシミュレーション内の現行オブジェクトを識別せず、現在の処理順でのオブジェクトの順番を識別します。
この値は、オブジェクト毎に乱数を生成するのに役に立ちます。他には、処理別にオブジェクトを2,3のグループに分けるのに役に立ちます。 この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら-1を返します。
OBJID
処理されているオブジェクトの固有ID。 すべてのオブジェクトは、すべての時間のシミュレーション内のオブジェクトすべてで固有な整数値が割り当てられています。たとえオブジェクトが削除されても、そのIDは決して再利用されません。 オブジェクトIDは、オブジェクト毎に別々の処理をさせたい場面(例えば、オブジェクト毎に固有の乱数を生成したい)で非常に役に立ちます。
この値は、dopfieldエクスプレッション関数を使って、オブジェクトの情報を検索するのにベストな方法です。
OBJIDは、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら-1を返します。
ALLOBJIDS
この文字列には、現行ノードで処理されているオブジェクトすべての固有のオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストが含まれています。
ALLOBJNAMES
この文字列には、現行ノードで処理されているオブジェクトすべての名前をスペース区切りにしたリストが含まれています。
OBJCT
現行オブジェクトが作成された時のシミュレーション時間(変数STを参照)。
そのため、オブジェクトが現在のタイムステップで作成されたかどうかチェックするには、$ST == $OBJCT
のエクスプレッションが常に使われます。
この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJCF
現行オブジェクトが作成された時のシミュレーションフレーム(変数SFを参照)。
この値は、OBJCT変数にdopsttoframeエクスプレッションを使ったものと等価です。この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJNAME
処理されているオブジェクトの名前を含んだ文字列値。
オブジェクト名は、シミュレーション内で固有であることが保証されていません。 しかし、オブジェクト名が固有になるように注意して名前を付けていれば、オブジェクトの識別は、オブジェクトIDよりも、オブジェクト名を指定するほうが簡単です。
オブジェクト名は、同じ名前を持つオブジェクトの数を仮想グループとして扱うこともできます。
“myobject”という名前のオブジェクトが20個あれば、DOPのActivationフィールドにstrcmp($OBJNAME, "myobject") == 0
を指定すると、DOPがその20個のオブジェクトのみを操作します。
この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら空っぽの文字列を返します。
DOPNET
現在のDOP Networkのフルパスを含んだ文字列値。 この値は、ノードを含むDOP Networkのパスを知りたりDOPサブネットのデジタルアセットで非常に役に立ちます。
Note
ほとんどのダイナミクスノードには、そのノードのパラメータと同じ名前のローカル変数があります。 例えば、Position DOPでは、以下のエクスプレッションを記述することができます:
$tx + 0.1
これはオブジェクトをタイムステップ毎にX軸方向に0.1単位分移動させます。