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Gas Disturbオペレータは、ノイズのかかったフォースをVelocityフィールドに適用して、局所的な環境の変化の効果を模倣します。 この局所的な運動量の変化は、時間と共にそれ自体で打ち消し合い、シミュレーションの一般的な動きと全体の形状を維持します。 とはいえ、これは小さなスケールのディテールをシミュレーションに取り込むのに効果的です。
Gas Disturb DOPには、ノイズを生成するためのメソッドが2つあります: Continuous と Block-Based 。
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Continuousモードでは、各ボクセルに適用されるフォースは独立しているので、 ボクセルスケール でディテールが取り込まれた結果になります。 このモードは、最小で表現可能なスケールでディテールを追加したい時に役に立ちます。例えば、雪崩のような効果を表現したい時です。 しかし、ボクセルサイズがあまりにも小さすぎると、ContinuousモードのDisturbanceでは、ノイズがかかった望ましくないルックになってしまう可能性があります
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Block-Basedモードのフォースは、立方体ブロック単位では一定であるノイズの層を何層かで合成することによって生成されます。 Base Block Size は、その層の中で一番大きいブロックのサイズを制御します。 合成される各層のサイズと振幅は、それぞれ Lacunarity と Roughness で制御します。
どちらのモードでも、Disturbanceフォースは、異なる解像度でも同様の効果が維持されるように、適用されるフォースの大きさを調整します。 Continuous モードでは、 Strength は、 Reference Scale のサイズの領域上に積分されたフォースに必要なVariance(分散)を制御します。 Block-Based モードで合成されるレイヤーの数は、(単一ボクセルよりも小さいブロックは表現することができないので)ブロックサイズとボクセルサイズに依存します。 しかし、このDOPは、(実際のレイヤーの数が Max Octaves の値よりも少ない時には)不足分を補います。
さらに、生成されたランダムなフォースを適用する方法が2つあります。 デフォルトでは、このフォースが 線形的に 作用します。つまり、Disturbance(擾乱)が単純に Disturb Field に加算されます。 Rotational Force を有効にすると、代わりに Disturb Field の値は長さを変えずに、ランダムに生成されたベクトル方向に向かって回転されます。 このフォースをVelocityフィールドに適用することは、運動エネルギーを維持しつつ運動量を転換することに相当します。 Rotational Force を有効にしたDisturbance(擾乱)の適用は、特に火炎を目立たせたい炎のシミュレーションで役に立ちます。
Note
このノードで、以前のバージョンのこのDOPと非常に近いフォースを適用させることができます。 それをするには、 Mode を Block-Based に変更して Max Octaves を1に設定します。 さらに、同等の Strength を得るために、その古いノードの Disturbance 値に24を乗算する必要があります。
パラメータ ¶
Time Scale
このソルバ内部の時間に対するスケール係数。
1
は通常の速度で、1
より大きい値は、シミュレーションの動きを高速にし、1
未満の値は、シミュレーションの動きを遅くします。
Rotational Force
有効にすると、 Disturb Field の値は長さを変えずに、ランダムに生成された方向に向かって回転されます。
Settings ¶
Strength
適用されるフォースの強さを制御します。
Note
Rotational Force が有効な時、 Strength は、そのフォースのベクトルがゴールの方向に向かって回転される速さを制御します。
Threshold Range
このオプションを有効にすると、 Threshold Field の値は、この範囲から0-1
の範囲にマッピングされ、
それが Strength に対する乗数として適用されます。
Note
Threshold Range が有効な時、 Threshold Field 値がこの範囲の最初の値より小さいボクセルにはDisturbanceが適用されません。
Mode
生成されるランダムなベクトルの特質を制御します。
Continuous
すべてのボクセルは、それぞれ無関係に割り当てられたランダムなベクトルを取得します。
Block-Based
ブロック単位では一定なノイズの層を何層かで合成することによって、ランダムパターンを形成します。
Reference Scale
Mode が Continuous に設定されている場合、このサイズの領域で凝集したノイズフィールドのVariance(分散)は Strength と同じです。 これは、ボクセルサイズに対してフォースを正規化するためのスケールを用意します。 このパラメータの値が大きいほど、適用されるフォースが大きくなります。
Tip
このパラメータには、あなたのシーンスケールで妥当な値を設定し、そのままにしてください。 Strength を使用することで、フォースが適用される量をもっと細かく制御することができます。
Base Block Size
Mode が Block-Based に設定されている場合、生成されるノイズパターンで一番大きいブロックのサイズを制御します。
Pulse Length
ノイズパターンが一定で維持される時間の長さ(秒)。 これは、 Mode が Block-Based に設定されている場合にのみ有効です。
Note
Continuous モードでは、ノイズパターンはフレーム毎に変化します。
Lacunarity
連続ノイズレイヤー間のブロックサイズの比率。
例えば、2
の値は、1番目のレイヤーが2番目のレイヤーの2倍のサイズのブロックを持ち、
順々に2番目のレイヤーは次のレイヤーの2倍のサイズのブロックを持つことを意味します。
このパラメータは、 Block-Based モードでのみ有効です。
Roughness
連続ノイズレイヤー間の振幅の比率。
例えば、0.5
の値は、2番目のレイヤーが1番目のレイヤーの半分の振幅を持つことを意味します。
このパラメータは、 Block-Based モードでのみ有効です。
Tip
Roughness の値が低いほど、生成されるノイズのブロック構造は上手く維持されます。
反対に、値が高いほど(1
に近づくほど、または越えると)ホワイトノイズに似た混沌としたパターンが生成されます。
Max Octaves
Block-Based モードで合成するノイズレベルの最大数。
Control ¶
Control Field
有効な時、行使されるフォースが、このフィールドの内容でスケールされます。
Control Range
この範囲のControl Fieldの値をマッピングします。
Remap Control Field
Control Fieldランプを有効または無効にします。
Control Field Ramp
ランプの垂直軸が エフェクトの強度 、水平軸が Control Fieldの値 です。
Visualization ¶
Visualize Strength
このオプションを有効にすることで、空間内の異なるポイントで適用されるフォースの強さを可視化することができます。
Note
この強さは、 Visualization Field にも保存されます。
Mode
ビューポート内での可視化の方法を決定します。
Plane
ビューポートは、Strengthフィールドの断面をカラーコーディングして表示します。
Smoke
ビューポートは、適用されているStrengthが強い領域ほど密度の濃いFogボリュームを表示します。
Plane Orientation
Plane モードの切断平面の向き。
Plane Position
境界ボックス内の切断平面の相対位置。
Color Mapping
Strength値を Guide Range からカラーにマッピングする方法を制御します。
Guide Range
カラーに変換する前に0-1
範囲にマッピングさせるStrength値の範囲。
最終可視化カラーは、 Color Mapping で制御します。
Smoke Density
フォースの強さを表現したFogボリュームの密度に対する乗数。
Bindings ¶
Disturb Field
Disturbanceフォースの適用先となるベクトルフィールド。
Threshold Field
このフィールドの値は、閾値の用途で使用されます( Threshold Range が有効な時)。
Visualization Field
Visualize Strength が有効な時、各ボクセルに適用されるフォースの量は、このスカラーフィールドに保存されます。
Stencil Field
このノードの計算の実行先でステンシルとして使用するスカラーフィールド。 ステンシル値が完全に0.5を超えたボクセルにこのオペレーションが適用され、他のボクセルは未変更のままになります。
Note
Stencil Fieldを指定しなかった場合や存在しなかった場合、このオペレーションはどこにでも実行されます。
Advanced ¶
Use OpenCL
OpenCLデバイスを使って計算を高速化します。
出力 ¶
First Output
この出力のオペレーションは、このノードに接続している入力に依存します。 オブジェクトストリームがこのノードの入力であれば、その出力も入力と同じオブジェクトを含んだオブジェクトストリーム(しかし、取り付けられたこのノードのデータを持ちます)です。
オブジェクトストリームをこのノードに接続しなかった場合、その出力はデータ出力になります。 このデータ出力をApply Data DOPに接続したり、他のデータノードのデータ入力に直接接続することで、 このノードのデータをオブジェクトや他のデータに取り付けることができます。
ローカル変数 ¶
channelname
このDOPノードはData Optionsページの各チャンネルとパラメータに対して、チャンネルと同じ名前のローカル変数を定義します。 例えば、ノードにPositionのチャンネル(positionx、positiony、positionz)とオブジェクト名のパラメータ(objectname)があるとします。
そのノードには、positionx、positiony、positionz、objectnameの名前を持つローカル変数も存在します。これらの変数は、そのパラメータに対する前の値を評価します。
この前の値は、処理されているオブジェクトに追加されたデータの一部として常に保存されています。 これは、本質的には以下のようなdopfieldエクスプレッション関数のショートカットです:
dopfield($DOPNET, $OBJID, dataName, "Options", 0, channelname)
データがまだ存在しないなら、ゼロの値または空っぽの文字列が返されます。
DATACT
この値は、現在のデータが作成されたシミュレーション時間(変数STを参照)です。 このノードが新しいデータを作成せずに既存データを変更していれば、この値は現在のシミュレーション時間と同じにはなりません。
DATACF
この値は、現在のデータが作成されたシミュレーションフレーム(変数SFを参照)です。 このノードが新しいデータを作成せずに既存データを変更していれば、この値は現在のシミュレーションフレームと同じにはなりません。
RELNAME
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップの名前に設定されます。
RELOBJIDS
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffected Objectsすべてに対するオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELOBJNAMES
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffected Objectsすべてに対するオブジェクト名をスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELAFFOBJIDS
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffector Objectsすべてに対するオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
RELAFFOBJNAMES
この値は、データがリレーションシップ(例えば、Constraint Anchor DOPがConstraint DOPの2番目、3番目、4番目の入力に接続されている時)に追加されている時だけ設定されます。
この場合では、この値は、データが追加されているリレーションシップのAffector Objectsすべてに対するオブジェクト名をスペース区切りにしたリストの文字列に設定されます。
ST
ノードが評価されるシミュレーション時間です。
この値は、変数Tで表現される現在のHoudiniの時間と同じではなく、DOP Networkの Offset Time と Scale Time のパラメータの設定に依存しています。
STは、シミュレーションの開始時間がゼロになるようになっています。
つまり、シミュレーションの最初のタイムステップをテストする時は、$T == 0
や$FF == 1
を使うのではなくて、$ST == 0
のようなテストを使うのがベストです。
SF
ノードが評価されるシミュレーションフレーム(正確には、シミュレーションタイムステップ番号)。
この値は、変数Fで表現される現在のHoudiniのフレーム番号と同じではなく、DOP Networkパラメータの設定に依存しています。 代わりに、この値は、シミュレーション時間(ST)をシミュレーションタイムステップサイズ(TIMESTEP)で割算した値と同じです。
TIMESTEP
シミュレーションタイムステップのサイズ。 この値は、1秒あたりのユニットで表現した値をスケールするのに役に立ちますが、タイムステップ毎に適用されます。
SFPS
TIMESTEPの逆数。 シミュレーション時間の1秒あたりのタイムステップ数です。
SNOBJ
シミュレーション内のオブジェクトの数。 Empty Object DOPなどのオブジェクトを作成するノードでは、SNOBJは、オブジェクトが評価される度に値が増えます。
固有のオブジェクト名を確保する良い方法は、object_$SNOBJ
のようなエクスプレッションを使うことです。
NOBJ
このタイムステップ間で現行ノードで評価されるオブジェクトの数。 この値は、多くのノードがシミュレーション内のオブジェクトすべてを処理しないので、SNOBJとは異なります。
NOBJは、ノードが各オブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJ
ノードで処理される特定のオブジェクトのインデックス。 この値は、指定したタイムステップで常にゼロからNOBJ-1まで実行されます。 この値は、OBJIDやOBJNAMEなどのシミュレーション内の現行オブジェクトを識別せず、現在の処理順でのオブジェクトの順番を識別します。
この値は、オブジェクト毎に乱数を生成するのに役に立ちます。他には、処理別にオブジェクトを2,3のグループに分けるのに役に立ちます。 この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら-1を返します。
OBJID
処理されているオブジェクトの固有ID。 すべてのオブジェクトは、すべての時間のシミュレーション内のオブジェクトすべてで固有な整数値が割り当てられています。たとえオブジェクトが削除されても、そのIDは決して再利用されません。 オブジェクトIDは、オブジェクト毎に別々の処理をさせたい場面(例えば、オブジェクト毎に固有の乱数を生成したい)で非常に役に立ちます。
この値は、dopfieldエクスプレッション関数を使って、オブジェクトの情報を検索するのにベストな方法です。
OBJIDは、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら-1を返します。
ALLOBJIDS
この文字列には、現行ノードで処理されているオブジェクトすべての固有のオブジェクトIDをスペース区切りにしたリストが含まれています。
ALLOBJNAMES
この文字列には、現行ノードで処理されているオブジェクトすべての名前をスペース区切りにしたリストが含まれています。
OBJCT
現行オブジェクトが作成された時のシミュレーション時間(変数STを参照)。
そのため、オブジェクトが現在のタイムステップで作成されたかどうかチェックするには、$ST == $OBJCT
のエクスプレッションが常に使われます。
この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJCF
現行オブジェクトが作成された時のシミュレーションフレーム(変数SFを参照)。
この値は、OBJCT変数にdopsttoframeエクスプレッションを使ったものと等価です。この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら0を返します。
OBJNAME
処理されているオブジェクトの名前を含んだ文字列値。
オブジェクト名は、シミュレーション内で固有であることが保証されていません。 しかし、オブジェクト名が固有になるように注意して名前を付けていれば、オブジェクトの識別は、オブジェクトIDよりも、オブジェクト名を指定するほうが簡単です。
オブジェクト名は、同じ名前を持つオブジェクトの数を仮想グループとして扱うこともできます。
“myobject”という名前のオブジェクトが20個あれば、DOPのActivationフィールドにstrcmp($OBJNAME, "myobject") == 0
を指定すると、DOPがその20個のオブジェクトのみを操作します。
この値は、ノードがオブジェクトを続けて処理(例えば、Group DOP)しないなら空っぽの文字列を返します。
DOPNET
現在のDOP Networkのフルパスを含んだ文字列値。 この値は、ノードを含むDOP Networkのパスを知りたりDOPサブネットのデジタルアセットで非常に役に立ちます。
Note
ほとんどのダイナミクスノードには、そのノードのパラメータと同じ名前のローカル変数があります。 例えば、Position DOPでは、以下のエクスプレッションを記述することができます:
$tx + 0.1
これはオブジェクトをタイムステップ毎にX軸方向に0.1単位分移動させます。