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Particle Fluid Solver DOPは、オブジェクトをパーティクル流体として動的に進化させます。
Metre Kilogram Second(MKS)からCentimetre Kilogram Second(CKS)に変更 ¶
MKSとは、メートル、キログラム、秒を基本単位として、任意の与えられた測定を表現する単位の物理システムのことです。 残念ながら、パーティクル流体オブジェクト/ソルバは、そのデフォルトを更新する際にその正確な単位を公開していないので、単位を自動的に変更しません。 MKSからCKSへ移行する時、手動でそれらのやっかいなパラメータを調整する必要があります。 以下の値は、CKSへ変換された結果の値であり、丸括弧内の値は、使用したスケール係数です:
-
Particle Separation:
10
(* 100) -
Rest Density:
1e-3
(/ 1003)
-
Size:
100 x 100
-
Velocity:
100,0,0
-
Gas Constant:
0.025
(* 100 と / 1003) -
Viscosity:
0
(*10)
-
981
(* 100)CKSへ変換した時、すべての新しいGravityノードは、この適切な値を持ちます。
* 100
は、メートル測定をセンチメートル測定にします。
/ (100*100*100)
は、密度の測定がkg/m3であり、私達は今センチメートルで分母を測定しているので、必須です。
Gas ConstantはGravityのようなフォースなので、* 100
です。しかし、パーティクル流体ソルバは、フォースをmass(質量)ではなくdensity(密度)に適用するので、
私達のmass(質量)は同じ(kg == kg)でも私達のdensity(密度)は同じではないので、再度1003係数が必要となります。
CGS(Centimetre Grams Seconds)が必要なら、Rest Densityを1に、Gas Constantを25にし、ViscosityをMKSシステムと比較して100の係数で上げてください。
パラメータ ¶
Substeps ¶
Min Substeps
Particle Fluidソルバは、常にサブステップの最小数を順守します。
これは、ごく稀にしか変更する必要はありません。
Max Substeps
Particle Fluidソルバは、シミュレーションをこの値よりも多いサブステップに分割しません。
シミュレーションの複雑さに関係なく、必ずフレーム内で終了する最大サブステップを常に設定することは非常に良い考え方です。 この最大数を下げると、精度が悪くなりますが最大計算時間を抑えることができます。
CFL Condition
CFL Condition は、シーンで必要なサブステップのサイズを自動的に決めるために使用される係数です。 この考えは、パーティクル流体オブジェクト内のパーティクルが指定したサブステップ内で移動できる距離を制御するためのものです。
例えば、このパラメータを0.5に設定すると、ソルバは、指定したサブステップ内で、パーティクルの距離間隔の50%よりも長く移動しないように、各サブステップの長さを設定します。
Internal Forces ¶
Tip
“fluid_forcescale”Pointアトリビュートを使用して、個々のパーティクルに作用する内部流体フォースの大きさを制御します。
これは、POPを使用して流体パーティクルの挙動を制御しようとする時に、内部フォースのスケールを戻してパーティクルをより良く制御できるようにすることができるので、役に立ちます。
Enable Pressure Force
進展させているパーティクル流体オブジェクト内のPressure(圧力)フォースを有効/無効にします。
Pressure(圧力)フォースは、パーティクルをパーティクル流体オブジェクト内に保存されたRest Densityにより近づけるために、パーティクルを押し分けたり、パーティクルを集めるように作用します。
Pressure Type
システムに適用するPressure(圧力)フォースのタイプ。
Gas Pressure
非常に単純なPressure(圧力)フォースを適用します。これは、進展している流体内の非常に高い萎縮性を可能にしようとします。
Liquid Pressure
少し複雑なPressure(圧力)フォースを適用します。これは、萎縮性の低いより液体のようなパーティクル分布になります。
Gas Constant
パーティクルのペア間に適用されたPressure(圧力)フォースの大きさを制御します。
このパラメータは、効果的に流体の萎縮性を制御します。 デフォルト値は、標準の重力フォースで流体が落ち着いた時にうまく反応するように選択されています。
流体がデフォルトの重力フォースとは別の重力フォースで落ち着く必要があるなら、 このパラメータをそれに応じて調整してください。 例えば、重力フォースの大きさを5倍にスケールすれば、このパラメータも5倍にスケールしてください。
Enable Viscosity Force
パーティクルのペア間に作用するViscosity(粘度)フォースを有効/無効にします。
Viscosity(粘度)には、パーティクルVelocityフィールドを滑らかにする効果があり、高い粘度の流体は、よりドロドロし、粘度の低い流体よりも流れにくくなります。
Enable Surface Tension Force
パーティクルのペア間に作用するSurface Tension(表面張力)フォースを有効/無効にします。
Surface Tension(表面張力)には、流体サーフェス近くへパーティクルを引き寄せる効果があります。 これは、パーティクルフィールドに丸みをつけようとします。
Enable Elastic Force
パーティクルのペア間に作用するElastic(弾性)フォースを有効/無効にします。
Elastic(弾性)フォースは、パーティクルのペア間にスプリングのような接着剤として動作し、パーティクル間が近い時にはパーティクルを引き離し、遠い時にはパーティクルを引き寄せます。
Elasticity Constant
パーティクルのペア間に作用するElastic(弾性)フォースの大きさを制御します。
Plasticity Constant
流体が進展する時に、パーティクル間の接着剤の静止長を、流体が伸張または萎縮する時に変化できるようにします。
このパラメータは、それらの弾性のある静止長の変化の大きさを制御します。 Plasticity Constant が大きいほど、パーティクルセットが伸張または萎縮する時の一対の弾性接着剤の変形が大きくなります。
Plastic Yield Ratio
パーティクルのペア間の弾性のある接着剤から抵抗を受ける変形の度合いを制御します。
例えば、このパラメータを0.3に設定すれば、弾性のある接着剤を変形開始前の静止長の30%だけ伸張または萎縮させることができます。
Clamp Number of Springs
パーティクルの数を作成したパーティクルスプリングに制限します。 すべてのパーティクルは、同じサイズのアトリビュートを持つ必要があるため、クランプ(制限)しないと、近接する多くのパーティクルが膨大なメモリを消費してしまいます。
Max Springs
任意の1個のパーティクルに接続可能なスプリングの最大数。 パーティクルがこの数より多い近接するパーティクルを持っていれば、それらのパーティクルは、一番近い最初の基準内で接続されます。
Use Particle IDs
パーティクルスプリングがパーティクルID番号またはポイント番号のどちらを記録するのか決定します。 ポイント番号の方が動作が速いですが、ポイントを削除してしまうと、それらのスプリングが無効になります。
Advanced ¶
このタブは、流体計算で使用する数値シミュレーションアルゴリズムに関連したディテールを制御します。
Simulation Method
流体シミュレーションの制御に使用する数値シミュレーションメソッド。 これらのメソッドに関する詳細は、Gas Integrator DOPのヘルプを参照してください。
Error Tolerance
特定のシミュレーションメソッドの誤差許容値。 これらのメソッドに関する詳細は、Gas Integrator DOPのヘルプを参照してください。
Substep Repetition Tolerance
特定のシミュレーションメソッドで実行されるサブステップ反復の許容値。 これらのメソッドに関する詳細は、Gas Integrator DOPのヘルプを参照してください。
Advection Method
パーティクル位置の更新に使用する手法。 Standard
パーティクル位置が、現行のパーティクルVelocityとタイムステップ長を使用して直接更新されます。
XSPH
パーティクル位置が、各パーティクルの現行Velocityとその近接パーティクルの平均Velocity間でブレンドされたVelocityを使用して更新されます。
XSPH Constant
Advection Method を“XSPH”に設定した時、この定数は、パーティクルのVelocityとその近接パーティクルのVelocity間のブレンドの度合いを制御します。 ゼロの値は、その近接パーティクルのVelocityを完全に無視し、値が大きいほど、その近接パーティクルのVelocityをもっと利用するようになります。
Build Neighbour List
近接パーティクルの反復検索を加速させるために、近接パーティクルのパーティクル単位のリストを構築することができます。 しかし、これはメモリをかなり消費します。
Never
メモリ使用量を最小限にするために、加速化リストを構築しません。 正規化された時間コストは1.0です。
Integrate
インテグレーションステージでの各フォース計算の開始時に、加速化リストを構築します。 これは、フォース計算がパーティクルを動かさない場合には、正確な結果になりますが、パーティクルリストに対して約50%のメモリがさらに必要となります。 正規化された時間コストは0.8です。
Substep
インタグレーションステージ内ではなく、サブステップ毎にのみ加速化リストを再構築します。 これは、パーティクルがインテグレーションプロセス中に結合または分離するときには、精度が良くありません。 また、Integrateオプションと同じメモリを必要とします。 正規化された時間コストはEuler 2(1)に対して0.5です。
Integrate Orientation
このトグルが無効な時、インテグレータは、ノードの入力ソルバによるforceアトリビュート内に設定された値に応じて、パーティクルの位置とVelocityにのみ影響を与えます。
このトグルが有効な時、インテグレータは、ノードの入力ソルバによるtorqueアトリビュート内に設定された値に応じて、パーティクルの向きと角速度にも影響を与えます。
Enable Collision Detection
システム内のパーティクルとリジッドボディオブジェクト間の衝突の検出/反応を有効にします。
Distribution ¶
パーティクル流体シミュレーションを分散させる時、各マシンが同じサブステップ数を使用していることが重要になります。 それらの分散パラメータは、それらのサブステップを同期化します。
Tracker Address
同期化するためのsimtracker.pyプロセスを実行するマシン。 このフィールドが空っぽの場合、同期化やデータ転送が行なわれません。
Tracker Port
simtracker.pyプロセスを開始する時に指定する通信ポート。
Job Name
この同期化またはデータ交換のイベントを説明したジョブ名。 異なるジョブ名を使用することで、別々のデータ交換と同期化のイベントを別のマシンに分けることができます。
Slice/Peer
このマシンが自身を報告するスライス番号。ジョブ名で繋がっている各マシンには、固有のスライス番号を持ちます。 時々、この番号がオペレーションから推測することができるので、このパラメータは不要になります。
Number of Slice/Number of Peers
同期化するマシンの合計数。時々、この数はオペレーションから決めることができるので、このパラメータは不要になります。
Parameter Operations
各データオプションパラメータには、それに関連するそのパラメータの動作方法を指定するメニューがあります。
Use Default
Default Operationメニューの値を使用します。
Set Initial
このデータを作成した時だけ、このパラメータの値を設定します。 それ以降のすべてのタイムステップ上では、このパラメータの値は変更されません。 これは、ポジションやVelocityのような初期状態のセットアップに役に立ちます。
Set Always
このパラメータの値を常に設定します。これは、特定のキーフレーム値が時間にわたって必要な時に役に立ちます。 これは、時間にわたってオブジェクトの位置をキーフレームしたり、ジオメトリが変形する場合にタイムステップ毎に SOPのジオメトリを取得するのに役に立ちます。
この設定をパラメータ値に対してローカル変数と合わせて使用することで、時間にわたって値を修正することもできます。
例えば、X Positionでは、$tx + 0.1
のようなエクスプレッションがタイムステップ毎にオブジェクトを右に0.1ユニットずつ動かします。
Set Never
このパラメータの値をまったく設定しません。 このオプションは、このノードを使って1番目の入力に接続された既存のデータを修正する時に非常に役に立ちます。
例えば、RBD State DOPでオブジェクトの質量しかアニメーションさせたくない場合、 Set Never オプションを Mass 以外のすべてのパラメータで使用し、 Mass パラメータには Set Always を使用します。
Default Operation
Use Default に設定した Operation メニューのパラメータに対して、このパラメータが、使用するオペレーションを制御します。
このパラメータは、 Parameter Operations メニューと同じメニューオプションと意味を持ちますが、 Use Default の選択がありません。
Make Objects Mutual Affectors
このノードの1番目の入力に接続されたすべてのオブジェクトが、相互アフェクターになります。
これは、それらのオブジェクトをこのノードに接続する前にAffector DOPを使用して、*
と*
の間にアフェクターリレーションシップを作成する事と同じです。
このオプションは、すべてのオブジェクトをソルバに送って、お互いに影響し合うようにするのに便利です。
Group
オブジェクトコネクタをこのノードの1番目の入力に接続した時、このパラメータを使って、 このノードから影響を受けるそれらのオブジェクトのサブセットを選択することができます。
Data Name
オブジェクトまたは他のデータにデータを追加するために使用する名前を意味します。 Data Name に“/”(または複数)を含めれば、それはサブデータ内側に移動することを意味します。
例えば、Fan Force DOPのデフォルトの Data Name は“Forces/Fan”です。 これは、“Forces”という既存のデータに“Fan”という名前のデータを追加します。 “Forces”というデータが存在しなければ、単なるコンテナデータが作成されて、そこに“Fan”サブデータが追加されます。
異なるデータは、それらを使用する名前に対して異なる要件を持ちます。 非常に稀な場合を除いて、デフォルト値を使用してください。 いくつかの例外は、特定のデータまたは特定のタイプのデータを利用するソルバで説明します。
Unique Data Name
このパラメータを有効にすると、このノードで作成されるデータが既存データを上書きしないように 固有な名前で Data Name パラメータの値を修正します。
このパラメータをオフにすると、同じ名前の2つのデータを追加すると、2番目のデータが1番目のデータを置換します。 各タイプの挙動が必要な場合があります。
オブジェクトにいくつかのFan Forcesを吹き付けたい時に、各ファンが前のファンを上書きしないように、 個々のファンの Data Name を変更して名前の衝突を回避するよりも、 Unique Data Name の機能を使用する方が簡単です。
一方で、オブジェクトに既にRBD Stateデータが追加されていることを知っていれば、このオプションをオフにすることで、 新しいRBD Stateデータが既存データを上書きすることができます。
Solver Per Object
ソルバのデフォルトの挙動は、まったく同じソルバをグループで指定したすべてのオブジェクトに取り付けます。 これにより、パラメータが各オブジェクトに対して同一になるので、それらのオブジェクトをソルバによって1個のパスで処理することができます。
とはいえ、いくつかのオブジェクトは、同時に単一オブジェクトに対してより論理的に作用します。
それらの場合では、$OBJID
エクスプレッションを使用して、オブジェクト毎にソルバのパラメータを変化させたいことがあります。
このトグルを設定すれば、オブジェクト毎に別々のソルバが作成されて、$OBJID
が期待通りに変化します。
Copy Data DOPを使用してパラメータをスタンプする場合にも、この設定が必須です。
入力 ¶
Fluid to Solve
パーティクル流体として進化させるシミュレーションオブジェクト。
Prequel Solvers
Note
この入力は廃止されました。この入力に接続されたソルバは、今では Sequel Solvers 入力に接続されたソルバと同じ時間に実行されます( Prequel Solvers 入力が最初に処理されます)。
Sequel Solvers
パーティクル流体オブジェクト自体に直接影響を与えないシミュレーション内の各サブステップの終わりに適用する追加ソルバ。
Particle Fluid EmitterまたはParticle Fluid Sinkなどのソルバを、ここで接続してください。
Additional Force Solvers
フォースをパーティクル流体オブジェクトに適用する追加ソルバ。つまり、オブジェクト内のパーティクルのforce
Pointアトリビュートを修正するソルバ。
そのようなソルバの例は、Gas Vorticle Forcesノードです。
出力 ¶
First Output
この出力のオペレーションは、このノードに接続している入力に依存します。 オブジェクトストリームがこのノードの入力であれば、その出力も入力と同じオブジェクトを含んだオブジェクトストリーム(しかし、取り付けられたこのノードのデータを持ちます)です。
オブジェクトストリームをこのノードに接続しなかった場合、その出力はデータ出力になります。 このデータ出力をApply Data DOPに接続したり、他のデータノードのデータ入力に直接接続することで、 このノードのデータをオブジェクトや他のデータに取り付けることができます。
Examples ¶
このサンプルでは、Particle FluidとRBDオブジェクトを組み合わせることで、相互に影響し合うようにする方法を説明しています。 その結果、球が浮きます。
このサンプルでは、パーティクルベースの流体に粘着性と伸縮性のあるフォースを加えることで、 粘弾性のある流体の挙動を生成する方法を説明しています。 その結果、変形に抵抗して形状を維持しようとする流体のようなオブジェクトになります。
このサンプルでは、パーティクルベースの流体によって高い粘度の流れを作成する方法を説明しています。 この流体によって、溶岩や泥のような遅い流れの流体をシミュレーションすることができます。
この少し複雑なサンプルでは、パーティクル流体のシミュレーション、保存、サーフェス化、レンダリングの単純なワークフローを説明しています。 サンプルにある3つのジオメトリノードの名前は、それぞれ使用する順番としてStep 1、Step 2、Step 3という名前にしています。 各ノードは、パーティクルジオメトリをディスクに書き出したり、ディスクからジオメトリを読み込んだり、ディスクからサーフェス化したジオメトリを読み込みます。 このサンプルでは、さらにシェーダとカメラを組んでいるので、簡単にレンダリングすることができます。
このシーンでアニメーションする流体は、高い弾力を持つゼラチンのようなブロッブです。
See also |