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Gas Resize Fluid Dynamic DOPは、大きな流体シミュレーションの構築で使用されるマイクロソルバです。 Fluid SolverとSmoke SolverのDOPでは、マイクロソルバをメインソルバのステップの前/後に追加して、 シミュレーションの拡張や微調整を行なうことができます。 他にも、やる気のある人なら、マイクロソルバから完全に新しいソルバの構築に挑戦しても良いでしょう。
Gas Resize Fluid Dynamic DOPは、 Reference フィールドに応じて、異なるタイプの流体シミュレーションに必要となるフィールドのサイズを変更します。 SOP Solverは、タイムステップ毎に新しい境界を再計算するために使われます。 このサイズ変更は、Gas Resize Field DOPと一緒に処理されるので、実際のボクセルサンプリングに影響を与えず、単にボクセルの合計数に影響を与えます。
パラメータ ¶
Fluid Type
流体のタイプは、サイズ変更する必要のあるフィールドの種類を制御します。
DSD Fire
次のフィールドが DSD Fire モードでサイズ変更されます: heat
, burn
, collision
, collisionvel
, confinement
, d
, ddot
, density
, divergence
, dt
, flamefront
, fuel
, fuelvolume
, kappa
, kappastar
, pressure
, pump
, pumpindex
, rest
, sink
, source
, sourceindex
, temperature
, vel
。
Smoke and Pyro
次のフィールドが Smoke and Pyro モードでサイズ変更されます: collision
, collisionvel
, density
, divergence
, pressure
, pump
, pumpindex
, rest
, rest2
, sink
, source
, sourceindex
, temperature
, vel
, burn
, fuel
, heat
。
Fluid
次のフィールドが Fluid モードでサイズ変更されます: collision
, collisionvel
, surface
, pressure
, pump
, pumpindex
, rest
, sink
, source
, sourceindex
, temperature
, vel
。
Extra Fields
例えば、Scalar Field DOPを使って追加したフィールドのような追加フィールドをここでリストにすることで、それらのフィールドもサイズ変更することができます。
Delay Frames
サイズ変更オペレーション開始までに待つフレーム数を指定します。 正しくサイズ変更するためには、 Reference として指定したフィールドのデータがなければなりません。
Bounds
Padding
計算されたコンテナ境界ボックスは、これらのPadding値で拡大されます。
Subtract Threshold
境界を拡大/縮小させる滑らかさを制御して、ジッター(微震)を回避します。拡大するフィールドは、常にカプセル化されます。 フィールドの縮小は、指定した閾値に基づいて、新しい境界へブレンドします。 値が高いほど、より滑らかに変化しますが、より大きなグリッドサイズを計算することになります。
Reference Field
サイズ変更の参照として計算され使用される境界の流体フィールド。 ここには、スペース区切りのフィールドのリストを指定することで、2つ以上のReferenceフィールドを使用することができます。
Resolution Scale
Reference Field として指定したフィールドのサンプル解像度を制御します。1の値は、フル解像度でフィールドをサンプリングします。
Field Cutoff
サイズ変更のトリガーとなる値を制御します。このCutoffより小さいフィールドの値は、最終のフィールドサイズに寄与しません。 これは、非常にぼやけた煙が、フィールドを拡張し続けないようにします。
Track by Object
新しい境界を計算する時に、外部オブジェクトを含めます。 時々、エミッターが非常に速く動いたり、散発的に放出することがあります。 このオブジェクトを Tracking Object に指定することで、サイズ変更オペレーションが、元の(または初期化された)流体境界の外側での流体計算を排除しないようにします。
Max Bounds
Clamp to Maximum Size
ボックスが無限に広がらないようにします。 Boundモードを指定することで、流体は、特定のボリュームや空間内に収容されますが、それらの条件内で拡大や縮小をすることができます。
From Object
ジオメトリから派生する最大境界。
Initialization Static
流体オブジェクトから派生する最大境界。このオブジェクトが作成された時、そのサイズと中心が解析されて、init_size
とinit_center
として記録されます。
反復の度に、その境界が作成時に指定した最大サイズと比較して、その結果に応じて調整されます。
Initialization Dynamic
流体オブジェクトから派生する最大境界ですが、指定したオブジェクトの現行位置に対して測定されます。その境界は、空間内のオブジェクト位置を基準に最大サイズを拡大/縮小します。 オブジェクトがアニメーションする時は、その境界条件をオブジェクトと一緒に動かすべきです。このオプションはその挙動を有効にします。 オブジェクトが見つからなかった場合、その境界は、静止時の状態に戻されます。
Manual
最大境界条件を手動で定義します。
Enforce Boundaries
指定した軸を最大許容境界条件にサイズ変更します。これは、流体が壁や屋根と衝突する必要がある時に役に立ちます。
入力 ¶
All Inputs
これらの入力に接続されたマイクロソルバは、このノードが実行される前に実行されます。一連のノードは、上流から下流への方式で処理されます。
出力 ¶
First Output
この出力のオペレーションは、このノードに接続している入力に依存します。 オブジェクトストリームがこのノードの入力であれば、その出力も入力と同じオブジェクトを含んだオブジェクトストリーム(しかし、取り付けられたこのノードのデータを持ちます)です。
オブジェクトストリームをこのノードに接続しなかった場合、その出力はデータ出力になります。 このデータ出力をApply Data DOPに接続したり、他のデータノードのデータ入力に直接接続することで、 このノードのデータをオブジェクトや他のデータに取り付けることができます。
ローカル変数 ¶
channelname
このDOPノードはData Optionsページの各チャンネルとパラメータに対して、チャンネルと同じ名前のローカル変数を定義します。 例えば、ノードにPositionのチャンネル(positionx、positiony、positionz)とオブジェクト名のパラメータ(objectname)があるとします。
そのノードには、positionx、positiony、positionz、objectnameの名前を持つローカル変数も存在します。これらの変数は、そのパラメータに対する前の値を評価します。
この前の値は、処理されているオブジェクトに追加されたデータの一部として常に保存されています。 これは、本質的には以下のようなdopfieldエクスプレッション関数のショートカットです:
dopfield($DOPNET, $OBJID, dataName, "Options", 0, channelname)
データがまだ存在しないなら、ゼロの値または空っぽの文字列が返されます。
DATACT
この値は、現在のデータが作成されたシミュレーション時間(変数STを参照)です。 このノードが新しいデータを作成せずに既存データを変更していれば、この値は現在のシミュレーション時間と同じにはなりません。
DATACF
この値は、現在のデータが作成されたシミュレーションフレーム(変数SFを参照)です。 このノードが新しいデータを作成せずに既存データを変更していれば、この値は現在のシミュレーションフレームと同じにはなりません。
RELNAME
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップの名前に設定されます。
RELOBJIDS
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffected Objectsすべてに対するオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELOBJNAMES
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffected Objectsすべてに対するオブジェクト名をスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELAFFOBJIDS
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffector Objectsすべてに対するオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELAFFOBJNAMES
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffector Objectsすべてに対するオブジェクト名をスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
ST
ノードが評価されるシミュレーション時間です。
この値は、変数Tで表現される現在のHoudiniの時間と同じではなく、DOP Networkの Offset Time と Scale Time のパラメータの設定に依存しています。
STは、シミュレーションの開始時間がゼロになるようになっています。
つまり、シミュレーションの最初のタイムステップをテストする時は、$T == 0
や$FF == 1
を使うのではなくて、$ST == 0
のようなテストを使うのがベストです。
SF
ノードが評価されるシミュレーションフレーム(正確には、シミュレーションタイムステップ番号)。
この値は、変数Fで表現される現在のHoudiniのフレーム番号と同じではなく、DOP Networkパラメータの設定に依存しています。 代わりに、この値は、シミュレーション時間(ST)をシミュレーションタイムステップサイズ(TIMESTEP)で割算した値と同じです。
TIMESTEP
シミュレーションタイムステップのサイズ。 この値は、1秒あたりのユニットで表現した値をスケールするのに役に立ちますが、タイムステップ毎に適用されます。
SFPS
TIMESTEPの逆数。 シミュレーション時間の1秒あたりのタイムステップ数です。
SNOBJ
シミュレーション内のオブジェクトの数。 Empty Object DOPなどのオブジェクトを作成するノードでは、SNOBJは、オブジェクトが評価される度に値が増えます。
固有のオブジェクト名を確保する良い方法は、object_$SNOBJ
のようなエクスプレッションを使うことです。
NOBJ
このタイムステップ間で現行ノードで評価されるオブジェクトの数。 この値は、多くのノードがシミュレーション内のオブジェクトすべてを処理しないので、SNOBJとは異なります。
NOBJは、ノードが各オブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJ
ノードで処理される特定のオブジェクトのインデックス。 この値は、指定したタイムステップで常にゼロからNOBJ-1まで実行されます。 この値は、OBJIDやOBJNAMEなどのシミュレーション内の現行オブジェクトを識別せず、現在の処理順でのオブジェクトの順番を識別します。
この値は、オブジェクト毎に乱数を生成するのに役に立ちます。他には、処理別にオブジェクトを2,3のグループに分けるのに役に立ちます。 この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら-1を返します。
OBJID
処理されているオブジェクトの固有ID。 すべてのオブジェクトは、すべての時間のシミュレーション内のオブジェクトすべてで固有な整数値が割り当てられています。たとえオブジェクトが削除されても、そのIDは決して再利用されません。 オブジェクトIDは、オブジェクト毎に別々の処理をさせたい場面(例えば、オブジェクト毎に固有の乱数を生成したい)で非常に役に立ちます。
この値は、dopfieldエクスプレッション関数を使って、オブジェクトの情報を検索するのにベストな方法です。
OBJIDは、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら-1を返します。
ALLOBJIDS
この文字列には、現行ノードで処理されているオブジェクトすべての固有のオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストが含まれています。
ALLOBJNAMES
この文字列には、現行ノードで処理されているオブジェクトすべての名前をスペース区切りにしたリストが含まれています。
OBJCT
現行オブジェクトが作成された時のシミュレーション時間(変数STを参照)。
そのため、オブジェクトが現在のタイムステップで作成されたかどうかチェックするには、$ST == $OBJCT
のエクスプレッションが常に使われます。
この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJCF
現行オブジェクトが作成された時のシミュレーションフレーム(変数SFを参照)。
この値は、OBJCT変数にdopsttoframeエクスプレッションを使ったものと等価です。この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJNAME
処理されているオブジェクトの名前を含んだ文字列値。
オブジェクト名は、シミュレーション内で固有であることが保証されていません。 しかし、オブジェクト名が固有になるように注意して名前を付けていれば、オブジェクトの識別は、オブジェクトIDよりも、オブジェクト名を指定するほうが簡単です。
オブジェクト名は、同じ名前を持つオブジェクトの数を仮想グループとして扱うこともできます。
“myobject”という名前のオブジェクトが20個あれば、DOPのActivationフィールドにstrcmp($OBJNAME, "myobject") == 0
を指定すると、DOPがその20個のオブジェクトのみを操作します。
この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら空っぽの文字列を返します。
DOPNET
現在のDOP Networkのフルパスを含んだ文字列値。 この値は、ノードを含むDOP Networkのパスを知りたりDOPサブネットのデジタルアセットで非常に役に立ちます。
Note
ほとんどのダイナミクスノードには、そのノードのパラメータと同じ名前のローカル変数があります。 例えば、Position DOPでは、以下のエクスプレッションを記述することができます:
$tx + 0.1
これはオブジェクトをタイムステップ毎にX軸方向に0.1単位分移動させます。
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